のだめ

(経済関連ニュース)
・6月独鉱工業生産 前月比▲0.4%(前月+1.9%)、市場予想+0.5%。
・Q207米労働生産性(非農業部門)速報 前期比年率+1.8%(前期改定+0.7%(速報比▲0.3%))、市場予想+2.0%。
・Q207米単位労働コスト 前期比年率+2.1%(前期改定+3.0%(速報比+1.2%))、市場予、市場予想+1.8%。
FOMC声明要旨(政策金利据え置き)
 今年前半の経済は緩やかに成長。この数週間の金融市場は激しく変動しており、企業・個人の借り入れ条件が厳しくなっている。また、住宅セクターも厳しい。
 しかしながら世界経済の力強さや雇用・所得の堅調な伸びを背景に米経済は数四半期にわたって緩やかな拡大が続くだろう。
 この数カ月のコアインフレの数値は小幅に改善。引き続き高水準の資源利用がインフレ圧力を維持する可能性。
 経済成長の下ぶれリスクは高まったが、むしろインフレが期待通り鈍化しないリスクを最大のリスクを判断した。
・6月日本機械受注(船舶・電力除く) 前月比▲10.4%、市場予想▲1.1%。

非鉄金属関連ニュース)
・XstrataはEland Platinumの買収を打診。これが成立すればXstrataは貴金属のソースも保有する事に。
・チリの鉱山労働者はストライキの拡大を示唆。
・Doe Run Resources(世界第二位の鉛精練業者)は、Missouriプラントにおける7月13日の爆発の影響で、8月の生産は20%に減少する見込みと発表。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.5MB、ガソリン+0.8MB、ディスティレート+1.5MB、稼働率±0.0%
ConocoPhillipsのLinden, Trainer製油所は稼働率が低下。
・EIA需給見通し
 Q307需要は85.7MBD(前回見通し比▲0.2MBD)、Q307米需要は21.01MBD(前回比▲0.05MBD)、Q407は20.98MBD(前回比+0.04MBD)
 イラクアンゴラを除くOPEC10の7月の生産は、26,67MBD(前月比+0.29MBD)、OPEC12は30.37MBD(前月比+0.36MBD)。
 イラクアンゴラを除くOPEC10の7月の生産は、26,67MBD(前月比+0.29MBD)、OPEC12は30.37MBD(前月比+0.36MBD)。

(商品市況)
「上昇」
 昨日の商品価格は概ね上昇した。ここ数日の下げが大きかったことや、FOMCで大きな波乱がなかったことから米株が2日連騰したことから買い戻しが優勢となった様子である。しかしながら米株の先行き不透明感は完全に払拭されておらず、引き続き経済指標、中央銀行幹部の発言(特に米国)には注目する必要があろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。週初の米株価上昇を受けた各国株高を受けて、買戻しが優勢になった。チャート的に一目均衡表の雲の上限に突っ込んでいた事も買いを誘ったと見られる。LME在庫は+75Mt増加、(FSCは2.1日)、(キャンセルワラント率は7.3%)。売買高は4,317枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は期先を中心に小幅上昇。C-3は128?バックとバック幅を縮小した。 今後についての見通しに大きな変更はなく、足元の株式市場動向に大きく振らされる展開が継続すると見ているが、銅は以前としてファンダメンタルが強く、大幅な相場の調整の可能性は低いと見ている。売買材料を整理すると以下の通りである。1つ目は、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、2つ目は生産国のストライキ懸念が以前としてあること、3つ目はLME在庫水準の低さ・キャンセルワラント率の高止まりである。このように供給サイドに関する問題は根本的に解決していない。但し足元は下値を探る動きのほうが優勢になると考えている。理由の1つ目は米国株の不安定さが投資マインドを冷え込ませ、投機筋の手仕舞い売りを誘う事である。引き続きサブプライムローンを引き金とする信用収縮に歯止めがかかっていない状況であり、FRBサブプライムローンを引き金とする景気の後退に慎重な姿勢をとらざるを得なくなっている状況だ。株価の変動はセンチメントの転換を通じて商品市場にインパクトをもたらすため当面、株式動向には細心の注意を払うべきである。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(6月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示しているといえる)、3つ目は、中国当局が更なる利上げを示唆するコメントをしていることである。但し、今のところ中国の利上げペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものになると予想されることから、需要減少を促すまでには時間がかかると考えている。本日は昨日のNYで株が上昇しているものの、安定しない以上は上値では売りが入ることが予想されるため、ワイドなレンジのもみ合いになろうか。尚、9月オプションの建玉は7,950?コールが270枚、7,600?プットが445枚となっている。

 昨日の亜鉛価格は上昇した。米国株が2日連続の上昇となったことや、LME在庫の大幅な減少が材料視された。しかしながら銅と同様、株式市場の先行き不透明感が払拭されたわけではない事から、上値では売り圧力も強くも見合った結果が前日比プラスであった、といった表現の方が的確だろうか。LME在庫は▲1,100Mt減少、FSCは2.0日(キャンセルワラント率は8.9%)。売買高は3,497枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、スティープニング。C-3は45?バックとバック幅を拡大した。 今後については株価が若干安定を取り戻しつつある中、ファンダメンタルに着目した買いによって上昇すると考えているが、サブプライムローン問題が完全に解決したわけではない事から銅と同様、上値ではしっかりとした売りも入ることが予想され、総じてワイドなレンジでのもみ合いになると見ている。しかしながらファンダメンタルの売買材料を整理してみると、中期的には銅と同じく買い材料が多い。1つは中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを実施したこと、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である。しかしながら株価動向が非常に不安定であるため、このマイナス材料がファンダメンタルの強材料を凌駕すると見られることから上値ではしっかりと売りが入らざるを得ない。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000?を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75?)。まとめれば、短期的には下落、中期的には上昇、長期的には低下、ということであろう。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850?、下値の目途は50日移動平均線の3,600?を下回ってしまったことから、6月27日にマークしている3,290?が意識される事になろう。尚、価格の目途となりやすい9月オプションは3,500?コールが510枚、3,500?プットが1,225枚、3,250?プットが425枚となっており、下落への警戒感が強いようだ。

 昨日の鉛価格は上昇した。Doe Runの8月生産が20%に落ち込む見通しである事が報じられた事や、在庫減少を伴うキャンセルワラント率の高まりが好感された。とりあえず米国株が2日連続の上昇となった事も支援材料になったようである。結局30日移動平均線のサポートラインでサポートされ、10日移動平均線レジスタンスを回復して引けた。LME在庫は▲25Mt減少、(FSCは1.5日)在庫水準の低さやキャンセルワラント率の高さ(キャンセルワラント率は19.2%)を背景に、ファンダメンタルは非常に強い。売買高は1,938枚。イールドカーブは期近を中心に上昇している。C-3は63?バックとバック幅を拡大した。 今後についてはファンダメンタルに大きな変化は無いことから基本しっかりの展開に変更はない。しかし、信用収縮の影響で投機筋の投資余力が低下すると見られることから上げ幅は限定されると見ておくべきであろう(更に同時に鉛は、銅やアルミと比較すると鉛は流動性の観点から投機資金の運用対象にはなりにくいため、株価の与える影響は限定的であると考えている)。ファンダメンタルは、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪を初めとする大手生産者の生産障害になんら進展が見られないこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低いこと(FSCはとうとう1.5日に)ことから、極めて強いと言ってよい。やはり価格は暫く高止まる可能性の方が高いといえる。但し、繰り返しになるが、株価が再び不安定になってきた事や中国の利上げ観測等(中国の利上げは中国国内実需のマイナス要因となり得る)のマイナス材料も徐々に出始めており、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう。但しカーバッテリー向けに使用される鉛は代替品が存在しないため、下げ幅は限定される事になるといってよかろう。本日は10日移動平均線を維持できるかどうかがポイントになると考えている。

 昨日のアルミ価格は小幅上昇した。特段新しいニュースはなかったが、米国株が2日連続で上昇したことが素直に好感されたようである。但しアルミは投機資金の「思惑」でもっとも振れ易い非鉄であり、株価の先行きが不透明な状況下引き続き手仕舞い売りの圧力がかかっているとといえる。LME在庫は▲675Mt減少、(FSCは8.4日)しているが、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は2.6%)。売買高は6,225枚。イールドカーブは全体的に小幅上昇している。C-3は62?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、アルミは銅と同様投機筋の投資対象となり易い非鉄金属であることから、株価動向に左右される展開が続く事になると考えているが、株価の先行き不透明感が払拭されていない事から上値は追いにくい状況にあると考えている。ファンダメンタル的にも、比較的ベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していることである。銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)であることから、利上げは即効性はないが徐々に上値を重くする効果が予想されること、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、3つ目は原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたことが挙げられる。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる。このほかの売買材料としては、生産量回復後の価格支配力維持の観点から大手生産社の大型合併が始まっている事を挙げておきたい。期先で売りヘッジをしていない企業と、している企業が合併した場合、通常はヘッジをしない方針に変更されるケースが多いからだ。こうした合併の動きも期先での売りヘッジの動きを鈍化させ、イールドカーブコンタンゴ化させる可能性がある(かつて原油市場で見られたように、高い価格水準で全ゾーンコンタンゴになる可能性はある)。
 本日も株動向次第であるが、月次チャートを見るに今年6月にやや潮目が変わった可能性がある。一目均衡表の雲を下抜けしていることもあり、昨年1月以来維持してきた2,500?ラインをトライする可能性は十分にあると見ている(個人的にはその水準まで下落したときのイールドカーブの形状がどのようになっているがが一番の関心事であるが)。価格の節目となりやすい9月オプションの状況は、2,900?コールが1,183枚、2,800?コールが2,497枚、2,750ドルコールが3,135枚、2,750?プットが975枚、2,650?プットが4,450枚となっている。"

 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が増加したが、株価の反発等の影響もあり取引序盤は買い戻しが優勢であった。しかしながら30,000?の節目に近づくレベルでは売り圧力も強く、引けに掛けて大きく値を下げる展開であった。引き続き30,000?を挟む展開となっている。LME在庫は+726Mt増加、(FSCは4.2日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準から脱却、夏場の不需要期の前に在庫水準が危機的な状態から脱したと言ってよい(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は1,007枚。イールドカーブは期近が低下、期先が大きく上昇し、ツイストしながらフラットニングしている。C-3は150?コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。 今後については、米国株式市場の不安定さが増している事や、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測、LME在庫の増加ペースに鈍化が見られないことから再び下値を探る動きになると考えている。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも4日を回復しており危機的状態は脱したといってよい。一時期の相場の主役から転落した感がある。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。一方で、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られ、中期的には価格は回復するものと見ておいたほうが良かろう。
 小職は30,000?を挟んでのもみ合いを想定していたが、予想以上に株価と米経済状況が不安定な状態であり、30,000?を割り込む展開となってしまった事から、以前指摘した30,000?を下回った場合の下値の目途、昨年11月15日にマークした28,650ドルをトライする動きになると予想する。また、昨日の相場で気になったのが期先の大幅な上昇である。恐らくであるが、ここ数ヶ月の相場調整でも30,000?を割り込んで大幅に下落する可能性が低下したことから、割安感のある期先に買いが入ったものと考えられる。この動きがこのまま継続するかどうか、アルミと同様チェックしていきたい。"

 昨日の錫価格は大幅に上昇した。特段新規材料はなかったが、前日比プラスで寄り付いた後、略一貫して水準を切り上げて引けている。結局10日移動平均線のサポートラインで維持されながら堅調な推移が続いている。LME在庫は▲100Mt減少、(FSCは13.6日)、キャンセルワラント率は1.0%。売買高は520枚。イールドカーブは全ゾーン上昇しているが、期先の上げが大きい。C-3は70?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、再び上昇すると見ている。また、LME指定倉庫在庫の40〜50%を1人のプレイヤーが保有している事も指摘されており、思惑的な買いを誘い易い環境にあることも上げ要因となろう。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。また、期先の上昇が始まっている事も、市場が長期的な価格高止まりを容認したことを意味するため、今後の期先の動向には注意する必要があろう。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は小幅上昇した。FOMCは予想通り据え置きとなり、株価も上昇したこと、一昨日の下げ幅があまりに大きかったことから、予想通り買い戻しが優勢となった。FOMCを控えてWTIは取引序盤から荒っぽい動きを続けていたが、30日移動平均線のサポートを確認後、上昇し、前日比プラスで引けている。イールドカーブは全ゾーン上昇しているが特に期先の上げが大きい(現時点では理由は不明)。Brentも同様に買い戻しにより上昇した。場中は一目均衡表の雲の上限近辺をトライした後、上昇に転じている。イールドカーブは期近が上昇し、スティープニング。また超期近はコンタンゴとなっている。WTIとBrentのスプレッドであるが、期近はBrentがコンタンゴになっている事もあってWTIが高く、若干期先はBrentが高く、期先はWTIが高い(しかもコンタンゴ)、といういびつな状態となっている。もう全く別物、と考えておくべきであろう。
 石油製品も上昇。RBOBは激しくもみあったが、引けに掛けて上昇している。イールドカーブは全ゾーン上昇しているが、WTIと同じく期先の上昇が顕著である。ヒーティングオイルも同様に上昇。こちらは一目均衡表の雲の下限できっちり支えられた後、引けにかけて水準を切り上げる展開となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ICEガスオイルは下落。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンが低下している。"

 本日の原油相場も株価次第であるが、引き続き株の先行きの不透明感が払拭されたわけではないため、ワイドなレンジでもみ合うものと考えている。米国経済の先行不透明感が強まっている中、株価は調整色を強め、債券が物色されるといったリスクマネーのリスク資産からの退避の動きが活発化していることがここ数日の大幅調整の要因であるが、原油・石油製品をめぐるファンダメンタルは大きく変わっていないため積極的に下値は狙いにくい。先週の米統計では製油所稼働率の大幅な改善が見られたが、石油製品在庫の水準は依然として低く、一方でOPECは9月会合まで増産をする見込みではない事から今度は原油の需給逼迫を材料として石油製品の需給がタイトな状況が続くと見られるためである。
 ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。
 イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、依然として米国株式の動向が不安定であり、株や債券に比して流動性の低い商品市場はまず最初に手仕舞い売りが入り易い。投機資金が再び商品市場に還流するには株式市場の安定が必要条件(必要十分条件ではない)であるため、暫くは投機筋の思惑で相場が上昇するのは難しいといえる。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、期近のみ解消される事となった。しかしながら北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高の影響もあって完全なネガティブスプレッドの解消にはもう少し時間がかかると考えている。
 短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。また、ここ暫く横這っていた原油FSCは、昨日の著しい稼働率の改善によりとうとう過去5年の最高水準を下回るに至った。産油国からの生産が停滞している事もあり、このFSCの低下は当コラムで予想したとおりである。つまり稼働率が改善したといっても、ピークシーズン入りしている石油製品の需要を満たすだけの生産をしつつ在庫を積み増す事が難しい事を示唆している。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.0日)。ガソリンの得率が限界的な水準(60%近辺)まで上昇していることを鑑みれば、ガソリンの供給は輸入に頼らざるを得ず、今後も非常にボラタイルな展開が予想される。
" 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、安泰ではない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう(日本は異常気象のため、夏入りが遅れている)。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。
 尚、価格の目途となりやすいWTIオプションの建玉状況は、80?コールが18,413枚、75?コールが24,607枚、70?コールが15,280、枚、75?プットが15,297枚、72?プットが8,400枚、70?プットが13,749枚となっている

(ひとりごと)
あまりにヒマなので、漫画を大人買いしてしまった。
何を?
そうです。ついに買ってしまいました
のだめカンタービレ

テレビドラマで私の好きな上野樹里が出ていたので
え、お前、仲間由紀恵長澤まさみだったんじゃ無いかって?
え、いえ、あのですね。
うな丼好きな人も海鮮丼とか、カツ丼好きでしょ?
そんな感じっすよ。そんな、ね。

で。

クラシックの漫画なんてどうなんでしょ、と思いながら読んでみたら
笑いましたし
恥ずかしながら
泣きました

...嗚呼、この年になって漫画を読んで泣くなんて。
と思い、嫁さんに「この歳にもなって泣ける漫画なので、是非読むように」薦めたところ

「あなたこの前、『将太の寿司』でも泣いてなかったっけ?」
「...そったらこと、ねぇだよ。」
「ウソおっしゃい」
「泣きました...」

嗚呼、日増しに緩む私の涙腺。
どこまで行くのか。