リレー小説-第33話

【商品市況概況】

「欧州情勢不安を受けたドル高と需要減少観測で下落」

昨日の商品価格は総じて軟調な推移となった。特段目立った手掛かり材料となる経済統計の発表がない中、直近の世論調査の結果を受けてスコットランドが英国から独立する可能性が高まっている、と報じられたことでただでさえ混乱している欧州情勢が更に悪化すると見られたこと、それに伴うドル高進行が重石となった。



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【雑感】

【リレー小説-第33話】

今年も折り返しを過ぎ、リレー小説も
タイトルのないまま、佳境に入ってきました。

行ってみましょう。


「それで、息子さんは何とおっしゃっていたんですか?」

女将は間髪入れずに返答した。

「あなた、美紅ちゃんの実家のたぬき屋に行くように
促されたでしょう?」
「ええ。でもここでいったい何が起きてるんですか?」

「美紅ちゃんのね、お父さんが今、
新しいお菓子を開発しようとしているのよ」
「それは美紅さんから聞きました」

「でも、その新しいお菓子を作るための食材を探しに、
なぜか突然お父さんが家を飛び出し、いなくなってしまったのね」
「田中さんに狸屋に行け、と言われたのはつい数時間前の
ことですが」
「その数時間の間に何かがあったのよ」


なるほど...しかしなんでこんな話を俺にするのか?
そもそもこの場所に私を連れてきた意味は何だろうか?
現状を整理すると、会社にいるリッチーとエビ研の田中は
大学の同僚。
どういう繋がりかわからないが、リッチーと美紅も知り合い。
それに、子供のころに来ていた保養所のおばさんはなぜか
この中ではリーダー的な立ち位置になっている。

そういえば、美紅を紹介というか合コンに呼んでくれた
山中先輩と美紅の関係はいったいどうなっているのか?
やはりあの合コンは計算されたものだったのだろうか?

「あの、山中先輩との関係は...」
「あなたへの接触を図ろうとして周辺の人間関係を洗って
いたら、彼が浮かび上がったのよ。高校の先輩なのは
本当の話だけど」
「どうやって調べたんだ?」
「それは...」


「僕だよ。そういう仕事は僕が専門なので」


急にリッチーが発言したのでびっくりしてしまった。

「いきなり美紅を紹介してもよかったんだけど、
あんまり不自然だろ?
なので、高校の先輩づてで合コンをセットし、そこで美紅と君を
引き合わせた、って訳」


なるほど...
理由はよくわからないが初めから俺に接触するのが目的だったのか。
しかしなぜ。ここで龍太郎は思い切って聞いてみた。


「なぜ、僕に接触したんですか?」
「黒い服の男よ」


保養所のおばさんが言った。
(続く)