エレベーター・ダッシュ

(市況)

 昨日の原油・石油製品相場は下落。特段材料はない、がWTI限月交代に伴う窓埋めでテクニカルに売られたことが引き金になったようだ。下がった、とはいっても10日移動平均線でサポートされている。ナイジェリア・エクアドルの問題が残存する中、供給がAmpleだといっても下げきれない、というのが現在の相場なんだろう。

 よくよく見ると今の水準は、イラン問題が発生する直前のレベルである。つまり、イラン問題が発生ないしは追加の材料が発生しない限りは暫くはこのレベルでもみ合う可能性が高い、ということだ。でも2月初めに見られたように「月初の運用資金流入」もありえるので3月のIAEAOPEC前は結構神経質な展開になる予感。

 非鉄金属原油安を受けて下落した(と私は思っている)が、インドネシアGrasbergの問題で再度上昇することとなった。つまり下がってもよさそうな市場環境だったけれど、久しぶりのメタルの個別材料で買い支えられた、ということ。でも原油が底打ちした感があるので、今日も上昇するんだろうな。やっぱり。

(ひとりごと)

 この前すごい人を家の前でみた。

 我が家の前は結構急な坂道になっているので、自転車で上ろうと思うと立ちこぎしないと登れない。
 ところがこの人、座ったままそのまま坂を登っていくのだ。

 少し前、というか15年以上前、同様の坂で座ったまま坂を登れるかどうか、試したことがあるが、これをやると尻と足と腰(特に腰)に負担がかかる。はっきり言って、何かの罰ゲームでもない限り、やる必要性はないといっていい。
 この無駄な作業、しかも自分の自己満足以外の何者でもないこの行為。
 でも、こういう「誰も見ていない、完全に自分の自己満足のためだけの行為」って結構身の回りにあったりする。

 例えば私の場合、無意味に長いマーケットコメントを作成したり、「エレベーターのボタンを、全部押すという行為」がこれにあたる。
 どういうことかというと、例えば15階建のビルの10階に1階から行くとして、普通10階のボタンを押しますよね。で、少しずつエレベーターが動くに従い、「1階、2階、3階....」と各階のボタンを押してゆくんですよ。11階〜15階は乗った瞬間に押す。

 通常、エレベーターは全部のボタンを押された場合には、特定階(この例では10階)に到着した瞬間に全部消える仕組みになっている。つまり、エレベーターを降りたときには、私がこういう行為に及んだ事実は完全に隠滅されるわけだ。ちなみに自己満足は、「点灯している各階のボタンのランプが一斉に消えたとき」に得られる。まさに「誰も見ていない、完全に自分の自己満足のための行為」だ。

 ところがある日、ビルの上から1階まで降りるとき1階に到着してもランプが消えないときがあった。
 「まずい、消えないぞ」と思って外に出たら、3人近いエレベーター待ちの人が!!

 ダッシュで逃げました。当然。

ピンポンダッシュ、じゃぁないですよ。エレベーターダッシュ、っていうんですかね。

(ひとりごと〜過去の名作集)

 ベランダでガーデニングをやっている。
 東南アジアに在住していたころも、ベランダでガーデニングをやっていたが、土があると強力なアリが続々と侵入してくること、日差しが強すぎてちょっと放っておくとあっという間に枯れてしまうことから、途中でやめたのだが、東京に戻ってきてから復活させた。

 我が家はイタリア料理を食べることが多いので、バジルやローズマリーを栽培している。 といっても私が好きでやっているわけではなく、カミさんの趣味である。
 この前、長期休暇を頂いて2週間日本を空けることになったので、私の実家に手入れを頼んでおいた。帰国してみたら預ける以前よりも、葉の量が倍以上に増えている。さすが実家。栄養が良いのだろうか?
  ところが、昨日、カミさんの元気が異常になくなっていたので、どうしたのか聞いてみたところ、バジルが略全滅してしまったとのことであった。

 薬を全く使っていないので、どこからか芋虫がやってきて葉っぱを全部食べてしまったらしいのだ。
 毎週NHKの「義経」を見ているが、このジルを思うとき、平家の滅亡を思い出してしまう。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、娑羅雙樹の花の色盛者必衰の理をあらわす。

奢れる者久しからず、唯、春の夜の夢のごとし。猛き者も遂には亡びぬ。偏に風の前の塵に同じ。」