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【商品市況概況】
「レンジを継続できるか?」
 昨日の商品価格はまちまち。ストレステスト、米企業決算の前に売り込まれていたエネルギーや非鉄金属が物色され、物色されていた穀物、貴金属が売られた。イベント前に保有していたポジションの解消取引(というよりも元に戻す取引)が発生しているものと見られる。
 足元の相場はセンチメントが決定する、とこのコラムで書き続けてきたが最近は、再びファンダメンタルズ(特にマクロ経済)に注目する動きが出始めている。切っ掛けは住宅関連統計の悪化やバーナンキ議長の「経済は異常なほど不安定な状態」発言を受けて、現状のレンジのレベルを維持できるのか否かが、市場参加者の関心事になりつつあるということである。小職は、米経済は足踏みせざるを得ず、欧州もストレステストが終了したものの、その査定方法に問題があることから国の財政リスクに再度焦点が当たる可能性が高いこと(そもそもユーロの構造上の問題は解決していない)、日本は構造上の問題から当面低成長が続く可能性が高いことから、先進国は景気下支えの財政出動(今までより限定される)や超量的緩和を継続せざるを得ず、経済成長はニュートラル〜ベアになると予想している。その一方で、一時的に金融引き締めを行っている新興国政府当局が、どのタイミングで再びアクセルを踏むのかがポイントになると考えている。おそらくは年末〜来年初に再びそろりとアクセルを踏むことになるのではないだろうか。まとめるとやはり現在の価格レンジから上抜け・下抜けするには難しい環境が年末ごろまで続く、ということになるだろう。


【経済関連ニュース】
・6月日本輸出 前年比+27.7%の5兆8,660億円、輸入 前年比+26.1%の5兆1,790億円、貿易収支黒字 前年比+41.1%の6,870億円。EU向けの輸出が激減(景気減速と、ユーロ安の影響)。
・5月米新築住宅販売 前月比+24%の33万戸(前月改定26.7万戸(速報比▲3.3万戸))。ウチ10%分は前月改定値の下方修正によるもの。


【為替(FX)・株】
NY Dow  :10,525.43(+100.81)
S&P500   :1,115.01(+12.35)
NIKKEI225 :9,503.66(+72.7)
JPY/USD :86.88(▲0.58)
USD/EUR :1.299(+0.0085)
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):19.98(▲3.8)

・ユーロは対ドルで上昇。ストレステストがとりあえず終了したことに伴うあく抜け感と、米住宅統計の改善(といってもよくはないんですが...)を受けて。円は対ドルで上昇。米経済統計がよくはなかった、ということもあり買戻しが先行。
日本株は続伸。ストレステスト終了と米企業決算の好転を受けて大幅な続伸となった。米株は上昇。フェデックスの決算がよかったこと、住宅関連指標が前月比ベースでは改善したことが材料となった。


穀物市場サマリー】
Cbot Soybean :998.25(▲18.75)
Cbot Wheat :589.50(▲6.75)
Cbot Corn :364.00(▲7.25)
CSCE Sugar :18.62(+0.36)



非鉄金属・貴金属】
Comex Gold :1,183.10(▲4.7)
Nymex Platinum :1,552.7(+14)
Baltic Dry Inex :1,841.00(+15)
Iron Ore :133.4(+6.4)
Chrome(クロム) :10,600(UC)



Copper 3M :7,149.00(+120:23C)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫は▲3,375Mt減少、(FSCは8.1日)、(キャンセルワラント率は8.1%)。売買高は12,686枚。C-3(Cash vs 3M Fwd)は23ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、銅はロングが32,592(前週比 +772)、ショートが28,677(前週比 +1,215)となったことから、ネットで3,915(前週比 ▲443)となった。

Zinc 3M   :1,954.00(+48:28.25C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫は▲175Mt減少、FSCは18.9日(キャンセルワラント率は3.6%)。売買高は5,056枚。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。

Lead 3M   :2,015.00(+36:21.5C)
 昨日の鉛価格は上昇した。LME在庫は▲425Mt減少、(FSCは7.4日、キャンセルワラント率は4.2%。)。売買高は2,624枚。C-3は22ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。

Aluminum 3M :2,056.00(+26:20.5C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。LME在庫は▲5,325Mt減少、(FSCは42.5日)。(キャンセルワラント率は5.5%)。売買高は8,680枚。C-3は21ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。

Nickel 3M :20,800.00(+445:74C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫は▲552Mt減少、(FSCは31.7日)、キャンセルワラント率は4.0%。売買高は2,415枚。C-3は74ドルコンタンゴと前日と変わらず。

Tin 3M   :19,400.00(▲95:30C)
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫は▲250Mt減少、(FSCは14.0日)、キャンセルワラント率は7.35%。売買高は494枚。C-3は30ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。


【エネルギー関連ニュース】
WTI :78.98(UC)
Brent :77.50(+0.05)



【ひとりごと】
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東洋経済さんにコメントが掲載されました。
金のコメントですが、本屋で立ち読み...いやいや、買ってください。
それと、29日モーニングサテライトに出演予定です。早起きの方は見てみてください。



さて。



この前新聞を読んでいたら
馬鹿みたいに安い居酒屋の話が書いてあった
何でも、おつまみを2つ頼むと焼酎何倍飲んでもただらしい。
焼酎1杯の原価が40円で、大体平均7杯お客さんが飲むらしいんだが
うろ覚えだけど、確か外食産業って、売上-材料費-人件費で40%、家賃が15%ぐらいだったと思うので
利益率は仕上がりで25%前後。客単価を2,500円、焼酎のお代が1人あたり280円、ってことは1人当たり利益は345円か。
50席で夜2.5回転したとして1日125人、利益43,125円/日、30日営業して1,293,750円の利益!?



すごい!!
儲かりますやん。



今流行のフリー戦略ってことなんでしょうが。
でもそもそもこの前提って、毎日2.5回転しなきゃだめなんですよね。
仮に2.5回転が毎日維持できたとして、人件費って合計で2百万円弱。店長が店員の1.5倍もらったとして3〜4人でまわさないとだめってことか。
うーん。厳しい。
料理人2人取ったら、ウェイター2名ってことか...
さらに言えば、ご飯がおいしくないと誰もつまみを頼まないし...
飲食店経営ってのは難しいですな。



知り合いのガールズバーがとってもはやっているのを見ていると、実に簡単そうに見える。
このお店と焼酎のお店の違いは、焼酎のお店は焼酎が無料だが、こっちのお店は女の子がテーブルに着くチャージが無料ということ。
フリーの種類が違うので、実は同じビジネスモデルということになる(ただしガールズバーのほうが固定費が圧倒的に高い)。
そのお店のママも、よく回転数の話をするのでやはり固定費回収のためには業務時間内に2回転はさせなきゃいけないらしい。
飲食店はやっぱり回転勝負。
如何に、来店時間が重ならない、固定客を捉まえるかってのがポイントなのかも。