朝青龍

(商品市況概況)
「エネルギー価格の上昇で幅広く上昇」
 昨日のコモディティ市場は概ね上昇した。上昇の材料はユーロの下落と原油価格の上昇である。米経済統計が好調であったことも支援材料となった
。今までの価格下落の材料は世界景気の減速に伴う需要の減少観測であるが、やはり下値ではそれなり以上に買いが入ってくるという印象である。(なお、当コラムでは、投機資金が相場を撹乱しているとは考えておらずあくまでファンダメンタルズ重視で投資動向が決まる、とのスタンスを貫いており、投機資金が商品市場に流入することは株や為替債券と同様の事象であると考えるようにしている)。
 その一方で上げ材料はロシアとアメリカの「新冷戦」の可能性や、そもそも在庫水準を需要対比で引き下げている状況下でのハリケーンのメキシコ湾進入の可能性、といった地政学的リスクで原油価格が上昇したことである。既にご理解いただいていると思うが、原油価格の上昇はコストを押し上げて他のコモディティ価格の押し上げ材料となりえる。繰り返しコメントしているが、今までは「需要の減少」がフォーカスされていたが、ここから年末に掛けては「供給途絶のリスク」を念頭に置く必要があると考える。よって相場は堅調な推移となろう。但し、価格が極端に上昇した場合には需要が減少し価格が下落するのはこの春から夏場に掛けて確認済みであるため、以前ほどの力強い上昇にはならないだろう。

(経済関連ニュース)
・タイ中銀 政策金利を25bp引き上げ3.75%に。
・7月米製造業耐久財受注 前月比+1.3%(速報比+0.5%)、市場予想±0.0%。
・8月独消費者物価指数速報 前年比+3.3%(前月+3.5%)、市場予想+3.4%。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+0.5%の421.6、購入指数+0.6%の315.9、借換指数+0.3%の1,038.0。
・ECBリープシャー・オーストリア中銀総裁 「インフレへの警戒は前にもまして重要」
・ECBウェーバー独連銀総裁「利下げに関する議論は時期尚早だと思われる」

・ドルは対ユーロで下落。ECBメンバーの相次ぐ利上げに関するタカ派発言を受けてユーロが反発した。対円ではドルは上昇している。
日本株は下落。景気の先行き不透明感が持続していることから、景気敏感株である金融株、不動産株を中心に売られた。米国株は続伸。米耐久財受注の回復とファニーメイフレディマック公的支援の可能性が高まってきたことなどから続伸となった。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は反発。ドル安の進行や原油価格の上昇といったコスト要因で。米中西部の乾燥予報、アイオワイリノイ州の洪水の影響による作付遅れ、霜害の影響を受ける可能性が高まっていることから総じて堅調な推移が続いている。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。足許10日移動平均線を下値として堅調な推移が続いている。
・トウモロコシ価格は反発。取引序盤はドルの対ユーロでの下落を受けて軟調に推移したが、夜間の米統計を受けて再びドルが上昇したことから大幅に下落。しかしながら原油価格の上昇といったコスト要因を受けて引けに掛けて買い戻しが入り、結果前日比プラスで引けている。そもそも霜害や乾燥気候の影響といったファンダメンタルズを材料にしっかりの展開。イールドカーブは全ゾーン小幅上昇。
・小麦価格は下落。EU内2位の生産国であるドイツの生産が前年比+23%の49.9百万Mtになる見込みであることや、カンザスオクラホマでの降雨が土壌改善を促すと見られたことなどが材料視された。取引序盤は大豆やトウモロコシ同様、上昇していたがNY時間のドルの反発を受けてマイナス圏に沈んだ。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は小幅上昇。ECB主要メンバーの利上げに対するタカ派発言を受けて堅調な推移となった。しかしながら米機械受注が好調だったことなどを材料にドルが切り返したことから引けにかけては売られた。引き続き10日移動平均線を下値にしっかりの展開。
 足許金価格のトレンドは変化している。米国のみならずユーロ圏の景気が鈍化し始めていることに伴うドルの行き過ぎた下落が修正され始めているためだ。同時に地政学的リスクの高まりや、米景気の後退懸念に伴う恒常的にドルの水準が安いこと、株式市場のパフォーマンスの悪化、といった材料を受けて安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は、質への逃避で物色されることから大幅な下落とはなっていない。同時に金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている可能性が高く(WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる)上値を追いきれないのも事実であろう。よって、ドルの行き過ぎた下落が修正される局面に入っていることも考慮し、弊社は金価格の見通しをニュートラルに引き下げることにした。これは今までこのコラムで主張していたように「当面高値で安定推移」との見方と整合するものである。もし金の見通しをベアに転換するには今しばらくドルのトレンドを経済統計とともに見定める必要があろう。
 NY銀は下落。取引序盤は堅調な推移となっていたが、夜間の米経済統計の好調を受けてドルが再び上昇したことから前日比マイナスで引けた。

・NYプラチナ価格は上昇。ドルが対ユーロで弱含んだことから取引序盤から堅調な推移となったが、夜間の米統計が好調であったことからドルが切り返したため軟調に推移したが、そもそもの耐久財受注が好調であったこともあって工業品として用いられるプラチナはもみ合い推移することとなった。結局10日移動平均線を回復して引けている。
 中期的な見通しについてプラチナは、堅調な推移になると考えていたが、自動車向け需要が一時的にでも減退すると見られることから今までの強気姿勢は維持できないと考えている。世界経済への影響が大きい米景気の悪化観測の高まり、GM、フォードといった自動車産業の景況感悪化に反映される自動車販売の減少に伴う触媒需要の減少観測を受け、このコラムで指摘してきた需要減少のリスク要因の影響が大きくなってきている状況。また、ドルがユーロ圏経済の鈍化懸念を材料にして反転上昇していることもプラチナ価格の下げ要因となりえる。
 価格上昇に対するその他のリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクである。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。しかしながらここまで価格が低下してくるとその動きも鈍化することとなろう。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから、アップサイドのリスクは意識せざるを得ないだろう。しかしそのリスクは以前に比して格段に低下していると考える。
 NYパラジウム価格も小幅上昇。
 今後パラジウムの価格は軟調に推移すると考える。プラチナ価格が自動車向け需要の減少観測とドル高の進行で下落しているため、代替品として需要が減少すると見られるためだ。また、非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油▲0.2MB(市場予想+1.1MB)、ガソリン▲1.2(▲2.5MB)、ディスティレート+0.1MB(+0.6MB)、稼働率+1.6%
・ハリケーン「グスタフ(カテゴリー2)」26日中にもハイチに上陸の見込み。メキシコ湾への進入の可能性。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の増加等で弱含んでいたが、ECB高官の利上げに関するタカ派発言を受けて10日移動平均線を下値に堅調に推移、その後NY時間の米耐久財受注を受けて上昇に転じた。耐久財受注好調に伴うドル高の進行は余り材料視されていない。原油価格の続伸も支援材料となっている。ここ数ヶ月、世界景気の悪化観測が意識され需要要因で価格が下落するという経済にとって好ましくない形での下落となっているが、7,000?が視野に入る中で一旦調整が終了した可能性は高い。コンセントレートの供給懸念は根強く、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば底堅く推移することになろう。LME在庫は+950Mt増加、(FSCは3.2日)、(キャンセルワラント率は7.2%)。売買高は7,003枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が上昇ブルスティープニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は81?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。ユーロの上昇やLME在庫の大幅な減少もあって堅調な推移となっていたが、更に原油価格の上昇や米耐久財受注の好調を受けてNY時間に上げ幅を拡大することとなった。結果、50日移動平均線を再び回復している。亜鉛は需要が強いというわけではないが、大生産国であるはずの中国の輸入が前年比で増加傾向を辿っており、生産調整が継続する可能性があることから底堅い推移が続いている。LME在庫は▲1,300Mt減少、FSCは4.8日(キャンセルワラント率は4.2%)。売買高は4,810枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は22?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は大幅な上昇した。北京オリンピック終了に伴い中国の買いが活発かしているものと見られ、キャンセルワラント率を高い水準に維持しつつLME在庫が減少していることが材料視された。またユーロ高や夜間の米耐久財受注の好調も支援材料となった。中国からの精錬鉛のアウトフローは明確に減少し始めており、7月の統計ではとうとう中国は精錬鉛の純輸入国に転じてしまったことも相場の下支え材料となっている。LME在庫は▲3,050Mt減少、(FSCは3.5日、キャンセルワラント率は12.0%。)。売買高は3,416枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニングしている。C-3は3?バックとコンタンゴからバックに転じた。
 昨日のアルミ価格は下落した。下落した、といっても原油高や耐久財受注の好調、LME在庫の大幅な減少といった支援材料を受けて、小幅な下落に留まっている。現在のコストベースと考えられる2,600?程度までの下落はあってもおかしくない地合いであるがやはり2,800?を下回るレベルでは安値拾いの買いが入りしっかりするとの印象で。LME在庫は▲2,200Mt減少、(FSCは10.1日)。(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は6,151枚。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに小幅低下している。。C-3は53?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。50日移動平均線を上回って寄り付いた後、原油価格の上昇やドル安の進行、耐久財受注の好調、LME在庫の大幅減少といった材料が重なり堅調な推移となった。やはり、Xstrataがドミニカでコスト上昇とニッケル価格の下落を背景に生産調整を行うとの報道や、地政学的リスクの高まりでニッケル価格は比較的下げ幅が限定されている。ニッケルに関しては引き続き堅調に推移するであろうとの弊社見通しを小職は支持するが、中国のステンレス需要も弱含み推移すると見られることからやはり上値は限られよう。LME在庫は▲204Mt減少、(FSCは10.9日)、キャンセルワラント率は1.7%。売買高は1,636枚。イールドカーブは期先を中心に上昇し、ブルフラットニング。C-3は75?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は下落した。経済統計の好調や原油価格の上昇、LME在庫の増加とといった価格にとってのプラス材料が山積であったが、錫は方向感に乏しく、200日移動平均線〜100日移動平均線の間でのもみ合いとなった。中期的な上げ相場が終焉を迎えたと考えられるものの、インドネシアや中国の生産輸出状況に改善が見られない中(インドネシアは悪化)、やはりファンダメンタルズを材料にしっかりとした推移が続くことになろう。LME在庫は▲40Mt減少、(FSCは5.7日)、キャンセルワラント率は7.02%。売買高は294枚。イールドカーブは全ゾーンほぼパラレルに低下している。C-3は60?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は上昇。ユーロ安の進行やハリケーングスタフのメキシコ湾進入の可能性、米統計での原油の減少を受けて堅調な推移となった。しかし夜間の米統計が好調でドル高が進んだことや30日移動平均線に近づくレベルでは利益確定の売りも入り、上げ幅が限定された。先週の統計発表時に指摘したとおり、FSCを5年平均レベルに維持するオペレーションが持続、原油が取り崩され石油製品が生産されるという内容であったが、市場予想がそうではなかったので市場は素直に逆に反応した。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。Brentも全ゾーン小幅上昇している。直近限月の騰落率はWTIは+1.6%、Brentは+1.3%。
 石油製品も上昇。RBOBも原油の上昇やハリケーンの影響、ユーロの上昇を受けて30日移動平均線を回復して上昇したが、統計での在庫減少が市場予想を下回ったことから下落し、上げ幅を削った。やはりハリケーンがメキシコ湾に襲来すると「有事のバッファ(FSCで過去5年平均以上)」が限られる石油製品価格は上昇し易い。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。直近限月の騰落率は+3.1%。ヒーティングオイルも上昇。こちらもRBOB同様、10日移動平均線を下値に堅調な推移となり、30日移動平均線で頭を抑えられるkたちとなった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+1.6%。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下。直近限月の騰落率は+0.6%。

(ひとりごと)
私、決してモテるわけではないが、時々女の人から、「どうしたら彼氏が出来るのか」
と聞かれる事がある。
そんなの、できるときは出来るし、出来ないときは出来ない。
ただ、やっぱり経験をつまないと「相手がどんな人間か」一発で見極めることは難しいと思う。
歳を取ればとるほど、相手も巧妙になってくるわけで。
なので、最近は「朝青龍を見習うべし」と説いている。

朝青龍の強さはまず「絶対に負けない」という自信。
「負けちゃうかも」という気持ちで望めば、必ず負ける。向こうも真剣勝負である。
「絶対に負けない」という自信があれば、「まずは組んでみる」ことが可能になる。

このことが恋愛においてはことのほか重要である。
相手の技は千差万別。
とにかく四つに組んで、狙った相手に「もうだめだ」と思わせるまで、充分技を出させ尽くさせることが重要なのだ。
そして相手を見切った後、最終的に「必殺の態勢」に持ち込むのだ。
千代大海のように張り手で押し出さないと勝てない、という突っ張り横綱ではない。
昔、北勝海という横綱がいたが、突っ張りはあれぐらい強くないと突っ張り一本で横綱にはなれないのだ。
ただし、恋愛においては突っ張り一本だと、「近寄るな」と言っている様なものなので、あまりオススメできない。

高見盛のように、過剰に気合を入れすぎるのもオススメできない。
大体、気合が入りすぎた場合には、向こうの必殺の態勢に持ち込まれ、合えなく敗退する事が多いからだ。
「頑張れ!!」
とか
「期待してるぞ!!」
と友達皆に応援されるような恋愛は、まず、上手く行かないという事なのだ。
ものすごい勢いで突進したら、肩透かしを食ってそのまま土俵の外に、という事になってしまう。

なので、「誘いがあったらまず組んでみる」事が重要である。
たまには他の部屋に出稽古に行っても良い。
向こうから出稽古に出向いてくれることは、まずないから。
有名にならないと、出稽古で相手が放っておいてもやってくる、という事はない。

恋人が出来なくて悩んでいる人は、まずは大相撲を見ることをオススメする。