(経済関連ニュース)
・米MBA住宅ローン申請指数 +8.1%の656.5、購入指数+7.4%の447.4、借換指数+9.1%の1,881.1。調整は終了か?
・6月米卸売在庫 前月比+0.5%(前月改定+0.5%(速報比変わらず))、市場予想+0.4%。売上高は前月比+0.6%(前月改定+1.3%)、在庫率は1.11ヶ月(前月1.11ヶ月)
・Q207ニュージーランド失業率3.6%(前期3.7%)、市場予想3.7%。
(非鉄金属関連ニュース)
・Mexico法廷はGurpo Mexicoの2つ鉱山でのストライキは違法との判決(Cananea銅山、San Martin亜鉛に影響)。
・チリの鉱山労働者はストライキの拡大を示唆。
・CodelcoはChuquicamata鉱山の採掘可能年限の延長に関して研究を開始。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油▲2.5MB、ガソリン+0.8MB、ディスティレート+1.5MB、稼働率±0.0%
・帝国石油、新潟の直江津港にLNG輸入基地の建設を検討中。180KKLのタンク2基を建設予定。
・北朝鮮はイランに対しガソリンの供給を表明(重油援助してもらっているくせに...)。
・PertaminaはJava島の製油所を電力障害の影響で停止。今朝方発生したマグニチュード7.5の地震の影響で。
・米国は12百万バレルの戦略備蓄の積み増しを検討。最大キャパシティは727百万バレルまで。ハリケーンカトリーナとリタの際に放出した分の埋め合わせ。
・米国は12百万バレルの戦略備蓄の積み増しを検討。最大キャパシティは727百万バレルまで。ハリケーンカトリーナとリタの際に放出した分の埋め合わせ。
(商品市況)
「下落」
昨日の商品価格は続落した。米株式市場に回復の兆しが見られるものの、全体として低流動性市場での手仕舞い売りの動きが継続している模様であり、水準を切り下げる動きとなった。但し繰り返しであるがファンダメンタルに大きな変化はなく、特にエネルギー・非鉄金属のファンダメンタルは強く、株価が安定すれば価格は上昇すると見ておくべきであろう。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は下落した。LME在庫の大幅な増加を受けて、10日移動平均線のレジスタンスラインを上値として水準を切り下げる展開となった。株価の上昇はあったが、価格の絶対水準が高い中での9KMt近い在庫の増加はインパクトがあったようである。また、今のところは手仕舞い売りが継続しているようだ。LME在庫は+8,675Mt増加、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は6.1%)。売買高は7,465枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は期近を中心に小幅低下。C-3は125㌦バックとバック幅を縮小した。 今後についての見通しに大きな変更はなく、ファンダメンタルの強さを背景に堅調な推移が続くと見ている。しかしながら米株安を切っ掛けに進行している価格調整が継続しており、暫くはワイドなレンジでのもみ合いが続く事になろう。売買材料を整理すると以下の通りである。1つ目は、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、2つ目は生産国のストライキ懸念が以前としてあること、3つ目はLME在庫水準の低さ・キャンセルワラント率の高止まりである。このように供給サイドに関する問題は根本的に解決していない。但し足元は下値を探る動きのほうが優勢になると考えている。理由の1つ目は米国株の不安定さが投資マインドを冷え込ませ、投機筋の手仕舞い売りを誘う事である。ここ3日間に株価が反発し若干安定を取り戻しつつあるように見えるが、あくまで米FRBの舵取りが上手く行くとの前提に立った買い戻しであることから、小職は引き続き株価が安定しているとは判断していない。引き続き、株式動向には細心の注意を払う必要がある。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(6月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示しているといえる)、3つ目は、中国当局が更なる利上げを示唆するコメントをしていることである。但し、今のところ中国の利上げペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものになると予想されることから、需要減少を促すまでには時間がかかると考えている。本日は昨日の下げ幅が大きかったこと、NYで株が上昇していることから安値拾いの買いが入り上昇するものと見ている。尚、9月オプションの建玉は8,000㌦コールが1,039枚、8,200㌦コールが1.345枚、7,700㌦プットが750枚、7,600㌦プットが445枚となっている。
昨日の亜鉛価格は上昇した。米国株が3日連続の上昇となったことや、LME在庫の減少が継続していることが材料視された。しかしながら銅と同様、株式市場の先行き不透明感が払拭されたわけではない事から、10日移動平均線のレジスタンスに近づくレベルでは売り圧力も強く、10日移動平均線を下回って引けている。LME在庫は▲475Mt減少、FSCは2.0日(キャンセルワラント率は9.9%)。売買高は3,082枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、スティープニング。C-3は60㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については株価が安定を取り戻しつつある中、ファンダメンタルに着目した買いによって上昇すると考えているが、サブプライムローン問題が完全に解決したわけではない事から上値ではしっかりとした売りも入ることが予想され、総じてワイドなレンジでのもみ合いになると見ている(今までと同じ見方)。しかしながらファンダメンタルの売買材料を整理してみると、中期的には買い材料が多い。1つは中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを実施したこと、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である。しかしながら株価動向が不安定であるため、このマイナス材料がファンダメンタルの強材料を凌駕すると見られることから上値ではしっかりと売りが入らざるを得ない。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。まとめれば、短期的には下落、中期的には上昇、長期的には低下、ということであろう。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850㌦、下値の目途は50日移動平均線の3,600㌦を下回ってしまったことから、6月27日にマークしている3,290㌦が意識される事になろう。尚、価格の目途となりやすい9月オプションは3,500㌦コールが510枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,250㌦プットが425枚となっており、下落への警戒感が強いようだ。
昨日の鉛価格は下落した。取引序盤はLME在庫の大幅減少とキャンセルワラント率の上昇を好感した買いが入ったが、引けに掛けて手仕舞い売りに押される形で水準を切り下げた。但し一昨日に割り込まなかった30日移動平均線のサポートラインは維持している。LME在庫は▲1,325Mt減少、(FSCは1.5日)在庫水準の低さやキャンセルワラント率の高さ(キャンセルワラント率は16.0%)を背景に、ファンダメンタルは非常に強い。売買高は1,496枚。イールドカーブは前ゾーンパラレルに低下している。C-3は62㌦バックとバック幅を縮小した。 今後についてはファンダメンタルに大きな変化は無いことから基本しっかりの展開に変更はない。しかし、信用収縮問題が完全に解決しているわけではないため、上げ幅は限定されると見ておくべきであろう(更に同時に鉛は、銅やアルミと比較すると鉛は流動性の観点から投機資金の運用対象にはなりにくいため、株価の与える影響は限定的であると考えている)。ファンダメンタルは、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪を初めとする大手生産者の生産障害になんら進展が見られないこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低いこと(FSCはとうとう1.5日に)ことから、極めて強いと言ってよい。やはり価格は暫く高止まる可能性の方が高いといえる。但し、繰り返しになるが、株価が再び不安定になってきた事や中国の利上げ観測等(中国の利上げは中国国内実需のマイナス要因となり得る)のマイナス材料も徐々に出始めており、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう。但しカーバッテリー向けに使用される鉛は代替品が存在しないため、下げ幅は限定される事になるといってよかろう。本日は30日移動平均線を維持できるかどうかがポイントになると考えている。
昨日のアルミ価格は小幅下落した。低流動性市場における手仕舞い売りの動きが継続する中、アジア〜欧州時間に掛けては水準を切り下げる動きであったが、米株が大幅に上昇したこともあって引けに掛けて値を戻た。結果的に前日比マイナスで引ける事となった。LME在庫は▲1,700Mt減少、(FSCは8.3日)しているが、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は2.7%)。売買高は5,755枚。イールドカーブは期近が低下、期先が上昇しており、徐々に高い水準でコンタンゴの度合いを高めている状況。C-3は63㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、アルミは銅と同様投機筋の投資対象となり易い非鉄金属であることから、株価動向に左右される展開が続く事になると考えているが、株価の先行き不透明感が払拭されていない事から上値は追いにくい状況にあると考えている。ファンダメンタル的にも、比較的ベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していることである。銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)であることから、利上げは即効性はないが徐々に上値を重くする効果が予想されること、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、3つ目は原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたことが挙げられる。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる(但し現時点において低流動性市場からの資金退避の動きが継続しているため、エネルギー価格は低下している)。このほかの売買材料としては、生産量回復後の価格支配力維持の観点から大手生産社の大型合併が始まっている事を挙げておきたい。期先で売りヘッジをしていない企業と、している企業が合併した場合、通常はヘッジをしない方針に変更されるケースが多いからだ。こうした合併の動きも期先での売りヘッジの動きを鈍化させ、イールドカーブをコンタンゴ化させる可能性がある(かつて原油市場で見られたように、高い価格水準で全ゾーンコンタンゴになる可能性はある)。
本日も株動向次第であるが、月次チャートを見るに今年6月にやや潮目が変わった可能性がある。一目均衡表の雲を下抜けしていることもあり、昨年1月以来維持してきた2,500㌦ラインをトライする可能性は十分にあると見ている(個人的にはその水準まで下落したときのイールドカーブの形状がどのようになっているがが一番の関心事であるが)。価格の節目となりやすい9月オプションの状況は、2,900㌦コールが1,183枚、2,800㌦コールが2,497枚、2,775ドルコールが1,820枚、2,750㌦プットが975枚、2,700㌦プットが1,200枚、2,650㌦プットが4,450枚となっており、下落への警戒感が強い。
昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が非常に大幅に増加したことが嫌気された。この下落により、28,650㌦の直近安値をとうとう下回ることとなった。LME在庫の増加は時期的なものであるが、ここ数ヶ月の在庫増加が地合いを悪化させているようである。LME在庫は+1,152Mt増加、(FSCは4.5日)、キャンセルワラント率は2.8%。売買高は1,096枚。イールドカーブは期近が低下し、フラットニングしている。C-3は235㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、LME在庫の大幅な増加を受けたファンダメンタルの転換から暫くは下値を試す動きが継続すると見ている。また、米国株式市場が不安定であること、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測も売り材料になろう。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも4日を回復しており危機的状態は脱したといってよい。一時期の相場の主役から転落した感がある。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。
小職は30,000㌦を挟んでのもみ合いを想定していたが、昨年11月15日にマークした28,650ドルも下回ってしまった、ことから次の節目は昨年8月の25,350㌦、という事になるがここまで水準が下落するかどうかに関しては株式市場動向、LME在庫の状況に拠ると考える。通常、LME在庫はこの時期から12月末まで増加の傾向をたどりやすい。よって、25,000㌦までの下落はあってもおかしくない、という結論に達する。一方で、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られ、中期的には価格は回復するものと見ておいたほうが良い、という見方を現時点で変更する必要性はないと考えている。"
昨日の錫価格は下落した。特段新規材料はなかったが、17,000㌦で寄り付いた後、もみ合いながら水準を切り下げる動きとなった。高値過ぎることも合ってテクニカルな調整売りが入ったものと見られる。LME在庫は+100Mt増加、(FSCは13.7日)、キャンセルワラント率は0.99%。売買高は251枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は70㌦コンタンゴと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、再び上昇すると見ている。また、LME指定倉庫在庫の40〜50%を1人のプレイヤーが保有している事も指摘されており、思惑的な買いを誘い易い環境にあることも上げ要因となろう。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。また、期先の上昇が始まっている事も、市場が長期的な価格高止まりを容認したことを意味するため、今後の期先の動向には注意する必要があろう。
(エネルギー)
昨日のNY原油は小幅下落した。注目の米国株式は大幅な続伸となり、NY時間に発表された米統計はブルな内容であったが、恐らく低流動性資産からの資金退避の動きが継続(特に売り閉じは入れやすい)していると見られ、もみ合いながら水準を切り下げ、前日比マイナスでひけることとなった。イールドカーブは全ゾーン低下しているが、期先の下げ幅が大きい。Brentも同様にもみ合いながら下落した。引き続き一目均衡表の雲の上限近辺をトライする動きとなっている。イールドカーブは前ゾーンパラレルに低下。WTIとBrentのスプレッドであるが、期近はBrentがコンタンゴになっている事もあってWTIが高く、若干期先はBrentが高く、期先はWTIが高い(しかもコンタンゴ)、といういびつな状態となっている。もう全く別物、と考えておくべきであろう。
石油製品はまちまち。RBOBは統計発表直後大幅に上昇したものの、やはり手仕舞い売りの動きが継続しているらしく高値では売りも入り、結果的に前日比マイナスで引ける事となった。イールドカーブの形状は略変わらず。ヒーティングオイルは小幅上昇。こちらは一目均衡表の雲の下限できっちり支えられていることから、統計を受けて小幅高となった。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。ICEガスオイルは上昇。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。
本日の原油相場も株価次第であるが、引き続き株の先行きの不透明感が払拭されたわけではないため、ワイドなレンジでもみ合うものと考えている。米国経済の先行不透明感が強まっている中、株価は調整色を強め、債券が物色されるといったリスクマネーのリスク資産からの退避の動きが活発化していることがここ数日の大幅調整の要因であるが、原油・石油製品をめぐるファンダメンタルは大きく変わっていないため積極的に下値は狙いにくい。今週の米統計では製油所稼働率が再び低下に転じたため、石油製品在庫の水準が依然として低いままである一方で、OPECは9月会合まで増産をする見込みではない事から引き続き原油・石油製品とも需給が逼迫することが予想されるためである。
ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。
イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、依然として米国株式の動向が不安定であり、株や債券に比して流動性の低い商品市場はまず最初に手仕舞い売りが入り易い。投機資金が再び商品市場に還流するには株式市場の安定が必要条件(必要十分条件ではない)であるため、暫くは投機筋の思惑で相場が上昇するのは難しいといえる。
WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、期近のみ解消される事となった。しかしながら北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高の影響もあって完全なネガティブスプレッドの解消にはもう少し時間がかかると考えている。"
短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年の最低水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。また、ここ暫く横這っていた原油のFSCは、昨日の稼働率の低下により再び過去5年の最高水準を上回った。今週の統計でのFSC改善は良い意味でのFSC改善ではない。あくまで稼働率低下に伴う悪い意味での改善である。OPECに増産の意向が今のところない以上、今後、稼働率が改善してもピークシーズン入りしている石油製品の需要を満たすだけの生産をしつつ在庫を積み増す事が難しいといえる。また、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認されている(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.0日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.4日)。ガソリンの得率が限界的な水準(60%近辺)まで上昇していることを鑑みれば、ガソリンの供給は輸入に頼らざるを得ず、今後も非常にボラタイルな展開が予想される。
" 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、安泰ではない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう(日本は異常気象のため、夏入りが遅れている)。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。
尚、価格の目途となりやすいWTIオプションの建玉状況は、80㌦コールが18,413枚、75㌦コールが24,607枚、70㌦コールが15,280、枚、75㌦プットが15,297枚、72㌦プットが8,400枚、70㌦プットが13,749枚となっている
(ひとりごと)
何だか日差しが強くなって、やっと夏っぽくなってきましたな。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
今日のお昼は皆に言う事でもないが、ドライカレーである。
ドライカレー。
皆さん、気づいていました?
ドライカレーって2種類あるのに。
1つ目はカレーパウダーと鶏肉やたまねぎ、ほしブドウを混ぜて炒めたチャーハンみたいなの
もう1つはミートソースにカレー味をつけたようなルーをかけたものである。
我が家は子供の頃から2番目の方である。
結婚してカミさんが作るようになってからも、2番目の方を作ってくれている。
どうもカミさんの実家は2番目派だったようだ。
昔働いていた邦銀で、お昼に出ているドライカレーも2番目だった。
しかし、である。
世の中、テレビ番組で紹介されるドライカレーは、殆どが1つ目のチャーハンもどきの方なのだ。
どっちが正しいのだろうか?
いや、私は純粋に知りたい。
世の中の人は、どっちのドライカレーの方が好きなんだろうか?