ヘンな人選手権

(商品市況概況)
「上昇」
 昨日のコモディティ価格は上昇した。株価が総じて堅調に推移したことや、ドルが対ユーロで弱含み推移したことが材料となったようだ。また、12月の決算をとりあえず無事(?)に乗り切り、大きな破綻がなかった事などもあって市場に少しずつ流動性が戻り、著しく割安になっている商品が物色され始めている感を受ける。とはいっても、経済状態が改善したわけではないため、「価格上昇時には調整がある」という相場展開はしばらく続くことになろうか。
 
 本日、特にコメントしたいのはWTIの足許の価格が著しく低すぎることである。WTIイールドカーブの形状に大きな影響を与えると考えられているクッシング在庫が大幅に増加していることに起因しているのだが、現在の需給環境を見る上では適切な状態ではない。今後は米市場が落ち着くまでは原油の価格水準を見るうえではBrentを見ていった方がよさそうである。

(経済関連ニュース)
・2008年独GDP速報 前年比+1.3%、市場予想+1.4%。
・12月米輸入物価指数 前月比▲4.2%(前月改定▲7.0%(速報比▲0.3%))、市場予想▲5.3%。
・12月日本工作機械受注 前月比▲29%(前月改定▲36.6%)。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+16.0%の1,324.8、借換指数 +26%の7,414.1、購入指数 ▲14.0%の295.8。
・12月小売売上高 前月比▲2.7%(前月改定▲2.1%(速報比▲0.3%))、市場予想▲1.2%。
・11月企業在庫 前月比▲0.7%(前月改定▲0.6%)、市場予想▲0.5%。在庫比率 1.58ヶ月(前月1.56ヶ月)。
・12月ユーロ圏インフレ率改定 前年比+1.6%(速報比変わらず)。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比+54千人の524千人(前週改定470千人(速報比+3千人))、市場予想 503千人。
・12月米PPI 前月比▲1.9%(前月改定▲2.2%)、市場予想▲2.0%。コア指数 前月比+0.2%(前月改定+0.1%)。
・1月フィラデルフィア連銀指数 ▲24.3(前月改定▲36.1)、市場予想▲35.0。
・ECB 政策金利を0.5%引き下げ、2.0%に(市場予想通り)。
・1月米連銀製造業景況指数 ▲22.2(前月改定▲27.9(速報比▲2.1))、市場予想▲25.0。
・12月米CPI 前月比▲0.7%(前月改定▲1.7%)、市場予想▲0.9%。コア指数 前月比±0.0%。
・12月米鉱工業生産 前月比▲2.0%(前月改定▲1.3%(速報比▲0.7%))、市場予想▲1.0%。設備稼働率73.6%(前月改定75.2%)、市場予想74.5%。
・1月米ミシガン大学消費者マインド指数速報 61.9(前月改定60.1)、市場予想59.0。
・11月対米証券投資 217億ドルの売りこし(前月改定4億ドルの売り越し)、市場予想150億ドルの買い越し。

・ドルは対ユーロで下落。欧州中銀がゼロ金利政策に否定的な見方をしていることなどが材料視されたようだ。円は対ドルで下落。バンカメがメリルリンチ買収に向けて政府支援を受けたこと等を受けて金融不安が遠のき、ドルが変れることとなった。
日本株は大幅に反発。ECBによる金利引下げ後に円安が進行したことやBOAが政府支援を受けたこと等が好感あれ、そもそも水準が低かったことから安値拾いの買いが入ったようだ。米国株は続伸。BOAが政府支援を受けたことに伴い金融不安が後退したことや、そもそもの価格水準の低さに着目した買いが入り後場にかけて水準を切り上げる動きとなった。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は続伸。大豆週間輸出制約高の大幅な上昇と、アルゼンチンの乾燥気候、農民のストライキ実施といったファンダメンタルズのプラス材料に加え、ドル安の進行や株価の続伸といった支援材料もあり、一目均衡表の雲を上抜け、100日移動平均線を固める展開となった。イールドカーブは期近を中心に上昇している。
・トウモロコシ価格も大幅に上昇し、10日移動平均線で頭を抑えられて引けている。調査会社Informaが今年のトウモロコシの作付面積の増加が0.5百万エーカーに留まると見られていることや、大豆の上昇、株価の続伸といった支援材料が材料視された。イールドカーブは略パラレルに上昇。
・小麦価格も反発。大豆・トウモロコシが堅調に推移する中、30日移動平均線を下値に堅調な推移となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに小幅上昇している。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は大幅に上昇。ECBがゼロ金利政策に否定的な見方をしたことを受けてドル安が進行したため、再び物色されることとなった。ドルは米金融緩和局面時に上昇する可能性が高いが、昨晩に関してはドル安が材料視されたようだ。またチャート的にも一目均衡表の雲の上限でサポートされたことが好感されたようだ。銀は大幅に上昇し、一気に100日移動平均線を上抜けした。金価格がドル安の進行で大幅に上昇したことや、各国株式が2日連続の上昇となったことが好感されたようだ。

・NYプラチナも大幅に上昇。ドル安の進行と株価の上昇という2つのプラス材料が相場を押し上げることとなった。しかし依然として100日移動平均線は上値として強く意識されているようである。NYパラジウムも大幅に上昇。

Rio Tinto, Perthの労働者600人を買いこの予定(West Australian紙)。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+1.1MB(市場予想+2.5MB)、ガソリン+2.1MB(+1.9MB)、ディスティレート+6.3MB(+1.1MB)、稼働率+0.7%(▲0.5%)
・Exxon,Total、カタール石油公社、カタールガス1プラントでのLNG生産停止が9日目に入ったことからフォースマジュールを宣言。
・IEA月報 2009年石油需要は85.3MBD(前回調査時比▲1.0MBD、前年比▲0.5MBD)、GDP成長率を1.2%とした場合。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の急速な増加や株価の下落といったマイナス材料を受けて下落していたが、上海在庫が大幅に減少したことやECBの金利引下げや、米政府によるBOA救済といった金融対策、危機対策を受けて株価が続伸したこと、ドル安の進行が材料となった。このコラムでも指摘しているとおり、信用不安の拡大が生産者にも影響を及ぼしており需給が緩和したままの状態が続かない可能性があると考えられていることも支援材料となったようだ。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはないものの、中国政府や米国の経済対策が実体経済に影響を及ぼし始めるのは春先以降になると見られ、年初からの上昇が短期的に継続するかに関しては疑問符が付く。LME在庫は+4,200Mt増加、(FSCは7.8日)、(キャンセルワラント率は1.3%)。売買高は10,016枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅大きく、ブルフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は32ドルコンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫が大幅に増加したことが嫌気されたようである。但し、株価の続伸や生産者の生産抑制の動きに対する警戒感もあり、下値は限られる状態が継続している。以前下値として意識されていた10日移動平均線を下回り、1,200ドルが実質的な下値として意識され始めている。LME在庫は+3,350Mt増加、FSCは8.8日(キャンセルワラント率は1.8%)。売買高は2,664枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は24ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。LME在庫の減少や株価の上昇といったプラス材料を受けて終始、高値での推移となった。10日移動平均線が各種移動平均線を下から上に抜けており、チャート的に買いが入り易い地合いにあることも買い材料となったようだ。景気が悪化したものの、電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であり、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは相対的に強く、下値も限られている。同時に、基本的に景気が回復したわけではないため上値は限られると考えておいたほうが良い。LME在庫は▲150Mt減少、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は3.1%。)。売買高は1,122枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は7ドルコンタンゴと前日と変わらず。
 昨日のアルミ価格は下落した。株の上昇や為替のドル安進行というプラス材料はあったものの、企業保有在庫の圧縮の動きが加速しており、上海、LMEとも極端にLME在庫が増加したことが端的に嫌気された。原油の反発、といったプラス材料もあったが余り意識はされなかったようである。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベル(1,750ドル程度)を大きく下回って価格が下落していることからこれ以上の下落には追加の材料(大企業の破綻等)が必要であると考える。LME在庫は+6,150Mt増加、(FSCは23.1日)。(キャンセルワラント率は0.7%)。売買高は5,894枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は34ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は上昇した。株価の上昇とドルの下落、LME在庫の久しぶりの減少上昇といったプラス材料を受けて10,000ドルの心理的サポートを意識しながら比較的狭いレンジでのもみ合いとなった結果、前日比プラスとなった。LME在庫は▲54Mt減少、(FSCは21.6日)、キャンセルワラント率は0.8%。売買高は947枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニング。C-3は68ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫がマレーシアで大幅に増加したことが嫌気された。但しドル安の進行や株価の上昇といったプラス材料を受けて下げ幅が限定される展開となっている。在庫日数は引き続き8日程度で、インドネシアや中国の生産輸出が増加しているものの需給がルーズになっている感じもない。イールドカーブバックワーデーションの状態が続いていることが、需給が逼迫していることを示している。しかし、アジア周りの在庫が増加を続けており引き続きLME在庫には注目したい。LME在庫は+155Mt増加、(FSCは8.0日)、キャンセルワラント率は6.31%。売買高は80枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、ベアフラットニングしている。C-3は45ドルバックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
" 昨日のNY原油は期近のみ上昇した。1月20日の取引最終日に向けて売りポジションの買い戻しが入ったためと見られる。また、後述するが、足許のコンタンゴが異常なほど拡大している事や、年末以降特に買い材料として注視されている各国株価が続伸したことも支援材料となったようだ。しかしながらIEAによる需要見通しが前年比マイナスとなったことが嫌気され、期先には売りが入り期先は低下している。イールドカーブは期近のみ上昇、期先が低下している。直近限月の騰落率は+3.0%。Brentも株価等のプラス材料を受けて期近が上昇し、期先が低下している。Brentの直近限月の騰落率は+3.9%。足許、WTIとBrentの著しい逆転現象がおきている。これはイールドカーブの形状に大きな影響を与えると考えられているオクラホマ・クッシングの在庫が著しく増加しているためである。そういった観点からすると現在のWTIの価格は世界の原油の需給を正しく反映しているとは言いにくく、むしろBrentを現在の価格の指標として見た方が適切かも知れない。現に下のグラフにあるとおり、WTIイールドカーブコンタンゴ度合いは異常といって良く、統計的にも説明が付かないレベルまでコンタンゴがディープになっている状況。
 石油製品は下落。RBOBはIEAによって石油需要の見通しが前年比マイナスに下方修正されたことなどが嫌気された。足許、10日移動平均線が主要な移動平均線を下から上に抜ける状態となっており、チャート的には買いが入り易い。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニング。直近限月の騰落率は▲0.6%。ヒーティングオイルも小幅下落。週半ばの統計で在庫の著しい増加とFSCの著しい上昇が確認されたことから地合いは良くない。イールドカーブは期先の下げが大きく、ベアフラットニング。直近限月の騰落率は▲0.9%。ICEガスオイルは上昇。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+1.2%。

(ひとりごと)
センター試験、高校生の皆さん頑張ってください!

さて。


大学生の頃
後輩とお花見の場所取りをやっていた
まだ携帯電話もない時代
春先の寒い公園で、男2人でやれることは相当限定される

はじめは持っていた雑誌を読んでいたが
30分で読み終わり
持っている本を交換しても後30分

仕方がないので「ヘンな人選手権」を開催することにした
ヘンな人選手権、というのはなんてことはない
公園を歩いてくる人に、ヘンな人指数を付ける遊びだ
つまり
飛び切りヘンな人が現れたら、最高点が100点
相当普通の人が現れたら0点
というものである。

たまたま我々が陣取りしていたところが
殆ど同じ方向からしか人が来なくて
かつ、人の高さぐらいある植え込みが曲がり角にある場所だったので
ヘンな人はこの植え込みの角から現れるため
そちらに注意していれば見逃すことはないのだ

ヘンな人選手権スタート

早速やってきた

浮浪者風のおじさん
年齢は60歳前後
グレーの途中でちぎれた長ズボンを履き
靴は穴の開いた運動靴を履いて
服は薄汚れたグレーのシャツに、紺色の拾ったと思われるアディダスのジャージを羽織り
頭にはこれも拾ったと思われる、大洋ホエールズの帽子をかぶり
目はお多福の目のように細く
歯は3本程度しか生えておらず
両耳には何故か500円玉を挟み
左手には紺色のおじいさんバッグ(40センチ×50センチ)
右手には、どこで仕入れてきたのかラジカセ(相当古い)を肘にかけて持ち
嬉しそうに謎な歌を口ずさみながら
秒速10センチぐらいで歩いてきたのだ

...文句なく100点
...文句なく優勝である

また、夕方まで3時間、することがなくなってしまった...