【商品市況概況】
「総じて軟調」
昨日の商品価格はまちまち。エネルギー価格は週半ばの在庫統計がベアな内容であったことや、寒波の緩和(でもまたすぐ寒くなる)の影響で軟調な推移が続き、非鉄金属は一時上値余地を試したが、夜間のドル高で上げ幅を削った。貴金属はETFの影響で引き続き堅調な推移となっている。今後はエネルギーは短期的に下値余地を試し、非鉄金属は堅調、貴金属も堅調な推移が続くことになると考えている。一応、企業業績は回復しているため景気は回復していくものと見られるが、その回復力が脆弱な中、出口戦略のタイミングは非常に難しく、各商品価格は追加材料が出てこなければ季節的な動き(春に向けて下落し、夏に向けて上昇)をすることになるだろう。
【経済関連ニュース】
・米週間新規失業保険申請者数 444千人(前週改定433千人(速報比▲1千人))。
・12月米小売売上高 前月比▲0.3%(前月改定+1.8%(速報比+0.5%))。
・12月米輸入物価指数 前月比±0.0%(前月改定+1.6%(速報比▲0.1%))。除くエネルギー、前月比+0.5%。
・11月米企業在庫 前月比+0.4%(前月改定+0.4%(速報比+0.2%))。企業売上高 前月比+2.0%(前月改定+1.4%)。在庫比率 1.28ヶ月(前月1.3ヶ月)。
・12月日本国内企業物価指数 耐久財 国内需要材前月比+0.6%(前月改定+0.1%)、国内品 前月比+0.1%(前月±0.0%)、輸入品 前月比+3.0%(前月改定+0.6%)。
・IMFストロスカーン専務理事 「ギリシャはIMFの支援を必要とすることは恐らくない」。
・オバマ大統領、最大50の米金融機関を対象にした課金案は、危機時に使用した資金の全額回収が目的。
・ECB 政策金利の短期買いオペ金利を1.0%で据え置き。トリシェECB総裁「ユーロ圏経済は緩やかに回復、現在の金利水準は適当、ギリシャを特別扱いはしない」。
【為替・株】
NY Dow :10,710.55(+29.78)
S&P500 :1,148.46(+2.78)
NIKKEI225 :10,907.68(+172.65)
Dax :5,988.88(+25.74)
FT250 :9,568.03(▲1.49)
Sensex :17,584.87(+75.07)
Shanghai A :3,372.161(+45.019)
Brazil Bovespa :69,801.4219(▲584.047)
JPY/USD :91.07(▲0.3)
USD/EUR :1.449(▲0.0012)
・ドルは対ユーロで上昇。米雇用統計の悪化に伴う低金利政策継続観測から対ユーロで下落していたが、昨晩のECB政策金利据え置き決定によって金利差拡大懸念が後退したため。円は対ドルで上昇。米経済統計の悪化を受けて。ただし、国内デフレで米国が出口戦略(金融緩和解除)を模索し、かつドル安によって製造業の輸出競争力(特にアジア向け)を増そうとしている状況下、円は弱含みしやすい。
・日本株は大幅に上昇。特段新規材料があったわけではないが、日本の二番底懸念を材料に持ち高を大きく減らしていた外国人投資家が買いを入れているものと見られる。米株は小幅上昇。注目のインテル決算が好調であったことから強含んでいたが、朝方発表された米小売売上高が前月比マイナスとなったことからもみ合った。
【穀物】
Cbot Wheat :527.75(▲9.25)
Cbot Corn :381.00(▲3)
CSCE Sugar :27.76(▲0.28)
【貴金属・非鉄金属】
Comex Gold :1,143.00(+6.2)
Comex Silver :1,864.30(+10.5)
Nymex Platinum :1,600.1(+29.9)
Nymex Palladium :443.05(+18.1)
・NY金は上昇した。引き続きETFや個人の金現物投資等のニーズは強く、各国中央銀行の金積み増しの可能性も高いことから、高値での推移となっている。ドルが本格的な上昇局面に入るのは早くとも今年の夏以降であると見られ、こうした為替要因も金を堅調に推移させる要因となっている。引き続き、ターゲットプライスである1,400ドル。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,143.00(+6.2)。
銀価格は上昇した。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,864.30(+10.5)。
・NYプラチナ価格は上昇した。ETF認可に伴うマネーフローの変化期待による買いが継続している。昨日はまず最初の節目である1,600ドルを挟んでの小動きとなった。今後もこの動きは継続すると見られ1,800ドル程度までの上昇はあると考えている。プラチナは環境面で必要な貴金属であり、消費者はこの価格上昇に備えるべきであろう。特に年後半は円安に振れると私は考えているので、円高の今はチャンスであろう。昨日の引け(東京時間0:00)は1,600.1(+29.9)。
パラジウムは上昇した。昨日の引け(東京時間0:00)は443.05(+18.1)。
Copper 3M :7,490.00(+5:24.25C)
昨日の銅価格は上昇した。前日の流れと、ドル安の進行で上値を試したが、米経済統計の悪化やエネルギー価格の下落といったマイナス材料を受けて引けに掛けて水準を切り下げた。短期的には中国の金融引き締めの効果によって頭重い推移となり易い。中期的には景気回復が持続すると見られること、銅鉱山(Mine)からの供給には少なくとも5〜7年程度掛かると見られることから、中長期的にはポジティブなパフォーマンスを維持するとの見方に変更はない。LME在庫は+2,200Mt増加、(FSCは10.6日)、(キャンセルワラント率は1.6%)。売買高は10,092枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下。C-3(Cash vs 3M Fwd)は24ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは7,490.00(+5:24.25C)。
Zinc 3M :2,503.00(+14:28.5C)
昨日の亜鉛価格は上昇した。銅と同様、ドル安の進行を受けて上値余地を探ったが、米経済統計の悪化を受けて引けにかけて売られた(結果前日比プラスではあった。)。今後も亜鉛価格は最大需要国、中国の鉄鋼需要が堅調に推移すると見られ高値での推移が続いた後、経済対策効果の剥落で年末にかけて一旦調整するだろう。LME在庫は▲1,050Mt減少、FSCは16.5日(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は5,062枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は29ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,503.00(+14:28.5C)。
Lead 3M :2,507.00(+27:22.5C)
昨日の鉛価格は大幅に上昇した。前日の流れを受けて上昇した後、米統計の悪化を受け、上げ幅を削った。今後は第二の寒波が中国に襲来する見込みであることから、中国の金融引き締めといったマイナス材料はあるが現在の水準でのもみ合いになると考える。中期的には中国、インドといった新興国の需要が増加すると見られることからやはり他の非鉄金属同様堅調な推移になると考えている。LME在庫は+150Mt増加、(FSCは6.7日、キャンセルワラント率は0.0%。)。売買高は2,595枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は23ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,507.00(+27:22.5C)。
Aluminum 3M :2,335.00(+41:31C)
昨日のアルミ価格は上昇した。前日引けレベルで寄り付いた後もみ合っていたが、前日高値を向けたあたりから買いが入り、水準を切り上げる動きとなった。米経済統計の悪化は余り材料とならなかった。ややテクニカルな取引による上昇であったと見ている。今後も2,000ドルラインを維持できるか否かがポイントとなるが、景気悪化に伴う生産調整圧力の影響と寒波の影響でこの水準を下回っての下落の可能性は極めて低い。LME在庫は▲5,575Mt減少、(FSCは48.6日)。(キャンセルワラント率は5.4%)。売買高は12,084枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は31ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,335.00(+41:31C)。
Nickel 3M :18,300.00(UC0:72C)
昨日のニッケル価格は前日比変わらずであった。前日の大幅上昇の流れを受けて大幅に上昇していたが、米経済統計の悪化やドル高の進行を受けて急速に上げ幅を削る展開となった。中国の金融引き締めによる在庫積み増しの動きは終了すると見られるが、中国以外のOECD諸国での在庫積み増しの動きが見られると予想されること、大手生産者の生産調整が比較的早い段階から行われていることから、需給の逼迫懸念と世界景気の回復に伴い価格は上昇することになると考えている。LME在庫は+1,902Mt増加、(FSCは47.2日)、キャンセルワラント率は0.9%。売買高は2,617枚。イールドカーブは期近が小幅下落している。C-3は72ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは18,300.00(UC0:72C)。
Tin 3M :18,425.00(+425:70C)
昨日の錫価格は上昇した。各種統計の悪化に伴うマイナス材料は多いものの、足許の強いモメンタムを維持した。寒波に伴う豪雪の影響でアジア域内の現物が調達しにくくなっている可能性がある(不確か)。この結果、18,000ドルをあっさりと上抜けしている。今後も、最大生産国インドネシアの生産が安定しないことから需給環境はタイトに推移しやすく、堅調な推移が続くと考えている。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。LME在庫は+140Mt増加、(FSCは26.3日)、キャンセルワラント率は2.0%。売買高は472枚。C-3は70ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは18,425.00(+425:70C)。
【エネルギー】
WTI :79.39(▲0.26)
Brent :77.82(▲0.49)
・米在庫統計 原油+3.7MB、ガソリン+3.8MB、ディスティレート+1.4MB、稼働率+1.44%
昨日のNY原油は下落した。寒波の影響が一時的に和らいでいること、中国の金融引き締め、ドル高の進行、米経済統計の悪化、が嫌気された。このコラムで指摘していたように、原油価格の上昇はやはり一時的なものに留まった。しかし、である。第二の寒波が襲来する見込みであること、企業決算の好転を材料に株価が堅調に推移していること等のプラス材料もあり、足許75ドルを下回ることは難しいだろう。中期的には景気回復(GDPプラス成長への回復)に伴う需要増加観測が原油の下値を堅くしようが、経済対策の効果の剥落を受けて春先に掛けて水準を切り下げる動きになると考えている。イールドカーブは総じてパラレルに低下。直近限月の騰落率は▲0.3%。昨日の引けは79.39(▲0.26)。 Brentは下落した。直近限月の騰落率は▲0.6%昨日の引けは77.82(▲0.49)。 WTI/Brentは+1.57のポジティブスプレッドに。
RBOBは上昇した。原油価格の下落を受けて軟調な推移となっているが、10日移動平均線を割り込んだことから一旦買い戻しが入っているようである。そもそもファンダメンタルズが弱いガソリンは水準を切り下げる動きとなった。イールドカーブは期近のが上昇し、ブルフラットニング。直近限月の騰落率は+0.7%。昨日の引けは207.38(+1.36)。 ヒーティングオイルは下落した。原油価格の下落と、気温低下が一旦和らいだことから。昨日の引けは208.29(▲1.17)。イールドカーブは期近が小幅低下。昨日の引けは208.29(▲1.17)。 ICEガスオイルは上昇した。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニング。直近限月の騰落率は+0.0%。昨日の引けは636.25(+0.25)。
【ひとりごと】
なんか最近、自分の父親もこのブログを見始めたらしい
少しでもデリバティブ、理解してくれるといいんですけどね
でも
カミさんも見てるし、どうも自分の兄も見てるらしいので
蘭ちゃん
とか
キャバクラに行った
とか
書きにくくなってしまうと思うんですよね。
別にそんなに行ってる、ってわけじゃないんですけど。って、最近全然行っていないんですけど。
ま、いいか。
親父にはネタとして協力してもらってるし。
父さん、悪いね。
あ、話は変りますが、私のブログに来た人が、どんな検索語でやってくるのが多いかというと
圧倒的に「キャバクラ」というワードで引っかかってやってくるですよね。
一応、商品相場、金融相場の見通しサイトなのに。