(商品市況概況)
「様子見」
昨日の商品価格は反発。株が比較的安定した推移となっていることや、ドル安の進行、ここ数日の下げ幅が大きかったことから安値拾いの買いで反発した。中国の自動車販売が前年比48%の大幅な回復となったことも支援材料となったようだ。
しかしながら、市場参加者は引き続き企業の四半期決算やGDPといった、経済の現状を把握する上で重要な統計の発表待ちの状態であり、当面は現在のレベルでのもみ合いが続くことになると考えている。
(経済関連ニュース)
・6月豪雇用者数 前月比▲21,400人、市場予想▲20,000人。失業率5.8%(前月5.7%)。
・6月中国自動車販売台数 前年比+48%の87.3万台。
・6月日本工作機械受注 前年比▲73.1%(前月改定▲79.2%)。
・米週間新規失業保険申請者数 565千人(前週改定 617千人)、市場予想603千人。
・5月米卸売在庫 前月比▲0.8%(前月改定▲1.3%(速報比+0.1%))、市場予想▲1.0%。売上高在庫比率1.29ヶ月(前月改定1.31ヶ月)。
・英中央銀行 政策金利のレポ金利を0.5%で据え置き。資産買取プログラムの規模を1,250億ポンドに維持。
NY Dow :8,183.17(+4.76)
S&P500 :882.68(+3.12)
NIKKEI225 :9,291.06(▲129.69)
JPY/USD :93.08(+0.79)
USD/EUR :1.405(+0.0199)
・ドルは対ユーロで下落。英中銀の資産買取規模維持が好感され域内通貨が買われた。ドルは対円でも下落している。
・日本株は大幅に続落。円高の急速な進行が輸出企業の業績を悪化させるとの見方から。米株は総じて堅調。金融機関株が買われた。
(穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :494.25(+5.75)
Cbot Corn :343.50(+4.25)
CSCE Sugar :17.10(▲0.11)
(金属関連ニュース)
Comex Gold :916.20(+6.9)
Nymex Platinum :1,104.0(+8.7)
・NY金は反発。英中銀の資産買取規模維持を好感してユーロが上昇したことからドル安が進行したため。但し景気の先行きを見極めたいとの向きが多く、総じて現状水準でのもみ合いが継続した。基本的には金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易いが、足許、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、金の保有比率を増加させる動きが見られることが下げ余地を限定しつつある。7月以降の経済統計とこうした新規要素を加味し、高値でのもみ合いを予想していたが、チャートポイントを下抜けしていることもあって、一旦200日移動平均線近辺まで調整する可能性が出てきた。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 916.20(+6.9)。
銀価格も反発。株が比較的安定していたことやドル安が材料となった。但し金と同様、一旦200日移動平均線近辺(12ドル)まで調整してもおかしくない環境になっている。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,292.40(+8.3)。
・NYプラチナ価格は小幅反発。アジア時間に発表された中国自動車販売が、前年比大幅な伸びとなったことやドル安の進行が好感された。但しチャート的には200日移動平均線近辺まで水準を切り下げてもおかしくない環境にあり、戻りは限定された。昨日の引け(東京時間0:00)は1,104.0(+8.7)。
パラジウムもプラチナの反発を受けて上昇。但し50日移動平均線で頭を押さえられ、比較的小幅な上昇に留まった。昨日の引け(東京時間0:00)は235.75(+1.65)。
Copper 3M :4,895.00(+170:11.5C)
昨日の銅価格は上昇した。中国の自動車販売好調といった非鉄金属相場に対してプラスのセンチメントをもたらす材料の発表、後のLME在庫減少、夜間のドル安進行を受けて大幅な反発となった。結果的に一目均衡表の雲の上限でサポートされた格好。引き続き経済統計・企業決算待ちの状態であるといえるが、相場の地合いは当初の予想通り一旦調整モードに入った可能性が高い。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い価格は底を打ったと考えられ、中長期的には上昇トレンド入りしたと考えている。しかし、実態経済の悪化速度が鈍化はしたものの引き続き回復しているわけではないことから、7月の統計を確認しながら、一旦調整する動きになると考えている(但し、その下落幅は年初に見込んでいたような大幅なものではなく小幅なものに留まる見込み)。LME在庫は▲3,375Mt減少、(FSCは55.6日)、(キャンセルワラント率は4.7%)。売買高は12,444枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は12ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは4,895.00(+170:11.5C)。
Zinc 3M :1,529.00(+22:25.75C)
昨日の亜鉛価格は上昇した。アジア時間は中国の自動車販売大幅増加を受けて50日移動平均線のレジスタンスを試す動きが見られたが、レジスタンスを抜けるほどの力強さはなく下落。一目均衡表の雲の上限でサポートされた後、ドル安の進行を材料に、引けに掛けて買い戻され、前日比プラスで引けた。当初予想通りここまでの価格高騰が許容できる環境ではなかったが、株高が非鉄金属価格を高止まらせていたため、株の調整を受けて市場は「一旦調整モード」に入っていると見られる。引き続き7月以降の経済統計を受けて上がりすぎの修正によって相場水準は低下すると見る。LME在庫は▲75Mt減少、FSCは11.9日(キャンセルワラント率は2.0%)。売買高は3,634枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は26ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,529.00(+22:25.75C)。
Lead 3M :1,625.00(+15:23.5C)
昨日の鉛価格は上昇した。アジア時間に発表された中国の自動車販売が好調であったことから反発したが、LME在庫の増加といったマイナス材料もあり、現状レベルでのもみ合いとなった結果前日比プラスで引けた。LME在庫の増加に見られるように需給は緩和傾向にあり、個別のファンダメンタルズはマイナスの材料が多く、現在の価格水準はファンダメンタルズのみでは説明できないレベルであるといえ、投機的な買いが相場を押し上げていると見る。よって企業業績の発表を待って株式市場が不安定に推移する中、しばらくは下値の落ち着きどころを探る展開になると予想する。多くの非鉄金属と同様50日移動平均線(1,570ドル)がフロアとなろう。LME在庫は+250Mt増加、(FSCは4.1日、キャンセルワラント率は1.4%。)。売買高は1,396枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。C-3は24ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,625.00(+15:23.5C)。
Aluminum 3M :1,585.00(+35:28.75C)
昨日のアルミ価格は上昇した。アジア時間に発表された中国の自動車販売が好調であったことやを受けて地合いが好転、NY時間にかけてドル安が進行したことが材料となり大幅な上昇となった。結果50日移動平均線を回復して引けているLME在庫の大半を一部の業者が保有しているとの噂も流れており、在庫水準の高さにも関わらず現物市場ではタイト感が出ており高値での推移が続いているが、200日移動平均線は現時点においては強いレジスタンスとして意識されており、この水準を上回るには企業決算がさほど悪くないことや経済統計が落ち着くことが要求される。今後は7月以降に発表される経済統計、企業決算の内容を受けて、一旦下値の落ち着きどころを探る展開となろう。LME在庫は▲1,075Mt減少、(FSCは43.3日)。(キャンセルワラント率は2.8%)。売買高は11,569枚。イールドカーブはパラレルに上昇。C-3は29ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,585.00(+35:28.75C)。
Nickel 3M :14,900.00(▲50:86C)
昨日のニッケル価格は下落した。アジア時間の中国統計の好転を受けて比較的堅調な推移となっていたが、そもそも高値圏にあることもあり夜間に掛けて水準を切り下げる動きとなった。LME在庫の水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ておらず、ここまでの上昇は投機的な動きによるものである可能性が高いことから、株等の金融市場の混乱で手仕舞い売りが入り易い地合いになるため、7月の企業業績や経済統計を受けて一旦下値余地を探る動きになると予想する。ニッケルの今年の限界生産コストは7,000〜10,000ドル程度であると見込んでいるが、そこに至るまでには50日移動平均線(14,000ドル)、200日移動平均線(12,000ドル)を割り込む必要があるが、この移動平均線を2つとも割り込むようなマイナス材料が出ていないことも事実あり、まずは14,000ドルが調整の目標となろうか。LME在庫は+252Mt増加、(FSCは29.4日)、キャンセルワラント率は2.1%。売買高は1,811枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニング。C-3は86ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは14,900.00(▲50:86C)。
Tin 3M :12,605.00(▲690:85B)
昨日の錫価格は大幅に下落した。アジア時間に発表された統計の好転を受けて堅調な推移であったが欧州時間にはいってから急落し、一気に200日移動平均線を割り込む動きとなった。しかし断続的にドルが下落したことから辛うじてこの水準を維持して引けている。錫はイールドカーブの形状が示すように需給がタイトな非鉄金属であるが、バックの度合いが徐々に落ち着いてきている。このことは需給が緩和し始めていることを意味し、経済統計の不冴えを受けて株が調整している状況下一旦下値余地を探る動きになってもおかしくなくなってきた。本日は昨日、一昨日の下げ幅があまりに大きいこと、200日移動平均線を回復していることから買い戻しが優勢になると考えている。LME在庫は+55Mt増加、(FSCは17.2日)、P596は3.1%。売買高は729枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3は85ドルバックとバック幅を拡大した。昨日の引けは12,605.00(▲690:85B)。
(エネルギー関連ニュース)
WTI :60.41(+0.27)
Brent :61.10(+0.67)
・IEA田中事務局長「過剰な価格変動を抑制し、投資リスクを軽減するためエネルギー投資を推進し先物市場の規制を改善する、透明かつ安定的な政策を
各国政府に要請する。」
・イラク フセイン石油相「ナシリヤ油田の開発交渉、2〜3週間以内に決断」
昨日のNY原油は小幅反発。ドル安の進行や株が比較的堅調に推移したことが好感された。また、60ドルの心理的節目が意識されたことも事実であろう。昨日ポイントに挙げた60ドル割れであるが、昨晩はプラスの材料が多かったことから一時的に割り込んだもののすぐ回復している。60ドルを引けて割り込むと200日移動平均線となる55ドルが意識されることとなろう。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。直近限月の騰落率は+0.4%。昨日の引けは60.41(+0.27)。 Brentも同様の相場展開で反発。直近限月の騰落率は+1.1%。昨日の引けは61.10(+0.67)。 WTI/Brentのネガティブスプレッドはクッシング在庫の増加もあって拡大している。
石油製品はまちまち。RBOBは夜間の原油の反発を受けて小幅高となった。在庫統計ではFSC水準が在庫の増加によって5年レンジを上抜けしてしまっていることもあって以前程の力強さは無い。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+1.8%。昨日の引けは166.38(+3.05)。 ヒーティングオイルは期近が下落。米在庫統計での在庫増加と需要の減少が確認されており、原油相場の下落(後に反発)もあって下値余地を探る動きとなった。いずれにしてもディスティレート在庫の水準が記録的に高いことから、原油価格が上昇しない限りは高値での推移が正当化できないため、原油価格が下落すれば下落することになる。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇。直近限月の騰落率は▲0.2%。昨日の引けは153.44(▲0.35)。 ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.0%。昨日の引けは483.75(▲4.75)。
(ひとりごと)
カミさんが幼児教育の本を読んでいたら
「子供は基本的に、嫌だ、できない」
といったネガティブな感情を持っていないので
なるべく前向きに物事を考えられるよう
両親が前向きな発言をなるべくするようにしよう
といったアドバイスが書いてあったようだ
うーん。確かに。
喋り始めてからしばらくの間は、「やりたくない」という発言は確かに少なかったような気がする
その本には「子供に前向きな印象を与えるために、具体的にどうすれば良いか」も書かれていたらしい。
こんな感じで
子供は基本的には何でも興味を持ち、前向きです
ですから、両親もなるべく前向きな発言をしましょう
例えばお父さんが会社から帰ってきて
「疲れた」とか「会社が嫌だ」といった発言をしないようにして
「あー、会社は楽しいなあ!パパ今家に帰ってきたばっかりだけど、もう一回行っちゃおう!!」
といった発言をするように心掛けて下さい。
....絶対に、嫌だ。
私見だが、そんなパパは絶対嫌である。
この本を読んで、「会社にもう一回行っちゃおう!!」を実践した人なんて、いるんだろうか...?