コラムネタの期間構造

(経済関連ニュース)
・1−10月中国固定資産投資 前年同期比+26.9%。
・10月米鉱工業生産 ▲0.5%(前月改定+0.2%)、市場予想+0.1%。設備稼働率81.7%(前月82.2%)。
・9月対米中長期証券 264億㌦の買い越し(前月改定706億㌦の売り越し(速報比から13億?売り越し幅拡大))、市場予想715億㌦の買い越し。
 海外からの米中長期国債投資は263億㌦の買い越し(前月28億㌦の売り越し)、政府機関債は115億㌦の買い越し(前月84億㌦の買い越し)
 中長期金融資産投資 民間投資家268億㌦の買い越し(前月は118億㌦の売り越し)、公的機関285億㌦の買い越し(前月242億㌦の売り越し)
 社債投資は151億㌦の買い越し(前月9.3億㌦の売り越し)。
 中国の米国債投資(含短期債) 35億㌦の純減、日本は34億㌦の純減、英国は224億㌦の純増、カリブ諸国は49億㌦の純減、OPEC諸国は24億㌦純増。
 この統計については米国からの資金引き揚げの動きは今のところ一過性のものであった、との内容。
・ポールソン米財務長官「信用市場の混乱は、リスク再評価の過程にあり、これには時間を要する。その間、市場は不安定な動きとなろう。住宅市場の落ち込みが米国
経済にとって最大のリスクであるが、同時に米国経済は健全で多様性があり、今後も成長を続けると信じている。」
穀物市場サマリー)
・大豆は小幅下落。前日クローズと略同じ水準で寄り付いた後、上昇したが新規材料に乏しいこともあり、結局前日比マイナスで引けた。
 週間輸出成約高 1,296.3KMt(前週614.5KMt)、市場予想600KMt〜850KMt。年度累計14.45百万Mt(前年比▲1.7%)。
・トウモロコシは上昇。大豆の一代高値更新や、輸出統計累計の前年比大幅増加といったプラス材料を受けて10日移動平均線を目指したがこの水準は上抜けできず。
 週間輸出成約高 1,363.9KMt(前週1,505.2KMt)、市場予想800KMt〜1,500KMt。年度累計30.69百万Mt(前年比+32.8%)。
・小麦は下落。世界的に米国からの輸入量が減少する中、10日移動平均線レジスタンスラインを上抜けするような材料がなく、下落。そろそろ今年の相場も終了か。

非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は小幅安。取引序盤はドル高の進行を受けて軟調に推移したが後にドルが軟調に推移したことや原油の上昇を受けて上昇、しかし50日移動平均線レジスタンス
を抜けることができなかったことから引けに掛けて売られ、結局前日比小幅マイナスで引けた。銀は上昇。金と同じ相場展開であったが最後の落ち着きどころが前日比
プラスであっただけである。プラチナは大幅に上昇。Anglo Platinumが2007年の生産見通しを7月の2.6-2.65百万ozから2.45-2.5百万ozに引き下げたことで。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+2.8MB、ガソリン+0.7MB、ディスティレート▲2.0MB、稼働率+0.5%
ベネズエラ・ラミレスエネルギー石油相「OPEC原油価格について何もできない。100?に到達するのはもうすぐだろう」。
アルジェリア・ヘリルエネルギー鉱業相「Q108は90?程度での推移が続く。100?を超えることはないだろう」
・イラン アフマディネジャド大統領「イランは石油を武器に使うつもりはない」

(商品市況概況)
「まちまち」
 週末の商品価格はまちまちであった。OPEC増産の可能性が低下、寒波襲来予報が流れたエネルギーは上昇に転じ、非鉄金属は基本、チリ地震の影響が軽微だったこともあって下落(一番影響を受けやすいはずの銅は売られすぎの反動で反発)、ソフトは輸出統計を受けてまちまち、貴金属は総じて下落したが、プラチナは需給悪化見通しで上昇した。
 小職の所感であるが、株の調整を受けて投機資金が流入する動きはそろそろ終盤に差し掛かっているように思う。下のパフォーマンスグラフを見ていただいても分かるが、殆どの商品がここ数日の間に頭打ちとなり、下値を探る動きになっている状態が明らかであろう。やはりサブプライムに端を発する景気減速・信用収縮の影響は小さくなく、各金融市場に徐々に悪影響を及ぼしつつあるようだ。徐々に、債券や現金での保有、といったネガティブな形での質への逃避が起きる可能性があることは念頭においておいても良い時期に来たと考えている。基本、景気減速に伴う需要減少で商品価格は下落すると考えてはいるが、一方で新興国のインフラ整備に伴う一次産品需要、近代化に伴うエネルギー需要が急に鈍化する可能性も低く、下げ幅は限定されるとの見方には変更はない。

(非鉄金属)
 週末の銅価格は大幅に上昇した。取引序盤はチリ地震の影響が極めて軽微であったことなどから下値を探る展開となったが、6,800?の節目に近づくレベルでは買いも入り、チャート的には下ひげが長い、下値での買い圧力が強いことを示すチャートを形成することとなった。結果、7,000?の節目を回復して引けている。但し、一時期の強い上昇トレンドは見られずむしろベア目の印象を受ける。LME在庫は+475Mt増加、(FSCは3.6日)、(キャンセルワラント率は1.0%)。週末は米国で在庫が増加している。売買高は9,812枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先を中心に上昇し、フラットニングしている。C-3は38?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 週末の亜鉛価格は下落した。チリ地震で大騒ぎとなった銅相場が落ち着きを取り戻したことから、再びベア相場に逆戻りとなった。前日引けを下回って寄り付いた後、略一貫して相場水準を切り下げて引けている。LME在庫の減少は全く材料視されなかった。LME在庫は▲100Mt減少、FSCは2.6日(キャンセルワラント率は6.6%)週末はUK、マレーシアで在庫が減少している。売買高は3,395枚。イールドカーブは期近がを中心に大幅低下した。C-3は?バックとバック幅を縮小した。
 週末の鉛価格は下落した。9月以来維持してきた50日移動平均線のサポートラインを下回って寄り付いた後、LME在庫の減少はあったものの略一貫して水準を切り下げ、一目均衡表の雲の下限を突き抜けてしまった。需要の多い新興国株の調整がマインドを悪化させた模様。ファンダメンタルの状況に大きな変化がないことからこのラインを下回ることは当面なかろう、と考えていたがこの水準を切ったことは、中期的なトレンドがベアに転換した可能性を示唆しており大きな意味を持つ下落であった。LME在庫は▲50Mt減少、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は5.3%)米国で在庫が減少している。売買高は2,635枚。イールドカーブは期近を中心にフラットニングが進行している。C-3は30?バックとバック幅を縮小した。
 週末のアルミ価格は下落した。一昨日、100日移動平均線を再び割り込んでいたことから、売り圧力強く、前日比マイナスで寄り付いた後大幅に水準を切り下げた。しかしながらNY時間に入ってから買戻しが優勢となり、下げ幅を削ったた。LME在庫は▲150Mt減少、(FSCは8.9日)。シンガポール・韓国で減少し、米国で増加している(キャンセルワラント率は3.2%)。売買高は11,291枚。イールドカーブは期近が下落し、期先はまたしても全く動いていない。C-3は48?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 週末のニッケル価格は下落した。新規材料に乏しい中、LME在庫の大幅増加に素直に反応し、予想通り下値を探る展開となった。但し100日移動平均線のサポートラインを割り込むには至っていない。LME在庫は+216Mt増加、ロッテルダム・韓国で増加している。(FSCは10.4日)、キャンセルワラント率は1.3%。売買高は1,135枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は325?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 週末の錫価格は大幅に上昇した。特段材料がない中、10日移動平均線のサポートラインでサポートされ、堅調な推移が続いている。ある意味、一連の株価変動の影響を受けていない非鉄金属の1つである。LME在庫は+100Mt増加、シンガポールで増加している。(FSCは13.1日)、キャンセルワラント率は1.59%。売買高は295枚。イールドカーブは全ゾーン上昇している。C-3は183?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油価格はNY時間に上昇した。米国の気温低下や週末を控えた買い戻しで。小職は統計を受けて下落を予想していたが、逆の結果となった。原油は木曜日、一旦下値を探ったものの、下値での買い圧力が強いことが確認されたこともあり、取引序盤から10日移動平均線レジスタンスラインをトライする展開となった。結果、10日移動平均線レジスタンスラインを上回って引けている。オプション取引最終日、原油限月交代を超えて価格は下落を予想していたが、OPECが今のところやはり増産に踏み切る可能性が低く、やはり年内に一旦100?を見たいとする投資家が多いのであろうか。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇しているが、期先の上げ幅が大きい。Brentも略同じ相場展開であったが、10日移動平均線レジスタンスラインは上回らずに引けた。イールドカーブは同様に、期先の上げ幅が大きい。
 石油製品も上昇。毎度お決まりであるが、NY時間にそろって上昇している。米国内の気温が低下するとの予報も買いを誘ったようである。但し、RBOBは上昇したものの10日移動平均線レジスタンスラインを上回ることはなかった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルも同様に上昇しているが、気温が材料にされたこともあり、こちらは10日移動平均線レジスタンスラインを上抜けた。原油下落を受けて下落。但し、こちらは在庫統計がブルな内容であったことから下げ幅は限定された。イールドカーブはパラレルに低下している。ICEガスオイルも下落。冬場を控えた在庫積み増しの動きに遅れが出る中、気温低下予報を受けて10日移動平均線レジスタンスラインまで上昇して引けている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きかった。

(ひとりごと)
基本、毎朝雑感書いているんですが、ネタがない、時間がない時には書き溜めてある
ネタ帳からネタを引っ張ってきてしまうことがある。
ちょっと前まで100日分のネタがストックされていたのだが、改めてみてみると
時事ネタや、書きかけのものも多く、詳細に調べた結果、使用可能な在庫は60日分しかなかった。

なるほど。
統計数値では在庫がないことになっているのに、実は在庫がある、っていうのの逆バージョンだ。
と、安心している場合ではない。
60日分、ということは2ヶ月程度で在庫がなくなるということだ。
個人的に安心感がある在庫水準は、上記のDeadストック部分も含めればやはり100日程度。

こういう状態になると、多少金を払ってでも、ネタが欲しい、と真剣に思う。
つまり、供給が足りない(私の場合、ネタになるような旅行や楽しい企画が少ない)状態になると、やはり価格は上昇するのである。
非鉄金属の価格が上がらないのもそのせいだ。だって、毎日在庫(ネタ)が供給されるのがここんとこ毎日続いているからだ。
突然ネタ数が増える、ということよりも安定的にネタが供給されているほうが安心感があるのだ。
コラム系のネタが時事性を重視するのと同様、原油もあまり放っておくと、品質が劣化するしね。
と、同様の理由でおそらく、雑誌やコラムのネタマーケットの先物構造は強烈なバックであるに違いない。

と、思って書いていたら、ほら。
今日の分、書けたじゃないですか。
何でもネタにするのは、よくないって分かってんですけど。