ゴムマット

(商品市況概況)
「世界景気の悪化懸念でコモディティも下落」
 昨日のコモディティ市場は軒並み下落した。米雇用統計の悪化に伴いしばらく米国の景気低迷が続くと見られることや、欧州の景気悪化が確実なものになりつつあることが市場のセンチメントを悪化させているためだ。コモディティの需要はGDPの成長に略1:1の相関で連動しているため、景気が悪化すれば当然需要は減ることとなり、供給過剰に伴う価格下落を引き起こすこととなる。しかし、足許の急速な経済状態の悪化はあるが、弊社リサーチは2009年は世界GDPは3.0%の巡航速度を維持できると見ており、現在の商品価格の下落は一時的な調整であると考えている。
 今後注意すべきは「本当に景気の悪化は年内に歯止めが掛かり、来年の中ごろから回復するのかどうか」ということである。今のところどこのリサーチハウスのコメントを見ても3.0%を割り込む経済成長の鈍化を見込んでいるところは殆どない。そうであれば商品価格は上記の通り、年末ごろから上昇することになると予想される。しかし、小職の最大の懸念は、「景気悪化に伴う株価の下落が市場参加者のセンチメントを悪化させ、実態経済がそこまで悪くなかったにも関わらず結果的に相場が景気の方向性を作ってしまうこと」である。今、そういったことが起きる可能性が高まっていることが商品相場の下押し材料になろう。
 よって、今後最も注目すべきは、ヌアイミの発言でも、日本の総裁選挙でもなく、「マクロ経済そのもの」である。

(経済関連ニュース)
・Q208日本法人企業統計 企業設備投資額 前年比▲6.5%、除くソフトウェア▲7.6%、市場予想(除くソフトウェア)▲1.0%。
・7月独鉱工業生産指数速報 前月比▲1.8%(前月改定+0.1%(速報比▲0.1%))、市場予想▲0.5%。
・8月米非農業部門雇用者数 前月比▲84千人(前月改定▲60千人(速報比▲9千人)、前々月再改定▲100千人(改定値比▲49千人))、市場予想▲75千人。
・8月米失業率 6.1%(前月改定5.7%)。米経済がリセッション入りしている可能性が高まる。
・米オスプライ・マネジメント、天然ガス・石油生産会社XTO Energyへの投資が同ファンドの損失拡大につながったことを明らかに。
・ロシア中銀 ウリュカエフ筆頭副総裁、「ルーブルの下支えを狙い、相当量の外貨を4日に売却した」

・ドルは対ユーロで上昇。夜間に発表された米雇用統計が予想よりも大幅に悪い内容で、米国のリセッション懸念が高まったことから一時ユーロが大きく買い戻されたが、足許、欧州の景気悪化懸念の方が根強く、ドル高のトレンドが継続し結果的にユーロは対ドルでマイナスで引けている。円は上昇。欧州・米州・新興市場、全ての株式市場が混乱していることから、キャリートレードアンワインドが活発化した模様。レパトリ(自国通貨回帰)の動きが見られる。
日本株は大幅に下落。世界景気の減速懸念や信用不安の拡大に加え、朝方の法人企業統計の設備投資の鈍化といったマイナス材料を受けて大幅な下落となった。アジア株、その他先進国株も世界景気、特に今度は欧州景気の減速懸念を背景として大幅な調整を余儀なくされている。米国株はダウ・SPは上昇、ナスダックは下落している。リーマンブラザーズがブラックストーングループや、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に資産を売却するとの報道を受けて、金融株が買われた。また、米雇用統計を受けてFOMCでの利上げが見送られる可能性が高まってきたことも材料視された。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は大幅に下落。ドル高の進行に伴うドル建資産の下落や、ミズーリ州の降雨による土壌改善期待といった副業要因で水準を切り下げることになった。この結果、先月割り込むことができなかった12?ラインをとうとう割り込むこととなった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。
 CFTC Non-Commercial ポジションは、ロング幅が縮小、ショート幅が大幅に縮小したことからネット買い越し幅は前週比+2,142枚の68,065枚となった。インデックスファンドはロングポジションを縮小、ネット買い越し幅は前週比▲1,355枚の139,249枚となった。"
・トウモロコシ価格は反落。ドル高の進行や降雨による土壌改善期待が相場の圧迫材料となっている。また、エネルギー価格の下落もトウモロコシの燃料需要を減退させるとの見方から圧迫材料となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。
 CFTC Non-Commercialポジションは、ロング、ショートとも縮小し、ネット買い越し幅は前週比▲4,654枚の188,507枚となっている。インデックスファンドも同様に買い越し幅を縮小し、前週比▲3,037枚の348,108枚となっている。
・小麦価格も下落。ドル高の進行やエネルギー価格の下落といったマイナス材料を受けて力なく水準を切り下げた。カンザス心理的なチャートポイントである8?を下回ったことがCBOTにも影響を与えたようだ。イールドカーブは期近を中心に低下している。
 CFTC Non-Commercialポジションは、ロングが増加したもののショートが増加したため、ネット買い越し幅は前週比▲5,447枚の985枚と、略スクェアの状態となった。インデックスファンドも買い越し幅を縮小、前週比▲7,436枚の171,890枚の買い越しとなった。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は続落。夜間に発表された米雇用統計が予想を大きく下回る悪い内容であったことからユーロが買い戻される局面があり、一時的に10日移動平均線レジスタンスラインをトライする動きとなったが、その後はユーロ高の修正トレンドが継続し結果的にドル高に転じたことから金も騰勢を弱め前日比小幅安で引けることとなった。CFTC Non-Commercialポジションはロング幅が大幅に縮小、ショート幅が拡大したことから、ネット買い越し幅も前週比▲12,088枚の93,191枚となっている。この水準は昨年8月のサブプライムローン問題噴出後に、多くの商品に手仕舞い売りが見られたときと略同じ買い越し幅である。
 足許、ユーロ圏の景気が鈍化し始めていることに伴いドルの行き過ぎた下落が修正され始めているため、金は軟調な推移となっている。同時に地政学的リスクの高まりや、米景気の後退懸念に伴う恒常的にドルの水準が安いことといった材料を受けて安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は、質への逃避で物色されることから大幅な下落とはなっていない。同時に金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている可能性が高く上値を追いきれないのも事実であろう。よって、ドルの行き過ぎた下落が修正される局面に入っていることも考慮し、弊社は金価格の見通しをニュートラルに引き下げている。これは今までこのコラムで主張していたように「当面高値で安定推移」との見方と整合するものである。尚、金価格とユーロドルの一次回帰分析の結果は、金価格=1,065.3×ユーロ-738.51となっており、現在の価格は略この一次回帰線上にある。
 NY銀は大幅に下落した。金と同様、ドルの雇用統計の悪化を受けた下落を受けて10日移動平均線をトライする動きとなったが、結局ユーロが弱含んだことから引けに掛けて売られ、12?の節目まで水準を切り下げて引けている。特に工業品需要の色彩の強い銀は、景気の悪化懸念に銀よりもより敏感に反応し易い。

・NYプラチナは反落。雇用統計を受けたドルの下落を受けて10日移動平均線を試す局面もあったが、最終的にドルが上昇したことや、景気自体の悪化懸念に再度焦点が当たり、工業品の色彩の強いプラチナは結局下落して引けている。しかしながら先月からトライしている1,300?のラインを下回るには至らなかった。
 中期的な見通しについてプラチナは、堅調な推移になると考えていたが、自動車向け需要が一時的にでも減退すると見られることから今までの強気姿勢は維持できないと考えている。世界経済への影響が大きい米景気の悪化観測の高まり、GM、フォードといった自動車産業の景況感悪化に反映される自動車販売の減少に伴う触媒需要の減少観測を受け、このコラムで指摘してきた需要減少のリスク要因の影響が大きくなってきている状況。また、ドルがユーロ圏経済の鈍化懸念を材料にして反転上昇していることもプラチナ価格の下げ要因となりえる。
 価格上昇に対するその他のリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクである。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。しかしながらここまで価格が低下してくるとその動きも鈍化することとなろう。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから、アップサイドのリスクは意識せざるを得ないだろう。しかしそのリスクは以前に比して格段に低下していると考える。
 NYパラジウムも下落した。材料は他の貴金属と同様にドルの下落と上昇である。10日移動平均線が上値として意識されたのも同様。しかしながらパラジウムは絶対水準自体が低いレベルになっていることから下げ幅も限定されている。
 今後パラジウムの価格は軟調に推移すると考える。プラチナ価格が自動車向け需要の減少観測とドル高の進行で下落しているため、代替品として需要が減少すると見られるためだ。また、非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

・LME、来年よりモリブデンとコバルトの上場を承認(使えるようになるんでしょうか...?)。

(エネルギー関連ニュース)
・熱帯性暴風雨「ハンナ」フロリダ半島の東側を通過。
・9月5日時点のメキシコ湾の生産停止、1,177KBDに達し(最大生産量1.3MBD)、略全ての生産が停止。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。欧州地区の景気減速懸念に加え、上海在庫、LME在庫の韓国での大幅増加といったファンダメンタルズ材料に加え、米雇用統計で一時弱含んだドルが上昇したことから、7,000?の節目を割り込み大幅な下落となってしまった。欧州景気の悪化懸念が急速に台頭し始めていることが、相場の地合いを悪化させているが、足許の動きで特に気になるのが中国周りのLME在庫の増加である。この動きはしばらく続くと見られる。引き続きコンセントレートの供給懸念は根強く、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば下値は限定されるとの見方に変更はないが、簡単に割り込むことはないと見ていた7,000?を下回ってしまったことから一旦下値余地を探らねばならないだろう。LME在庫は+18,775Mt増加、(FSCは3.8日)、(キャンセルワラント率は5.3%)。売買高は20,676枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は29?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。上海在庫の減少をLME在庫の増加が相殺し、対ユーロでドル高が進行したことが嫌気され、50日移動平均線を下回って寄り付いた後終始軟調に推移して引けた。亜鉛の需要は強くないが、大生産国であるはずの中国の輸入が前年比で増加傾向を辿っていることや、その他生産者の価格下落時の生産調整の可能性が高いことから底堅い推移が続いている。LME在庫は+625Mt増加、FSCは4.8日(キャンセルワラント率は3.8%)。売買高は3,964枚。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下している。C-3は22?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は下落した。LME在庫の減少といったプラス材料はあったものの、10日移動平均線を下回り、かつ一目均衡表の雲も下抜けたレベルで寄り付いたことから、その後のドル高の進行も手伝って、大幅な下落となった。中国からの精錬鉛のアウトフローは明確に減少し始めており、7月の統計ではとうとう中国は精錬鉛の純輸入国に転じてしまったことなどが相場の下支え材料となっているが、世界景気の悪化懸念が強まっていることが相場を押し下げ始めていることは注意したい。LME在庫は▲525Mt減少、(FSCは3.3日、キャンセルワラント率は13.5%。)。売買高は2,450枚。イールドカーブは期近を中心に大幅に下落し、ベアフラットニングしている。C-3は15?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。上海在庫の増加を受けて軟調にスタートし、夜間の米雇用統計を受けたドル安の進行で若干強含む局面はあったものの、原油価格の下落といったコスト面でのマイナス要因と、米雇用統計事態の悪化を嫌気し力なく水準を切り下げる動きとなった。このコラムでは2,600?程度が現在のコストベースであると考えているが、マーケットのセンチメント的にこのレベルを試す動きにならざるを得ないと考えている。しかしながら将来の中国からのアウトフローの明確な減少懸念もあって、このレベルでは安値拾いの買いが入りやすく、力強い下落にはなっていないとの印象。LME在庫は▲650Mt減少、(FSCは10.2日)。(キャンセルワラント率は2.0%)。売買高は14,509枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニング。C-3は47?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の増加、ドルの上昇、経済統計の悪化といったマイナス材料が積み上がる中、ニッケルもアルミと同様、力なく水準を切り下げる展開となった。ニッケルに関しては引き続き堅調に推移するであろうとの弊社見通しを小職は支持するが、中国のステンレス需要が弱含み推移すると見られることに加えて、欧州景気が減速する可能性が高まってきたことからやはり上値は限られよう。LME在庫は+150Mt増加、(FSCは11.4日)、キャンセルワラント率は1.8%。売買高は1,354枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニング。C-3は67?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は下落した。引き続きキャンセルワラント率は高いものの、LME在庫が増加したこと加え、ドルが継続的に強含んだことや夜間の米雇用統計で米経済の悪化が確認されたこと等、通貨、マクロ両要因で力弱く水準を切り下げる相場展開となった。インドネシアや中国の生産輸出状況に改善が見られない中(インドネシアは悪化)、ファンダメンタルズを材料にしっかりとした推移が続くと考えているが、世界景気の悪化懸念が強まる中上げ幅は抑えられることになろう。LME在庫は+75Mt増加、(FSCは5.7日)、キャンセルワラント率は13.23%。売買高は261枚。イールドカーブは期近を中心に下落し、ベアフラットニングしているが、需給環境に改善がないため依然、バックを維持している。C-3は58?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。夜間に発表された米雇用統計が予想を上回る悪い内容であったことからドル安が進行、一時原油は買い戻しが進んだが、その後はやはりユーロ高修正のトレンドに大きな変化がなくドルが強含んだことから水準を切り下げる動きとなった。原油市場は世界景気の減速懸念の高まりで明らかに以前程の力強さがなくなってきている。足許米国はFSCを5年平均レベルに維持するオペレーションを持続しており、先週の在庫統計でも概ねそういったオペレーションを実施していることが確認されているが、引き続き、ハリケーン等の突発事象があれば価格は上昇してもおかしくない地合いにあるのは事実である。イールドカーブは期先の下げ幅が大きいが、全ゾーンコンタンゴの状態は変わらず。Bretも期先が下落し、フラットニングが進行。直近限月の騰落率はWTIは▲1.6%、Brentは▲2.2%。
 石油製品も下落。相場展開は原油とほぼ同じ。RBOBは米雇用統計を受けたドルの下落を受けた原油上昇の影響で強含んだ後、原油の下落につれる形で水準を切り下げることとなった。足許、原油価格の下落スピードが大きいこと、石油製品在庫自体の不十分さからクラックマージンは余り縮小していない。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲2.1%。ヒーティングオイルも下落。イールドカーブは略全ゾーン下落した。直近限月の騰落率は▲1.4%。ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近の下げが大きい。直近限月の騰落率は▲2.1%。

(ひとりごと)
皆さん、旅行先ではホテルに泊まりますか、それとも旅館でしょうか。

私は圧倒的にホテル派である。
なぜかというと、旅館の仲居さんが妙に宿泊客との距離を縮めようとしてくるところが苦手だからだ。
その点、ホテルは余り、というか全く邪魔をしてこないので気がらくだ。

しかし、子供ができてからは旅館の方を選好するようになった。
我が子は相当寝相が悪く、自宅で川の字になって寝ていても転がって夜中にベッドから落ちるからだ。
(結構怖いんですよね、正直)。
なので、ホテルに泊まるときも極力和室があるところを選ぶようになった。
それにご飯は部屋出しなので、子供のことを気にしないでも済むし
風呂に入るのも、大浴場が付いてるので、子供と安心して入れるし

おお、何だか最近の旅館っていいことずくめの気がするぞ。

って。

もともとそういう家族をターゲットにした宿泊施設なんですよね、結局。

で。

この前1人、出張時にホテルに泊まったところ
当然大浴場はないので、一人でユニットバスに入る。
しかし私、あのユニットバスが大嫌い。
欧米の人は平気かもしれないけど、何で石鹸まみれのお湯につからなくちゃならないの!
と、思うから。
それが嫌なので、いつもたったままシャワーのみを浴びるようにしているのだが
足の指の間を洗っていたところ

やってしまいました。
風呂桶で転倒。

腰を痛打しただけで済んだのだが、すぐ横はとがった大理石の洗面台があったので
場合によっては死んでいた。
恐ろしい。

でも、仕事で旅館に泊まるってのはどう考えてもありえないので、今後もホテルなんだろうと思うんだけど
家族の安全と業務の安全な遂行を志すなら
旅館に泊まった方が良いのだろうか。


と、いろいろ書きましたが、ホテル経営の方でこのコメント読んでいる人がいたら是非、バスタブにはゴムマットを必ず付けるようにしてください。

以上。