こどものおもちゃ

(商品市況概況)
「『行き過ぎ』の修正」
 昨日のコモディティ価格は軒並み上昇した。世界同時不況の発信源である米国で、景気回復ならびに底入れを目指した景気対策の実施期待を受けて各国株価が堅調に推移していることが材料になった。また、各商品とも歴史的にディープなコンタンゴになっていたことから、スプレッド縮小を企図したポジションテイクも、年末の大規模破綻が回避されたことから活発化しているようである、一層商品の先物基幹構造のフラット化が進捗している状態である。
 但し、景気が回復しているわけではなく、あくまでクライシスが回避されただけであり著しい価格の上昇は需要の減少を引き起こす可能性があることから上値は限られ、非常にボラティリティの高い相場展開になるものと見ている。

(経済関連ニュース)
・12月ユーロ圏インフレ率速報 前年比+1.6%(前月改定+2.1%)、市場予想+1.8%。エネルギー価格の下落等で。
・11月米中古住宅販売成約指数 前月比▲4.0%の82.3(前月改定▲4.2%の85.7(速報比▲3.5%))、市場予想▲1.0%。
・12月米ISM非製造業景況指数 40.6(前月改定37.3)、市場予想36.5。
・11月米製造業受注 前月比▲4.6%(前月改定▲6.0%(速報比▲0.9%))、市場予想▲2.3%。

・ドルは対ユーロで続伸。ユーロインフレ率が予想を下回ったことや、オバマ大統領の景気対策期待を受けて。円も対ドルで大幅に下落している。
日本株は続伸。円安の進行を受けて輸出関連株が買い戻された。12月末を無難に乗り切ったことから絶対水準の低さに着目した買いが入りやすくなっている様子。米国株は反発。オバマ次期大統領が提案している7,750億ドル規模の景気対策に治する期待から。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は反発。一時200日移動平均線を大きく割り込む動きとなったが、NY時間にはいってからドルが対ユーロで弱含んだことから再び買いが入り、200日移動平均線を回復して引けた。
 今後については、ドル/ユーロ相場と金価格の一次回帰分析の結果、現在の価格はドル安に転じない限りは概ね120ドル程理論値から高い状態であることから、730ドル近辺まで下落する可能性があると考えているが、安全資産としての金の需要は高まっており下げ幅は限定されることとなろう。100日移動平均線である810ドルが目安になると考える。
 NY銀は大幅に上昇。100日移動平均線一目均衡表の雲の上限が重なる11ドルが意識され、金が買い戻される中堅調な推移となった。また工業品であることもあって株式市場が堅調に推移していることも支援材料となった。

・NYプラチナは続伸。各国株式市場が年初から堅調な推移を続けていることから買い安心感が広がったようだ。但し景気悪化は続いており、上値は限られることとなった。
 急速な実体経済の悪化を受けて、プラチナ価格は大幅な調整後、冴えない展開が続いている。中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考えているものの、現在の水準は売られすぎであると考えられる。プラチナ生産の70%を占める南アの電力問題は4-5年解決の目処が立っていない。一方でアジアを中心とした自動車需要は比較的堅調に推移すると見られ、環境面から米国もプラチナの消費を増やさねばならない(AngloPlatの見通しでは普及率が5-8%であればさらに300キロオンス〜500キロオンスの需要増が見込まれる。)。こうした環境下、2008年、2009年のプラチナ需給は各々181キロオンス、458キロオンスの供給不足の状態になると考えており、供給不足が地上在庫で相殺されると期待されるものの信用不安が高まる中供給途絶のリスクは高いと考えておくべきだろう。但しこのシナリオのリスクは自動車需要が予想を上回ってさらに悪化した場合であるが、政府の救済策が一応好感されているようであり年末時点の危機的な状態からは脱しつつあると考えている。
 NYパラジウムは大幅に上昇。10日移動平均線が30日移動平均線を下から上に抜けており、短期的に上昇トレンド入りした可能性がある。しかしながら景気悪化は持続していることから引き続き上値は限られることになりそう。

・米アルコア、この3ヶ月間で3回目の生産削減を実施。この結果生産能力は18%(750KMt)減少。正社員を13,500人削減、契約社員1,700人も削減。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+0.9MB、ガソリン+1.0MB、ディスティレート+1.1MB、稼働率±0.0%
・ロシア、ウクライナ向けのガス供給を停止、バルカン諸国への供給が途絶を始めている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。AIGインデックスへの投資比率引き上げや、年初から株価が堅調に推移していることなどが好感され、上値を試す動きとなった。生産者の生産調整観測も相俟って、行き過ぎた価格下落が修正されていると見られる。結果、50日移動平均線を上値として銅は略一貫して上昇して引けている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはないものの、中国政府や米国の経済対策が実体経済に影響を及ぼし始めるのは春先以降になると見られ、この上昇が短期的に継続するかに関しては疑問符が付く。LME在庫は+1,450Mt増加、(FSCは6.8日)、(キャンセルワラント率は1.4%)。売買高は14,351枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は37ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。昨日と同様、AIGインデックスに含まれる亜鉛の比率引き上げや年初からの株価の連騰を受けて地合いが好転、生産者の生産調整や50パーセンタイルコスト水準を下回っていたことにも現れているように割安感が強かったため、調整的に買い戻しが入っている。但し景気悪化に伴う需要の減少観測は根強く、上値は限られるとの見方に大きな変更はない。LME在庫は+100Mt増加、FSCは7.8日(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は6,169枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。株価が堅調に推移する中、冬場のピークシーズンでもあり引き続き買いが入った。他の非鉄金属が軒並み上昇していることも地合いを好転させたようである。結果、50日移動平均線を略3ヶ月ぶりに回復するに至っている。景気が悪化したものの、電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であり、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは相対的に強い。年初から割安感が出ているコモディティには全般的に買いが入っているが、こうしたファンダメンタルズの強さが鉛が堅調になっている背景である。但し、基本的に景気が回復したわけではないため上値は限られると考えておいたほうがよさそうだ。LME在庫は▲375Mt減少、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は2.3%。)。売買高は2,259枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は14ドルバックとバック幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は上昇した。株式市場が堅調に推移していることや、アルコアの生産量削減報道等がプラス材料となった。この結果、30日移動平均線をとうとう回復するに至った。LME在庫の増加が継続しているが、足許殆ど材料になっていない。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベル(1,750ドル程度)を大きく下回って価格が下落していることからそろそろ下げ止まると見ている。LME在庫は+11,875Mt増加、(FSCは21.5日)。(キャンセルワラント率は0.4%)。売買高は12,852枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は34ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。AIGインデックスへの比率引き上げや生産者による減産報道、株価の堅調推移を受けて100日移動平均線をトライする動きとなった。LME在庫が減少したことも昨晩に関しては支援材料となったようである。引き続きコスト割れ生産者の生産調整が下値余地を限らせると見られるが、実態経済の悪化に伴う需要の著しい減少観測で上値も限られている。とりあえずは100日移動平均線が目処となろう。LME在庫は▲48Mt減少、(FSCは20.3日)、キャンセルワラント率は0.5%。売買高は2,120枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニングしている。C-3は93ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は上昇した。株価が堅調に推移していることや、非鉄金属全体に買いが継続したこと、前日30日家hを維持したことから堅調な推移となった。目先、50日移動平均線が上値として意識された。インドネシアや中国の生産輸出状況が徐々に改善していると見られ、アジア域内の錫在庫は増加が続いていることに変わりはないが、同時に価格水準の低さが安値拾いの買いを誘発しているようである。但し、イールドカーブバックワーデーションの状態であることを見るに不況下においても需給が逼迫していることが伺えるが、アジア周りの在庫増加はイールドカーブのフラット化を進行させる可能性があるため、引き続きLME在庫には注目したい。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは7.5日)、キャンセルワラント率は4.31%。売買高は296枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルスティープニングしている。C-3は195ドルバックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は直近限月が下落、比較的近めの期近が上昇、超期先が低下した。ロシアのウクライナ向けの天然ガス供給停止問題が深刻化する中、アップサイドへのリスクが高まる一方で、原油価格上昇に伴う需要減少観測もあり、50日移動平均線を上値に頭重い推移となった。また、以前このコラムで指摘したように、12月末を無難に乗り切ったことから期近・期先のスプレッドの拡大を意識したスプレッド取引が活発化したと見られ、イールドカーブはツイストする形でフラットニングすることになった。WTIの直近限月の騰落率は▲0.5%。Brentも略同様の相場展開であったが、こちらは直近限月も上昇しており引けベースで50日移動平均線を上回ることとなった。イールドカーブはツイストする形でフラットニング。直近限月の騰落率は+1.8%。
 石油製品は上昇。RBOBはウクライナ問題を背景に原油価格が堅調に推移したことから一時、上値を試す動きとなったが一目均衡表の雲の下限で頭を抑えられ、この水準を上回ることなく小幅高で引けた。結果、先週末上回った50日移動平均線を固める動きとなった。イールドカーブは略パラレルに上昇。直近限月の騰落率は+0.6%。ヒーティングオイルも上昇。材料は原油価格の上昇であるが、やはりこちらも50日移動平均線が意識されたようであり、原油価格が後場にかけて水準を切り下げたため同様に引けにかけて上げ幅を削った。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下し、ツイストする形でフラットニングしている。直近限月の騰落率は+3.0%。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+6.5%。

(ひとりごと)
子供が年末のプレゼントで、私の両親からプラレールを買ってもらった。
男の子、ということもあって新幹線が大好きであるため大喜びである。
で、あるが彼は2歳に満たないため、自分でレールを組み立てることはできない。

なので。

自分で久しぶりにやってみました。

で。

結構難しいんですよね。
つまりですね、基本セットと、伸びるトンネル、大鉄橋、っていう3つのセットをもらったんですが
決定的にレールが足りないんですよね
つまり、基本セットに「延びるトンネル」をつけようと思うと、短いトンネルになってしまい
大鉄橋は大、と付いているだけあって基本セットに大鉄橋をつなげることは不可能なのである。

トミーも上手いビジネスを考えてるもんです。
だが、我が子に

「パパとプラレール、パパとプラレール

といわれると、「基本セットだけでは申し訳ない。済まぬ」という気持ちになってしまい
この前アカチャンホンポで追加のパーツを大量に買ってしまった。

しかし、である。
たくさん買ったのはいいのだが、家に帰って組み立ててみるとやはり大鉄橋はつなげられない。
よくよく説明書を見てみると「坂道レール」というパーツがさらに必要らしい。
結局、基本セットが一回り大きくなった単純な路線で、我が子に満足してもらわざるを得なくなった。

今日の教訓。

子供のおもちゃと侮ってはいけない。