獅子舞

【商品市況概況】
「景気の先行き」
 昨日の商品価格は軒並み下落している。朝方、先週末の雇用統計の悪化を受けたドル安の進行を受けて買いが先行したが、やはり景気の先行きに若干の黄色信号がともったことや、寒波の緩和予報といったエネルギーの売り材料(その他の商品にとってはコストの下げ材料)を受けて地合いが徐々に悪化し、引けに掛けて売られる展開となった。
 今後も結局のところは景気の先行きと出口戦略に焦点が集まるのは必須であり、手がかり材料となるような経済統計待ちの状態で、高値でのもみ合いが続こう。ただし貴金属セクターは引き続き物色されると考えている。


【経済関連ニュース】
・米アルコア、Q409決算、1株あたり利益1セントとアナリスト予想を大きく下回る。エネルギー価格の上昇に伴う電力コストの増加で。
・2009年中国自動車販売、13.6百万台(前年比+46%)で10.4百万台となった米国を抜き、世界1位に。



【為替・株】
NY Dow  :10,663.99(+45.8)
S&P500   :1,146.98(+2)
NIKKEI225 :10,798.32(+116.66)
Dax :6,040.50(+2.89)
FT250 :9,726.44(+37.39)
Sensex  :17,526.71(▲13.58)
Shanghai A :3,369.443(+17.576)
Brazil Bovespa :70,433.4922(+170.789)

JPY/USD :92.06(▲0.54)
USD/EUR :1.451(+0.0117)

・ドルは対ユーロで下落。先週の雇用統計を材料に、低金利政策が長期化するとの見方が強まったため。円も対ドルで上昇している。
日本株は成人の日で休場。米株はしっかり。中国の輸出増加と、低金利政策継続期待で上昇した。


穀物
Cbot Wheat :572.50(+4)
Cbot Corn :422.50(▲0.5)
CSCE Sugar :26.75(▲0.78)


【貴金属・非鉄金属
Comex Gold :1,151.40(+12.5)
Comex Silver :1,868.30(+22.5)
Nymex Platinum :1,588.3(+23.7)
Nymex Palladium :431.95(+6.8)

・NY金は上昇した。雇用統計の悪化に伴う低金利政策継続によるドル安が進行したため。金は信用不安再燃やドル安の継続を受けてターゲットプライスである1,400?程度まで上昇すると考えている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,151.40(+12.5)。
 銀価格は上昇した。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,868.30(+22.5)。
・NYプラチナ価格は上昇した。ドル安の進行と、ETF認可に伴うマネーフローの変化期待による買いが継続している。この動きが現時点において変ってしまう可能性は極めて低く、特に消費者は1,800?程度までの上昇に備えるべきである。昨日の引け(東京時間0:00)は1,588.3(+23.7)。
 パラジウムは上昇した。昨日の引け(東京時間0:00)は431.95(+6.8)。

・12月中国銅・銅製品輸入 369,400Mt(前月比+27%)。


Copper 3M :7,567.50(+106.5:28.5C)
 昨日の銅価格は上昇した。中国の輸出増加とドル安の進行を好感した買いが入ったが、今後発表される経済統計の内容を見極めたいとする向きが多く、引けに掛けて売られた。中期的には景気回復が持続すると見られること、銅鉱山(Mine)からの供給には少なくとも5〜7年程度掛かると見られることから、中長期的にはポジティブなパフォーマンスを維持するとの見方に変更はない。LME在庫は+4,575Mt増加、(FSCは10.4日)、(キャンセルワラント率は1.5%)。売買高は11,243枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は29?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは7,567.50(+106.5:28.5C)。

Zinc 3M   :2,573.00(+52:32.25C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。ドル安の進行に伴い買いが先行したが、前日の高値を抜けきれなかったことや経済統計がそもそも悪化していることから引けにかけて売られる展開となった。今後も亜鉛価格は最大需要国、中国の鉄鋼需要が堅調に推移すると見られ、高値での推移が続くと考えている。昨年も経験したが、豪雪に伴う現物のデリバリーリスクは高く、特に生産国としてのポジションが高い中国の豪雪は結果的に買い材料となる。しかし、夏ごろにかけて経済対策が息切れすると見られるため、年後半は調整することになろう。LME在庫は+575Mt増加、FSCは16.6日(キャンセルワラント率は1.4%)。売買高は7,002枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は32?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,573.00(+52:32.25C)。

Lead 3M   :2,531.00(▲1:25.5C)
 昨日の鉛価格は大幅に下落した。週末からのドル安進行を材料に上昇していたが、そもそもの経済統計が悪化していたこともあって引けに掛けては売られた。今後は第二の寒波が中国に襲来する見込みであることから、高値での推移が続くことになろう。しかしその後は在庫水準の高さから価格水準を切り下げると見ている。中期的には中国、インドといった新興国の需要が増加すると見られることからやはり他の非鉄金属同様堅調な推移になると考えている。LME在庫は+725Mt増加、(FSCは6.7日、キャンセルワラント率は0.0%。)。売買高は1,947枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は26?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,531.00(▲1:25.5C)。

Aluminum 3M :2,330.00(+46:34.75C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。終末の雇用統計を受けたドル安の進行が材料となり、かつ、エネルギー価格の上昇もあって上値を試したが、引けにかけて上げ幅を削った。ただし10日移動平均線を割り込む下落とはなっておらず、トレンドが変るまでには至っていない。今後も2,000?ラインを維持できるか否かがポイントとなるが、景気悪化に伴う生産調整圧力の影響と寒波の影響でこの水準を下回っての下落の可能性は極めて低い。LME在庫は▲5,500Mt減少、(FSCは48.8日)。(キャンセルワラント率は5.4%)。売買高は10,203枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は35?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは2,330.00(+46:34.75C)。

Nickel 3M :17,890.00(▲10:71C)
 昨日のニッケル価格は下落した。他の非鉄金属同様、ドル安を材料に上昇していたが経済統計の悪化もあって引けにかけては大幅に上げ幅を削った。中国の在庫積み増し需要は減退しているものの、中国以外のOECD諸国での在庫積み増しの動きが見られると予想されることから世界需要は横ばいであり、ことニッケルに関しては大手生産者の生産調整が比較的早い段階から行われていることを鑑みると、需給の逼迫懸念と世界景気の回復に伴い価格は上昇することになると考えている。LME在庫は+810Mt増加、(FSCは46.7日)、キャンセルワラント率は0.6%。売買高は2,064枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は71?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,890.00(▲10:71C)。

Tin 3M   :17,900.00(+560:75C)
 昨日の錫価格は上昇した。ドル安の進行と久しぶりにLME在庫が減少したことが材料となった。この結果、1月7日の高値17,850?を上抜けし、18,000ドルをトライする展開となっている。今後は、最大生産国インドネシアの生産が安定しないことから需給環境はタイトに推移しやすく、堅調な推移が続くと考えている。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。LME在庫は▲60Mt減少、(FSCは26.1日)、キャンセルワラント率は1.62%。売買高は680枚。C-3は75?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは17,900.00(+560:75C)。



【エネルギー】
WTI :82.52(▲0.23)
Brent :80.97(▲0.4)

・2010年に原油価格は100?突破も(メリルリンチ)。


 昨日のNY原油は下落した。先週の雇用統計を受けたドル安の進行と寒波の影響でさらに高値をトライしたが、今週末にかけて気温が上昇するとの予報が投機筋の手仕舞い売りを誘い、前日比マイナスとなった。今後も寒波の影響が長引いていることと経済統計の料睨みの展開で基本、高値でのもみ合いになると考えている。中期的には景気回復(GDPプラス成長への回復)に伴う需要増加観測を受けて水準を切り上げる動きになるだろう。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲0.3%。昨日の引けは82.52(▲0.23)。 Brentは下落した。直近限月の騰落率は▲0.5%昨日の引けは80.97(▲0.4)。 WTI/Brentは+1.55のポジティブスプレッドに。
 RBOBは下落した。一時上値余地を試す動きはあったものの、原油の下落に連れる形で水準を切り下げた。需給環境、需要動向を見るに需給はタイトではなく(クラックの水準を見ても明らか)、年末からの上昇は寒波襲来に伴う一時的なものであると考えている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲0.6%。昨日の引けは214.27(▲1.26)。 ヒーティングオイルは下落した。原油価格の下落を受けて。昨日の引けは218.01(▲2.02)。イールドカーブはパラレルに低下。昨日の引けは218.01(▲2.02)。 ICEガスオイルは上昇した。イールドカーブはまちまち。直近限月の騰落率は+0.1%。昨日の引けは657.00(+0.75)。



【ひとりごと】
年始に獅子舞を見た
正確に言うと、私が仕事をしている最中に私の子供が見に行ったのだ

一応、「獅子にかまれるとその一年幸せに過ごせるんだよ」と、カミさんが説明したみたいだが。
そしたら


「ししだ!」



といって私やカミさんを噛むようになってしまった
止めなさい、って言おうと思ったら



「パパ、これで一年幸せになる?」



...涙が出たんですが、やっぱり注意しないと、ね。