韋駄天

【商品市況概況】
「上昇」
 昨日の商品価格は上昇。全く解決しないギリシャ問題に若干の進展が見られたことからユーロ高が進行、総じて商品相場を押し上げることとなった。今週は週末の雇用統計待ちであるためそれまではレンジをうわ抜けすることはないだろう。尚、チリの地震は特に銅生産に影響を与えるとみられたが、最大生産者コデルコはフォースマジュールの宣言はないと発表、電力供給も元に戻り、輸出港までの道路にも問題がないとのことで早期に生産が回復する可能性が高まってきた。しかしながら余震リスクが残る中、正常な生産・輸出に戻るには時間を要するとみられ、銅価格は堅調な推移が予想される。一部、在庫は十分なので価格には影響がないとする予想もあるのだが、在庫水準が高くても価格が上昇している今の環境を考えると在庫水準の高さは売り材料にはなりにくく、やはり純粋に地震による供給懸念が生じる可能性がある方が材料としては影響が大きいのではないだろうか。


【経済関連ニュース】
・1月豪住宅建設許可件数 前月比▲7.0%。
・2月ユーロ圏インフレ率(消費者物価指数) 前月比+0.9%(前月改定+1.0%)。PPI 前月比▲1.0%(前月改定+0.1%)。
・1月ユーロ圏生産者物価指数 前月比▲1.0%(前月改定+0.1%)。
・カナダ中銀、政策金利を0.25%で据え置き。



【為替(FX)・株】
NY Dow  :10,405.98(+2.19)
S&P500   :1,118.31(+2.6)
NIKKEI225 :10,221.84(+49.78)
JPY/USD :89.02(▲0.17)
USD/EUR :1.359(+0.0056)


・ドルは対ユーロで下落。ギリシャ政府の財政改善に向けての追加策発表への期待から。って、結局発表すると失望で売られるので、まさにBuy Rumor, Sell Factですね。円は対ドルで小動き。
日本株は上昇。前日の米株上昇を受けて。米国株は上昇。ギリシャの追加対策への期待でリスク許容度が増したため。


穀物市場サマリー】
Cbot Wheat :492.00(▲0.75)
Cbot Corn :370.50(▲0.25)
CSCE Sugar :22.64(+0.38)




非鉄金属・貴金属】
・Codelco 地震後に稼働を落としていたが、本日振る操業に戻ると発表。
・Anglo American、Los BroncesとEl soldado鉱山への道には問題がない。

Comex Gold :1,137.40(+19.1)
Nymex Platinum :1,576.0(+32)

・NY金は上昇した。ギリシャ問題を背景とする各国の資金運用の態度変化とドル安の進行からと言いたいところだが、ここ数カ月金価格と株の価格の連動性が高まっており、株価の上昇が金の支援材料となった。現在はこちらの影響(=株式市場への資金流入と、それに伴うETFへ振り向けられる資金の増加)が大きいとみている。今後も投機資金の買いが続くとみられ、足元のドル高はあるものの、政府保有の金増加によって1,400ドルを目指すとみている。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 1,137.40(+19.1)。
 銀価格は大幅に上昇した。金と同様、ドル安と株高の影響を受けた。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,704.40(+59.5)。"
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、金はロングが233,106(前週比 +8,391)、ショートが32,484(前週比 ▲3,373)となったことから、ネットで200,622(前週比 +11,764)となった。銀はロングが35,495(前週比 +8,391)、ショートが7,679(前週比 ▲3,373)となったことから、ネットで19,832(前週比 ▲1,451)となった。

・NYプラチナ価格は上昇した。ユーロ高の進行を受けて。中期的には、自動車向け触媒需要の回復期待、生産者サイドの生産障害(特に南アフリカは電力事情を背景に回復は緩慢)、の強弱材料が混在するが、総じて需給は供給不足の状態が続くとみられることから上昇すると考えている。ターゲットは1,800ドル。価格の下振れリスクは金融政策急速な変更の可能性と、スクラップの増加であるが、景気悪化に伴う車の使用年限の長期化を材料に、十分な回収品がマーケットに出てくるには時間がかかると予想され、おそらく5〜7年後には大きな規模を締めることになるだろう。昨日の引け(東京時間0:00)は1,576.0(+32)。
 パラジウムは上昇した。昨日の引け(東京時間0:00)は443.45(+6.95)。"
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、プラチナはロングが23,303(前週比 +1,269)、ショートが3,026(前週比 ▲615)となったことから、ネットで20,277(前週比 +1,884)となった。パラジウムはロングが38,991(前週比 +1,269)、ショートが23,027(前週比 ▲615)となったことから、ネットで15,423(前週比 ▲187)となった。


Copper 3M :7,491.00(+91:31C)
 昨日の銅価格は上昇した。週初めに発表された中国PMIが若干悪化したものの、やはりチリの地震の影響が大きく、加えてユーロ高が進んだことから買いが先行した。今のとこrチリの銅山の生産には影響がないようであり、輸出にも支障は出ないと発表されているが余震リスクの残る中、当面はアップサイドに振れやすい展開になるだろう。中長期的にも中国国内の需要は堅調に増加するとみられ、生産者側の問題(鉱石の品質劣化、掘削可能地域の不安定さ、開発に要する時間が長いこと)もあり高値での推移となるだろう。LME在庫は+1,075Mt増加、(FSCは11.2日)、(キャンセルワラント率は5.4%)。売買高は18,543枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。C-3(Cash vs 3M Fwd)は31ドルコンタンゴと前日と変わらず。昨日の引けは7,491.00(+91:31C)。

 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、銅はロングが38,991(前週比 +1,269)、ショートが23,027(前週比 ▲615)となったことから、ネットで15,964(前週比 +1,884)となった。
Zinc 3M   :2,255.00(+35:25C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。チリ地震の影響もあるが、ドル安の進行と株高も支援材料となり、終始強含み推移した。中期的には中国の鉄鉱石輸入量増加、鉄鋼製品生産量の増加が見込まれるため、亜鉛価格は堅調な推移になると考えている。LME在庫は▲175Mt減少、FSCは18.3日(キャンセルワラント率は0.6%)。売買高は5,469枚。イールドカーブは期先の上げ幅が上昇しブルスティープニングしている。C-3は25ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,255.00(+35:25C)。


Lead 3M   :2,199.00(+29:24.25C)
 昨日の鉛価格は上昇した。材料は亜鉛と略変わらず、チリの影響(センチメント)を受けながら、ドル安の進行と株高の進行が材料となったようだ。キャンセルワラント率の高まりも支援材料となっている。LME在庫は+525Mt増加、(FSCは7.5日、キャンセルワラント率は8.1%。)。売買高は1,659枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は24ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,199.00(+29:24.25C)。


Aluminum 3M :2,168.00(+25:32.25C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。エネルギー価格の上昇とドル安の進行、あまり指摘されていないがキャンセルワラント率が7%に迫りつつあることが材料となっている。今後はエネルギー価格の上昇に伴うコスト要因からさらに上昇すると考えている。アルミの主要生産地区である中国、南アフリカ、欧州はエネルギー価格の上昇によって生産コストが上昇(主に電力料金の引き上げや、原材料のアルミナ価格の上昇)しており、生産コストは足元1,900ドル〜2,000ドル程度になっていると考えられる。LME在庫は▲3,300Mt減少、(FSCは45.4日)。(キャンセルワラント率は6.6%)。売買高は11,574枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は32ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは2,168.00(+25:32.25C)。


Nickel 3M :22,240.00(+790:82C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。材料は他の非鉄金属と変わらず、ドル安進行、株高、LME在庫の大幅な減少が主な材料となった。足元のステンレス需要の減少に伴い、アルミで多く見られるファイナンス(担保融資ないしは売却&買い戻し)の取引が結果的に現物の需給をひっ迫させているとみられどちらかというと金融要因での上昇であると考えている。LME在庫は▲384Mt減少、(FSCは47.5日)、キャンセルワラント率は2.9%。売買高は3,200枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は82ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは22,240.00(+790:82C)。


Tin 3M   :17,090.00(+40:80C)
 昨日の錫価格は上昇した。ドル安と株高、LME在庫の減少が材料となった。今後は各国の金融政策動向がが最大の材料であるが、最大生産国インドネシアの生産動向をにらみながら神経質な相場展開になると考えている。尚、LME在庫は年初をピークに減少に転じており、加えてキャンセルワラント率も上昇している。こうしたファンダメンタルズが錫の支援材料になるだろう。LME在庫は▲165Mt減少、(FSCは23.7日)、キャンセルワラント率は4.73%。売買高は282枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。C-3は80ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは17,090.00(+40:80C)。




【エネルギー関連ニュース】
WTI :79.68(+0.98)
Brent :78.24(+1.35)

UAE ハミリエネルギー相「世界の原油市場への供給は十分であり、市場には十分な原油がある」


 昨日のNY原油価格は上昇した。経済統計で目立ったものはまだないが、ギリシャ財政再建への期待を受けたドル安の進行と、ギリシャ問題の解決期待に伴うリスクマネーのリスク許容度改善が材料となった。しかしながら別に市場環境が変わった訳ではなく、新規材料待ちでレンジワークに終始しているとの印象である。今週末に発表される米雇用統計、特に失業率に注目している。イールドカーブは期近と期先が上昇し、ブルフラットニング。直近限月の騰落率は+1.2%。昨日の引けは79.68(+0.98)。
 Brentは上昇した。イールドカーブは期近と期先の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.7%。昨日の引けは78.24(+1.35)。
 WTI/Brentのスプレッドは1.44のポジティブスプレッドとなっている。

 RBOBは上昇した。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+1.8%。昨日の引けは219.66(+4.1)。
 ヒーティングオイルは上昇した。イールドカーブはパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+1.6%。昨日の引けは205.61(+3.26)。
 ICEガスオイルは上昇した。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。直近限月の騰落率は+0.7%。昨日の引けは638.50(+4.75)。"
 先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、原油はロングが247,723(前週比 +11,720)、ショートが162,371(前週比 ▲5,196)となったことから、ネットで85,352(前週比 +16,916)となった。RBOBは、ロングが80,865(前週比 +13,953)、ショートが6,362(前週比 ▲2,514)となったことから、ネットで74,503(前週比 +16,467)となった。ヒーティングオイルは、ロングが49,653(前週比 +7,512)、ショートが21,430(前週比 ▲4,527)となったことから、ネットで28,223(前週比 +12,039)となった。天然ガスは、ロングが76,544(前週比 ▲1,544)、ショートが242,835(前週比 +10,455)となったことから、ネットで▲166,291(前週比 ▲11,999)となった。




【ひとりごと】
昨日テレビ(NHK)のドキュメンタリーを見ていたら
カミさんが



「あれ?プロジェクトX?」



と聞いてきた。
ご承知の通り、プロジェクトXは終わってしまっているので別の番組である。
なんでそう思ったかというと、ナレーションが田口トモロヲ風にしゃべっていたので
そう思ってしまったようだ

あの番組以降、ああいう番組のナレーションは、全て田口トモロヲと同じようなしゃべり方をする人が増えたが
なんか、ねぇ。

それと、予想していたがしばらく見ていたら



「ついたあだ名は、韋駄天」



というナレーションが。


韋駄天!!
出てた人、私と対して年齢変わらない人なんですよね
私の周りで韋駄天、ってあだ名の友達は見たことがない
なんか、無理してますよねぇ。
韋駄天と並んで良く出てくるあだ名が



「人間ブルドーザー」



って。
プロレス選手じゃないんですから。
韋駄天同様、ブルドーザーというあだ名の友人にもあったことがない。

あ、別にテレビの内容は悪くないんですよ。面白いんですけど、
あだ名を無理につける必要、ないと思うんですよね。


ま、いいや。
ひょっとしたら本当にそういうあだ名なのかもしれないのでッ。



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2010年末 ブログ・コンセンサス

原油 92.86
金 1,358
銅 7,250
アルミ 2,450
亜鉛 2,300
ニッケル 20,000
鉛 2,100
錫 15,000