ワイン作り

(商品市況概況)
「決め手となる材料乏しく、週末を控えてまちまち」
 昨日の商品価格はまちまちであった。週末発表の経済統計は目新しい内容のものがあまりなく、来月初に予定されている大型の経済統計発表を来週以降に控えて、方向感が出にくい一日であった。尚、来週以降に発表予定の指標には、米S&Pケースシラー指数(6月30日 市場予想 前年比▲18.8%)、米ADP雇用統計(7月1日 前月比▲390千人)、米建設支出(7月1日 前月比▲0.6%)、米ISM製造業景況指数 (7月1日 44.5)、米中古住宅販売(7月1日 前月比+0.5%)、米雇用統計(7月2日 前月比▲350千人、失業率9.6%)、これに加えて中旬以降には消費者物価指数、7月末にはQ209のGDPが発表となる。信じれるのは予想ではなく、週末のバーナンキ議長の「政府統計は金融政策を決定する上で極めて重要」とのコメントにもあるように、経済統計それ自体である。またこれらに加えて企業業績も中旬以降から徐々に出揃うものと見られ、その内容によって「二番底の深さ」が決まってくることになろう。

 格言とは異なるが、"Buy expectation sell fact"の動きが7月は見られるものと見ている。


(経済関連ニュース)
石川遼、ミズノオープン優勝、全英オープン出場へ。
・1-5月中国工業企業利益 前年比▲22.9%。
・5月米個人消費 前月比+0.3%(前月改定▲0.1%(速報比変わらず))、市場予想+0.3%。
・5月米個人貯蓄率 6.9%。PCE価格指数 前年比+0.1%、コアPCE価格指数 前年比+1.8%。
・6月独消費者物価指数 前年比±0.0%、市場予想▲0.1%。
・6月米ミシガン大学消費者マインド指数改定 70.8(速報比+1.8)。
・5月米PCE(個人消費支出) 前月比+0.3%(前月改定±0.0%(速報比+0.1%))、市場予想+0.3%。
バーナンキ議長「政府統計は金融政策を決定する上で極めて重要」
シティバンク銀行金融庁から一部業務停止命令。マネーロンダリングの管理体制に不備。
・ロシア OECDとの間で加盟交渉を正式に開始。
・中国政府、7月から一部商品に対して実施する関税調整の内容を変更。
 -麦、米、大豆、硫酸、鉄線等31種の商品に対する暫定関税の撤廃
-一部化学肥料、化学原料の特別関税の撤廃(黄燐、燐鉱石、塩化アンモニウムを含む27項目の製品)


NY Dow  :8,438.39(▲34.01)
S&P500   :918.90(▲1.36)
NIKKEI225 :9,877.39(+81.31)
JPY/USD :95.12(▲1.01)
USD/EUR :1.409(+0.0149)

・ドルは対ユーロで続落。中国政府がIMFに対し、加盟国の外貨準備の一部を管理すべきと提言したことから、機軸通過としてのドルが嫌気された。ドルは対円でも大幅に下落している。
日本株は続伸。前日の米株が大幅に上昇したことが好感された。米株は総じて軟調。特段新規材料がない中、方向感なくもみ合い推移した。



穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :534.25(+1.25)
Cbot Corn :384.25(+1.75)
CSCE Sugar :16.32(▲0.33)

・大豆価格は小幅上昇。ドル安の進行や株が安定したこともあって上昇していたが、30日発表のUSDA作付予想が78.3百万エーカーと、3月の76.0百万エーカーから大幅に増加するかの牛絵があることもあり、頭重い推移となった。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが261,049(前週比 ▲20,529)、ショートが133,516(前週比 +25,453)となったことから、ネットで127,533(前週比 ▲45,982)となった。インデックスファンドのポジションは297,262(前週比 +115)となっている。

・トウモロコシ価格も小幅上昇。ドル安の進行や株高、生産地の乾燥が予想を上回る可能性が高まってきたことなどが材料となったようだ。イールドカーブは期近が上昇、期先は低下している。今後に関してはFSC水準の低さから引き続き堅調な推移になると見込んではいるが、景気回復を先取りして大幅に上昇していたこともあり、一旦調整する動きになると考えている。尚現在のFSCは1970年代半ばの最低水準に近づきつつある。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが145,837(前週比 ▲8,301)、ショートが24,520(前週比 ▲5,458)となったことから、ネットで121,317(前週比 ▲2,843)となった。インデックスファンドのポジションは132,828(前週比 ▲429)となっている。

・小麦価格は小幅上昇。株の安定やドル安のプラス材料はあったが、生産地の天候好転といったマイナス材料もあって、戻り幅は限定されている。トウモロコシや大豆に比べて代替燃料として用いられる比率が低いことから需要ののびもこれら2つの穀物ほどではなく、需給悪化の懸念今のところないため、小麦の支援材料は少ない。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが73,757(前週比 ▲6,217)、ショートが79,170(前週比 ▲49)となったことから、ネットで▲5,413(前週比 ▲6,168)となった。インデックスファンドのポジションは143,704(前週比 ▲1,847)となっている。



(金属関連ニュース)
Comex Gold :940.70(+1.6)
Nymex Platinum :1,203.0(+12)

・NY金は上昇した。大幅にドル安が進行したことや金利低下が買い材料視された。基本的には金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易いが、足許、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、金の保有比率を増加させる動きが見られること(中国等)が相場をしっかりさせ始めている。今のところQ209の間は金価格の急落は想定していないが、7月以降の経済統計とこうした新規要素も加味するとしばらくは現状レベルでのもみ合いを想定しておいたほうがよさそうだ。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 940.70(+1.6)。
 銀価格も続伸。株が安定したことやドル安が材料となった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,412.80(+12.3)。"

・NYプラチナ価格は大幅に上昇。株の安定とドル安の急速な進行が材料視された。結果、10日移動平均線ならびに1,200ドルの心理的節目を回復して引けている。プラチナは比較的ドルユーロとの相関が高いが、今のところ一次回帰線上に価格が安定している。昨日の引け(東京時間0:00)は1,203.0(+12)。
 パラジウムはプラチナ価格の大幅上昇を受けて上昇。10日移動平均線レジスタンスを大きく上抜けしたことから昨晩のドル安を材料に堅調な推移となった。昨日の引け(東京時間0:00)は247.0(+2.75)。"

・5月アルミ圧延品出荷 前年比▲30%の138,503Mt。

Copper 3M :5,035.00(▲95:14.5C)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫、上海在庫の大幅減少が継続しているが、過去3営業日の上げ幅が大きかったことや、7月からの経済統計発表を待って週末を控えた手仕舞い売りに押された。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い価格は底を打ったと考えられるが、当初の見通しどおり二番底を付ける相場展開が予想されるため、下押し圧力がかかり易い相場展開になると考えている。但し、その下落は7月以降に発表される経済統計の内容を見極めてからとなる可能性が高く、またその下落は年後半以降の価格上昇の前の調整と見ておくべきだろう。LME在庫は▲1,350Mt減少、(FSCは57.3日)、(キャンセルワラント率は5.3%)。売買高は9,757枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は15ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは5,035.00(▲95:14.5C)。

Zinc 3M   :1,581.00(▲63:24.5C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の大幅な増加と、経済統計に目立ったものが無かったことを受けて週末を控えた手仕舞い売りに押された。但し、新規材料が乏しい中での週末を控えた調整売りの色彩が強かったことから10日移動平均線を割り込むまでの下落とはならなかった。足許の需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、ここまでの価格上昇が許容できるような環境にはないと考えている。引き続き7月以降の経済統計を受けて、「上がりすぎの修正」によって相場水準は低下すると見る。LME在庫は+3,375Mt増加、FSCは11.6日(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は3,884枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は25ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,581.00(▲63:24.5C)。

Lead 3M   :1,715.00(▲24:16.75C)
 昨日の鉛価格は下落した。LME在庫が増加したことや、週末を控えて特段新規材料のない中、調整売りに押されることとなった。大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことやLME在庫の増加が続いていることなど、個別のファンダメンタルズは決して良いとは言えず現在の価格水準は肯定できないレベルであるといえ、さすがに投機的な買いであると言わざるを得ない。今後は7月以降に発表される経済統計の内容を受けて、下値の落ち着きどころを探る展開となろう。LME在庫は+275Mt増加、(FSCは3.9日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は1,419枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。C-3は17ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,715.00(▲24:16.75C)。

Aluminum 3M :1,644.00(▲41:32.25C)
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫、上海在庫が増加したことから、株が堅調、ドル安も進行したものの、週末を控えたポジション調整の売りに押されたようだ。また、200日移動平均線レジスタンスとして強く意識されたことも下げ要因の1つだろう。非鉄金属中200日移動平均線を回復していなかったのはアルミのみであり、やはり200日移動平均線を上回り続けて高値推移するのにはもう少し時間がかかりそうである(但し10日移動平均線の上昇もあってゴールデンクロスは間近であり、テクニカルな買いで相場水準が切り上がるリスクは警戒)るのは実に昨年の8月以来である。景気底打ち期待感から多くの商品価格が上昇している環境下、コストベースとして一般に意識されている1,750ドル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)までの価格上昇はあってもおかしくないと見ている。但し、市場も「経済見通し」に大きく振らされる等「確固たる自信を持って売買している」とは言いがたく、7月以降に発表される経済統計や企業業績を確認できるまではボラタイルな展開になると予想される。LME在庫は+20,500Mt増加、(FSCは43.0日)。(キャンセルワラント率は3.4%)。売買高は6,221枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は32ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,644.00(▲41:32.25C)。

Nickel 3M :15,800.00(+125:85C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫の増加はあったが、ドル安の進行もあってテクニカルに6月11日の高値15,900ドルを渡来する動きとなり、この水準は下回って引けている。今のところニッケルに関して積極的な買い材料があるわけではないが、株価の上昇もあり堅調な推移が続いている。LME在庫は+900Mt増加、(FSCは29.2日)、キャンセルワラント率は1.6%。売買高は1,797枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニング。C-3は85ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは15,800.00(+125:85C)。

Tin 3M   :14,795.00(▲55:60B)
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫の大幅減少を受けてアジア時間は強含んだものの、NY時間にかけて週末を控えた調整売りに押されることとなり、30日移動平均線〜10日移動平均線でのレンジを継続することとなった。需給は他非鉄金属に比してタイトであり、堅調な推移が続いている。但し他の非鉄金属と異なり、流動性の低さも手伝って投機の対象となりにくいことから、こういうとおかしいが、比較的落ち着いた推移となっている。引き続きイールドカーブの形状が示すように需給は引き続きタイトであり、堅調な推移が続くことになろう。LME在庫は▲135Mt減少、(FSCは16.5日)、P596は5.07%。売買高は186枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニング。C-3は60ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは14,795.00(▲55:60B)。


(エネルギー関連ニュース)
WTI :69.16(▲1.07)
Brent :68.92(▲0.86)

 昨日のNY原油は下落した。取引序盤はドル安の進行もあって買いが優勢となったが、NY時間にかけては週末を控えたポジション調整の売りに押される形で軟調な推移となった。一部報道では、米貯蓄率の上昇が消費を下押しするのではとの見方から売られた、との見方もあったが、あくまで一要因である。この結果原油価格は10日移動平均線を下回って引けた。足元、30日移動平均線〜10日移動平均線でのレンジとなっている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.6%。昨日の引けは69.16(▲1.07)。 Brentも同様の相場展開で下落しており、10日移動平均線を若干下回って引けている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ブルフラットニング直近限月の騰落率は▲1.3%。昨日の引けは68.92(▲0.86)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは縮小。
 石油製品も下落。RBOBも30日移動平均線を下回って寄り付いた後、ドル安の進行に伴う原油高、その後の下落に連れる形となり前日比マイナスで引けた。景気回復していない状態での価格上昇に消費が着いてこれなくなる可能性は高い一方で、FSCの水準も低く、高値水準でのもみ合いとなっている。イールドカーブは略パラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲1.3%。昨日の引けは187.41(▲2.42)。 ヒーティングオイルも下落。FSC水準が極めて高い水準にあることから、唯一の買い材料である原油価格が下落したことで、下落せざるを得なかった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲2.7%。昨日の引けは173.03(▲4.6)。 ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.9%。昨日の引けは557.50(▲10.5)。


(ひとりごと)
自分で真面目な本を書いて出したが
そこまで売れていない。やっぱり専門書はなかなか厳しいですね。
それよりも「雑感を本にしないんですか」と、出版業界以外の人からいわれることがある。
ここのエピソードも合計1,000を超えているので
確かに本にしたらそれなりの量になるが。
出版社の方、いかがでしょう?
あ、無理ですか。そうですか。


さて。


私事で恐縮だが、私の親友が今帰国している。
彼はニュージーランドでワインを作っており、南半球の冬と、北半球の収穫前の季節の境目に年1回帰国するのだ
始め、彼が銀行を辞めてワイン作りを始める、と聞いたときに


「ワイン作りに関して全くの門外漢」


である私は、全く何のアドバイスもできなかった。
ただ、彼ら夫婦は相当なリスクを取ることになるのだが、顔つきは晴れやかで
「漸く自分が本当にやりたかったこと」に出会えた満足で一杯であったことを思い出す。

つい2〜3時間ほど前、1年ぶりに対面したが、やはり顔つきは晴れやか。
何でも今年、とうとう自分自身のワインを仕込んだとのこと。
恐らく市場に出てくるのは早くても2年後になるだろうが
温めてきた夢が実現するのに後2年は長いようで短い

彼のワインが完成して日本に輸入されてきたら、このコラムで案内しますので
是非是非、買って下さい。
それと、彼のコラムがワイン王国、という雑誌で紹介されていたので
本屋に行ったら立ち読みしてみてください。