金子信雄-その3

(商品市況概況)
「ドル安の進行で買い戻し」
 昨日の商品価格は軒並み買い戻しで上昇した。端的に、一昨日の下げ幅があまりに大きかった一方、ドル安が大幅に進行したことから安値拾いの買いが入ったようである。但し殆どの商品がそうであるが、一昨日に割り込んだ移動平均線(30日、50日等、商品によって異なる)を回復するまでの上昇にはなっていない。
 昨日の相場動向を解説する上で、昨日のコメントを繰り返し引用するが、年初からの価格上昇はいくつかのステージに分けることができ、まず著しい信用不安の拡大で各企業の資金調達が困難であった今年の第一四半期の後半に、各国金融当局が大幅な量的緩和を実施し、資金調達不安が後退、有る意味マイナスのプレミアムを支払って下落していた商品相場が「正常な価格に回復」する形で上昇した第一期、次に各国経済対策、特に中国の経済対策実施に伴い輸入が増加して非鉄金属価格が上昇した第二期、(人工的であるか無いかは別にして)需要の増加と量的緩和を切っ掛けとして各種チャートポイントを上抜け、投機資金が流入した第三期、に分けられる。今回の世銀の経済見通し下方修正は、この「第二期と第三期」の買い材料が剥落する可能性を示しており、極端に言えば今年の3月末程度の水準まで価格が調整してもおかしくないことを意味している。但し、「あくまで予想であり、実測値ではない」ことから、昨晩は調整的に買い戻しが入ったと考えるのが妥当であろう。引き続き、これから注目すべきは、各四半期に発表されるGDPと企業決算の動向である。


(経済関連ニュース)
・5月中古住宅販売 前月比+2.4%の477万戸(前月改定466万戸(速報比▲2万戸))、市場予想482万戸。
・政府、骨太の基本方針2009を閣議決定
・5月日本輸出額 前年比▲40.9%の4兆209億円(前月▲39.1%)、輸入額 前年比▲42.4%の3兆7,211億円。
自民党、東国原宮崎県知事に衆院選出馬要請。

NY Dow  :8,322.91(▲16.1)
S&P500   :895.10(+2.06)
NIKKEI225 :9,549.61(▲276.66)
JPY/USD :95.01(▲0.9)
USD/EUR :1.409(+0.0219)

・ドルは対ユーロで下落した。FOMCが年内の政策金利引き上げを見送る可能性が高まってきたことを受けて、水準を大きく切り下げた。円は対ドルで大幅に上昇。米金利の据え置き観測で。
日本株は大幅下落した。米株の大幅下落を受けて調整売りに押されることとなった。米国株はまちまち。SPは上昇、ダウは下落。ドル安の急速な進行で商品価格が若干持ち直したことから資源関連株が買われた。


穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :546.75(+0.75)
Cbot Corn :389.00(+3.75)
CSCE Sugar :15.86(+0.79)


非鉄金属関連ニュース)
Comex Gold :923.90(+3.3)
Nymex Platinum :1,165.4(▲3.7)

・NY金は小幅上昇した。世銀経済見通しの悪化に伴いドルが選好され下落した一昨日とは一転、FOMCでの利上げ年内見送りの可能性の高まりでドルが下落したことから買い戻しが優勢となった。しかしながら50日移動平均線レジスタンスを抜けるまでの上昇にはなっておらず、下げすぎに伴う調整的な買い戻しの色彩が強かった。基本的には金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易いことから、足許の株価が不安定であることを鑑み、下げ幅は限定されることになろう。今のところQ209の間は金価格の急落は想定していないが、7月以降の経済統計の内容次第では大幅な下落の可能性もある。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 923.90(+3.3)。
 銀価格は反発。株があまり調整しなかったこととドル安が材料となった。但しこちらも金同様、50日移動平均線を上回るほどの上昇とはならなかった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,384.50(+14)。"
"・NYプラチナ価格は小幅続落。ドル安の進行で貴金属が買い戻される流れを受けて買い戻しが入ったが、株が不安定であることもあり方向感が出にくい展開であった。プラチナは比較的ドルユーロとの相関が高いが、今のところ一次回帰線上に価格が安定している。昨日の引け(東京時間0:00)は1,165.4(▲3.7)。
 パラジウムは小幅上昇。昨日の引け(東京時間0:00)は236.8(+3.35)。

・Grupo Mexico、Asacoの買収提示金額を230百万ドルに引き上げ。


(非鉄金属)
Copper 3M :4,805.00(+44:23C)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の減少は続いている(略世界中)こと、一昨日の下げ幅があまりに大きかったこと、ドル安の進行、といったプラス材料を受けて買い戻しが優勢となった。但し30日移動平均線レジスタンスを結局下回って引けている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い価格は底を打ったと考えられるが、当初の見通しどおり二番底を付ける相場展開が予想されるため、下押し圧力がかかり易い相場展開になると考えている。但し、その際の下落は年後半以降の価格上昇の前の調整と見ておくべきだろう。LME在庫は▲4,075Mt減少、(FSCは58.6日)、(キャンセルワラント率は6.4%)。売買高は10,648枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は23ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは4,805.00(+44:23C)。

Zinc 3M   :1,519.00(+17:29.5C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少(アジア周り)と、ドル安を受け一昨日の下げ幅が大きかったことに伴う買い戻しで上昇した。ただし50日移動平均線は下回って引けている。需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、需要の根幹となる経済見通しの悪化は端的に売り材料となりえるため、今度は「上がりすぎの修正」によって相場水準は低下すると見る。LME在庫は▲600Mt減少、FSCは11.4日(キャンセルワラント率は2.7%)。売買高は4,125枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は30ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,519.00(+17:29.5C)。

Lead 3M   :1,618.00(+16:21.75C)
 昨日の鉛価格は上昇した。他の非鉄金属と同様、一昨日の下げ幅が大きかったことからドル安を受けた買い戻しで上昇している。ただしLME在庫の増加は続くなど、地合いは良くない。何回かこのコラムでも、大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから現在の価格水準は肯定できないレベルであることを指摘してきたが、マインドの回復に伴って価格上昇が肯定されていたため、実体経済の悪化を示すような指標の発表は市場参加者のマインドの悪化を促し下落材料となりえる。今後は7月以降に発表される経済統計の内容を受けて、下値の落ち着きどころを探る展開となろう。LME在庫は+1,100Mt増加、(FSCは3.8日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は2,117枚。イールドカーブは略パラレルに上昇。C-3は22ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,618.00(+16:21.75C)。

Aluminum 3M :1,605.00(+31:32C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。LME在庫の大幅減少(欧州、米国)と、ドル安の進行を受けて買い戻しが入った。さすがに一昨日の下げ幅が大きかったことから安値拾いの買いで小幅上昇している。今後は7月以降に発表される経済統計と企業業績がフォーカスされることになろう。景気底打ち期待感から多くの商品価格が上昇している環境下、コストベースとして一般に意識されている1,750ドル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)までの価格上昇はあってもおかしくないと見ていたが、このタイミングで経済見通しが大幅に悪化したことから、しばらくは下値余地を探らざるを得ないだろう。LME在庫は▲14,850Mt減少、(FSCは42.9日)。(キャンセルワラント率は2.4%)。売買高は8,345枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は32ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,605.00(+31:32C)。

Nickel 3M :14,610.00(+110:91C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫の増加はあったが、ドル安の進行を受けて非鉄金属全体に買い戻しが入る中、ニッケルも買い戻された。但し、特段材料の有る買戻しであったとは思えない。LME在庫は+180Mt増加、(FSCは29.1日)、キャンセルワラント率は2.7%。売買高は1,298枚。イールドカーブはっ期先の上げ幅が大きくブルスティープニング。C-3は91ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは14,610.00(+110:91C)。

Tin 3M   :14,595.00(+195:12B)
 昨日の錫価格は上昇した。LME在庫の減少や、ドル安の進行で非鉄金属が買い戻される流れを受けて錫も買い戻された。引き続きイールドカーブの形状が示すように需給は引き続きタイトであり、下げ幅は限定されている。LME在庫は▲15Mt減少、(FSCは16.7日)、P596は13.3%。売買高は429枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は12ドルバックコンタンゴからバックに転じた。昨日の引けは14,595.00(+195:12B)。

(エネルギー関連ニュース)
WTI :69.24(+2.31)
Brent :68.80(+1.82)

・米在庫統計市場予想 原油▲1.2MB、ガソリン+1.0MB、ディスティレート+0.8MB、稼働率+0.05%

 昨日のNY原油は反発。一昨日の下落で30日移動平均線のサポートラインを維持していたことから、ドル安が急速に進展したこともあって買い戻しが優勢となった。但し10日移動平均線かつ、心理的節目である70ドルを上回るには至らず、この水準は下回って引けている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+3.2%。昨日の引けは69.24(+2.31)。 Brentも同様の相場展開で略終始一貫して相場水準を切り上げ、10日移動平均線で頭を押さえられて引けた。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+2.6%。昨日の引けは68.80(+1.82)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは拡大。
 石油製品も上昇。RBOBは2営業日連続で大幅な下落となり、30日移動平均線のサポートを割り込んでいたこと、ドル安を材料に原油価格が上昇したことから買い戻しが優勢となっていた。結果、30日移動平均線レジスタンスを下回って引けた。但しそもそもRBOBはFSCの水準が引き続き低いことが確認されており、下げ幅は限定されることになると考えている。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+1.7%。昨日の引けは189.32(+3.35)。 ヒーティングオイルも上昇。材料は明確に原油価格の上昇である。そもそもヒーティングオイル在庫の水準は先週の統計でも確認されているように極めて高いことから、原油価格の上昇が無ければ価格が上昇するような材料はあまりない。イールドカーブは期先の上げ幅大きくブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+2.3%。昨日の引けは176.90(+4.15)。 ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+0.4%。昨日の引けは550.25(+2.25)。


(ひとりごと)
私「私もこのゴルフ場でバイトしていて、実際にこの林を越えたことがある人は1人しか知りません」
客「有名な人?」
客「誰なの?」
私「金子信雄です」


...やっちゃいました。


金子信雄は、東ちづると料理番組やってたおじさんですね
もちろん答えは金子柱憲
しかし私はこの段階で全く自分の間違いに気づいていない
何で金子信雄と言ったのか、今でも理由ははっきり覚えていないのだが


客「ええッ!?金子信雄
私「そうです」
客「彼って、そんなに飛ばすんだ」
私「ええ。業界でも屈指のロングヒッターですよ」
客「そうなんだ、知らなかった...」
私「あの林をらくらく越えて、ミドルアイアンで2オンしたらしいですよ」
客「すごいなぁ...でも、金子信雄が2オンしたんだったら自分でもできそうな気がするな」
私「お客さん、それは無理ですよ。金子信雄だからできたんですよ」
客「(非常に納得がいかない、という表情で)そうかなぁ...俺の方が飛びそうな気がするんだけどなぁ...」
私「止めた方がいいと思いますよ」


実際、林越えは相当の飛距離がなければできない
なので、ここで止めるように進言するのは相当適切なアドバイスである
しかし彼の頭からは金子信雄が離れない

客「よし、じゃあだめもとでやってみよう」
私「そうですか...頑張ってください」

と、彼はショートカットにトライ
当然失敗
ボールは林の奥に

客「あーあ、やっぱり無理だった」
私「でしょう」
客「金子信雄は飛距離が違うんだな。やっぱり体格じゃないんだね」
私「ええ、彼もそんなに大きい人ではないですがやはり技術が違いますね」


あーあ。可愛そうに。
私の誤った情報で、3打分ぐらい損しちゃったよ
申し訳ない
その後も話はかみ合うことなく、延々続くことになる。
(続く)


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