虹のむこうに

(商品市況概況)
「上昇」
 昨日の商品価格は概ね上昇した。しばらく質への逃避で物色されていたドル買いが一巡、ドル安が継続していることから多くのドル建資産が買い戻された。また、分かってはいたものの4月の中国の貿易統計で非鉄金属の輸入量が極めて高い水準を維持したことも買い安心感に繋がったようだ。また同時にドル安の影響で金も買われ、殆どの商品価格が上昇することとなった。今後に関しては昨年から続いている米GM問題、各国の財政悪化問題(金利上昇に繋がるためコチラも商品市場にとってはマイナス材料)が挙げられよう。

(経済関連ニュース)
・Q109英GDP 前期比▲1.9%、市場予想▲1.9%。
・WHO、フェーズ6の定義を変更。「人類に重大な危機が迫っているとき」に。
盧武鉉前韓国大統領死亡。自殺か?


・ドルは対ユーロで続落。米財政赤字の拡大懸念と、それに伴う国債の格下げ懸念でドルが嫌気された。ドルは対円では上昇。
日本株は下落。欧米株の下落と景気悪化懸念が再び台頭したことが材料視された。日中大幅に円高が進行したことも嫌気された。米株は続落。金融機関株等幅広く売られた。


非鉄金属関連ニュース)
・NY金は続伸。米財政悪化への懸念と株価の下落で安全資産物色の流れが加速した。この結果、前日と略同じく、3月20日の高値である9767ドルをトライする動きとなった。現時点では金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易い。但し過剰な質への逃避への動きが終了した後に、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると800ドル程度までの下落はあってもおかしくない。但しQ209の間は金価格の急落は想定していない。昨日の引けは 958.90(+7.7)。
 銀価格も金の上昇に連れ高となり、直近半年の高値である2月23日にマークした14.6ドルを上回って引けた。昨日の引けは 1,468.30(+24.8)。

・NYプラチナ価格は続伸。ドル安の進行と金価格の上昇が材料となった。但しGM問題や株の下落といったマイナス材料を受けて大幅な上昇にはなっていない。しかしながらアジア地区の宝飾品需要が旺盛であることも指摘されており、1,100ドルを下値に堅調な推移が続いている。昨日の引けは1,160.0(+5.3)。
 パラジウムは小幅続落。昨日の引けは233.65(▲1.85)。

・4月伸銅品生産量速報 前年比▲48%の44,420トン。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の大幅な減少継続していることに加え、上海在庫が大幅に減少したこと、4月の中国の銅輸入が増加したことが好感されたようだ。株の下落やGM問題等の不安材料はあるものの、引き続き底堅い推移となっている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の追加経済対策への期待や中国政府による市中在庫買い上げへの期待が高まっていることや相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は底を打った可能性が高い。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、上値は限定されよう。目先は200日移動平均線を挟む攻防になると考える。この水準が維持できれば5,000ドルが視野に入ることになると考える。但し繰り返しになるが、現時点において5,000ドルを更に上回るほどの強い材料は存在しない。LME在庫は▲2,700Mt減少、(FSCは70.7日)、(キャンセルワラント率は15.9%)。売買高は7,864枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が上昇し、ブルフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は9ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは4,610.00(+140:8.5C)。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少に加え、中国の4月の亜鉛輸入が前月からは減少したものの極めて高い水準を維持したことが材料となり、買い戻しが優勢となった。経済対策の息切れで需要が減少した可能性が指摘され始めている中での統計数値の好転であったことから材料視された。需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、生産調整の進捗の効果もあって価格の行き過ぎた下落が修正される形で上昇していたのだが、今度は上げピッチが早かったことから下値を固める動きになっていると言える。LME在庫は▲300Mt減少、FSCは10.7日(キャンセルワラント率は2.0%)。売買高は4,513枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。C-3は25ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,517.00(+74:24.5C)。
 昨日の鉛価格は上昇した。4月中国貿易統計での輸入量増加が好感され、銅や亜鉛と同様に買い戻しが優勢となった。結果200日移動平均線のサポートラインを固める展開となっている。当面は4月16日の高値である1,570が上値として、200日移動平均線が下値として意識されよう。中国の貿易統計を見るに、国内の環境基準に配慮して輸入が増加しており、鉛価格の下支え要因となっている。尚、大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから、上値は限られるとの見方は変更していない。LME在庫は+250Mt増加、(FSCは3.3日、キャンセルワラント率は0.3%。)。売買高は1,616枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3は7ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,439.00(+48:7C)。
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫が大幅に増加したことや株の下落、GM問題等を材料に下値地を探る動きとなった。アルミに関しては中国の貿易統計における輸入量の大幅増加はあまり材料とされなかった(そもそもグローバルな在庫水準が高すぎることも要因か)。今後は一時の景気回復先取りで株価が上昇する中、上昇余地を探る展開となっていたが、FOMCでの経済の先行き見通し下方修正を受けて一旦調整に押されると見ているが、コストベースで見た場合の限界レベル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)を固める動きになると考えている。また、コストベースとして一般に意識されている1,750ドルまでの価格修正があってもおかしくない状況。LME在庫は+15,350Mt増加、(FSCは41.3日)。(キャンセルワラント率は1.1%)。売買高は13,880枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は34ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,442.00(▲8:33.5C)。
 昨日のニッケル価格は上昇した。中国の輸入量増加が材料となった。またドルが続落していることも買いを助長したようである。この結果、200日移動平均線を回復して引けている。しかしながら、ニッケルの主要需要であるステンレス需要の回復が見られておらず、コストベース(2009年のニッケルの限界生産コスト予想は7,289〜9,729ドル)を下回って下落するのは難しいと考えている一方で上値も追いにくいと見ている。LME在庫は+72Mt増加、(FSCは29.5日)、キャンセルワラント率は5.9%。売買高は1,549枚。イールドカーブは期近と期先の下げ幅が大きく、イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は72ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは12,790.00(+665:72C)。
 昨日の錫価格は上昇した。LME在庫が増加したものの、中国の貿易統計で錫輸入量が増加したことが材料になり、200日移動平均線を上回って寄り付いていたこともあって上値余地を探った。需給は依然としてタイトであり、バックが継続している。LME在庫は+290Mt増加、(FSCは13.9日)、P596は4.56%。売買高は154枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は180ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは13,650.00(+350:180B)。

(エネルギー関連ニュース)
・特になし。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇した。アジア〜欧州時間にかけて堅調に推移した後、NY時間の株下落を受けて一旦下値を試したが、ドル安の進行が続いていることや10日移動平均線でサポートされたことから買い戻しが優勢となり、前日比プラスで引けた。気づいてみれば200日移動平均線が目前に迫るまで水準が切り上がってきた。イールドカーブは期先の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+1.0%。昨日の引けは61.67(+.62)。 Brentも上昇。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+1.4%。昨日の引けは60.78(+.85)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは縮小。
 石油製品は上昇。RBOBは前日比プラスで寄り付いた後、ほぼ終始一貫して上昇して引けている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きいが、略パラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+2.2%。昨日の引けは184.08(+4.11)。 ヒーティングオイルも上昇。原油価格下落を受けて10日移動平均線まで水準を切り下げたが、その後の原油の反発を受けて買い戻しが優勢となった。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニング。直近限月の騰落率は+0.6%。昨日の引けは153.80(+.86)。 ICEガスオイルは上昇。イールドカーブは期先の上げが大きくブルスティープニング。直近限月の騰落率は+0.6%。昨日の引けは479.50(+2.75)。

(ひとりごと)
ちょっと前に、綺麗な虹が出たことがある。
私もお客さんから電話で教えてもらって、窓から見た。
実に久しぶりに見た虹であるが、綺麗なものだ。


と、いう話を自宅でしたところ、カミさんと子供も虹を見たとのこと
でも当然子供は本当の虹を見るのは生まれて初めて
一回、機関車トーマスのお話で見たことがあるだけである。
機関車トーマスの話は、虹の下には何があるのかを探しにでたら、そこには車庫があって
トーマスの仲間たちが皆そこにいました、という話。
自分の大切なものが虹のむこうにはあるんだね、という夢のある話なのだが(うろ覚えですが)


カミさん「虹のむこうには何があるのかな、トーマスのお友達の車庫かな」
我が子「きっと、新しい工事現場があるよ!」
カミさん「.....」


...彼にとっての大切なものは、工事現場であるらしい。