ヘンな名前-その3

(商品市況概況)
「やっぱり株」
 昨日の商品価格は軒並み大幅に上昇している。アジア時間は日本におけるインフルエンザの拡大や円高の進行等もあって日本株を中心に不冴えな相場展開となったが、夜間に米株式市場が大幅に上昇したこともあってNY時間に大幅に値を戻す展開となった。
 中国の非鉄金属物色の動きは足許一巡した可能性が高く、商品相場の需給に大きな変化はない中、株等の周辺材料が相場動向を大きく左右することとなっており、昨晩のような、特に金融機関株の戻りを受けた株価の上昇局面では資金の流通が円滑化し、銀行の信用創造機能が回復するとの期待感から相場には明確なプラスの材料となり易い。正直景気が回復しているわけではないため大幅な上昇はあまり期待していないが、「上昇後、下落」を続けながら徐々に下値が切り上がっているという事実は忘れてはならないだろう。

(経済関連ニュース)
・GS、JPモルガン、MSが公的資金返済申請。
・5月米NAHB住宅指数 16(前月14)、市場予想16。
・日本国内で新型インフルエンザ拡大。

・ドルは対ユーロで下落。米株の大幅上昇を受けて逃避先としてのドル需要が減少したため。円は対ドルで大幅に下落。米株の上昇を受けて逃避的に買われていた円が売られた。
日本株は大幅に下落。米国株の下落や円高進行、新型インフルエンザの急拡大といったマイナス材料を受けて一時9,000円を割り込んだ。米国株は大幅に上昇。BOAがGSによって強い買い推奨されたことなどを切っ掛けに、金融株中心に買われた。


非鉄金属関連ニュース)
・NY金は下落。株価の反発を受けて安全資産としての金ニーズが後退した。このコラムでも何回か説明しているが、現時点では金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇する局面では売りが入り易い。但し過剰な質への逃避への動きが終了した後に、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると800ドル程度までの下落はあってもおかしくない。但しQ209の間は金価格の急落は想定していない。銀価格も金の下落に押される形で下落した。

・NYプラチナ価格は反発。株価の上昇が端的に材料視された。パラジウムも大幅に上昇。


(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の減少が継続、キャンセルワラント率も高止まりしていることから堅調な推移となり、NY時間の株価の大幅な上昇を受けて地合いが好転200日移動平均線レジスタンスを試す動きとなった。足許銅はチャート上フラッグを形成しつつある。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の追加経済対策への期待や中国政府による市中在庫買い上げへの期待が高まっていることや相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は底を打った可能性が高い。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、上値は限定されよう。目先は200日移動平均線を挟む攻防になると考える。この水準が維持できれば5,000ドルが視野に入ることになると考える。但し繰り返しになるが、現時点において5,000ドルを更に上回るほどの強い材料は存在しない。LME在庫は▲4,250Mt減少、(FSCは75.0日)、(キャンセルワラント率は16.9%)。売買高は10,242枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は12ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは4,520.00(+70:11.5C)。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少を受けて夕方に反発、その後のNY株大幅上昇を受けて上値余地を探り10日移動平均線レジスタンスとして意識されこの水準は上回らずに引けた。当面は1,400ドルを大きく下回る材料は見当たらない。需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、生産調整の進捗の効果もあって価格の行き過ぎた下落が修正される形で上昇していたのだが、今度は上げピッチが早かったことから下値を固める動きになっていると言える。LME在庫は▲3,150Mt減少、FSCは10.8日(キャンセルワラント率は2.5%)。売買高は2,975枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,518.00(+23:27.5C)。
 昨日の鉛価格は上昇した。LME在庫の増加はあったものの、下げ幅が限定されたことやNY時間の株上昇を受けて堅調な推移となった。当面は4月16日の高値である1,570が上値として意識されよう。中国の貿易統計を見るに、国内の環境基準に配慮して輸入が増加しており、鉛価格の下支え要因となっている。尚、大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから、上値は限られるとの見方は変更していない。LME在庫は+675Mt増加、(FSCは3.3日、キャンセルワラント率は0.2%。)。売買高は1,242枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は10ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,490.00(+8:10C)。
 昨日のアルミ価格は下落した。アジア時間の株下落やドル高(対ユーロ)の進行、LME在庫の増加もあって下値を探る動きとなったが、NY時間の株価の上昇を受けて地合いが好転、下げ幅を削った。結局30日移動平均線がサポートとして意識されたようだ。今後は各国金融当局による金融システム安定化対策、信用不安対策が進捗していることで相場の雰囲気が好転しており、実際発表される経済統計も最悪期を脱した可能性を示唆する内容のものが多く、コストベースで見た場合、限界レベル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)を固める動きになると考えている。また、コストベースとして一般に意識されている1,750ドルまでの価格修正があってもおかしくない状況。LME在庫は+1,075Mt増加、(FSCは38.8日)。(キャンセルワラント率は1.1%)。売買高は9,907枚。イールドカーブの形状は殆ど変っていない。C-3は37ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,520.00(▲2:36.5C)。
 昨日のニッケル価格は下落した。取引序盤は週末の株下落を受けて軟調な推移となり、25日移動平均線をトライする動きとなったのだが、NY時間にかけての株高で地合いが好転、下げ幅を大幅に削る動きとなった。足許、コストベース(2009年のニッケルの限界生産コスト予想は7,289〜9,729ドル)を下回って下落するのは難しいと考えている。LME在庫は▲12Mt減少、(FSCは29.6日)、キャンセルワラント率は3.0%。売買高は1,496枚。イールドカーブは期近と期先の下げ幅が大きく、イールドカーブは期近の下げ幅が多いが概ねパラレルに低下している。C-3は75ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは12,350.00(▲100:75C)。
 昨日の錫価格は下落した。週末の株下落を受けて下値を探り200日移動平均線を割り込んだが、NY時間の株上昇を受けて買い戻しが入り、結局200日移動平均線を回復して引けている。LME在庫は+105Mt増加、(FSCは13.2日)、P596は0.92%。売買高は175枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアスティープニング。C-3は220ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは13,650.00(▲25:220B)。

(エネルギー関連ニュース)
・ナイジェリア ニジェールデルタ解放軍、燃料輸出用の水路を爆破するとの脅迫あり。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇した。週末の下げ幅が大きかったもののそれでも下げ幅が限定されていたこと、ナイジェリアでの不安の高まり、NY時間の株価上昇とあいまって大幅な上昇となり、週末の下げ幅を完全に取り戻した。とは言ってもナイジェリアの話はもう何年も続いている話であり、現物も余っていることから長時間これが材料となる可能性は低いとみている。むしろ株の上昇の方が上げ材料だろう。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+4.4%。昨日の引けは59.03(+2.69)。 Brentも下落。株価の上昇と、ナイジェリアの不安の高まりが同様に材料となった。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+4.1%。昨日の引けは58.47(+2.49)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは拡大。
 石油製品も上昇。RBOBもアジア時間から欧州時間にかけて略一貫して上昇した。株の上昇と産油国の供給懸念が材料となっている。イールドカーブは略パラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+4.2%。昨日の引けは175.81(+7.75)。 ヒーティングオイルも上昇。材料は原油・RBOBと同じ。しかし米在庫水準が著しく高いことから、上げ幅は他の原油や製品に比して限定され、10日移動平均線が上値となった。イールドカーブは略パラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+3.7%。昨日の引けは147.57(+5.69)。 ICEガスオイルは下落。イールドカーブは期近の期先の下げが大きい。直近限月の騰落率は▲0.3%。昨日の引けは466.25(▲1.25)。

(ひとりごと)
週末の記事です。
月曜日に書こうと思って忘れてました。

このYahooニュースのサイトに行って見てください
そして記事をチラッと見てみてください。

どうお感じになるかは皆さん次第ですが
週末不覚にも笑ってしまいました。
日本の大使じゃなくて良かったですね。

ヘンな名前にニアピンです。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090518-00000109-scn-cn