雨の日のカバン

【商品市況概況】

「好調な内容であったが、雇用統計を受けて下落」

昨日の商品相場はインフレ関連商品が上昇、それ以外は軟調な推移となった。注目の米雇用統計は市場予想を上回る好調な内容、失業率は狭義・広義とも低下したものの、週間平均賃金が先月からほぼ横ばいであり、エネルギー価格の上昇を背景に消費に悪影響が出るのではとの見方が強まったことから、週末を控えてリスク資産に調整売りが入ったためだ。また、エネルギー価格の上昇を背景にECBは金融政策の変更を早期に行う可能性が高まっており、工業関連品は調整しやすい地合いであったともいえる。その一方で、エネルギーと金は中東情勢不安を材料に、ファンダメンタルズ以外の特殊要因にけん引されて上昇を続けており、その他の商品とは切り離して議論すべきであろう。
今のところ原油の供給に大きな問題は出ていない(リビアの生産停止は全キャパシティの50%程度にとどまっている模様)が、サウジアラビアへの増産負担が日増しに高まっていることが原油価格の押し上げ材料となっている。



「中国全人代に注目」

中国の全人代が始まった。エネルギーは引き続き米国が世界最大の消費国であるため、エネルギーに関して価格に大きな影響を与えるものではないと考えているが、特に金属関連に関しては注目せざるを得ないイベントである。過去、何回かこのコラムで解説したことがあるが、金属の需給・価格は多くの金属の消費シェアが4割を超える中国の政策動向が非常に重要である。また、中国の関税動向や、国内生産者・消費者に対する規制のかけ方をみるのが、中国の国内需給、将来の方針をみるうえでも重要である。その基本的な方針が示されるため、全人代は重要なのだ。特に今年は第12次5カ年計画の初年度である。


このレポートを執筆中にも幾つか声明が出されているが、総じてインフレを断固たる決意で抑制し、安定的な成長路線に乗せる、という方針である。言葉を換えると、民間の投機行為を抑制し、民間部門の不足分を政府が補っていくという方針で、中国の国内需要は大きく鈍化することはないだろう、という事だ。よって国際需給が大きく緩和することはなく、金属相場は底堅い推移になると考えておくのが妥当だろう。ただし、中国のPMIは一連の金融引き締めの影響で鈍化してきており、目先は国際価格に調整圧力が強まるだろう。また中東情勢不安が高まっていることもリスク資産としての金属価格を押し下げることになるだろう。


※商品市況概況、雑感ののアップデートは1日遅れとなります。最新情報をご希望の方は、以下のリンクからメルマガ(無料)にご登録をお願いします。
※会社のセキュリティの問題などで登録が出来ない場合は、 ask@marketrisk.co.jp までお問い合わせください(個人の方の代理登録はしかねますので、ご了承下さい)。
http://www.marketrisk.co.jp/contact/



コモディティインデックス】
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):28.08(▲0.56)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):323.40(+0.00)


【雑感】
この前ちょっと出張で東京を離れることがあった。
昔は出張というと、銀行時代の伊豆への出張(こちらをご参照→http://d.hatena.ne.jp/Aburauri/20090803 )
等、非常に平和なものが多かったが
IT技術の進歩のせいで、出張中も心が休まらなくなった。
まぁ、IT技術のおかげで外にいても
まるでオフィスにいるかのように仕事が出来るので、ありがたいんですけど。


でも、個人的には出張は大変だ、と思っている。
特に外でも普通にオフィスでやってる仕事をやらなければならない時代なので
パソコンを持ち歩かなければならないからだ。
そのために、小型・軽量のPCを持っていたのだが、この前壊れてしまった。
PCが得意な兄に聞いたところ


「何処をどうしたか知らないが、リカバリー領域が壊れてるね」


とのこと。
なので、仕方なく自宅のPCを出張にもっていくことになる。
が、これが重い。
自宅で子供に何かを見せるときなどにも使うつもりで買ったやつなので
画面が大きくて重い。
しかも、コンセントにつないで使うのを前提にしてるのでバッテリー容量が小さい。


それをカバンに詰め
壊れないように緩衝材を入れる
これだけでも出張カバンの重さは2キロ増しだ。
下にキャスターがついてる鞄なので、まあ重くはないんだけど。
さあ、電車に乗って出かけましょう。


で。


この日は猛烈な雨。
持ち物は、カバン、新聞、傘。
電車に乗り込み、座る席は空いてないので
立ったまま、新聞を読み始める。
そしたらですね、なんだか知らないけど地下鉄の運転が上手じゃないんですね。
急ブレーキ、急発進のせいで、前後にがくがく揺れるんですよね。
そしたら、キャスター付きのカバンははるかかなたにっ!!


ああっ!!


あわてて追いかける。
ま、はるかかなたは言い過ぎですが何とか遠くに行ってしまう前に捕獲。
今度は遠くに転がって行かないように、キャスターについているハンドルを伸ばし
手で押さえてのることにする。


つまり、この時点で、左手で新聞を持ち
右手でキャスターのハンドルと傘をつかんでいる状態。
しかし、傘の柄が太いのでキャスターを持っていられない。
仕方ないので、傘を右腕に引っかけた


そしたらその瞬間、支えを失ったキャスターがひっくり返る。
ハンドルを上に伸ばしているから重心が上に移動しているのだ。


ああっ!!


パタっという音と共にキャスターはひっくり返る
あわてて押さえようとしたため、傘は落ちる。
更に傘が落ちないように支えようと左手も伸びてしまったため
新聞は落ちる。
最悪なことに新聞はばらばらになり、水浸しに...


集まる冷たい視線。
いや、あまりじろじろ見てはいけないと思うらしく
乗客の方々は意図的に無関心を装っている。
それがまた、つらい。


なんとなく、出だしから相当敗北した感じを持ちつつの出張であった。
ってことで、雨の日には電車で新聞を読まないぞ、と心に誓った朝でありました。