【商品市況概況】
「結局何も変っていないんですって=幅広のレンジ」
昨日の商品価格は下落した。ギリシャ問題の再燃と米経済統計の悪化が材料となった。基本、景気回復期待を材料に相場は上昇していたが、このコラムで繰り返しコメントしているレンジを抜けるほどの材料はなく、頭重い推移となっていたところに、景気に対するマイナス材料が出たため、利益確定の売りに押されたと考えている。金はギリシャ問題の再燃を背景に、ドル高が進んだものの安全資産への逃避から上昇している。引き続き原油は72-81ドル、アルミは2,000-2,200ドル、銅は6,500-7,500ドルのレンジとなっていると考えている。
【経済関連ニュース】
・1月ユーロ圏」マネーサプライ 前年比▲0.6%(前月改定▲0.3%(速報比▲0.1%))。
・2月ユーロ圏景況感指数 95.9(前月改定96.0(速報比+0.3))。
・米週間新規失業保険申請者数 496千人(前週改定474千人(速報比+1千人))。
・1月米製造業耐久財受注 前月比+3.0%(前月改定+1.9%(速報比+1.6%))。除く輸送機器 前月比▲0.6%(前月改定+2.0%(速報比+1.1%))。
・米S&P、Moody's ギリシャ格下げの可能性について言及。
・1月日本鉱工業生産 前月比+2.5%(前月改定+1.9%)。
・EU委員会「2010年のユーロ圏の実質GDPは+0.7%に留まる見込み。」
【為替・株】
NY Dow :10,321.03(▲53.13)
S&P500 :1,102.94(▲2.3)
NIKKEI225 :10,101.96(▲96.87)
Dax :5,532.33(▲83.18)
FT250 :9,226.94(▲132.24)
Sensex :16,254.20(▲1.77)
Shanghai A :3,209.193(+40.345)
Brazil Bovespa :66,121.0391(+326.266)
JPY/USD :88.93(▲1.2)
USD/EUR :1.352(▲0.0022)
・ドルは対ユーロで上昇。米格付け会社がギリシャの格下げに関して言及したことや、ユーロ圏景気の見通しが下方修正されたことが嫌気された。しかし夜間に発表された米統計も不冴えな内容であり、引けに掛けてはユーロに買い戻しが入った。
・日本株は大幅に続落。個別企業の決算とは関係なく、欧州諸国の財政悪化や米景気の回復の足取りが重いこと等が材料となった。業績相場にはまだ移行できていない。米株は下落。ギリシャ問題の再燃と、米経済統計の悪化によって。
【穀物】
Cbot Wheat :489.75(▲10.5)
Cbot Corn :372.25(▲3)
CSCE Sugar :24.45(▲0.66)
【貴金属・非鉄金属】
Comex Gold :1,108.50(+12)
Comex Silver :1,611.00(+17)
Nymex Platinum :1,531.2(+23.9)
Nymex Palladium :423.3(+0.6)
Copper 3M :6,999.00(▲153.5:29.75C)
昨日の銅価格は下落した。LME在庫は▲2,450Mt減少、(FSCは11.2日)、(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は17,899枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。
Zinc 3M :2,116.00(▲88:25.5C)
昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫は+275Mt増加、FSCは18.3日(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は6,236枚。
Lead 3M :2,150.00(▲65:24.25C)
昨日の鉛価格は下落した。LME在庫は+1,050Mt増加、(FSCは7.3日、キャンセルワラント率は8.5%。)。売買高は2,043枚。
Aluminum 3M :2,086.00(▲51:33.25C)
昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫は▲4,000Mt減少、(FSCは48.5日)。(キャンセルワラント率は6.7%)。売買高は9,321枚。
Nickel 3M :20,350.00(▲125:80C)
昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫は+912Mt増加、(FSCは47.2日)、キャンセルワラント率は2.3%。売買高は2,169枚。Tin 3M :16,725.00(▲250:76C)
昨日の錫価格は下落した。LME在庫は▲70Mt減少、(FSCは24.1日)、キャンセルワラント率は4.71%。売買高は297枚。
【エネルギー】
WTI :78.17(▲1.83)
Brent :76.29(▲1.8)
・米在庫統計 原油+3.0MB、ガソリン▲0.9MB、ディスティレート▲0.6MB、稼働率+1.4%
【ひとりごと】
今日は真央ちゃんとキムヨナの戦いなので
マーケットは流動性ないですよ
なので。
トレードするなら夕方にした方がいいっすよ。
冗談抜きで。
コモディティ市場はこうした世界的なスポーツイベントや
パーティ開催時に取引量が激減する、という傾向がある
特にファン層の厚いワールドカップサッカー開催時は、殆ど流動性がないといってもいいかもしれない
もし開催が欧州時間内であった場合はその傾向が顕著だ。
ドイツ(でしたよね?僕サッカーは詳しくないので)でやっていたときは極めてマーケットが薄く
自国が強くない米国時間、市場のみ流動性があったりするのですよ
後は記憶に新しい(といってももう7年前...)のがLMEパーティウィークショック。
LMEパーティウィークを知らない人のために説明すると、
LMEパーティウィークは毎年秋に開催されるパーティ週間で
この週には、世界中の(特に銅)非鉄金属業者が出席する
一応表向きは商談、その実は、ひたすら飲み。
(最近は商談が復活してきているようですけどね...)
その開催期間中にLME主催で着席のディナーが特に有名で
ロンドンのグロブナー・ハウスで開催され、出席者は2,000人〜3,000人。
ギネスブックにも載っている(らしい)。
ところが2003年、このパーティが開催されているときに
「米国のファンドが破綻」、という「噂」が流れて市場には売りが殺到
しかし、主だった非鉄の業者は酔っ払っていたので殆ど取引がなく
相場が暴落する、ということが起こったのだ。
同様のことはアジア時間だと、やはり秋に開催されるAPPEC(APECじゃない)でも同じようなことが起こる
この開催期間中はエネルギーの主だった業者がシンガポールに集まり
各社がカクテルパーティを催すので
エネルギー業者は各社主催のパーティをはしごするのだ
その間、相場が動くと面白い。
全員が一斉に携帯電話を取り出し、ブローカーやお客さんに電話を掛けて取引始めるんですよね
でも。当然プライス出せないところが殆どなので
流動性は低いのですよ。
ということで、国際イベント開催時は要注意なのです。
ま、今日、そんなことはないとは思いますが。
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今年の年末の原油、金、非鉄金属の価格はいくらになると思いますか?
このブログの読者の方はどう思っていらっしゃるのでしょうか?
是非、コメントでご投稿下さい。
「ブログ内コンセンサス」を作ったら面白いかな、と思いまして...
この問いかけに何名かの方が回答をしてきてくださっています。
私の予想も加え以下にコンセンサスを毎日掲載することにします。
どしどし投稿下さい。
2010年末 ブログ・コンセンサス
原油 92.86
金 1,358
銅 7,250
アルミ 2,450
亜鉛 2,300
ニッケル 20,000
鉛 2,100
錫 15,000