一姫二太郎

(経済関連ニュース)
・6月英生産者指数 前年比+10%、市場予想+9.9%。
・ポールソン米財務長官、ファニーメイフレディマックの株式買取の権限付与を議会に求める。FRBも両者への連銀貸し出しを認める。

・ドルは上昇後、下落。米当局がファニーメイフレディマックへの支援方針を強める中好感したドルの買い戻しが優勢となったが、米株が反発しきれず下落したこと等を嫌気し結局NY時間の引けにかけて売られている。円も対ドルで下落後、上昇している。
日本株は続落。米金融不安が根強い中、輸出関連株が売られた。上海Aは小幅反発、インドSensexは下落、ブラジルBovespaは大幅に反発、Dax、FT250も上昇している。米国株は上昇後下落。米当局のファニーメイフレディマックへの支援が期待される中、取引序盤は上昇したものの、10日移動平均線のチャートポイントを上抜けできなかったことから結局下落した。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は終始軟調に推移し、10日移動平均線を下回った。USDAの雑魚統計で上昇していたが、耕作地の気候好転報道やそもそも高値水準にあることからドル高の進行もあって一旦手仕舞い売りに押された格好。大豆週間輸出の減少も売り材料に。イールドカーブは期近を中心に下落している。
・トウモロコシ価格は下落。USDAの期末在庫増加見通しを受けて地合いが反転する中、ドル高の進行、産地の気候好転といったマイナス材料を受けて下値余地を探る動きとなり、50日移動平均線まで水準を切り下げて引けている。チャート的にもダブルトップを形成していることから短期的に急落のサインが出ている。イールドカーブは略パラレルに全ゾーン低下している。
・小麦価格は下落。USDAのレポートでは予想通り生産の増加と在庫の増加の見通しが発表されたことから地合いが悪化、ドル高の進行もあり冴えない相場展開となった。イールドカーブは期先の下げが大きく全ゾーンパラレルに低下している。
非鉄金属関連ニュース)
"・金は続伸。フレディマックファニーメイの米当局の支援を好感してドルが強含み、金も売られる局面があったが結局株が高値をつけたのは寄り付きのみであり、その後再びドルが弱含んだことから金は買われた。またイスラエルvsイランの軍事的緊張の高まりも、有事の金買いを誘発しているようである。
 今のところ一次回帰分析の結果では現在のドル価格は比較すると引き続き割安なレベルにあり、テクニカルな買いは入り易い(金価格=1,207×ドル・ユーロ-953.35)。これはもしユーロが1.6?まで下落して場合には978ドル程度までの上昇があってもおかしくないことを意味している(尚、現状の為替レートを用いるならば965?程度であり、上げ余地はそれほど大きくはない)。また同時に著しい金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている。WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる。このことは価格上昇が需要を減少させることの証左であり、著しい価格上昇に伴う需要減少の可能性は視野に入れておくべきである。
 NY銀も上昇。ドル安・金高を受けて上昇した。

・NYプラチナ価格は下落。ドル安の進行もあって大幅に上昇したものの50日移動平均線が上値として意識され、この水準を上抜けできなかったことから上げ幅を削り結果的に前日比マイナスで引けた。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。もう一つの材料はそもそもの需要減少リスクである。エネルギー価格の高騰が自動車離れを引き起こし始めており、触媒需要の落ち込みの可能性は否定できない。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面、高い水準で堅調な推移が続くことになると考えている。目先2,000?線を下回るかどうかがポイントとなるが、その水準を下回った場合には7月5日の安値である1,930?が意識されようか。
 NYパラジウム価格も下落。プラチナの上昇を受けて10日移動平均線を試す動きとなったが結局上抜けすることができず、下落に転じた。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

・上海有色金属取引協会、亜鉛と鉛の精錬業者が7-9月に10%の減産を実施したことで合意。中国有色金属工業協会がアルミの生産を10%削減したことと同じ背景。
・Freeport ペルー鉱山労働者、労使交渉に合意に至らず。7月16日からスト開始。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.0MB、ガソリン+0.5MB、ディスティレート+2.0MB、稼働率+0.1%

(商品市況概況)
「高止まり」
 昨日のコモディティ市場は高止まった。亜鉛・鉛はこのコラムでも指摘していたが、予想通り生産削減となった。オリンピック期間中はこうした動きは避けられないだろう。足許、エネルギーを取り巻く需給に大きな変化は見られていない。よって(毎年のことであるが)少なくとも夏場の原油価格下落は見込み難い。電力価格の上昇や電力供給障害に起因する非鉄金属やその他の工業品の生産減少の動きは他の非鉄金属、特に中国の生産比率が高い非鉄金属への影響が大きく(亜鉛や鉛、錫等)、価格を押し上げてしまうこととなろう。オリンピック期間中はアジア回りで在庫の取り崩し→中国流入、が発生する可能性が高い。
 現在のコモディティ市場で最も重要な2つのポイントは、(i)エネルギー価格の高騰に伴う生産コストの上昇→生産減少(日本でも漁船が一斉休漁になったりしている)、(ii)素材価格の高騰に伴う世界の需要減少、をどのように判断していくか、ということであるが今のところ新興国の需要が急速に落ち込むとは考えにくく当面は(i)の生産調整の方が強く相場に影響を与えると見られ、引き続きアップサイドのセンシティビティが高い状態が続こう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。取引序盤から100日移動平均線を試す動きとなったが、この水準を上抜けできなかったため50日移動平均線のサポートラインをトライ。結局この水準も割り込むことができず、比較的小幅なレンジワークに終始した。ペルーでのスト実施の見通しなど引き続き供給不安は根強く、高値での推移が続いている。しばらくは50日移動平均線を下値として堅調に推移しよう。LME在庫は+600Mt増加、(FSCは2.4日)、(キャンセルワラント率は4.6%)。売買高は5,155枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は195?バックとバック幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。取引序盤はオリンピック期間中の中国生産者の生産量10%削減報道を受けて急騰、週末上抜けできなかった50日移動平均線をあっさりと上抜けしたのだが買いが続かず、LME在庫の増加やドル高の進行といったマイナス材料を受けて水準を切り下げ、結局50日移動平均線を下回って引けた。そもそもアルミ向けの電力供給削減に伴う生産減少が報道されたため、亜鉛も生産削減されるだろうとの見方から亜鉛価格も週末から上昇していたため、材料として新味がなかったことが下げにつながったようだ。しかしながらコストベースである1,800?を下回る可能性は低く、生産調整の影響は徐々に出てくると考えられることから亜鉛価格はジリ高の展開になろう。LME在庫は+1,175Mt増加、FSCは4.6日(キャンセルワラント率は5.7%)。売買高は5,829枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は16?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。相場展開は殆ど亜鉛と一緒で、生産削減報道を受けて上昇したものの、先週からこうした生産削減の決定があると予想される中上昇を続けてきたため逆に材料出尽くしで一旦売られることとなり、50日移動平均線を下回って引けている。但し、実際に生産が削減されると徐々に需給がタイト化し、鉛価格もジリ高の展開になることが予想される。週末に続き、シンガポールの鉛在庫は大幅に減少(恐らく中国向け)、キャンセルワラント率も高止まっている。LME在庫は▲3,175Mt減少、(FSCは4.0日、キャンセルワラント率は9.0%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,045枚。イールドカーブはフロントマンスは下落しているが、期先は上昇している。C-3は5?コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。
 昨日のアルミ価格は下落した。新規材料に乏しい中、ドル高の進行、週末3,380?の高値を更新できなかったことから一旦利食い売りに押されたようだ。中国の大手アルミ生産者20社が電力コストの上昇を受けて生産量を10%削減、少なくとも3ヶ月程度はこの削減を継続する見込みとなったこともあって下げ幅は限定されている。今後もアルミの供給の不安定さ(というよりも、中国の供給不安)が相場の上げを助長する展開が続くことになりそうだ。LME在庫は+2,050Mt増加、(FSCは9.5日)。(キャンセルワラント率は2.3%)。売買高は8,771枚。イールドカーブは期近が低下、期先が上昇し、ブルスティープニングしている。C-3は46?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の欧州での大幅な減少、といったプラス材料はあったものの、略一貫して水準を切り下げる動きとなった。ここ数週間上値として強く意識されている22,000?を上回れなかったことや、中国がオリンピック期間中工業向けの電力供給を制限するとの見方から、域内のニッケル需要も減少するのではとの見方から売られた可能性もあると考える。2008年の中国のニッケル需要は345KMtである一方、生産は125KMtと輸入に頼る状況であるがオリンピック期間中の国内需要が減少する可能性は高い。当面は20,000?から22,000?のレンジが続くことになりそうだ。LME在庫は▲444Mt減少、(FSCは10.7日)、キャンセルワラント率は5.8%。売買高は1,030枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は157?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は上昇した。寄り付きから50日移動平均線レジスタンスを上回って寄り付き、その後の中国の電力不足に伴う亜鉛・鉛の生産調整報道を受けて錫価格も上昇することとなった。LME在庫の減少が止まらず、キャンセルワラント率の高さも相場の押し上げ材料となったようだ。LME在庫は▲10Mt減少、(FSCは5.8日)、キャンセルワラント率は13.91%。売買高は154枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は260?バックとバック幅を拡大した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は予想通り高値でのもみ合いとなった。中東情勢不安が続き、ブラジルやナイジェリアといった国の供給不安といったプラス材料に対し、ドル高の進行といったマイナス材料を受けて比較的幅広なレンジでのもみ合いとなった。しかしながらファンダメンタルズに大きな変化がない以上堅調に推移せざるを得ず、10日移動平均線が下値として強く意識されている状況である。今のところ急速に需要が減少する感じでもなく、供給も急速に増加するわけでもなく引き続き堅調な新興国需要を受けて弊社の予想通り夏場に150?を目指す展開が予想される。WTIイールドカーブは期先を中心に上昇しブルフラットニング。Brentは期近が小幅下落しているがWTI同様期先が上昇、ブルフラットニングしている。直近限月の騰落率はWTIは+0.1%、Brentは▲0.4%。
 石油製品は下落。RBOBも決め手になる材料に欠ける中、10日移動平均線を下値として高値でもみ合い推移した。原油の高止まりと需要の減少の綱引きが続いている状態。イールドカーブは期近は低下しているが期先は原油先物スティープニングもあって上昇している。直近限月の騰落率は▲0.2%。ヒーティングオイルも下落。材料は同じ。需要は季節性を無視して極めて堅調であるが、新規材料にと母子中10日移動平均線を下値として高値でのもみ合いとなった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい直近限月の騰落率は▲0.3%。ICEガスオイルも下落。高値で寄り付いた後、徐々に水準を切り下げる動きとなった。そもそも限月交代後の窓埋めの動きが見られると予想されることからしばらくは徐々に水準を切り下げる動きとなろうか。イールドカーブは期近の下げが大きいが略全ゾーンパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲1.2%。

(ひとりごと)
子供電話相談室のサイトがあったので見ていたら
結構いけてるコメントがあった。

一姫二太郎、っていうけれど、何で女の子は「姫」というゴージャスな呼び名なのに、男のほうは「太郎」という平凡な呼び名なのか」

うーん。
考えたこともなかった。
この子供の「女の子の方はゴージャスなのに」というコメントもイケているが。
それに対する柳田理科雄先生の回答は

「辞書を引いたら2つの意味があって、1つは長男、もう1つは「ものすごくいいもの」「最大の物」「最強の物」、と言う意味です」
「なので、これもゴージャスな名前なんですよ」

とのコト。
そうか。
太郎は最強・最大だったのか。
姫と同等に扱えるものだったのか。

と、なると。
沢尻エリカが「エリカ姫」とか呼ばれたりしているのと同じように
小栗旬も「旬太郎」とか、玉木宏も「宏太郎」とか、呼んだ方が良いのだろうか。
いや待てよ。
桃太郎は「桃太郎」って呼ばれてるけど、本当は「桃」だけなのか?
「金太郎」は「金」?

え?
太郎は人の名前ですって?
そうでした。。。


まぁいいや。
しかし子供電話相談室のサイト、ネタになりそうな質問が多いなぁ。