もやし

【商品市況概況】

「金融緩和継続と現物供給不安」

昨日の商品相場は総じて堅調。


エネルギー相場は大幅上昇となった。終息に向かっていると思われたリビアの治安部隊と反政府勢力の攻防が再び激化していることが強材料視された。また、原油高を払拭するためにサウジアラビアが増産の意向を示したが、同国の増産は現在十分といわれているOPECスペアキャパシティを削ることになるため、増産余力の低下が逆に相場を押し上げる可能性があると見られていることも押し上げ材料となった。FRBバーナンキ議長が「商品価格の上昇が広範囲なインフレの恒久的な加速をもたらすことはない」と発言したことも、量的緩和が継続される可能性が高まったため買い材料視されたようだ。


ベースメタルは高値もみ合い。PMIが緩やかに悪化しているものの、基本的に中国の需要は公的セクターの特需(電線網の整備に伴う銅需要、公共住宅建設のためのアルミ需要等)が期待されることから旺盛であり、下値では買いが入っている状況。また、エネルギー価格の上昇が金属の生産コストを押し上げていることも押し上げ材料となった。


貴金属は中東不安の高まりで質への逃避の動きから上昇。穀物商場は高値もみ合い。エネルギー価格が上昇していることからエタノール需要の高まりが意識されており、トウモロコシ相場は騰勢を強めている。



「他商品価格への波及に備えよ」
中東情勢は緊迫の度合いを増している。早く混乱が収束してくれないと、折角回復過程にあった世界景気が腰折れする可能性も否定できない。


では、こういった状況でまず何を考えるべきであろうか。エネルギーに注目が集まりがちであるが、その他の価格への波及を考えるべきだと、私は考えている。エネルギーは日々のニュースにある通り、中東情勢が混迷しているため上がっても仕方がない状態で、なかなか現時点において打てる手立ては少ない。そうであるならば、まだ価格の上昇の影響が本格化していない他の素材について今のうちに見直しを行い、原油価格上昇の影響が波及する前に手を打ち、被害を最小限に止めるのが最も現実的かつ実効性のある対策ではないだろうか(もし、影響度合いを分析した結果、燃料価格以外には全く影響がない、という結論であればそれはそれで良いと思います)。既に、アルミ価格はエネルギー価格の上昇を受けて上昇を始めており、農産品等にも同様の影響が及ぶ可能性も懸念される。


まずは自社で使用している原材料の価格動向やその決定要因等、現状の把握を行うことを強く提案したい。


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コモディティインデックス】
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):28.34(+1.15)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):316.70(+1.88)



【雑感】
この前、英文を読んでいたら


「デモの萌芽」


という表現があった。
今回の中東情勢の事なのだが
自動翻訳機で翻訳してみたところ


「もやしのデモ」


と、出てきた。
英語の表現と日本語の表現で使う言葉が違うのは分かるのだが
自分の頭の中には


「もやしをよこせ!!」


と、暴徒化する中東の人々の姿が...
要求するのがもやしだけだったら、いいんですけど。