(商品市況概況)
「まちまち」
昨日のコモディティ価格はまちまち。オバマ次期米大統領が50年振りの大規模な経済対策実施を表明したことが好感されて上昇した前日から一転、下落に転じたコモディティが目立った。日中発表された日本のGDPや、夜間に発表された米経済統計が悪化しており、結局のところ「現在の経済状態は良くない」ことが再認識され、水準を削る動きとなった。但し、信用不安拡大に伴う資金調達難から、先々の上流部門の開発が遅れる可能性がも高く、期先の下げ幅は限られ、期近が異常に安くなる、という状態が続いている。経済対策による景気底割れ回避の動きが期先価格を下支えしているが、足許の需要低迷が長引けば、フラットニングの動きが見られる可能性があるため、引き続き経済統計、経済対策の動きから目が離せない状況が続こう。
(経済関連ニュース)
・12月英製造業生産 前月比▲1.4%、市場予想▲0.5%。
・12月独ZEW景況感指数 ▲45.2(前月改定▲53.5)、市場予想▲57。
・10月米中古住宅販売 前月比▲0.7%(前月改定▲4.3%)、市場予想▲3.0%。
・10月日本帰化意受注 前月比▲14.4%(前月改定▲3.0%)。
・ドルは対ユーロで下落した。米株式市場が前日の上昇から一転下落に転じたことから、再びユーロへのシフトが起きた模様。ドルは対円は下落。米経済統計の悪化を受けて自国通貨回帰の動きが出ているようだ。
・日本株は小幅反発。米経済対策を受けて米国株が上昇していたことから、日本株も小幅上昇した。米国株は大幅反落。経済対策の発表を受けて大幅上昇した前日から一転、下落に転じた。朝方の経済統計の悪化や主要企業の決算悪化見通しが地合いを悪化させた。
(非鉄金属関連ニュース)
・NY金は続伸。ドルが対ユーロで弱含んだことが材料に。足許30日移動平均線でサポートされており、比較的堅調な推移となっている。
今後については、1990年台以降、最も急速な速度で進行するドル高が金価格の下押し材料になることが予想される。欧州景気も悪化し、同時にドル需給の経常的な逼迫がドル高をもたらしているためだ。ドル/ユーロ相場と金価格の一次回帰分析の結果、現在の価格はドル安に転じない限りは概ね120ドル程理論値から高い状態である。よってこのままのドル/ユーロ水準が続くのならば金価格は600ドル〜620ドルまで下落する必要がある。
NY銀は下落。ドル安が進行する過程で上値を試す動きとなったが、一目均衡表の雲厚く結局30日移動平均線近辺まで水準を切り下げて引けた。工業品の色彩の強い銀は株の下落といった材料に敏感に反応し易い。"
・NYプラチナは大幅反落。ドル安進行というプラス材料はあったが、日本のGDPの悪化や夜間に発表された米経済統計の悪化を受けた株安でセンチメントが悪化、30日移動平均線近辺を上値に頭重い推移となった。現状、800ドルを下値に、30日移動平均線近辺となる830ドルあたりを目処に、比較的狭いレンジでのもみ合いが続いている。
急速な実体経済の悪化を受けて、プラチナ価格は大幅な調整後、冴えない展開が続いている。中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考えているものの、現在の水準は売られすぎであると考えられる。プラチナ生産の70%を占める南アの電力問題は4-5年解決の目処が立っていない。一方でアジアを中心とした自動車需要は比較的堅調に推移すると見られ、環境面から米国もプラチナの消費を増やさねばならない(AngloPlatの見通しでは普及率が5-8%であればさらに300キロオンス〜500キロオンスの需要増が見込まれる。)。こうした環境下、2008年、2009年のプラチナ需給は各々181キロオンス、458キロオンスの供給不足の状態になると考えており、供給不足が地上在庫で相殺されると期待されるものの信用不安が高まる中供給途絶のリスクは高いと考えておくべきだろう。但しこのシナリオのリスクは自動車需要が予想を上回ってさらに悪化した場合であるが、政策の遅れなども手伝いその可能性が出てきた。
NYパラジウムは上昇。ドル安の進行で買いが入った。しかし10日移動平均線が上値として意識されており、非常に低い水準で冴えない展開が続いている。今後パラジウムの価格は低位安定すると考える。環境規制の高まりから引き続きプラチナ・パラジウム需要が高まり需給の改善が期待されるものの、予想を上回る経済状態の悪化が需給を緩和させる可能性が出てきているためである。また、チューリッヒ、ロシア、その他の地区の地上在庫が各々8百万オンス、10百万オンス、2百万オンス程度あると見られることや、ドルが上昇サイクルに入っていることが価格の上昇を抑えることになろうか。"
・チリ Codelco、Gabriela鉱山の生産増強、Ajehandro Haleプロジェクトの推進を発表。Gabriela鉱山の生産量は150KMt/年から2010年までに170KMt/年に。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+1.0MB、ガソリン▲0.7MB、ディスティレート▲1.7MB、稼働率±0.0%
・DOE、2008年の石油需要を85.75MBD(前年比▲50KBD、前回発表時比▲140KBD)に下方修正。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は下落した。オバマ大統領の景気刺激策が好感され前日は上昇していたものの、昨晩発表された米経済統計の悪化やそれを受けた株安の進行で地合いが悪化、水準を切り下げた。しかし3,100ドルを下値に比較的底堅く、引けにかけては下げ幅を削る動きとなった。ファンダメンタルズは少なくとも短期的には大幅に悪化している。先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはないものの、足許の中国の需要が鈍化し始めている可能性が高まってきているためだ。中期的には中国政府の経済対策や米政府の景気対策の影響で価格は上昇すると考えるが、主要企業の決算期である12月を越えるまでは厳しかろう。LME在庫は+1,850Mt増加、(FSCは6.0日)、(キャンセルワラント率は1.3%)。売買高は8,667枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先を中心に低下し、ベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は28ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫がマレーシアで激増し、NY時間にかけては軟調に推移したものの、やはり足許、生産者がコスト割れの状態になっていると考えられることから下値も限られ、NY時間にかけては略終始一貫して水準を切り上げる動きとなった。LME在庫は+6,275Mt増加、FSCは6.7日(キャンセルワラント率は1.1%)。売買高は2,930枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は14ドルコンタンゴと前日と変わらず。
昨日の鉛価格は下落した。夜間の米経済指標悪化に伴う株価の下落に押される格好となった。しかしLME在庫の減少や、そもそもの在庫の低さ、需要期であることから下値も限られ、比較的狭いレンジでの推移となった。そもそも在庫水準の低さを背景としたファンダメンタルズの「相対的な」強さから下げ余地は比較的限定されている。景気が悪化したものの、電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であると見られ、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは強相対的に強い。しかしながら、足許、中国が課してきた精錬鉛の輸出関税が撤廃されるのではとの憶測記事が市場参加者を疑心暗鬼にさせており、じりじりと値を下げる動きとなっている。LME在庫は▲125Mt減少、(FSCは1.8日、キャンセルワラント率は2.9%。)。売買高は1,174枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニング。C-3は12ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日のアルミ価格は下落した。前日のオバマ大統領の経済対策を好感した買いから一転、米経済指標の悪化とそれを受けた株価の下落を材料に小幅水準を切り下げる動きとなった。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベル(1,750ドル程度)を大きく下回って価格が下落していることから下げ余地は限られるとか予想する。ただ、中国がアルミ製品の輸出税を引き下げる見通しであることが域内需給の緩和要因になること、12月の欧米企業決算を超えるまでは企業の資金繰り負担が重く、新たな買いが入りにくい環境にあることからしばらくは冴えない展開が続こう。LME在庫は+1,600Mt増加、(FSCは17.1日)。(キャンセルワラント率は0.6%)。売買高は9,552枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3は46ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のニッケル価格は上昇した。特段材料がない中、値ごろ感からの買いが入り上昇したと考えている。今のところ10日移動平均線が上値として意識されているようだ。Valeの生産調整に代表される生産者の生産調整が下値余地を限らせる一方、実態経済の悪化に伴う需要の低迷で上値も限られている。LME在庫は+744Mt増加、(FSCは17.0日)、キャンセルワラント率は1.1%。売買高は877枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は122ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の錫価格は上昇した。ニッケルと同様、特段材料がない中、値ごろ感からの買いが入り小幅上昇している。10日移動平均線が上値として意識された。インドネシアや中国の生産輸出状況が徐々に改善し始めているようであり、アジア域内の錫在庫は増加傾向にある。とはいえLME在庫の水準は低く、需給はタイトであり今後も下値は堅いと考えている。イールドカーブがバックワーデーションの状態であることを見るに不況下においても需給が逼迫していることが伺える。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは4.5日)、キャンセルワラント率は7.07%。売買高は261枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は210ドルバックとバック幅を拡大した。
(エネルギー)
昨日のNY原油は下落した。経済統計の悪化とドル安進行が綱引きする形となったが、DOEが発表した石油需要が下方修正されたことが嫌気され、水準を切り下げる動きとなった。しかしながら17日のOPEC総会で大規模な減産が議論される可能性が高いことから、40ドルを下値に下げ幅が限定された。週半ばに発表された在庫統計は原油の需給がルーズであることを示す内容であり、OPECの大幅な減産は逆に景気の後退を引き起こす可能性もあるため、総じて戻りは強くない。WTIのイールドカーブは期近の上げ幅大きくブルフラットニング。Brentも期近の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率はWTIは▲4.1%、Brentは▲4.8%。
石油製品も下落。RBOBも原油と同じ材料で激しくも見合いながら推移し、結果的に前日比マイナスで引けることとなった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲2.8%。ヒーティングオイルも下落。ただし週半ばの統計でFSCが過去5年平均を上回っていることが確認されたこともあって地合いが悪化してきている。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニング。直近限月の騰落率は+3.9%。ICEガスオイルも下落。期先の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.0%。
(ひとりごと)
最近我が家の側に時々、「夜鳴き餃子屋」がくる。
月に1回程度しか来ません、といっているが非常に妙な屋台である。
掛け声もどうもヘンで、、
「ギョウザー、ギョウザー」
なのだ。
ちっとも力が入らない。
拡声器で連呼するには、名前が短すぎるのだ。
これが石焼イモ屋なら、
「いーしやーきいもー」
と、声を張り上げやすい。
さお竹屋も、
「たけやーさおだけー」
と、コチラも文字が長いので叫びやすい。
まぁ、いってみれば
カラオケで歌を歌っていて、よし、サビの部分に来たので気合を入れて歌おうと思ったら、すごく歌詞が短くて拍子抜けした、と言う感じである。
そう、凄く前にはやったワールドカップサッカーのテーマソングであった、「We are the campion」という歌に似ている。
歌った事がある人は分かるが、あの歌はサビの部分が「サッカー、サッカー」だけである。
歌いにくい上に、タイトルの割にはちっとも盛り上がらない歌だ。
この屋台の餃子屋はこの感じに似ている。
その点、昔のラーメン屋(夜鳴きそば)は考えられていた。
「ラーメン!」
とか
「そば!」
とか連呼して売るとあまりにも情けないので、チャルメラを使うことにしたわけだ。
同一の観点から、「豆腐屋」も戦略勝ちである。
名前が分からないが、あの
「トーフー」
といっているかのような奇妙な楽器を使って豆腐を売り歩いているからだ。
もし、
「トーフ!」
と連呼して売り歩いたら、誰も買わないだろう。
同じ感覚で、屋台で連呼したら売れなさそうなのは、
「チャーハン!」
とか。
焼き鳥やとかおでんは基本的に店を動かす必要がないものが多い(酒を飲みながら長期滞在するものが多い)ので、これらの食材屋台と同列に語るべきではない、と思う。
この餃子屋、野菜餃子、キムチ餃子、ごぼう餃子、カレー餃子など、多彩な餃子を取り扱っているが、この点が解消されなければ、大成功はないのではなかろうか。
メニューは結構美味しそうなんだけど。
と、心配してしまった夕暮れであった。
この餃子屋さんいろいろなところで売っているらしいので、で買った事がある人がいたら教えてください。