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(商品市況概況)
「調整で下落」
 昨日の商品価格は調整で下落した。切っ掛けは米消費者信頼感指数の悪化である。消費者信頼感指数は、雇用・経済の2項目からなる現況指数と、雇用、所得の3項目からなる6ヵ月後の予想を消費者に対してアンケートを行い、季節調整をした後に算出されている指標である。ちなみに昨日発表された現況指数は23.4(前月改定25.0)、期待指数は62.0(前月改定65.5)と悪化しており、加えて、雇用が十分にあるとの回答が3.6%(前月4.5%)、職を得るのが困難であるとの問いに対しては48.1%(前月44.8%)と、引き続き米国の雇用情勢が厳しいことを確認する内容であったことが、来週発表の米雇用統計の悪化を想起させたようである。結局のところ今週末のGDPと来週の雇用統計を確認しなければ、相場は上にも下にも行けないということであろう。
 冷静に整理すれば、「年初の相場下落は信用収縮に伴う金融不安も重なった相場の下落」「その後の価格上昇は、金融機関の経営安定に伴う極度な信用不安が後退して実需が回復」「金融市場の更なる安定で投機による買いが相場を押し上げ」という3段階を経て現在の状態に至っている訳である。結局、春先は景気の先行きに対する極端な悲観論で下落し、足許は景気の先行きに対する極端な楽観論で上昇している、といえ、実需が伴っていないこと(景気は底打ちした可能性があるが、引き続き不況の状況)から特に雇用関連の統計が悪化した場合には、調整すると見ておくべきである。しかし同時に、各国政府の経済対策の効果によって徐々に相場は下値が堅くなってきてることも事実である。よって統計発表後の商品相場の調整は最大で7月上旬の水準まで、と見ておくべきであり現在の水準と7月上旬の水準の半値までの下落、が最も蓋然性が高い水準ではないだろうか。
 いずれにしてもGDP、雇用統計の内容を見てから、というスタンスは変らない。

 それと、今日気になったのがCFTCが、投機筋の動きに関して昨年のレポートと180度異なるレポートを発表する見通しである、と報道されたことである。WSJのまだ報道段階の記事なので決定事項ではないのだが、WSJに拠れば「著しい欠陥データを元にしたレポートだったから」というのが修正される可能性があることの理由らしい。しかし、もしそうであるならばCFTCは初めからきちんと調べて発表するべきであるし、180度違う内容になってしまう理由の説明としては不十分である。CFTCはレポートの内容が180度変更されることに関して説明責任を果たすべきであろう。そうでないと、多くの市場参加者が相場を大きく見誤ってしまうからだ。
 健全な市場運営のためにも、正確な情報が開示されるべきであろう。



(経済関連ニュース)
・S&Pケースシラー住宅価格指数 前年比▲17.1%(前月改定▲18.1%)、市場予想▲17.9%。
・7月米消費者信頼感指数 46.6(前月改定49.3)、市場予想49.0。大幅に悪化。
・バートン・チルトンCFTC委員「原油相場変動で、投機筋が大きな役割を果たした」と、昨年のコメントと180度違うコメントを発表する見込みである(WSJ)。

NY Dow  :9,096.72(▲11.79)
S&P500   :979.62(▲2.56)
NIKKEI225 :10,087.26(▲1.4)
JPY/USD :94.11(▲1.16)
USD/EUR :1.416(▲0.006)

・ドルは対ユーロで上昇。米消費者信頼感指数や住宅価格指数が引き続き低い水準であることが嫌気され、ドルが選好された。円は対ドルで上昇。米雇用情勢が不安定なことにともなう先行きの不透明感から、キャリートレードアンワインドが入った模様。
日本株は小幅下落した。株価の上昇が9営業日連続となる中、やはり1万円を上回るレベルでは高値警戒感が強まったためと見られる。米株は下落。米消費者信頼感指数の悪化や、小売関連の企業決算の悪化が嫌気された。



穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :516.25(▲4.25)
Cbot Corn :320.50(▲1.75)
CSCE Sugar :18.50(+0.05)



(金属関連ニュース)
Comex Gold :939.10(▲14.4)
Nymex Platinum :1,192.0(▲25.9)

・NY金は大幅に下落。ドル高の進行が嫌気された。通常株が下落したり、先々の信用不安が高まると金が物色されるのだが、現時点において金相場を押し上げているETFの動きが読みにくく、不安定な動きとなっている。但し、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、各国が金の保有比率を増加させる動きが見られること、ETFを通じた資金流入(=金の場合には上げ材料)はそうは言っても定常化してきていることから下げ余地を限定している。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 939.10(▲14.4)。
 銀価格は大幅に下落。ドル高、金安、株安が材料となり10日移動平均線まで大きく水準を切り下げた。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,373.50(▲25)。
・NYプラチナ価格は大幅に下落した。ドル高、株安、金安の流れを受けて。しかしながら一昨日のAnglo Platinumの強気な需要見通しもあり、1,200ドルが下値として意識された(実際はこの水準を下回って引けているが)。昨日の引け(東京時間0:00)は1,192.0(▲25.9)。
 パラジウムもプラチナの下落を受けて大幅に調整。昨日の引け(東京時間0:00)は260.0(▲3.95)。

・6月アルミ圧延品出荷 前年比▲21.6%の158,605Mt。

Copper 3M :5,530.00(▲70:11.5C)
 昨日の銅価格は下落した。経済統計や企業決算が「予想よりも悪くないこと」を材料に大幅に株価が上昇、センチメントの好転を映じて銅価格も上昇していたが、昨晩の米統計の悪化でさすがに調整売りが入った。ファンダメンタルズについては引き続き中国の在庫積み増し意欲が旺盛であることや、コンセントレートが継続的に不足する環境になる可能性が高いことから、中長期的には上昇トレンド入りしたと考えている。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+1,500Mt増加、(FSCは59.2日)、(キャンセルワラント率は5.6%)。売買高は9,192枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は12ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは5,530.00(▲70:11.5C)。

Zinc 3M   :1,690.00(▲20:25.5C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。一時前日高値をトライする動きが見られたが、LME在庫の大幅増加とドル高の進行で調整、その後の米経済統計の悪化と小売系企業の決算が市場予想を下回ったことが嫌気されて下落した。今後に関しては、企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良いという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+8,075Mt増加、FSCは12.4日(キャンセルワラント率は1.8%)。売買高は6,159枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は26ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは1,690.00(▲20:25.5C)。

Lead 3M   :1,767.00(▲30:21C)
 昨日の鉛価格は下落した。取引序盤は前日の流れを受けて高値をトライしたが、ドル高の進行や米経済統計の悪化を受けて手仕舞い売りに押された。LME在庫の増加に見られるように需給は緩和傾向にあるが、市場参加者のセンチメント好転が相場を後押ししているようだ。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、今後もこのまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+2,900Mt増加、(FSCは4.3日、キャンセルワラント率は2.0%。)。売買高は1,995枚。イールドカーブはパラレルに低下。C-3は21ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,767.00(▲30:21C)。

Aluminum 3M :1,824.00(▲2:28.5C)
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫の減少(主に米国)を受けて上昇したが、経済統計の悪化や、小売系企業決算が市場予想を下回ったことから株価が調整、アルミにも手仕舞い売りが入り水準を切り下げる動きとなった。但し足許の実質使用可能な取引所在庫が少ないこともあって現物需給はタイトであり、かつ、年初に懸念していた「1,750ドル程度までの速やかな価格修正」が、信用不安の後退と共に発生、テクニカルに2,000ドルを目指してもおかしくない環境にあることが下落幅を限定しているものと見られる。しかし企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は▲4,225Mt減少、(FSCは44.8日)。(キャンセルワラント率は3.7%)。売買高は11,988枚。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇しツイストする形でスティープニングしている。C-3は29ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,824.00(▲2:28.5C)。

Nickel 3M :16,630.00(▲320:70C)
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の小幅増加、米経済統計の悪化を受けて調整売りに押された。LME在庫の絶対水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ていないが、株価の上昇に伴うセンチメントの好転による投機的な買いと、昨年から年初にかけての極端な在庫調整の影響で、在庫積み増しがQ3までずれ込んでいることによって高値圏での推移が続いている。投機の買いが続くか否かは、31日の米GDP、8月7日の雇用統計を受けた金融市場特に株価がどのように推移するかを確認する必要がある。一方で在庫積み増しの動きはしばらく続くと見られることからいずれにしてもニッケル価格は比較的高い水準での推移を余儀なくされよう。LME在庫は+24Mt増加、(FSCは28.7日)、キャンセルワラント率は1.4%。売買高は1,865枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。C-3は70ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは16,630.00(▲320:70C)。

Tin 3M   :14,075.00(▲525:270B)
 昨日の錫価格は大幅に下落した。米経済統計の悪化とドル高の進行、この数週間の上げピッチの速さに対する警戒感から手仕舞い売りに押された模様。10日移動平均線まで水準を切り下げて引けている。企業決算の内容は良くなったとは言っても市場予想よりも良くなっているという程度であり、このまま相場が一本調子で上昇するかどうかに関しては、引き続き31日の米GDP、8月7日の雇用統計を確認する必要があると考えている。LME在庫は+65Mt増加、(FSCは17.7日)、P596は4.05%。売買高は307枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は270ドルバックとバック幅を拡大した。昨日の引けは14,075.00(▲525:270B)。



(エネルギー関連ニュース)
WTI :67.23(▲1.15)
Brent :69.88(▲0.93)

・米在庫統計市場予想 原油▲1.6MB、ガソリン▲0.7MB、ディスティレート+1.0MB、稼働率±0.0%
・Q209BP決算、前年比▲53%の減益。景気後退に伴う需要減少と価格の下落で。

 昨日のNY原油は下落した。夜間に発表された米消費者信頼感指数が悪化したことで、引き続き雇用情勢が不安定であることが嫌気された。この結果原油価格は50日移動平均線まで低下している。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲1.7%。昨日の引けは67.23(▲1.15)。 Brentも下落し、70ドルを下回って引けた。直近限月の騰落率は▲1.3%。昨日の引けは69.88(▲0.93)。 WTI/Brentのネガティブスプレッドは拡大。以前説明したとおりであるが現在の経済環境ではBrentの価格がより正確に原油市場動向を反映していると考えられる。
 石油製品も下落。RBOBも米統計を受けて原油が下落したことから下値余地を探る展開となった。需給はタイトではなく、需要の回復も緩慢であることから更なる上昇は実需のみでは正当化できない環境にあるのは変らない。イールドカーブは略パラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲1.3%。昨日の引けは191.06(▲2.41)。 ヒーティングオイルも下落。経済統計の悪化を受けた原油の下落を受けて。繰り返しコメントしているが、ディスティレート在庫の水準が著しく高いことから原油価格の上昇がない限りヒーティングオイルは上昇しにくく、原油の下落に連れる形となった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.8%。昨日の引けは176.47(▲3.19)。 ICEガスオイルも下落。期先の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。直近限月の騰落率は▲1.8%。昨日の引けは564.75(▲10.25)。



(ひとりごと)
ちょっと前にやった穴埋め問題。
実は結構面白そうな気がしてきた。
今日の出題は私の好きなネタ、「タイの楽しいご旅行は-その4」から。


問 以下の空欄に最も適当と思われる言葉を選択し、最も入れ、文章を完成させよ。

山口 「おい、( A )までは2時間ぐらいかかるみたいだぞ」
私 「ええッ?なんだか言ってることが違うなぁ。まぁ、( A )が目的なんだから良いじゃない、別に」
山口 「まぁそうか。でも、( B )の『( C )』というのは気になる。そこに行ったら最後、もう帰ってこれないんじゃないか?」
私 「まさか...。それはないでしょ」

翌朝「タナカさん」を迎えに( B )が6:30に到着。港に直行する。
( B )「これからあなた方は、高速船に乗り込み、( A )に向かいます。( D )ぐらいで着きます」
と( D )を強調する。本当に( D )で着くのだろうか?
港に着くと、大きなタンカーがたくさん泊まっている。
どれが高速船だろうか?
タンカーの中に、超老朽化が進んだ、いかにも( E )タンカーがあった。

山口 「おい、凄い船だな。走るのかね」
私 「どう見ても走りそうにないよな」
( B )「その船に乗ってください」
二人 「ええッ!!!Σ( ̄ロ ̄lll) これッ!?」

どう見ても高速では走れそうにない。芦ノ湖の遊覧船の方が速そうだ。
いや、そもそも沈んだりしないのか?とにかく不安で一杯だ。
と、とっても乗りたくなかったが、それに乗らないことには旅の目的地、( A )にはたどり着かないのだ。
二人しぶしぶ船に乗る。
(中略)

不安げに( B )に聞いてみる。後どれぐらいで到着するのかと。
( B )はニヤリと笑ってこういった。
「そうですねぃ。( D )ぐらいです」
後何回の( D )を繰り返すと島に着くのだろうか.....。


さあ、私のブログ検定。答えは分かりましたか?
答えはブログでご確認ください(http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20060816