腹痛狂騒曲-その1

(経済関連ニュース)
IMF 2008年世界経済見通しを情報修正し、4.7%(従来見通し+3.7%)に。
Q108のクレジット・クランチの影響は事前に予想されたレベルよりも大きくなかったことから。但し物価上昇によるインフレ懸念が高まっており、政策当局の対応が試される時期にあると指摘。
・メキシコ中央銀行 政策金利を25bp引き上げ8.0%に。食料品、エネルギー価格の上昇に伴うインフレへの対応で。
・中国国家発展改革委員会 「対中国直接投資の監視を強化。国内の架空事業の規制を強化することを目的に」

・ドルは対ユーロでもみ合い推移した後、小幅上昇している。大型経済統計の発表が今週は相次いだが、週末は特段大きな経済統計が発表されなかったこともあって総じてドル安基調であったものの終始もみ合った。ドルは対円でも上昇している。米株が原油価格の大幅下落を背景として底堅く推移していることからキャリートレードの復活が指摘されている。
日本株は下落。原油相場が下落基調にはいったことでエネルギーの上流部門株が下落した。またファニーメイフレディマックの経営問題で金融システム問題が再燃、金融株も冴えなかった。上海A株は反発、インドSensexは大幅続伸、ブラジルBovespaは続落。Dax、FT250はしっかり。米国株はダウは上昇、SPも上昇。大手金融機関の決算はまちまちなるも、事前予想をう泡回る企業も多く、安値買いが入って上昇して引けている。
穀物市場サマリー)
・大豆価格は大幅続落。アルゼンチン上院で大豆輸出関税強化の法案が否決されたことや、エネルギー価格の下落が続いていることがも相場を下押しした。結果、50日移動平均線まで水準を切り下げて引けている。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下している。
・トウモロコシ価格は大幅に下落。原油価格やガソリン価格の下落を受けて軟調な推移となり、一目均衡表の雲の最も薄いところを下抜け6?の節目をトライする動きとなった。繰り返しになるがチャート的にダブルトップを形成していることから短期的に急落のサインが出ている。下値の目処は5月29日の安値である573?が意識されよう。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。
・小麦価格は続落。米景気の減速懸念を受けて、大豆・トウモロコシ価格が下落する中、「代替家畜飼料」としてその割安感が注目されている小麦もさすがに調整圧力を受けたようである。節目の800セントはとりあえずは維持している状況。イールドカーブの形状は略変わらず。

非鉄金属関連ニュース)
・金は小幅下落。原油の下落やイランの核開発問題に関して、米ブッシュ大統領が話し合いに参加すると表明したことから若干地政学的リスクが後退、小幅な下落となった。但し総じて相場は行って来いの展開が続いており、少なくとも今年から来年に掛けて恒常化すると見られるドル安傾向が金相場を支えているようだ。下値は10日移動平均線でとりあえずサポートされている。
 短期的に金価格は堅調に推移すると考えている。地政学的リスクの高まりや、米景気の後退懸念に伴う恒常的なドル安傾向、株式市場のパフォーマンスの悪化、といった材料を受けて安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は、質への逃避で物色されると見ておくべきである。但し今のところ一次回帰分析の結果では現在の金価格はほぼ一次回帰直線状に位置し、テクニカルな売買が行われるような環境にはない(金価格=1,188.3×ドル・ユーロ-924.75。これはもしユーロが1.6?まで下落して場合には977ドルに相当)。但しまた同時に金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている可能性が高く(WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる)。価格上昇局面での下押し圧力となりえるため、金価格は当面高値で安定推移すると見ておくのが妥当であるといえよう。
 NY銀も下落。原油価格の下落を受けた金の下落を受けて軟調な推移となり、取引序盤は10日移動平均線を回復する局面も見られたものの、総じて水準をじりじりと切り下げる展開となった。

・NYプラチナ価格は大幅に下落。原油価格の下落に伴う金の下落や、(相反するが)景気後退に伴う自動車需要の落ち込み懸念などから需要の減速の可能性が高まり、一旦5月2日の安値である1,835?を試す動きとなった。しかしながら最大生産国の南アの生産動向に不透明感は強く、大幅な下落にはならないだろうとの見方は根強い。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。もう一つの材料はそもそもの需要減少リスクである。エネルギー価格の高騰が自動車離れを引き起こし始めており、触媒需要の落ち込みの可能性は否定できない。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面、高い水準で堅調な推移が続くことになると考えている。この一連の相場下落で7月5日の安値である1,930?を下回ったことから、ドル高進行で大幅に下落した5月2日の1,835?が次のサポートラインとして意識されようか。
 NYパラジウム価格も大幅に下落した。材料は景気減速に伴う需要自体の減少懸念とプラチナの下落である。NYパラジウム一目均衡表の雲のもっとも薄いところを下抜けしており、チャート的に下値を探り易い。足許の下値の目処は5月7日の安値である417?を目指す展開となっている。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

(エネルギー関連ニュース)
ブッシュ政権、イランとの核開発に関する交渉に参加を決定。

(商品市況概況)
「夏場を控えて一旦手仕舞い
 週末のコモディティ市場はエネルギー価格の下落を受けて軒並み続落した。原油価格の下落はインフレの進行に伴う景気悪化で需要が減少するのでは、との見方が根強いためである。しかしながらこのように価格が下落してくると前回の生産国・産油国会議で増産を約束した産油国の減産(需要減少を理由に)の動きが出始める可能性も否定できず、エネルギー価格の下落にはそろそろ歯止めが掛かると見ている。いずれにしても夏場のピークシーズン前に、短期的に売り材料が重なったことで一旦調整しているだけであると考える。
 毎日繰り返し書いているが、現在のコモディティ市場で最も重要な2つのポイントは、(i)エネルギー価格の高騰に伴う生産コストの上昇→生産減少、(ii)素材価格の高騰に伴う世界の需要減少、をどのように判断していくか、ということであるが今のところ新興国の需要が急速に落ち込むとは考えにくく当面は(i)の生産調整の方が強く相場に影響を与えると見られ、引き続きアップサイドのセンシティビティが高い状態が続くと考えている。
 あえてここで言っておきたいが、「喉もと過ぎれば熱さも忘れる」では現在の価格高騰には対応していけないと思う。

(非鉄金属)
 週末の銅価格は下落した。上海在庫の大幅な増加(+4,785Mt)や原油価格の下落が嫌気され、前日比マイナスとなった。週半ばに発表された一連の中国経済統計で、GDP成長が若干鈍化したことから中国の景気の拡大ペースに若干疑問が残るとして軟調な推移となっているが、固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば、大幅な調整の可能性は低かろう。今のところチャート的には一目均衡表の雲の下限でサポートされる形となっている。CFTCのポジション(LMEではありません)は、ロングポジションが縮小、ショートポジションが小幅縮小している事からネットで前週比▲3,519枚の3,019枚の買い越しとなっている。LME在庫は+650Mt増加、(FSCは2.5日)、(キャンセルワラント率は7.7%)。売買高は5,722枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は229?バックとバック幅を縮小した。
 週末の亜鉛価格は下落した。原油の下落や上海在庫の増加(+2,705Mt)といったマイナス材料を受けて、もみ合いながら水準を切り下げる動きtなったが1,800?のコストラインに近づくレベルでは安値拾いの買いも入り、場中この水準を2回トライしたが下抜けできずに下げ幅を削って引けた。今後に関してもコストベースである1,800?を下回る可能性は低く、生産調整の影響は徐々に出てくると考えられることから亜鉛価格は引き続き堅調な推移になると考える。LME在庫は▲100Mt減少、FSCは4.6日(キャンセルワラント率は5.4%)。売買高は3,100枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。C-3は18?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 週末の鉛価格は上昇した。ピークシーズンに入りつつあるバッテリー需要の高まりを受けてLME在庫が大幅に減少、キャンセルワラント率も高まっていることから足許の需給は徐々にしまりつつある。一方で原油価格の下落や銅の下落といったマイナス材料もあって上昇し切れなかった、という印象である。今後については、実際に生産が削減されると徐々に需給がタイト化し、鉛価格もジリ高の展開になることが予想される。LME在庫は▲1,150Mt減少、(FSCは3.9日、キャンセルワラント率は9.2%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は1,358枚。イールドカーブは期近、期先とも下落しているが期先の下げ幅の方が大きく、ベアスティープニングしている。C-3は2?バックとコンタンゴからバックに転じた。
 週末のアルミ価格は大幅に下落した。原油価格がイラン問題の緩和観測で軟調な推移となったことや上海在庫の大幅増加(+3,144Mt)が端的に嫌気され、また、チャート的にも30日移動平均線を下回って寄り付いたことから終始軟調な推移となり、とうとう50日移動平均線も週末の価格下落で下回ることとなった。LME在庫は+4,325Mt増加、(FSCは9.7日)。(キャンセルワラント率は2.1%)。売買高は15,393枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。C-3は49?コンタンゴと前日と変わらず。
 週末のニッケル価格は下落した。エネルギー価格の下落やアルミの大幅調整といったマイナス材料を受けて、コモディティ専業のファンドが売りに入っているとの観測が相場を押し下げているようだ。但しLME在庫は欧州で大幅な減少となっており、20,000?の節目を割り込んで大幅に調整するという感じでもなくなってきている。中国がオリンピック期間中工業向けの電力供給を制限し、域内のニッケル需要も減少(ステンレス生産の減少)するのではとの見方からトレンドがベア転している可能性は高い。当面ニッケルはは20,000?から22,000?のレンジが続くことになると考える。LME在庫は▲738Mt減少、(FSCは10.2日)、キャンセルワラント率は3.3%。売買高は1,104枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3は162?コンタンゴと前日と変わらず。
 週末の錫価格は前日比変わらずであった。原油価格の下落を受けてエネルギーへの依存度が高い、ないしは中国への生産依存度が高い非鉄金属は下落基調となっているが、錫に関しては在庫水準の低さ、といったファンダメンタルズ面が強調されていることから他の非鉄金属価格動向とは関係なく、堅調な推移となった。供給環境の悪化と同時に、原油が急速に調整色を強めていることからどうしても方向性が出にくい。LME在庫は+85Mt増加、(FSCは5.5日)、キャンセルワラント率は8.69%。売買高は99枚。イールドカーブは殆ど変わらず。C-3は60?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 週末の原油価格は続落した。ブッシュ政権がイランとの核開発問題の交渉に参加すると表明したことが、中東情勢悪化を緩和させるのではないかとの見方と、週半ばの石油在庫増加に加え、天然ガス在庫も増加したことを受けて軟調に推移した。短期的には米原油在庫の増加や需要の減少といった(但し毎週需要統計が発表されているのは米国のみ)マイナス材慮を受けて下値を探る動きになっている。但しチャート的には節目の130?、一目均衡表の雲に差し掛かっており、下値での買い意欲は旺盛であるとみられ比較的しっかりとの印象である。やはり先進国での需要は減少しているものの、中国やインド、ロシアといった新興国の需要が急速に減少する可能性は低いことから、どちらかといえばこの数ヶ月の著しい価格上昇に対する調整が入る中、主要なチャートポイントを割り込んだり、イラン・イスラエルの問題が若干緩和したりと、短期的な調整材料によって下落したものと考えている。WTIイールドカーブは期近を中心に低下しベアフラットニング。Brentも期近の下げ幅が大きくいが、カーブは略フラットな状態になりつつある。直近限月の騰落率はWTIは▲0.3%、Brentは▲0.7%。
 石油製品はまちまち。RBOBは節目の100日移動平均線が近づく中、安値拾いの買いが入り小幅反発して引けている。クラックマージン縮小の影響で生産が不冴えであるものの、FSCベースでの在庫水準は5年平均を回復しており、需要の弱さもあって足元一時期のような需給逼迫の感じはない。イールドカーブは期近のみ上昇し、期先は下落している。直近限月の騰落率は+0.2%。ヒーティングオイルは下落。前日の統計を受けた価格下落で長らく維持してきた50日移動平均線を割り込んだことからまずは50日移動平均線を試す動きになったものの買いが続かず、原油価格が下落に転じたこともあって引けに掛けて売られた。一目均衡表の雲が一応サポートラインとなっているようではあるが、足許一旦下値を探り易い地合いに入ってしまっているようだ。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.4%。ICEガスオイルは大幅下落。イラン・イスラエルの緊張緩和観測から欧州指標の価格下落が顕著であった。チャート的には50日移動平均線を下回って寄り付いたことから終始軟調に推移し、一目均衡表と50日移動平均線の間でのもみ合いとなった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲3.3%。

(ひとりごと)
この前出張に行ったとき、大変な思いをした。
電車を乗りついていかなければならない先に2つ行かねばならない出張であるが
時間設定が結構ぎりぎりで
1つでも電車を乗り逃がすとアウト、という出張であった。

で。

入念に時刻表と場所を調べてもらい(もらい、というところが情けないが...)
準備万端整って、新幹線を降りたところ

「猛烈な腹痛」

に襲われた。
新幹線から在来線への乗り換えに許容された時間は18分。
結構余裕である。
そこで、乗り換える在来線の入り口を確認し
悠然とトイレに。

しかし、である。

何だか知らないけど、朝っぱらからトイレは大行列。10人は並んでいる。
皆、腹がいたいのだろうか...?

と、考えているゆとりはない。
次のトイレに向かって走るが、ここもなぜか大行列。
日本の男子は一体どうなってしまったのだろうか。

ここで、できる男は考えた。
駅のすぐとなりにあるホテルなら、すいているだろう。
と思い、ホテルに直行。

ところが、ですよ。

ここも3人ほど行列している。
本当に日本はどうなってしまったのか?

と、突然、私の目の前に並んでいた肩からカバンを斜めに掛けているオタクっぽい人が列を離れた。
私も同時に列を離れる。
そう。
たまたまであるが、私と彼が考えたことは同じ。
「上の宴会場にあるトイレに行けば良い」
ということ。

2人、エレベーターに向かう。
宴会場は15階の表示。
2人の指が同時に15階を押す。
15階にトイレはちゃんとあるのだろうか。
(続く)