サンタさん

【商品市況概況】
「下落」
 昨日の商品価格は上昇後、下落した。ドバイショックに続き、ギリシャショックを受けたドル高の進行から一点、ユーロに買い戻しが入った影響でアジア〜NY時間は上昇余地を探る動きになったが、NY時間の後場に今度は英国や米国、スペインの格下げの可能性が報じられたことがリスク資産に対して手仕舞い売りを促すこととなった。原油価格はこういった流れを受けて100日移動平均線をとうとう下回ってしまった。これは春先からコメントしているが「過剰流動性と信用リスクの低減に伴う投機資金の高リスク資産への流入」が先週・今週で若干偏重しつつあることにある。今のところどこの国の政府も「デフレ・スパイラルに入るリスク」はなんとしても回避したいとの意向が強く、強力に政府・中央銀行がサポートすると考えられ、大規模な連鎖的なデフォルトの可能性は低いと考えているが、年末・年始に向けて一旦調整しやすい環境に入っていることもまた事実であって、頭重い推移になろうか。
 但しここに来て「エネルギー価格の上昇に伴うコスト上昇」を背景として、非鉄金属の生産者が生産を停止ないしは稼働率を落すのでは、との見方が強まってきており「景気が悪いことに伴う供給不足で、価格が上昇するリスク」が起きる可能性があることは指摘しておきたい。


【経済関連ニュース】
・ECBトリシェ総裁「ECBの出口戦略は、段階的に適宜お行われる。そのときが徐々に近づいている」
・米英国債はAaaの最高格付の限界を試す可能性がある(ムーディーズ
・英バークレイズCEO、英政府のボーナス税を批判。
・10月独鉱工業生産 前月比▲1.8%(前月改定+3.1%(速報比+0.4%))。
・11月英消費者信頼感指数 73(前月改定73)。
・11月豪貿易収支赤字 23.8億豪ドル(前月改定18.5億豪ドル)。石炭・鉄鉱石輸出の減少で。
・11月日本工作機械受注 前年比▲8.6%(前月改定▲42.5%)。ただし昨年の水準はリーマンショック後の水準であり、本格的な回復には遠いか。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+8.5%の665.6、購入指数 前週比+4.0%の241.5、借換指数 前週比+11.1%の3,185.9。
・10月米卸売在庫 前月比+0.3%(前月改定▲0.8%(速報比+0.1%))。卸売売上高 前月比+1.2%(前月改定+1.3%)。在庫比率1.16ヶ月(前月改定1.17ヶ月)。
ニュージーランド中銀 政策金利を2.5%に据え置き。来年中ごろまで維持の見込み。
UAEとドバイの政府関連企業、格下げ方向で見直し(ムーディーズ)。
ギリシャ パパコンスタンティヌ財務省ギリシャ国債のデフォルトはない。第二のアイスランドにはならない」。
鳩山首相贈与税を支払う見込み(新聞各紙)。
・ブラジル中銀 政策金利を8.75%に据え置き。



NY Dow  :10,337.05(+51.08)
S&P500   :1,095.95(+4.01)
NIKKEI225 :10,004.72(▲135.75)
Dax :5,647.84(▲40.74)
FT250 :8,919.49(▲112.27)
Sensex  :17,125.22(▲102.46)
Shanghai A :3,397.751(▲60.004)
Brazil Bovespa :68,011.9922(+283.484)

JPY/USD :87.88(▲0.43)
USD/EUR :1.47(▲0.0026)


・ドルは対ユーロで下落。ギリシャの格下げ問題で、リスク資産からの資金シフト(ドル・キャリートレードの解消)が続いていたが、住宅関連統計の若干の改善等を材料に株価が反発したことなどからこの流れが変り、ドルが売られる展開となった。円は大幅に上昇している。

日本株は大幅に下落。ドバイやギリシャなど国の格付け引き下げ懸念を背景に、信用リスク不安が高まったことから金融株が売られた。同時に進む円高が輸出関連株の売りも誘った。米株は反発。円高の進行や米景気の先行きに慎重な見方が増えたことから。米株は大幅に下落。今度は「ギリシャ・ショック」で株が調整する流れを受けて。


穀物
Cbot Wheat :515.00(▲4.25)
Cbot Corn :368.00(▲1.5)
CSCE Sugar :21.58(▲0.07)




【貴金属・非鉄金属
Comex Gold :1,129.50(▲13.3)
Comex Silver :1,715.80(▲62.7)
Nymex Platinum :1,409.2(▲31.2)
Nymex Palladium :363.75(▲9.45)

・NY金は下落した。ギリシャの格下げやドバイ、アブダビの格下げ等に伴うドルキャリートレードの巻き戻しの影響で、ドル高が進行したことが背景。株式市場でETFが取引されている金は、結果的に良い手仕舞い売りのタイミングとなり、下落した。ただし、当コラムで主張しているように、消去法的な金の物色は少なくとも米国の利上げが実施されるまで継続すると見ており、ターゲットプライスである1,400ドル程度まで上昇すると考えている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,129.50(▲13.3)。
 銀価格は下落した。株の調整と金の下落が材料となった。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,715.80(▲62.7)。"

・NYプラチナ価格は下落した。ドル高の進行を受けて。引き続き、日米欧の自動車需要減少が、途上国の自動車需要、宝飾品需要がカバーするとみられること、当局規制の影響の少ない貴金属には投機の対象となりやすいことから高値での推移が続くことになろう。昨日の引け(東京時間0:00)は1,409.2(▲31.2)。
 パラジウムは下落した。昨日の引け(東京時間0:00)は363.75(▲9.45)。

・Codelco Chuquicamata銅山労働者、労使交渉を材料に生産停止状態を継続。


Copper 3M :6,945.00(▲31:39.5C)
 昨日の銅価格は下落した。ユーロがアジア時間、強含んだため上昇していたが、NY時間にかけてギリシャ等の国の格下げが信用収縮を招くとの見方が強まり、投機資金が流入していたと考えられる銅にも手仕舞い売り圧力がかかることになった。ただし銅のファンダメンタルズは決して弱くなく、比較的高値での推移が続いている。今後はCFTC Non-Commercialの銅ネットポジションの解消売りが年末に向けて発生すると見られることや、来年初に実施されるDow Jones UBSインデックスのリバランスの影響から、短期的には更に上値をトライするような動きとはならないだろう。中期的には景気回復が持続すると見られること、銅鉱山(Mine)からの供給には少なくとも5年程度掛かると見られることから、中長期的にはポジティブなパフォーマンスを維持するとの見方に変更はない。LME在庫は+5,200Mt増加、(FSCは9.3日)、(キャンセルワラント率は0.2%)。売買高は11,177枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は40ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは6,945.00(▲31:39.5C)。

Zinc 3M   :2,312.00(▲15:33.75C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。アジア時間〜NY時間の早い時間は、ドル安や株高の影響で上昇したものの、その後、ギリシャショックに伴うドル高の進行と、NY時間の後場の株下落の影響で、亜鉛価格も下落に転じている。銅と同じく低金利継続に伴う過剰流動性の供給継続が相場を高止まりさせている。今後も亜鉛価格は最大需要国、中国の鉄鋼需要が堅調に推移すると見られることから、高値での推移が続こう。ただし、来年初に予定されているコモディティインデックスの比率見直しの影響で、年末〜年始に掛けて一旦下値を探る動きが見られるものと考えている。その後、価格は上昇すると見ているが来年の夏ごろにかけて経済対策が息切れすると見られるため、年後半は一旦調整することになろう。LME在庫は▲525Mt減少、FSCは15.5日(キャンセルワラント率は1.1%)。売買高は3,299枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。C-3は34ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,312.00(▲15:33.75C)。

Lead 3M   :2,281.00(▲8:34.5C)
 昨日の鉛価格は下落した。NY時間の株の上昇を受けて30日移動平均線レジスタンスをトライする動きとなったが、株が引けにかけて上げ幅を削る動きになったことから上げ幅を削った。今後は自動車の買い替えプログラムの終了に伴う需要減少と、在庫水準の高さから価格水準を切り下げると見ている。中期的には中国、インドといった新興国の需要が増加すると見られることからやはり他の非鉄金属同様堅調な推移になろう。LME在庫は+75Mt増加、(FSCは6.3日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は2,042枚。イールドカーブはほぼパラレルに低下している。C-3は35ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,281.00(▲8:34.5C)。

Aluminum 3M :2,212.00(+49:36.25C)
 昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。原材料価格、特にエネルギー価格の上昇が生産コストの上昇(年初比+200ドル/Mt程度と見られる)を引き起こしつつあることや、景気回復の足取りが重い中同時に生産調整が進捗すると考えられることが、相場の上昇を促したため。この結果、2,100ドルの心理的節目を大きく上抜けて価格は上昇を続けており、以前から指摘している2,000ドルを超えた場合の急速な上昇が現実になってきている。今後も2,000ドルラインを維持できるか否かがポイントとなるが、景気悪化に伴いむしろ生産調整圧力の影響でこの水準を下回っての下落は難しくなったと考えている。LME在庫は▲2,050Mt減少、(FSCは48.6日)。(キャンセルワラント率は3.9%)。売買高は11,224枚。イールドカーブは期近が上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は36ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,212.00(+49:36.25C)。

Nickel 3M :16,570.00(+420:83C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。アジア時間に進行したドル安・ユーロ高の影響でジリ上がりの展開になり、10日移動平均線を上抜けしたと頃から価格上昇が加速した。足許、中国の在庫積み増し需要は減退しているが、中国以外の国々での在庫積み増しの動きが見られると予想されることから世界需要は向こう1年半程度横ばいと見ている。一方で、大手生産者は引き続き増産に慎重でありトータルでニュートラルであると見られ、需給は均衡する中景気回復に伴い価格は上昇することになると考えている。LME在庫は+294Mt増加、(FSCは41.9日)、キャンセルワラント率は1.0%。売買高は2,248枚。イールドカーブは期近と期先が上昇している。C-3は83ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは16,570.00(+420:83C)。

Tin 3M   :15,275.00(+125:63C)
 昨日の錫価格は上昇した。LME在庫の減少とドル安の進行で大幅な上昇となった。但し、錫は他の非鉄に比べて積極的な投機の対象になっているとは考えにくく、他の非鉄金属よりも比較的安定した推移となっている。現状懸念すべきは期先の上昇であろう。これは各国長期金利の上昇等が材料であると考えられるが、期先の価格上昇は将来的な現物価格の上昇を助長するため、注意せねばならない。現物についてもインドネシア政府が違法生産者の逮捕に踏み切る等、インドネシアの錫生産は減少の一途を辿っている。また、インドネシアからの精錬錫輸出もこうした国内の生産の不安定さから安定していない。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。LME在庫は▲205Mt減少、(FSCは25.8日)、キャンセルワラント率は2.17%。売買高は151枚。C-3は63ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは15,275.00(+125:63C)。



【エネルギー】
WTI :70.67(▲1.95)
Brent :72.39(▲2.8)

・米在庫統計 原油▲3.8MB、ガソリン+2.5MB、ディスティレート+1.6MB、稼働率+1.39%。
・IEA田中事務局長「ガス供給国によるガス版OPECの創設に反対」

 昨日のNY原油は下落した。ユーロ高の進行により一時高値をトライする動きとなったが、NY時間の後半にやはり国の信用不安等を背景に株が調整したことから地合いが悪化し、原油価格も下値余地を探る動きとなった。昨日もコメントしたが、信用収縮や年末を控え、「高い水準まで投機の買いによって上昇した商品への手仕舞い売り」が発生しているものと見られる。一昨日に100日移動平均線を下回ったことも下げを助長しているようだ。また80ドル超えは現時点で消費が耐えうるレベルではなかった、ということもあろう。中期的には景気回復(GDPプラス成長への回復)に伴う需要増加観測から水準を切り上げる動きになると考えている。経済成長率と原油の需要の増加率は略1:1の関係(GDP-2%が石油需要の増加率と見積もられる)であり、来年以降は相場は水準を切り上げる動きになるだろう。イールドカーブはほぼパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲2.8%。昨日の引けは70.67(▲1.95)。 Brentは下落した。直近限月の騰落率は▲4.0%昨日の引けは72.39(▲2.8)。 WTI/Brentは+-1.72のポジティブスプレッドに。
 RBOBは下落した。原油の下落を受けて水準を大きく切り下げた。繰り返しであるがガソリン需要は回復しておらず(横ばい)原油の大幅な下落の影響を直接受けた。原油と同じく100日移動平均線を割り込んでおり、チャート的には180セントが意識される展開。イールドカーブはパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲3.8%。昨日の引けは185.73(▲6.73)。 ヒーティングオイルは下落した。原油の下落の影響を受けたもので、そもそも在庫水準も高く、中間留分の洋上在庫も1億バレル程度に達していることもあって原油の上昇なかりせば価格は高値で推移しにくい。ただし暖冬とは言うもののピークシーズンということもあって100日移動平均線は辛うじて維持した。昨日の引けは190.93(▲8.16)。イールドカーブはパラレルに低下。昨日の引けは190.93(▲8.16)。 ICEガスオイルは下落した。イールドカーブはパラレルに低下。直近限月の騰落率は▲1.1%。昨日の引けは595.50(▲6.5)。



【ひとりごと】
クリスマスが近づいてきている
やっとうちの子供も、サンタさんを認知するようになり
日々、良い子にするようにし始めている。

しかし、個人的には彼の良い子の定義が間違えているのではないかと思っている
彼は、サンタさんにプラレールの坂道セット(500円ぐらいなので、そこまで安いものを頼まないでも良いと思うが)を頼んでいるのだが



「サンタさんは、クリスマスの夜、いい子に寝ていたら、坂道セットを持ってきてくれるかなぁ」



って言っている。
...いい子に寝ているだけではダメなのだよ
ママのお手伝いをして
お友達に優しくしてあげたりしなくちゃ、いけないのだよ


でも



子は親の鏡



なんですよね...多分。