(経済関連ニュース)
・1月ユーロ圏生産者物価指数速報 前年比+4.9%(前月+4.3%)、市場予想+4.9%。1年5ヶ月ぶりの高い伸び。
・Q407ユーロ圏GDP改定 前期比+0.4%(速報比変わらず)。輸出や設備投資が鈍化、個人消費が6年ぶりに減少に転じる。
(バーナンキ議長講演要旨)
「住宅ローンの不良債権化はしばらく増加し続ける。住宅価格がさらに下落する可能性は高い。差し押さえの抑制にさらに努力すべきであり、貸し手に対してはは住宅ローン評価損計上拡大を要請する。」
・日本株は小動き。今週は世界経済失速懸念の震源地である米国の経済統計の発表が相次ぐ中、小動きとなった。日銀総裁人事が混迷の度を深めていることも様子見気分を高めたようだ。米株は下落。バ議長が金融機関に対して住宅ローン元本のカットを求めたことや、素材高が重石になったようだ。但し週末の最大の指標である雇用統計の発表を控えて引けにかけては安値拾いの買いも入り、結果的に下げ幅を削る展開となった。
・ドルは対円・ユーロで下落。バ議長発言を受けた米金融市場の混乱の可能性を映じて、米欧の金利差拡大と、対円ではキャリートレードのアンワインドによりドルは下落した。
(穀物市場サマリー)
・大豆は急落。ドル安の進行や中国政府の菜種油備蓄放出の噂や株の前場の急落が相場の地合いを悪化させ、ストップ安となった(結果的に10日移動平均線でサポートされて引ける)。
・トウモロコシも急落。こちらも取引序盤は堅調な推移となったが、NY時間のバ議長発言を受けた株急落を受けて地合いが悪化、大幅に水準を切り下げた。但しこちらも10日移動平均線を下回るには至っていない。
・小麦も下落、台湾やモロッコ、日本の小麦購入(毎週木曜日の入札)等、消費者の需要は堅調であるが、豪州の小麦生産が2008・2009年の穀物年度では前年の13.09百万Buから25.95百万Buに増加する見込みであることなど、ファンダメンタルズが徐々にタイトではなくなっている中、株の大幅調整といったマイナス材料で売られた。
(非鉄金属関連ニュース)
・貴金属はまちまち。金は急落。取引序盤はドル安の進行もあって堅調な推移であったが、バ議長発言を受けて株が急落したことから利益確定の売りに押される形で下落した。銀も急落。
・プラチナは上昇し、史上最高値を付ける。南アの生産改善が見込めない中ファンダメンタルズが強く、実需に加えて投機の買いも入り、堅調な推移となっている。但し米株がバ議長発言を受けて急落したことから、引けにかけては上げ幅を削る展開となった。パラジウムも堅調な推移であったが、株の急落を受けてこちらはマイナスサイドに沈んだ。
・南アBeatrix鉱山で1名の労働者が岩の下敷きになったが救出、1名が引き続き行方不明と発表。落盤事故で。
・チリ Codelco El Tenente鉱山(銅 : 418KMt/年、モリブデン : 4,749トン/年)、ストライキの影響で一時的に操業停止(数時間)。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+2.4MB、ガソリン▲0.3MB、ディスティレート▲1.9MB、稼働率+0.3%、天然ガスNA
・OPEC、現在の価格上昇はドル安や投機の動きによるものであるとしながらも、主要消費国である米国の経済失速懸念を背景として閣僚監視委員会(MMC)にて、本日の総会での生産枠据え置き提案を決定した模様。
(商品市況概況)
「軒並み下落」
昨日の商品相場は大幅に下落した。NY時間のバーナンキ議長のコメントを受けた株価の大幅調整を受けて、高値圏にあった商品は利食い売りに押される格好となった。株式市場からの資金退避、といった側面もあるが同時に株が調整すると実需の減少観測と、利益確定の売りを誘発するためやはり株価が主語の相場展開が続くことになりそうだ。繰り返しになるが、Q108の米景気悪化を素材価格の高騰が助長しかねない状況となっており、先々の急落リスク(といっても100?の原油が80?に下落しても急落であるが、十分水準自体は高い)を抱えながらの相場上昇であることは意識しておきたい。
但しプラチナや金、といった産出国でのトラブルで生産が滞っている商品価格の将来の下落余地は小さいと考えておくべきである。今週は大きな経済統計が予定されているため、株価や経済指標を睨みつつ、ファンド中心にチョッピーな展開を予想している。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は下落した。一部ファンドのワラント買い集めの動きが活発化している中、8,500?を挟む攻防となったが、NY時間のバ議長コメントを受けた株急落で地合いが悪化、水準を切り下げる展開となった。しかしながら非鉄・貴金属全体の地合いは堅調であることから10日移動平均線でサポートされて引けることとなった。引き続き世界中のLME銅在庫の減少が続いている(イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、米国、等)ことは、マーケットでの主要プレイヤーは実需家、というよりもファンドが中心になっていることを物語っている。LME在庫は▲1,825Mt減少、(FSCは2.7日)、(キャンセルワラント率は22.3%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は9,863枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は87?バックとバック幅を縮小した。
昨日の亜鉛価格は下落した。こちらも銅と同じく朝方は堅調な推移となっていたが、NY時間に株が大幅に調整したことを受けて下値を探る展開となった。亜鉛のファンダメンタルズが大きく変わるような事象は起きていないため、株価や他非鉄金属動向に振らされやすい展開が継続している。LME在庫は+250Mt増加、FSCは3.7日(キャンセルワラント率は2.7%)。売買高は5,729枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、フラットニング。C-3は18?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の鉛価格は下落した。銅・亜鉛と同じく取引序盤は堅調な推移であったが、LME在庫が増加したことなどを切っ掛けに相場が反転、NY時間の株価下落を受けて急速に水準を切り下げた。但し、今のところ10日移動平均線を下値として意識されているようであり、このラインは下回らずに引けている。一目均衡表の雲も極めて厚く、3,000?を切るには新規材料が必要な状況であることには変わりはない。LME在庫は+250Mt増加、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は2.0%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,013枚。イールドカーブは期近が下落しベアフラットニングしている。C-3は?フラットと
昨日のアルミ価格は下落した。南アの生産停止や、(アルミや銅の後追いであるが)エネルギー価格の高止まり等のファンダメンタルズ材料を受けて上昇していたが、NY時間の株価急落を受けてさすがに利食い売りに押された。LME在庫は+900Mt増加、シンガポールで減少、米国で増加している。(FSCは8.3日)。(キャンセルワラント率は3.7%)。売買高は11,352枚。イールドカーブは期近が下落したものの、期先が上昇している。C-3は39?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日のニッケル価格は下落した。ファンドの買い仕掛けの影響が強いと思われるが、ニッケル鉱山でのスト発生の報道が好感されLME在庫の減少もあり上昇していたが、NY時間の株の下落を受けてニッケルも売られ、結果、行って来いで前日比マイナス、という結果であった。基本弊社はニッケルに関してブルな見通しであったが、予想通りの相場展開となっている。但し、LME在庫の水準は高く、ファンダメンタルズがそれほど良好でないことから、ここまでの価格上昇は実需以外の影響の方が大きいといえる。LME在庫は▲120Mt減少、(FSCは11.1日)、キャンセルワラント率は1.0%。売買高は1,840枚。イールドカーブは期近が小幅低下している。C-3は210?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の錫価格は上昇した。というよりも、ここ数日使われてきた最大生産国中国の生産が滞っている状況が継続している上、インドネシアの一部の業者が錫を輸出できなかったことや、コンゴの北部の鉱山の稼動が停止する可能性があること、ボリビアでも前労働者が鉱山を占拠するなどの暴動がおきていることといった材料を受けてさらに上昇していたが、NY時間の株価下落がさすがにセンチメントを悪化させ、上げ幅を削る展開となった(結果、前日比プラス)。LME在庫は▲135Mt減少、(FSCは9.6日)、キャンセルワラント率は2.07%。売買高は652枚。イールドカーブの形状はパラレルに全ゾーン上昇。C-3は90?コンタンゴと前日と変わらず。
(エネルギー)
昨日の原油価格は下落した。当コラムで指摘しているとおり、急落リスクをはらみながら上昇してきたわけであるが、昨晩のバ議長発言による米株の大幅調整やOPECの生産枠据え置きの可能性が高まってきたことなどが嫌気され、高値権にあることもあり利益確定の売りに押される形で下落し、10日移動平均線を下回るに至った。引けベースで久しぶりに100?を下回っている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。BrentもNY時間に入ってから大幅に下落、こちらも10日移動平均線を大幅に割り込んで引けることとなった。イールドカーブは期近を中心に下落しベアフラットニング。直近限月の騰落率はWTIが▲3.0%、Brentが▲3.1%。
石油製品も下落。RBOBもNY時間に入ってから急落した。そもそも限月交代で水準が大幅にジャンプしていたため、窓埋めの色彩が強い。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。直近限月の騰落率は▲6.0%。ヒーティングオイルも同様に、NY時間の株下落を受けて水準を切り下げた。しかしながら10日移動平均線でサポートされて引けている。イールドカーブは期先を中心に低下し、ベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲1.8%。ガスオイルも下落。イールドカーブは期先の低下幅が大きい。直近限月の騰落率は▲2.6%。
(ひとりごと)
コアラの形をしたクリップ、皆さんご存知でしょう。
あれって、私が5歳ぐらいの頃から世の中に出回るようになったんですよね。
で。
当然子供の頃は欲しくて欲しくて仕様がなくて、母親に頼んで買ってもらった事がある。
あんなに小さいクリップながら良く出来ていて、首も回るし、コアラの手のところには小さいツメみたいなプラスチックが付いていた。
子供心に「かわいい」と思って大切に可愛がっていた(クリップを可愛がる、というのもどうかと思うが...)
で。
子供心に、「このコアラが温かくなれば、より、可愛くなるかも知れない」
と思って。電子レンジに入れた。時間は1分。
当然、ですよね。
分かっていますよね。
電子ビームの中でクルクルと回転するコアラ。
頭から火を噴いて燃え上がった。
取り出すと、顔は融けてぼろぼろに。可愛いなんてとんでもない。
恐ろしいばかりである。
泣いた。生まれて初めて自分で「泣いた」という事がはっきりと意識できるほどに。
当然、母親はもう1個買ってくれる。はずもなかった。
皆さん、ものの温め方には注意しましょう。