日本の良いところ

【商品市況概況】
「循環物色の動き」
 昨日の商品価格は高安まちまち。米量的緩和の実施に伴い資金調達懸念が低下したことから、市場商品に循環物色が起きたためと考えられる。循環物色の切っ掛けとしては、貴金属はドル高が進行したこと、非鉄金属は中国が金利を引き上げたこと、エネルギーは米在庫統計の予想外の減少となったことである。金属類は夏場以降の価格上昇が大きかったため売られ、「出遅れ感」があったエネルギーが買われた。出遅れ感とは「物価の上昇率が同じような比率になるように調整される」という前提に立った場合、まだ割安であるという意味である(私はこの表現は個人的には好きではないのですが...)。昨日発表された米失業保険申請者数が減少した、といっても高々4千人程度でありこの数週間「依然として40万人を超える失業保険申請者数がいる」と、マイナス材料として扱われてきたのがおかしいぐらいだ。よって昨日の価格の動きは昨日のコラムでも指摘したが、循環物色の流れで割安と判断され、かつ、米在庫統計での予想外の大幅な在庫統計が確認されたエネルギーが物色の対象となったと考えるのが自然であろう。



「敢えてリスクに目を向けよう」
 結局のところ、米国の量的緩和継続が市場参加者の尋常ならざる安心感を醸成していると言え、鬼の居ぬ間の選択ではないが、「量的緩和が続く間の投資」が進んでいると考えるのが妥当だろう。繰り返しになるが、米不動産問題、欧州財政不安等の懸念材料は実はまだ払しょくされていない。長期にわたる量的緩和の影響で新興国の需要はそれなり以上に増加している事実を鑑みると、量的緩和の終了のタイミングで相場が暴落することは考えにくいが、殆どのアナリストがブリッシュな予想を唱えている中、敢えて未だに解決していないリスク、に対して注意喚起しておきたい。
 また足元、「商品高と円安」が同時に起こりつつあることもリスク要因として指摘しておきたい。この商品価格高騰に多くの日本人が気づいていないのは、円建ての価格が上昇していないからだった訳だが、原材料価格の絶対水準が気づかぬうちに上昇しており、為替変動に伴うその価格変動リスクは極めて高い状態にあるのだ。


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コモディティインデックス】
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):24.82(+0.67)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):301.86(+1.67)



【ひとりごと】
しかし、急に寒くなってきた。
ついこの前まで短パンでうろうろしていたのが信じられないぐらいだ。
予報によると今年は例年よりも寒いらしいし。



この調子で行くと日本の秋という季節は1ヶ月、いや2週間ぐらいしかない、ってことになる。
だって、もう町では気の早い人々がクリスマスを楽しんでいるんですから
(といってもデパートは昔から11月からクリスマスセールですけど)。
それだけではなく、料理屋さんに行くと所謂「秋の味覚」って「もう終わっちゃいました」
とか言われることからも分かるように、実際にこうしたものを楽しめる期間が短くなってきてるんでしょうね。



子供には「日本は四季があってよい国」と言ってるんだが
この調子だともっと別の「良いところ」を探さなくちゃならないかもしれない。



更に言えば、良いところを作っていかないといけないですね。
と、軽く湿っぽい話で済みませんでした。。