子連れ狼-その2

(経済関連ニュース)
・8月独Ifo景況感指数 105.8(前月1064)、市場予想105.4。
・8月米消費者信頼感指数 105.0(前月改定111.9(速報比▲0.7))、市場予想104.0。
・8月独CPI速報 前年比+2.0%(前月+2.0%)、市場予想+2.0%。

非鉄金属関連ニュース)
・特になし。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲0.6MB、ガソリン+1.0MB、ディスティレート+1.0MB、稼働率±0.0%
・BPはToledo製油所(155KBD、オハイオ、P2)をメンテナンスのため9月から稼動停止。
・Valero Port Arthur製油所は一部ユニットの不具合で、通常の60%の稼働率に。

(商品市況概況)
「下落」
 昨日の商品価格は軒並み下落した。いったん落ち着きを取り戻したと見られていたサブプライムローン問題を受けて、米金融株が大幅に調整したことから、センチメントが悪化したためである。サブプライムローンに端を発する信用問題は根が深く、引き続き商品市場に対してマイナスのインパクト(下落のインパクト)を与えやすいことは注意する必要があろう。
 引き続き各国金融当局の対応と、それを受けた株式市場動向に振らされる展開になる見込みであるが、今週は8月31日にバーナンキ議長が住宅・金融問題に関して講演する予定であり、市場では9月FOMCでのFF金利引き下げに期待する向きが多く、それに先立つバ議長の公の場でのコメントは今週の最大の注目材料と言ってよかろう。今週はこの講演までは方向感が出にくい展開になると考えている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫が大幅な増加となった事や、米国株式市場が大幅な続落となった事からセンチメントが悪化、数日間上昇していたこともあり、利食い売りい押された。LME在庫は+10,075Mt増加、(FSCは2.7日)、(キャンセルワラント率は5.8%)。売買高は6,642枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が低下。C-3は79?バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き株や債券といった主要金融市場動向に振らされる展開が継続し、不安定な相場展開になると考えている。このコラムで指摘している通り、市場の著しい混乱は回避されているものの昨日、米国発の株式市場不安は継続しちていることが露呈した。サブプライムローン問題はその更新時期のコブがまだ訪れていない事からこれからが本番であるといえ、もしファンドや金融機関がそのタイミングで破綻するようなことがあれば、株価下落を背景に需要が減少する「悪い意味での価格下落」の可能性があるため要注意である。売買材料を整理すると以下の通りである。1つ目は、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、2つ目は生産国のストライキ懸念が継続していること、3つ目はLME在庫水準の低さ・キャンセルワラント率の高止まりである。このように供給サイドに関する問題は根本的に解決していない。売り材料を整理すると、1つ目は繰り返しになるが、株価動向が不安定な事から投機筋も積極的に商品市場に手を出しにくい環境にあることである。また株価の低迷が長期化し、景気が減速した場合に「悪い形での」価格下落を引き起こす可能性があるため予断を許さない。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(7月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が再び前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、経済成長に裏打ちされた長期的な需要の増加トレンドは維持しているものの、短期的には供給不足が解消されている可能性があることを示している)、3つ目は、中国当局の利上げ姿勢が持続している事である。但し預金の上げ幅を大きく、貸し出し金利の上げ幅を小さくした事から、景気をゆっくりと冷ましたいとの中国当局の意向が伺われ、実際に需要減少を促すまでには暫く時間を要しよう。尚、9月オプションの建玉は8,000?コールが1,189枚、7,800?コールが895枚、7,500?プットが740枚、7,400?プットが558枚となっている。

 昨日の亜鉛価格は下落した。米国株式相場が大幅に下落したことを受けたセンチメントの悪化が相場を下押しした。金融クライシスは回避されているものの、サブプライムローンを背景とする信用不安は完全には払拭していないため、株価の下落には敏感に反応しやすい地合いが続いている。これにより一時的に10日移動平均線を上回ったものの結局10日移動平均線を下回り前日比マイナスで引けた。LME在庫は▲250Mt減少、FSCは2.0日(キャンセルワラント率は12.1%)。売買高は1,836枚。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン低下。C-3は1?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。 今後については引き続き株・債券といった主要金融市場の動向に振らされ、不安定な相場展開が続くと考えている。金融当局の対応によって金融危機は回避されている状況であるが、やはり株価が調整すると敏感に反応しやすい環境であり、サブプライムローン問題の根が深いことが露呈している。ファンダメンタルの売買材料を整理してみると、中期的には買い材料が多い。1つは中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを実施したこと、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である。しかしながらサブプライムローン問題は実はこれからが本番であり、このマイナス材料が存在する以上は上値ではしっかりと売りが入らざるを得ない。また、中国当局が加熱する経済を冷やす目的で金利上げを行ったことも、中長期的な需要の減少を引き起こす可能性がある。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000?を切る水準までの下落の可能性は低いと見ていたが一連の価格下落の過程でこの水準は一旦下回ってしまった。しかしながらこのタイミングでFRBの金融政策の変更があったため、当面は2,990?が下値の目途となろう)。まとめれば、短期的には下落、中期的には上昇、長期的には低下、ということである。但し、今回の連鎖株安が長期化した場合、実需の減速を伴って価格が下落する可能性があるため、価格低下が長期化する恐れもあるため要注意である。目先の上値は節目の3,200?、下値の目途は上記の通り2,990?、セカンドサポートは昨年6月20日にマークした2,810?を挙げておきたい。尚、価格の目途となりやすい9月オプションは3,500?コールが535枚、3,400?コールが600枚、3,500?プットが1,225枚、3,400?プットが1,030枚、3,000?プットが869枚となっており、依然として下落への警戒感が強い。

 昨日の鉛価格は下落した。LME在庫の減少はあったものの、株式市場の調整がセンチメントを悪化させ10日移動平均線近辺まで水準を切り下げて引けた。LME在庫は▲275Mt減少、(FSCは1.1日)在庫水準の低さやキャンセルワラント率の高さ(キャンセルワラント率は7.8%)を背景に、ファンダメンタルは非常に強い。売買高は1,186枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下した。C-3は79?バックとバック幅を拡大した。 今後については引き続き主要金融市場の動向に振らされ、不安定な展開が継続すると考えている。但し一時的に金融危機は回避された事から、ファンダメンタルの強さを材料に買い戻しが優勢になるとみる。とはいえ、今回のサブプライムローン問題は実はこれからが本番であり、この材料がある限りは上値ではそれなりに売りが入ると見られる。もし、株価が長期的に安定しない場合、実需の減少を通じて価格に下押し圧力がかかる可能性も依然、否定できない。但しファンダメンタルは繰り返しになるが、非常に強い。中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が7月以降も、豪を初めとする大手生産者の生産障害になんら進展が見られないことや、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(7月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低いこと(FSCはとうとう1.1日に)こと、カーバッテリー向けに使用される鉛は代替品が存在しないことなど、極めて強い買い材料が目白押しである。よって金融市場の混乱、という波乱材料がなければ基本は上値を試し易い環境にあることは忘れてはならない。本日も株価次第であるが、週末の米国株式市場が予想以上に上昇したことから、再び上値を試す動きとなろう。価格の節目となりやすい9月オプションの状況は、3,500?コールが300枚、3,000?コールが650枚、3,200?プットが518枚、3,000?プットが500枚となっており、上昇への警戒感が強い。

 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫の減少を受けて小高く寄り付いたものの、株式市場の調整もあり引けに掛けて一貫して下落し、10日移動平均線のサポートラインまで下落して引けた。LME在庫は▲1,025Mt減少、(FSCは8.3日)しているが、需給は他非鉄金属と比べてタイトではない。(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は6,309枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3は60?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、他メタルと同様、主要金融市場動向に一喜一憂の展開が予想され、引き続き不安定な状態が続く事になると見る。小職としてはサブプライムローン問題が解決したわけではなく、金融当局の対応によってクライシスが回避されただけであると考えている。また、ファンダメンタル的にはベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していることである(今回の信用収縮問題とはやや趣が異なる)、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは低くなく、3つ目は原材料であるアルミナ価格が低下を始めたことが挙げられる。尚、7月の中国の輸出入統計では、前月比ベースではネット輸入が増加、前年比ベースでは減少しており、短期的にはブル、中長期的にはベアな状態であるといえる(銅と反対)。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる。このほかの売買材料としては、生産量回復後の価格支配力維持の観点から大手生産社の大型合併が始まっている事を挙げておきたい。期先で売りヘッジをしていない企業と、している企業が合併した場合、通常はヘッジをしない方針に変更されるケースが多いからだ。こうした合併の動きも期先での売りヘッジの動きを鈍化させ、イールドカーブコンタンゴ化させる可能性がある(かつて原油市場で見られたように、高い価格水準で全ゾーンコンタンゴになる可能性はある)。
 本日も株価次第であるが、10日移動平均線のサポートを維持するか否かがポイントとなろう。いずれにしても31日のバ議長講演までは方向性がつきにくかろう。尚、下値の目途は昨年9月にマークした2,405?を挙げておきたい。価格の節目となりやすい9月オプションの状況は、2,750?コールが3,153枚、2,700?コールが725枚、2,700?プットが1,200枚、2,650?プットが4,450枚、2,450?プットが930枚となっており、依然として下落への警戒感が強い。

 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の大幅減少と株価の調整が材料視された。下値は10日移動平均線、上値は30日移動平均線が意識されている。LME在庫は+1,980Mt増加、(FSCは5.8日)、キャンセルワラント率は3.2%。売買高は964枚。イールドカーブは期近が低下したものの、期先が大幅に上昇している。C-3は300?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、サブプライムローン問題が解決しない中、不安定な状態が続くと考えている。但しニッケルは現在、どちらかといえばLME在庫の増加基調が継続していることに象徴されるファンダメンタルが売買材料とされている可能性が高く、上昇幅は限定されると考える(ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも5日を回復しており危機的状態は脱している)。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。ただし、一連のサブプライムローン問題発生の過程においてもニッケル価格は25,000?を大きく割り込むことがなく、徐々に期先の価格が上昇していることも鑑みれば25,000?を安値としてイールドカーブコンタンゴ化する可能性が出てきた。しばらくは株価動向に一喜一憂の展開が継続すると見られるため3Mは不安定な相場展開になると考えられる一方、この間にイールドカーブの形状がどう変化して行くか、ということがもっとも重要であろう。
 小職が目標に挙げていた昨年8月の25,350?を一旦割り込み、株価の安定とともにニッケル価格は短期的には下値を固めた感がある。サブプライムローンに端を発する信用収縮の問題が完全に解決したわけではないため予断を許さない状況が続くと見るが、当面は8月16日につけた24,800?が下値の目途となろう。中期的にはLME在庫が春先から12月末まで増加の傾向をたどりやすいことを考えると、年末に掛けて再び下値を探る動きになると考えられる。次の下値の目途は昨年7月にマークした21,800?を挙げておきたい。一方で、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られ、中〜長期的には価格は回復するものと見ておいたほうが良い。但し、クレジットクランチ問題が再燃した場合には、本当に実需の減少を伴う下落となる可能性があるため注意を要しよう。

 昨日の錫価格は上昇した。LME在庫が大幅に減少したことが材料視された。錫は投機資金の運用対象となりにくいことから、ファンダメンタルの材料に反応しやすい。LME在庫は▲375Mt減少、(FSCは15.2日)、キャンセルワラント率は15.39%。売買高は176枚。イールドカーブは全ゾーン上昇。C-3は115?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、各国金融政策とそれを受けた株価動向を受けて不安定な相場展開が続くと考えている。錫は特に流動性が低い事から値を飛ばし易い。但し、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、インドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から基本的には需給はタイトになりやすく、何もなければ上値を試し易い地合いにあると考えておくべきである。しかし、他非鉄金属に比べるとまだFSCの水準も高く、サブプライムローン問題が解決しない中、特殊な材料が出ない限りは上値も限られると見る。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落し、10日移動平均線をトライする展開となった。NY時間に入る前までは比較的堅調に推移していたものの、米国時間で金融株が調整したことを受けて米国株が大幅に下落したことが嫌気され、売り込まれた。ただし今のところはファンダメンタルの強さを映じて10日移動平均線のサポートラインは割り込まずに引けている。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン低下。Brentも同様にNY時間に下落し、10日移動平均線をトライする展開となったが、こちらも10日移動平均線ラインは割り込まずに引けている。イールドカーブは期近を中心に低下しフラットニング
 石油製品も下落。RBOBもNY時間までは比較的しっかりの展開であったが、米株の下落もあってセンチメントが悪化、NY時間中は非常にワイドなレンジでチョッピーな展開となった。一応30日移動平均線のラインでサポートされて引けた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。ヒーティングオイルも下落した。ここしばらくは30日移動平均線が上値として意識されているようでこのラインは上値重く、株安を受けた商品価格の下落に連れ安となった。イールドカーブはパラレルに低下。ICEガスオイルは上昇。こちらは高寄りした後、他の商品と同様引けにかけて売られたが結果的に前日比プラスであった、という感じである。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンが上昇している。

 本日の原油相場は引き続き経済統計や金融当局の対応次第であるが、31日のバ議長のコメントを控えて方向感が出にくい中、テクニカルな売買に終始してもみ合いになると見る。ただし昨日の米国株の下落を受けてアジア株式は早速不冴えな内容となっていることから、どちらかといえば市場のセンチはベアであろう。ただし、石油をめぐるファンダメンタルは依然として強いものの、サブプライムローン問題の本番はこれからであり、サブプライムローン後の統計の発表も後数週間で発表されるため、引き続き不安定な相場展開が続くことになると見る。
 ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。また、暫くコメントしていないので忘れ去られているが、イラン問題はまだ解決していない(もうすぐ2年になりますよ...)。
 イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、CFTCの統計に見られるように投機筋は概ねロングポジションを手仕舞い始めている。概ね信用収縮に伴う手仕舞い売りは終了したと見られるが、新たに投機資金がエネルギー市場に資金を積極的に振り向ける可能性は低く、暫くは債券や金等の安全資産のほうが物色されやすい環境が続く事になると見る。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、期近のみ解消される事となった。しかしながら北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高の影響もあって完全なネガティブスプレッドの解消にはもう少し時間がかかると考えている。
 短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年の最低水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。また、ここ暫く横這っていた原油FSCは、輸入の状況に振らされる形で非常に不安定に推移している。OPECに増産の意向が今のところない以上、今後、稼働率が改善してもピークシーズン入りしている石油製品の需要を満たすだけの生産をしつつ在庫を積み増す事が難しいといえる。また、IEAの月報ではQ207の在庫水準が過去5年平均に満たない事が示されており、FSCの悪化も確認された。つまり最近高い価格に慣れてしまっているため忘れているが、ファンダメンタルの厳しい状況にはなんら変化がないのである。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは20.4日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は21.2日)。ガソリンの得率が限界的な水準(60%近辺)まで上昇していることを鑑みれば、ガソリンの供給は輸入に頼らざるを得ず、今後も非常にボラタイルな展開が予想される。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、安泰ではない。OPECは9月11日にウィーンで開催される総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう(日本は異常気象のため、夏入りが遅れている)。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。
 尚、価格の目途となりやすいWTI10月オプションの建玉状況は、80?コールが25,401枚、75?コールが17,794枚、70?コールが11,603枚、75?プットが5,013枚、73?プットが7,211枚、70?プットが12,938枚、65?プットが21,159枚となっている。

(ひとりごと)
で、昨日の続き。

そのとき初めて知ったんですが、ベビーカーを押していて赤ん坊を抱きつつタクシーに乗るのって
難しいんですね。
運転手さんがベビーカーをトランクに入れたので助かったのだが。

で。

人の視線が厳しかったのでタクシーに逃げたわけだが、このタクシーがまた辛かった
以下、社内での会話

私「大手町まで行ってください」
運転手「かしこまりました。しかし赤ちゃん、可愛いですね。何ヶ月ですか?」
私「5ヶ月なんです」
運転手「一番可愛い時期ですよねぇ」

と、軽い情報交換の後、一応子供にも話しかけなければいけないと思い、話しかけ始めた。

私「ごめんねー。パパが悪かったねー。もうすぐママに会えるからね。我慢してね」

ここの「パパが悪かった」は、初めから時間設定を間違えていて、長時間炎天下の中をベビーカーでつれまわしたことに対して「悪かった」なのだが、「もうすぐ」ママに会えるから、のくだりが勘違いを誘ったようだ。

運「久し振りなんですね。おじちゃん、頑張るからね」

あ。確実に勘違いしてるな、と思ったんだが子供がワンワン泣くのでいちいち運転手さんに説明しているゆとりがない。
夕方の時間、ということもあって道路は混んでいる

私「ごめんね、お腹が減ったんだね。もうすぐママに会えるからね。オッパイもらおうね」
運「ごめんね、可愛そうに。おじちゃんの運転がヘタだから!!もうすぐだよ、我慢してね!!!」
私「すみません、運転手さん」
運「いえ、私が悪いんです。頑張りますから」
私「パパだとダメなんだよね」
運「そうでしょう、そうでしょう。ママが一番いいんだよね」

もう完全に、カミさんに逃げられた情けない男だと思われている。
あぁぁぁぁぁ。そうじゃないんだけど、わざわざ
「あ、離婚したり別居したりしたわけじゃないので、たまたまカミさんが出かけているだけなんです」
と、言い訳するのもおかしいし。

運「さあ!!着きましたよ、大手町ですよ。ママにやっと会えるね!!」

嗚呼。本当にいい運転手さんでありました。
結論。
男は子供をベビーカーに乗せて散歩するときには、リュックを背負って、汗をかいてはならない。