【商品市況概況】
「センチメントが転換？」
昨日の商品価格は上昇。経済統計の好転や企業業績の改善に伴い株価が大きく上昇したことに伴う市場参加者のセンチメントの改善が材料となった。しかしながらFOMC議事録で金融緩和解除終了に関するコメントが相次いでいたことを背景としてドルが上昇したため、引けに掛けて頭重い展開となった。
ここに来て各社・各エコノミストとも、「米国経済の力強い回復」を「確信している」といったコメントをするようになってきた。確かに回復はしているが、経済対策の効果によるものじゃないですか、と私は思うが市場は「皆がそう信じることによって」トレンドが形成されることも否めない事実である。正直なところ、景気回復を材料として相場が大きく上昇するには、ややタイミングが早いと言うのが私の意見だ。価格の本格上昇の前には、緊急避難的に行われていた金融緩和が解除され、かつ実需が回復し商品相場（含む不動産市況）が暴落しないことが前提となるが、やはり金融緩和が解除されれば一時的な調整があってもおかしくないと考えられるためだ。加えて、ギリシャの問題は全く解決を見ていない。GSの通貨スワップ取引が槍玉に上がるなど、まだまだどう決着するか不透明である。
このコラムで繰り返しコメントしているように、景気が回復をしているのは事実であるので中期的に価格は上昇すると見ているものの、短期的には不安材料が多いことから一旦調整する、という見通しを現時点で変更する必要はないと考えている。
【経済関連ニュース】
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比▲2.1%の600.5、購入指数 前週比▲4.0%の212.3、借換指数 前週比▲1.2%の2,860.1。
・1月米輸入物価指数 前月比+1.4%（前月改定+0.2%（速報比+0.2%））。
・1月米住宅着工件数 前月比+2.8%の59.1万戸（前月改定57.5万戸（速報比+2万戸））。
・1月米鉱工業生産 前月比+0.9%（前月改定+0.7%（速報比▲0.1%））。設備稼働率 72.6%（前月改定71.9%）。
・FOMC議事録
2兆2,600億ドルに膨らんだFRBのバランスシートを、近い将来に資産を売却し、圧縮する（一部メンバーからの意見）
従来どおり、FRBの資産は米国債に絞る。住宅ローン担保証券も「購入」から「保有」に表現の変更が検討されていた。
【為替・株】
NY Dow :10,309.24(+40.43)
S&P500 :1,099.51(+4.64)
NIKKEI225 :10,306.83(+272.58)
Dax :5,648.34(+56.22)
FT250 :9,329.92(+153.65)
Sensex :16,428.91(+202.23)
Shanghai A :Close
Brazil Bovespa :67,284.5703(+1,429.602)
JPY/USD :90.8(+0.56)
USD/EUR :1.362(▲0.0139)
・ドルは対ユーロで大幅に上昇。夜間に発表された米経済統計、特に鉱工業生産や設備稼働率が改善したことが好感された。またFOMC議事録で、米国が「超量的緩和」の解除タイミングを探っていることが確認されたこともドルの支援材料となった。円は対ドルで大幅に下落している。
・日本株は大幅に上昇。経済統計の好転と、ギリシャ問題に対する楽観論の広がり（って良く書かれてますけど、本当に楽観してるの？と思います）を受けて。米国株は続伸。米鉱工業生産の改善が好感された。
【穀物】
Cbot Wheat :494.75(▲10.25)
Cbot Corn :360.00(▲7.25)
CSCE Sugar :26.12(▲1.24)
【貴金属・非鉄金属】
Comex Gold :1,119.50(+0.2)
Comex Silver :1,609.80(▲5)
Nymex Platinum :1,537.1(▲0.6)
Nymex Palladium :438.0(+5.55)
Copper 3M :7,130.00(▲14:28.5C)
昨日の銅価格は下落した。LME在庫は前日比変わらず。（FSCは11.2日)、(キャンセルワラント率は3.1%)。売買高は14,400枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。
Zinc 3M :2,300.00(▲37:23.25C)
昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫は+39,900Mt増加、FSCは18.3日(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は7,077枚。
Lead 3M :2,290.00(▲8:23.75C)
昨日の鉛価格は下落した。LME在庫は+675Mt増加、（FSCは7.1日、キャンセルワラント率は8.9%。)。売買高は2,954枚。
Aluminum 3M :2,122.00(▲9:33.5C)
昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫は+22,750Mt増加、(FSCは48.8日)。(キャンセルワラント率は6.4%)。売買高は9,023枚。
Nickel 3M :20,140.00(▲185:74C)
昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫は▲378Mt減少、（FSCは48.0日)、キャンセルワラント率は3.5%。売買高は3,266枚。
Tin 3M :16,750.00(+50:59C)
昨日の錫価格は上昇した。LME在庫は▲25Mt減少、（FSCは25.4日)、キャンセルワラント率は8.12%。売買高は176枚。
【エネルギー】
WTI :77.33(+0.32)
Brent :76.27(+0.59)
【ひとりごと】
朝新聞を読んでいたら、「内部留保課税」の話が出ていた。
これって、タレント経済評論家の方がやった方がいい、って言っているトンデモ課税方式なのだが
本当にやるんでしょうか？
上げた利益の中から
法人税を払い
配当を払い
その結果残る分ですよね。
言ってみれば、われらサラリーマンの預金残高に課税します、って言っているようなものだ。
企業体力は落ちて
借入金が増加し
企業格付けが落ちて
コスト競争力が低下し
商品が売れなくなって
給料下がる
ってことになるのが分からないのでしょうか。
こんなの、子供でも分かる理屈だと思うんですけど。
ま、いいや。
さすがにこれってどうよ、と思ったので書いてしまいました。
さて。
面白い電話があったので、スキーの続きは明日にします。
さっき、〇〇生命保険のものです、という方から電話がかかってきた
誰でも聞いたことのある有名生保。
「Aburauriさんはいらっしゃいますか」
「はい、私ですが」
何の用事だろうか？
生命保険の電話販売だろうか？
私「何の要件ですか？」
おばさん「はい、今回の電話は、スカウトの電話なのです」
私「え？」
私「スカウト、って．．．何の仕事のスカウトですか？」
おばさん「Aburauriさんは営業ですよね」
私「ええ」
おばさん「是非、弊社に『生命保険のセールスマン』として来ていただきたいのです」
私「Σ(￣ロ￣lll) ええッ！！」
おばさん「突然で、びっくりなさいましたか？」
はい。びっくりしましたよ。
私「．．．あの、私の仕事がなんだか知ってますか？」
おばさん「はい。営業ですよね」
私「営業っていっても、コモディティデリバティブの営業なんですけどッ！！」
おばさん「失礼しました．．．」
ったく。
そもそも会社の電話に、転職しませんかって電話架けてくるだけでも失礼なのに
突然、売ったこともない生命保険のセールスマンでどうですか、って
ちょっと考えられない。
でも、もう少し条件とか聞いてみれば良かった。
今回は「失礼しました」って言って切られたからまだ良いんですが
ひどいのになると、こっちに脈がないと分かるとこっちが話中でも、電話切るんですよね、一方的に
ふざけんなって感じだけど
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今年の年末の原油、金、非鉄金属の価格はいくらになると思いますか？
このブログの読者の方はどう思っていらっしゃるのでしょうか？
是非、コメントでご投稿下さい。
「ブログ内コンセンサス」を作ったら面白いかな、と思いまして．．．
この問いかけに何名かの方が回答をしてきてくださっています。
私の予想も加え以下にコンセンサスを毎日掲載することにします。
どしどし投稿下さい。
2010年末 ブログ・コンセンサス
原油 92.86
金 1,358
銅 7,250
アルミ 2,450
亜鉛 2,300
ニッケル 20,000
鉛 2,100
錫 15,000
