ワンワン

(経済関連ニュース)
・6月ユーロ圏消費者物価指数 前年比+4.0%(前月改定+3.7%)、市場予想+3.9%。

・ドルは対ユーロで上昇。ここ数ヶ月の安値である1.58をトライする中、特段新規材料がないこともあって一旦ドルに買い戻しが入った模様。対円ではドルは下落。

日本株は続落。米景気の先行き不透明感が強まっていることや国内景気の減速懸念で輸出・金融株が売られた。アジア株も軟調。上海、Sensexとも下落している。米国株はまちまち。ダウ、SP500は小幅反発、NASDAQは下落。依然として解決しない金融不安や原油の急騰といった材料を受けて金融株を中心に軟調な推移に。

穀物市場サマリー)
・大豆価格はNY時間に急上昇。USDA統計でトウモロコシの作付予想が3月予想を上回ったことから大豆作付面積の減少観測が台頭し上昇した。

・トウモロコシ価格はNY時間に下落。USDA発表の作付面積が、3月予想よりも+1.9%となったことが売り材料視された。この下落で5月待つから維持してきた10日移動平均線のサポートラインを割り込む結果となった。短期的には下値余地を探り易い地合いに。

・小麦価格はも急落。作付が3月予想比+6.8%の14.20百万エーカーとなる見通しとなったことから。トウモロコシ同様大幅な下落となり、50日移動平均線をトライする動きとなった。

非鉄金属関連ニュース)
・金はもみ合った結果、下落した。原油の高騰を受けて上昇していたが、テクニカルなドルの買い戻しを受けてドルが上昇したことから引けに掛けて金も売られた。
 著しい金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている。WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる。このことは価格上昇が需要を減少させることの証左であり、著しい価格上昇に伴う需要減少の可能性は視野に入れておくべきである。足元年内のFRBによる金利引き上げが予想される中、ドルのトレンドが反転する可能性が高く、金は相対的に割安に推移することとなろう。しかしながら、米国の実質金利はマイナスの状態に突入していること、構造的なバランスがドルにとってはマイナスに働き易いことからこのドル高→金安のシナリオは長期間続かないと考えている。尚、今のところ一次回帰分析の結果では現在のドル価格は比較すると引き続き割安なレベルにあるため、テクニカルな買いは入り易い(金価格=1,255.2×ドル・ユーロ-1,023.8)。
 銀価格も原油価格の上昇を受けて上値余地を試す動きとなったが、NY時間のドル高の進行もあって引けにかけてうられた。10日移動平均線でサポートされている。

・プラチナ価格は下落した。金・銀と同様、原油価格の高騰を受けて連れ高となっていたが、NY時間のドル買い戻しの動きを受けて引けにかけて売られ、水準を切り下げた。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し、代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面はアップサイドのセンシティビティが高い状態が続くと考えている。
 パラジウム価格も下落。材料は金やプラチナと同じく原油高とドル高であるが、この下落で10日移動平均線のサポートを割り込んだ。ロシアの戦略備蓄枯渇の報道を受けて上昇したが、一旦480?という天井が見えた格好となっている。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

・ペルー鉱山労働者は賃上げを求めてストライキを開始。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+3.2MB、ガソリン+1.9MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率+0.6%
・サウジ ヌアイミ石油相「サウジは原油価格上昇に満足していない。石油価格の上昇は投機の影響だ。必要があれば増産する。」

(商品市況概況)
「新規材料に乏しい中総じて小動き」
 昨日のコモディティ市場は小動きであった。特段新規材料がなく、原油高騰に伴って上昇した後、ドル高の進行で上げ幅を削った。USDA統計の発表された穀物は高安まちまち、貴金属はドル高で下落している。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。原油価格の高騰を受けて取引序盤から8,600?を積極的に伺う展開となったが、原油が下落したことやドル高の進行で地合いが悪化、上げ幅を削って引けた。流動性の比較的高い銅やアルミは通貨の影響を受け易いのはこのコラムで指摘しているとおりである。LME在庫は▲300Mt減少、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は5.6%)。売買高は7,860枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は殆ど変わっていない。C-3(Cash vs 3M Fwd)は183?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。取引序盤は原油上昇やドル安の影響を受けて小幅上昇したが、その後のドル高で下落した。しかしながらやはり下値では買い意欲も旺盛であり、10日移動平均線のサポートラインを回復して引けている。コストベースとなる1,800?が近づくところでは安値拾いの買いも入りやすくレンジワークに変わりはないものの、先々週に一旦底を打っていると見られることから徐々に水準がきり上がってきているところは気がかりである。LME在庫は▲400Mt減少、FSCは4.6日(キャンセルワラント率は3.4%)。売買高は4,184枚。イールドカーブは期先が上昇、期近が低下。燃料価格やコスト上昇の影響で期先の上げ余地が大きくなっている。C-3は315?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は下落した。特段材料がない中、10日移動平均線レジスタンスラインを意識しながら小動きとなった。夏冬の端境期でバッテリー交換需要が一旦凪となっていることやドル高の進行が上値を重くしている。LME在庫は+1,075Mt増加、(FSCは4.3日、キャンセルワラント率は4.0%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は1,910枚。イールドカーブは期近を中心に低下しベアスティープニング。C-3は27?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。取引序盤は原油価格の続伸もあって前日比マイナスで寄り付いた後堅調な推移となったが、NY時間のドル高の進行もあって引けにかけて水準を切り下げ、10日移動平均線でサポートされて引けている。原油価格の高騰は特に期先の押し上げ要因となっており、期先は極めて高い水準で高止まっている状態。LME在庫は▲1,625Mt減少、(FSCは9.5日)。(キャンセルワラント率は3.1%)。売買高は8,825枚。イールドカーブの形状は略変わらず。C-3は49?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 週末のニッケル価格は前日比変わらずであった。前日比マイナスで寄り付いた後、原油高を受けた非鉄金属価格の上昇もあって上値を試したが、22,000?の節目が意識され、その後のドル高の進行等で水準を削る動きとなった。LME在庫は+54Mt増加、(FSCは10.8日)、キャンセルワラント率は1.5%。売買高は949枚。イールドカーブの形状は略変わらず。C-3は157?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は上昇した。高値で寄り付いた後、もみ合い推移していたが、ドル高の進行もあって引けに掛けて水準を切り下げる動きとなった。インドネシアや中国からの輸出減少(中国は足許輸入国)が需給を逼迫させているため高止まりが続いているのだが、世界景気の減速懸念も根強く以前のような力強さは余り感じられない。LME在庫は+80Mt増加、(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は13.29%。売買高は146枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は16?コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は小幅下落した。サウジの原油増産に関するコメントがあったが、総じて前日の地合いを引き継ぎ欧州時間から急騰、園と143.67?の最高値をタッチするがNY時間のドル買戻しによるドル相場上昇によって一転下落し、上げ幅を削り前日比マイナスとなった。イールドカーブは期近が小幅下落、期先が小幅上昇、超期先は変わらずであった。Brentも期近が小幅低下、期先が上昇、超期先が変わらずであった。直近限月の騰落率はWTIが▲0.20%、Brentが▲0.3%。
 石油製品はまちまち。RBOBは高寄りした後、終始一貫して水準を切り下げ結局前日比略変わらずで引けた。イールドカーブは期近が小幅下落、期先が小幅上昇。直近限月の騰落率は±0.0%。ヒーティングオイルは小幅下落。取引序盤から前日の流れを引き継ぎ、400?の節目をトライしたがこの水準をぬけ切れなかったことやNY時間のドル高を受けて水準を切り下げ、結局前日比小幅マイナスで引けた。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに小幅低下。直近限月の騰落率は▲0.1%。ICEガスオイルも同様の相場展開で期近が小幅下落。イールドカーブは期近が下落、期先が小幅上昇している。直近限月の騰落率は▲0.3%。

(ひとりごと)
最近子供が少しずつであるが、言葉を覚えてきた。
自分の身の回りにあるものが何であるかも、だんだん覚えてきている。

で。

彼が一番のお気に入りはぬいぐるみの犬。
当然彼はその犬のことを「ワンワン」と呼んでいる。

ぼろぼろになったときに買い替えが出来ないとか
洗えない

とかいったデメリットがあるので、なるべくそういったおもちゃは与えないようにしていたのだが
そのワンワンを見せたときの嬉しそうな顔を見ると
さすがに取り上げるわけにはいかず
彼の睡眠時のお供となっている。

で。

久し振りに膝の上に我が子を乗せてみたところ
彼が私の膝を触りながら私を見ていった


「ワンワン」


...あのね。
確かに毛が沢山生えてるけどね、それはワンワンじゃないのよ。
子供は素直で、時として残酷である。
彼はまだ、十数年後に自分もワンワンとなる可能性があることを知らない。