【商品市況概況】
「寒波とドル安」
昨日の商品価格は上昇した。経済統計はさほど良くなかったものの基本、週末の雇用統計待ちの姿勢であり余り価格に影響を及ぼさなかったが、ECBのギリシャに関する発言がユーロを押し上げ、FOMCの追加景気対策発言でドルがさらに下落したことから、商品は幅広く買いが入ることになった。特に非鉄金属は豪雪の影響で多くの金属の生産国でもある中国の供給懸念が材料となった。
今後は引き続き、週末の雇用統計待ちで、高値でのもみ合いになると考えている。
【経済関連ニュース】
・12月ユーロ圏景気総合指数改定 54.2(速報比変わらず)
・11月ユーロ圏PPI 前年比▲4.4%(前月改定▲6.6%(速報比+0.1%))。
・10月ユーロ圏鉱工業新規受注 前年比▲14.5%(前月改定▲16.4%)。
・12月米ADP民間雇用統計 前月比▲84千人(前月改定▲145千人)。
・12月米ISM非製造業景況指数 50.1(前月改定48.7)。
・米FOMC議事録「当局が実施している資産買取プログラムの拡大、期間延長を検討する方が望ましいと判断される可能性。」
【為替・株】
NY Dow :10,573.68(+1.66)
S&P500 :1,137.14(+0.62)
NIKKEI225 :10,731.45(+49.62)
Dax :6,034.33(+2.47)
FT250 :9,589.53(+32.44)
Sensex :17,701.13(+14.89)
Shanghai A :3,413.16(▲29.422)
Brazil Bovespa :70,729.3438(+489.523)
JPY/USD :92.5(+0.94)
USD/EUR :1.44(+0.0013)
・ドルは対ユーロで下落。ECBシュタルク専務理事のギリシャに関する楽観的な発言を受けて、急速に買い戻しが入った。さらにFOMC議事録で景気刺激の追加策が議論されていたことがドル売りの材料となった。円は対ドルで下落。藤井財務大臣の辞任が嫌気された。
・日本株は続伸。海外経済統計の好転と、円安進行が引き続き好感された。米株は変わらず。経済統計の悪化やFOMCで景気刺激策の可能性が議論されたことなど強弱材料が混在する中、週末の雇用統計を控えて基本様子見となった。
【穀物】
Cbot Wheat :567.25(+14.25)
Cbot Corn :421.75(+3)
CSCE Sugar :28.41(+0.77)
【貴金属・非鉄金属】
Comex Gold :1,136.50(+17.8)
Comex Silver :1,816.30(+38.2)
Nymex Platinum :1,552.2(+21.4)
Nymex Palladium :427.2(+5.25)
・NY金は上昇した。昨晩はギリシャに関するECBの発言を受けたドル安の進行と、夜間のFOMC議事録での「追加景気対策」発言を受けて、ドルが大幅に下落したことが材料となった。米景気は回復しつつあり、ドルが強含み推移する可能性が高まってきたが、結局のところ信用不安が継続していることから金は物色される動きが続くことになろう。ターゲットプライスである1,400ドル程度まで上昇すると考えている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,136.50(+17.8)。
銀価格は上昇した。金の上昇を受けて。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,816.30(+38.2)。"
・NYプラチナ価格は上昇した。ETF認可に伴い、マネーフローの変化を期待した買いが継続、大幅な上昇となっている。今後、金の例を見て分かるように、マネーフローの変化に伴いプラチナは更に上昇するものと考えている。1,800ドル程度までの上昇はあるだろう。昨日の引け(東京時間0:00)は1,552.2(+21.4)。
パラジウムは上昇した。昨日の引け(東京時間0:00)は427.2(+5.25)。
・米GS、中国の輸入増加を背景に2010年の鉄鉱石価格の予想価格を111ドルに引き上げ。
・中国河南省、湖南省では周期的な停電が発生。一部の精錬所は政府より停電に備えるよう指示。
Copper 3M :7,660.00(+175:29.5C)
昨日の銅価格は上昇した。節目の7,500ドルを上回って寄り付いた後、NY時間にかけて上昇した。今後は、かねてからコメントしていたように、強い銅のファンダメンタルズを材料に上値をトライする展開が続くことになると考えている。米景気回復に伴うドル高進行期待が一定の価格上昇抑制圧力となろうが、その程度は大きくなかろう。中期的には景気回復が持続すると見られること、銅鉱山(Mine)からの供給には少なくとも5年程度掛かると見られることから、中長期的にはポジティブなパフォーマンスを維持するとの見方に変更はない。LME在庫は+2,050Mt増加、(FSCは10.3日)、(キャンセルワラント率は0.7%)。売買高は14,345枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は30ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは7,660.00(+175:29.5C)。
Zinc 3M :2,718.00(+143:31.75C)
昨日の亜鉛価格は大幅に上昇した。夕方のギリシャ関連の報道を受けたユーロ高の進行を受け、年末からクリアできなかった2,650ドルのラインを上抜けしたところから上げが加速し、一気に2,800ドルに迫る勢いとなった。中国の豪雪に伴う供給不足懸念も支援材料となっている。今後も亜鉛価格は最大需要国、中国の鉄鋼需要が堅調に推移すると見られ、高値での推移が続くと考えている。昨年も経験したが、豪雪に伴う現物のデリバリーリスク等も高く、特に生産国としてのポジションが高い中国の豪雪は結果的に買い材料となる。しかし、夏ごろにかけて経済対策が息切れすると見られるため、年後半は一旦調整することになろう。LME在庫は+500Mt増加、FSCは16.5日(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は5,606枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は32ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,718.00(+143:31.75C)。
Lead 3M :2,680.00(+157.5:27.25C)
昨日の鉛価格は大幅に上昇した。中国の寒波の影響でバッテリー需要が高まると見られたことが買いを誘った。今後は第二の寒波が中国に襲来する見込みであることから、高値での推移が続くことになろう。しかしその後は在庫水準の高さから価格水準を切り下げると見ている。中期的には中国、インドといった新興国の需要が増加すると見られることからやはり他の非鉄金属同様堅調な推移になると考えている。LME在庫は+675Mt増加、(FSCは6.6日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は3,143枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は27ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,680.00(+157.5:27.25C)。
Aluminum 3M :2,377.00(+75:34.25C)
昨日のアルミ価格は大幅に上昇した。中国の寒波の影響で一部の精錬所に停電のリスクが高まったことが材料となった。四川大地震後の寒波襲来の環境に似ている。この結果、アルミは大幅な上昇となり、2,400ドルをトライした。今後も2,000ドルラインを維持できるか否かがポイントとなるが、景気悪化に伴う生産調整圧力の影響と寒波の影響でこの水準を下回っての下落の可能性は極めて低い。LME在庫は▲4,275Mt減少、(FSCは48.9日)。(キャンセルワラント率は4.6%)。売買高は17,070枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は34ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,377.00(+75:34.25C)。
Nickel 3M :19,155.00(+445:72C)
昨日のニッケル価格は上昇した。寒波襲来とドル安の進行で各種商品が物色される中、10日移動平均線のサポートラインを上回って寄り付いたニッケルは素直に戻り高値を試す動きとなっている。中国の在庫積み増し需要は減退しているものの、中国以外のOECD諸国での在庫積み増しの動きが見られると予想されることから世界需要は向こう1年半程度横ばいであり、大手生産者は引き続き増産に慎重でありトータルで需給はニュートラルであると見られるが、世界景気の回復に伴い価格は上昇することになると考えている。LME在庫は▲36Mt減少、(FSCは46.2日)、キャンセルワラント率は0.6%。売買高は2,015枚。イールドカーブはパラレルに上昇。C-3は72ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは19,155.00(+445:72C)。
Tin 3M :17,825.00(+450:75C)
昨日の錫価格は上昇した。寒波の影響とドル安で、非鉄金属セクターが物色される流れに乗った。今後は、最大生産国インドネシアの生産が安定しないことから需給環境はタイトに推移しやすく、当面堅調な推移が続くと考えている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは26.0日)、キャンセルワラント率は2.16%。売買高は236枚。C-3は75ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは17,825.00(+450:75C)。
【エネルギー】
WTI :83.18(+1.41)
Brent :81.89(+1.3)
・米在庫統計 原油+1.3MB、ガソリン+3.7MB、ディスティレート▲0.2MB、稼働率▲0.4%
昨日のNY原油は上昇した。寒波襲来の影響に伴う燃料需要の高まりを受けて引き続き堅調さを維持、夕刻のギリシャに関するECBのコメントを受けてドル安が進行したことから上げ幅を拡大、その後米在庫統計がベアな内容であったことから一旦下値を試すも、前日安値を下回らなかったことからドル安を背景としてさらに買いが入った。ややテクニカルな価格上昇であったといえる。今後は寒波の影響が長引いていることと経済統計の料睨みの展開で基本、高値でのもみ合いになると考えている。中期的には景気回復(GDPプラス成長への回復)に伴う需要増加観測を受けて水準を切り上げる動きになるだろう。また、大手投資銀行の価格予想上方修正の動きを受け、思惑的な買いが入りやすくなっていることも相場の上げ材料となる。イールドカーブは期近の上げ幅大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.7%。昨日の引けは83.18(+1.41)。 Brentは上昇した。直近限月の騰落率は+1.6%昨日の引けは81.89(+1.3)。 WTI/Brentは+1.29のポジティブスプレッドに。
RBOBは上昇した。米在庫統計の内容は思惑なかったものの、ユーロ高の進行を受けたドル下落によって原油が上昇したため、ガソリンも大幅な上昇となった。ただし需給環境、需要動向を見るに需給はタイトではなく、寒波襲来に伴う一次的なものであると考えている。イールドカーブは略パラレルに上昇。直近限月の騰落率は+0.5%。昨日の引けは213.66(+1.16)。 ヒーティングオイルは上昇した。厳冬の影響と原油上昇で。昨日の引けは220.32(+0.91)。イールドカーブはパラレルに上昇。昨日の引けは220.32(+0.91)。 ICEガスオイルは上昇した。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニング。直近限月の騰落率は+0.4%。昨日の引けは661.75(+2.5)。
【ひとりごと】
会社に入ったばかりの頃。
金融の知識なんか何にもなかった頃。
とにかく上司から言われたことをそのままやるだけの入社2日目の時
税務当局が何かの調べ物で支店に来ていたことがある。
で。
課長に言われて頼まれた資料、段ボール箱一杯分、当局の人のところに持って行った時のことである。
ドアをノックして扉を開けると、そこには見るからに超怖そうな人が2人調べ物をしていた。
そしたら角刈りの方の、より怖い方が私を睨みつけ
角刈り「おいッ!!!」
私「はぃいッ」
生まれて初めて大人の事を物理的に怖いと思った瞬間。
角刈り「こっちにこい。その荷物はそこに置け」
私「ハイ」
わけもわからぬまま、角刈りのおじさんに近づく。
と、突然。
角刈り「この帳票の見方を教えろ」
私「分かりません」
角刈り「何ィ!?分からないだとッ!!」
私「ハイ、さっぱり」
角刈り「俺に説明できないような内容なのかッ!!」
私「えぇ、まぁ、説明できないような内容というか、見たことない帳票です」
角刈り「何だとッ!!見たことがないというのか」
私「ハイ」
角刈り「そんなはずないだろう!!(といって机を激しく叩き)課長が帳票を知らなくてどうするんだッ!!」
私「え?あの、課長じゃないんですが」
角刈り「何!じゃあ課長代理か」
私「いえ、課長代理でもないんです」
角刈り「じゃあ、主任か?」
私「それも違います」
角刈り「じゃあ、何なんだ、お前は!!」
私「おととい入った新人デス」
角刈り「何ィ新人!!...ええええッ!!新人!?」
私「ハイ...」
気まずい沈黙1分間。
気まずさに耐えかねた、若干怖くないほうのおじさんが。
おじさん「あ、あの、ご苦労さまね。そこに段ボールを置いて、課長さんを呼んできてくれるかな」
私「はい...。分かりました...。」
何だかわからないが、ココロを蹂躙された気分。
ドアを閉めると中から角刈りの声が聞こえる。
角刈り「なぁ、おい新人だってよ。驚いたなもぉ」
おじさん「なぁ、どう見てもあれは課長だろう」
って、全部聞こえてんですけど。
どう見ると課長なんだろうか。
そんなに老けてるかな。俺。
その日の夜は合コンだったんだけど、多分、いや絶対俺、何にもいいことないよな。
と、何も知らない若者のココロは少しずつ汚れていくのでした。