北海道恐るべし-その3

(経済関連ニュース)
・1-8月期中国固定資産投資 前年同期比+26.7%(1-7月期26.6%)、市場予想+26.5%。
・8月ユーロ圏CPI確定 前年比+1.7%(前月+1.8%)。
・8月米輸入物価指数 前月比▲0.3%(前月改定 +1.3%(速報比▲0.2%))、市場予想+0.2%。
・8月米鉱工業生産 前月比+0.2%(前月改定+0.5%(速報比+0.2%))、市場予想+0.3%。設備稼働率82.2%(前月と変わらず)。
・8月米小売売上高速報 前月比+0.3%(7月改定 +0.5%(速報比+0.3%))、市場予想+0.5%。
・9月米消費者マインド指数速報 83.8(8月確定83.4)、市場予想83.5。
・7月米企業在庫 前月比+0.5%(前月改定+0.4%(速報比変わらず))、市場予想+0.3%。7月米企業売上高 前月比+1.1%(前月▲0.3%)、企業在庫は1.26ヶ月(前月1.27ヶ月)。
・Q207米経常赤字 1,908億?(前月1,971億?(速報比+45億?))、市場予想1,900億?。
・9月NY連銀景況指数 14.7(前月25.1)、市場予想18.0。出荷指数が5.1と前月の28.8から急低下。
・米ブラックロック 農産物を対象とするヘッジファンド向けに最大2億?の資金を調達。

非鉄金属関連ニュース)
・1-7月期亜鉛世界需要 前年比+3.2%の6.54MMt、生産は前年比+8.3%の6.55MMt。中国の生産は2.14MMt(前年比+22%)、需要は2.01MMt(ILZSG)。
・1-7月期鉛世界需要 前年比+3.5%の4.8MMt、生産は前年比+4.1%の4.83。中国の生産は1.66MMt(前年比+7.4%)、需要は1.51MMt(前年比+23%)(ILZSG)。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.0MB、ガソリン▲0.8MB、ディスティレート+1.4MB、稼働率▲0.6%
・今週中にメキシコ湾フロリダ近くでトロピカルストームが発生する見込み(米ハリケーンセンター)。
・Motiva Port Arthur製油所、ハリケーンの影響で稼動を自主的に停止していたが再開の準備を開始。
ConocoPhillips Sweeny製油所(72KBD、テキサス、P3)、移動床式接触分解装置(FCC)再稼動。
・BP Badami油田(1,100KBD、アラスカ)、貯蔵装置の故障で来年の3月まで稼動停止。

(商品市況概況)
「まちまち」
 昨日の商品価格はまちまちであった。非鉄金属は株価と連動性も高く、調整売りに押されて下落。エネルギーはFOMCでの利下げ期待から、イールドカーブが綺麗なバックになっていることもあり投機筋の思惑買いを誘って上昇した。ソフトコモディティも干ばつの影響で上昇している。今週の最大の材料は今晩開催されるFOMCでの利下げと先々、追加で利下げが行われるか否かである。今のところ利下げを織り込みながら商品市場は安定しているわけであるが、小職はこの9月末の四半期決算をファンドや金融機関が無事に乗り越えることができるか、ということが最大のポイントになると考えている。引き続き10月に大きな相場の方向転換があるかもしれないため、要注意である。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。サブプライムローン問題で一旦大幅に値崩れした銅であるが、深刻な供給不足を背景として、サブプライムローン問題発生以前の水準まで徐々に水準を切り上げてきたが、サブプライムローン問題発生以前に維持していた50日移動平均線を上回るまでには至らず、結局前日比マイナスで引けた。LME在庫は▲2,000Mt減少、(FSCは2.7日)、(キャンセルワラント率は6.8%)。売買高は4,144枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は61?バックとバック幅を縮小した。 今後については深刻な供給不足を背景としてしっかりの展開を予想するが、サブプライムローン問題が根本的な解決を見ない中、ファンドや金融機関の四半期決算となる9月末から年末に波乱がある可能性が高く、不安定な相場展開が続くこととなろう。尚、米FOMCの利下げ観測も強まっており、健全なファンドの資金が再び(一時的の可能性は高いが)商品市場に還流している可能性が高いことは留意しておきたい。銅をめぐるファンダメンタルはなんら変化していない。小職からすれば引き続き買い材料の方が多いように見える。買い材料の1つ目は、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移していることである。先週発表された固定資産投資は市場予想を上回る伸びを示している。2つ目は生産国のストライキ懸念が継続していること、3つ目はLME在庫水準の低さである。FSCは2.7日分しかない。その一方売り材料は、1つ目は繰り返しになるが、株価動向が不安定な事から(一部商品市場に戻ってきてはいるが)投機筋も積極的には商品市場に手を出しにくい環境にあることである。また株価の低迷が長期化し、景気が減速した場合に「悪い形での」価格下落を引き起こす可能性があるため予断を許さない。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(7月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が再び前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、経済成長に裏打ちされた長期的な需要の増加トレンドは維持しているものの、短期的には供給不足が解消されている可能性があることを示している)、3つ目は、中国当局の利上げ姿勢が持続している事である。これは欧米各国の金融当局が利上げを見送っているのとは別の観点からの利上げであり、過剰な設備投資を抑制せんとしているものであるため実際に需要減少を促すまでには暫く時間を要しよう。本日はサブプライム以前に上回っていた50日移動平均線を挟む攻防が予想されるが、FOMCの利下げなかりせば、この水準を上抜けるのは厳しいのではなかろうか。
 尚、価格の目処となり易い10月オプションの建玉は8,000?コールが435枚、7,800?コールが2,095枚、7,200?プットが592枚、7,000?プットが1,212枚となっている。

 昨日の亜鉛価格は下落した。ILZSGの需給報告で供給が需要を上回ったことや、最大生産国の中国の生産が増加していることが嫌気された。今のところ10日移動平均線レジスタンスラインとして頭重く推移している。LME在庫は▲1,500Mt減少、FSCは2.2日(キャンセルワラント率は18.4%)。売買高は2,536枚。イールドカーブは期近を中心に下落しベアフラットニング。C-3は2?バックとバック幅を縮小した。 今後についてはサブプライムローン問題に端を発する米国経済の先行き不透明感が強まっていることから、引き続き不安定な相場展開になると考えている。問金融当局の対応によって危機的な連鎖倒産といった事態は回避されているが、やはり株価が調整すると敏感に反応しやすい環境であり、サブプライムローン問題の根が深いことが露呈している。以前からこのコラムで指摘している通り、年末に向けては中国からの生産増加で相場は下値を試し易い環境にあることも相場の下押し材料となろう。中国当局が加熱する経済を冷やす目的で金利上げを行い、先々も検討していることも中長期的な需要の減少を引き起こす可能性がある。しかしながらファンダメンタルの売買材料を整理してみると、中期的には買い材料が多い。1つは中国の固定資産投資が市場予想を上回る伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃、亜鉛の輸出関税の引き上げを実施したこと、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である。但し、今のところはサブプライムローン問題の影響で、投機資金が以前よりも活発でなく、亜鉛は純粋にファンダメンタルのみを映じた相場展開となっており、ファンドマネーの相場押上げが今のところあまり期待できない以上、しばらくは下値を探りやすい地合いが続くこととなろう。目先、昨年6月に付けた2,810?を下値の目処としてあげていたがあっさり下抜けしてしまった。今回の信用収縮問題の落ち着きどころが見えるまでは下値を探る展開にならざるを得ない。目先の上値は節目の3,000?、下値は切りのよい2,500?程度までの下落はあってもおかしくない。尚、価格の目途となりやすい10月オプションは3,000?コールが900枚、2,900?コールが600枚、3,200?プットが400枚、3,000?プットが150枚、2,800?プットが123枚となっている。

 昨日の鉛価格は下落した。ILZSGの需給報告で引き続き需要が供給を上回っていることが示されたが、銅価格・亜鉛価格が調整したことや、4日連騰となっていたことから一旦手仕舞い売りが入ったものと見られる。LME在庫は▲675Mt減少、(FSCは1.0日)在庫水準の低さやキャンセルワラント率の高さ(キャンセルワラント率は10.7%)を背景に、ファンダメンタルは非常に強い。売買高は1,529枚。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下した。-3は80?バックとバック幅を拡大した。 今後については引き続き主要金融市場の動向に振らされ、不安定な展開が継続すると考えている。鉛をめぐるファンダメンタルは非常に強いものの、今回のサブプライムローン問題は実はこれからが本番であり、この材料がある限りは上値ではそれなりに売りが入ると見られ、レンジワークになると予想する。但し、もし、株価が長期的に安定しない場合、実需の減少を通じて価格に下押し圧力がかかる可能性もあるため要注意ではあるが。ファンダメンタルは繰り返しになるが、非常に強い。中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が7月以降も、豪を初めとする大手生産者の生産障害になんら進展が見られないことや、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(7月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低いこと(FSCは1.1日に)、カーバッテリー向けに使用される鉛は代替品が存在しないことなど、極めて強い買い材料が目白押しである。よって金融市場の混乱、という波乱材料がなければ基本は上値を試し易い環境にあることは忘れてはならない。本日は夜間のFOMCを睨み、もみ合いになるものと見る。t下値の目処は切りのよい3,000?程度か。価格の節目となりやすい10月オプションの状況は、3,350?コールが600枚、3,200?コールが350枚、2,900?プットが440枚、2,700?プットが427枚となっている。

 昨日のアルミ価格は下落した。10日移動平均線を下回って寄り付いた後、株価の下落などを受けた地合いの悪化から、相場水準を切り下げる動きとなった。サブプライムローン問題が解決するまでは、投機資金の運用対象となり易いアルミ価格はファンダメンタルが弱いこともあって不冴えなそう場展開になると予想していたが、今のところその通りとなっている。LME在庫は+6,150Mt増加、(FSCは9.1日)しているが、需給は他非鉄金属と比べてタイトではない。(キャンセルワラント率は4.8%)。売買高は10,741枚。イールドカーブは期近を中心に低下した。C-3は58?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、主要金融市場動向に一喜一憂の展開が予想され、不安定な状態が続く事になると見る。本日のFOMCでは25bp程度の利下げが予想されているが、問題は9月のファンドや金融機関の四半期決算が無事に越えられるかどうかであり、この問題が解決しない以上は、アルミは運用対象から外れてしまい易い(売り買い両方とも建てにくい、ということ)。ファンダメンタル的にはベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として今後も利上げを実施する可能性があること、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは低くないこと、3つ目は原材料であるアルミナ価格が低下を始めたことが挙げられる。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる。このほかの売買材料としては、生産量回復後の価格支配力維持の観点から大手生産社の大型合併が始まっている事を挙げておきたい。期先で売りヘッジをしていない企業と、している企業が合併した場合、通常はヘッジをしない方針に変更されるケースが多いからだ。こうした合併の動きも期先での売りヘッジの動きを鈍化させ、イールドカーブコンタンゴ化させる可能性がある(かつて原油市場で見られたように、高い価格水準で全ゾーンコンタンゴになる可能性はある)。尚、7月の中国の輸出入統計では、前月比ベースではネット輸入が増加、前年比ベースでは減少しており、短期的にはブル、中長期的にはベアな内容であった。
 本日はFOMCの内容次第である。市場の予想通り利下げが行われれば一旦買い戻しが優勢になると見る。下値の目途は昨年2月にマークした2,258?を挙げておきたい。価格の節目となりやすい10月オプションの状況は、2,750?コールが585枚、2,575?コールが1,030枚、2,350?プットが505枚となっている。"

 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫は例年の季節変動どおり増加しているが、25,000?で一旦相場が反転したことからテクニカルな買い戻しが継続している。LME在庫は+774Mt増加、(FSCは7.6日)、キャンセルワラント率は3.8%。売買高は760枚。イールドカーブは期先を中心に上昇し、ブルスティープニング。C-3は285?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、サブプライムローン問題が解決しない中、不安定な状態が続くと考えている。但しニッケルは現在、どちらかといえばLME在庫の増加基調が継続していることに象徴されるファンダメンタルが売買材料とされている可能性が高く、上昇幅は限定されると考える(ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも7日を回復しており危機的状態は脱している)。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。ただし、一連のサブプライムローン問題発生の過程においてもニッケル価格は25,000?を大きく割り込むことがなく、徐々に期先の価格が上昇していることも鑑みれば25,000?を安値としてイールドカーブコンタンゴ化する可能性が高く、概ねそのような状態となってきた。理論上は期近の価格が期先よりも安い状態は、供給が十分であることを示すが、同時に世界的な素材価格の上昇もあって生産コストも以前に比して上昇していることも示唆している。よって、期先が上昇を始めていることは生産コストの上昇を示しているといえ、期先が高止まった場合、期近は低下しにくくなると考えておきたい。引き続きイールドカーブの形状変化に注目する必要があろう。
 小職が目標に挙げていた昨年8月の25,350?を一旦割り込み、株価の安定とともにニッケル価格は短期的には下値を固めた感がある。サブプライムローンに端を発する信用収縮の問題が完全に解決したわけではないため予断を許さない状況が続くと見るが、当面は8月16日につけた24,800?が下値の目途となろう。中期的にはLME在庫が春先から12月末まで増加の傾向をたどりやすいことを考えると、年末に掛けて再び下値を探り易い地合いであると言えるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩が強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られ、中〜長期的には価格は回復するものと見ておいたほうが良い。"

 昨日の錫価格は下落した。LME在庫の大幅な増加が嫌気された様子。LME在庫は+355Mt増加、(FSCは13.5日)、キャンセルワラント率は6.66%。売買高は187枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は88?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、各国金融政策とそれを受けた株価動向を受けて不安定な相場展開が続くと考えている。但し錫は流動性の低さから投機資金の投資対象になりにくいこともあり、投機資金が商品市場から一旦撤退していることからしばらくはファンダメンタル重視の相場展開となろう。とはいっても、株価の調整が長期化した場合には当然錫にも下押し圧力が掛かると考えておくべきである。ファンダメンタル的には、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと、インドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から需給はタイトになりやすく、何もなければ上値を試し易い地合いにあると考えておくべきである。しかし、他非鉄金属に比べるとまだFSCの水準も高く、サブプライムローン問題が解決しない中、特殊な材料が出ない限りは上値も限られると見る。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は大幅に上昇した。米FOMCで利下げが実施される可能性が高まってきたことから、買い安心感が広がり、先週の米統計でも大幅な在庫の減少が確認されていることからWTIは大幅に水準を切り上げることとなった。金利引下げに伴う安心感と明確にカーブがバックであることから、ファンドマネーが還流してきていると見られる。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。Brentも略同様にNY時間に上昇。10日移動平均線を一旦試す局面もあったが、略一貫して水準を切り上げた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。
 石油製品も上昇。RBOBはピークシーズンが終焉を迎えつつあるが、原油価格の上昇もあってしっかりの展開であった。今のところ50日移動平均線レジスタンスラインとして意識されている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルは大幅に上昇。10日移動平均線をサポートラインとして8月中旬以降、略一貫して上昇している。ピークシーズン入りを控えてディスティレート在庫の水準がFSCで見た場合に低いことが買いを誘っているようだ。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブはパラレルに上昇。"

(本日の見通し)
 本日の原油相場は昨日の上昇が大きかったことから一旦下落すると見ている。しかし、FOMCで予想通り利下げが実施された場合、下値は限られる事となろう。イールドカーブの形状も綺麗なバックとなっており、非鉄の銅と同様に投機筋も買いを入れ易い環境にある上、石油製品のFSCも過去5年の最低水準近辺で推移しており、ファンダメンタルはきわめて強い。GS等も年末への価格見通しを大幅に引き上げている。ただし小職はサブプライムローン問題が本格化し、株価が長期低迷ないしは9月末の四半期決算を乗り切れないファンドや金融機関の破綻があった場合には、需要の減少を伴って価格げ下落する可能性もあり、目先は9月末〜10月が相場の転換点になる可能性が高いため、サブプライムローン問題の終焉が見えない中、この価格上昇が持続可能なものであるかどうか現時点で結論を出すのは時期尚早のように思う。
 ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少、ナイジェリアの情勢不安が継続していることから供給は十分でない。OPECは市場の予想に反して9月11日の総会で500KBDの増産を決定したが、「時すでに遅し」の感は否めない。また、石油製品在庫の水準は極めて低く事から需給は引き続きタイトである。ハリケーンの影響をどうにかこうにか受けずにすんでいるが、ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、需要のピークを過ぎたとはいえ十分な在庫があるとは決していえない。これからのシーズンの主役であるディスティレートも在庫水準はFSCベースで過去5年の最低水準レベルの在庫しかない。また、イラン問題はまだ解決していておらず、下火になったが地政学的リスクは残存している。北朝鮮問題に進捗が見られた場合、重油等の人道支援が行われる可能性が高く、こちらは問題の進捗が域内需給の逼迫要因になり得ると考えている。CFTCの統計では、ほとんど全てのエネルギーでロングポジションが拡大している。各国金融当局の対応によって株式市場動向が落ち着きを取り戻していることが背景であるが、9月末を越えてもこのポジションが維持されるかどうかは疑問符がつく。"
 短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年の最低水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いている。但し、ガソリンはピークシーズンを終えつつあるため、ハリケーンの直撃などの事故がなければ何とか無難にこのシーズンを乗り切ったと言ってもよいかもしれない。但し、石油製品の需要が堅調である一方、石油製品の供給体制は脆弱である。稼働率が上がらないことが石油製品在庫の水準が増加しない最大の要因であるが、原油価格の高騰を受けてクラックマージンが縮小していることから、製油所の稼働率を引き上げにくい環境にあることがその背景にある。今後はハリケーンが来ないという前提に立てばディスティレートが石油製品の主役となるが、FSCは32.0日しか存在しない(過去5年最低の水準は31.5日)。今のところ、ガソリンの得率を引き下げ、ディスティレートの得率を引き上げることは可能であるが、ガソリンのFSCがわずか19.9日しかないことから、得率の引き上げは困難であろう。よって必然的に米国は国内製品供給を海外からの輸入に頼らざるを得なくなるが、同様の理由で欧州でも製油所の稼働率を引き上げにくい状態にあるため、非常にボラタイルな展開になろう。
 このように石油製品供給は増やしたくとも増やしにくい環境が続いており、当面下値は限られることになろう。石油製品価格が下落するとすれば、サブプライムローン問題の拡散による消費の減少であるが、統計を見る限りでは今のところ明確な需要の減少は確認されていない(先週の需要減少は季節要因)。"
 原油供給に関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、安泰ではない。OPECは9月11日に増産を決定したが、500KBD程度の増産を11月のタイミングで実施したとしても「時すでに遅し」の感は否めない。稼働率が上がりにくい環境にあることから原油が足りない、ということはないと考えられるがひとたび稼働率が上昇した場合には現在の生産レベルでは原油供給は不十分であるといえる。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。
 尚、価格の目途となりやすいWTI10月オプションの建玉状況は、80?コールが22,456枚、75?コールが18,437枚、70?コールが10,761枚、76?プットが7,111枚、73?プットが7,942枚、70?プットが14,925枚となっている。

(ひとりごと)
何で、北海道出身の人は、「出身は北海道」って言うんですかね。
だって、東京都出身の人は、「出身は東京」とか、埼玉県出身の人も「出身は埼玉」って言うじゃないですか。
このルールに従うなら、北海道出身の人は「俺、出身は北海なんだ」というべきである。

まあ、いいや。

さて。

いろいろあったとは思うんですが、北海道の乳製品っていやあやっぱりそう

雪印

ですよ。
賞味期限とかの問題で、自分の知識ではなくなってしまった、と思っていたんですが
しっかりありました。雪印

結構東京の人から見ればびっくりするんだが、北海道では、「雪印」って言葉がまだ残っているわけで
びっくりと同時に、不思議な喜びがあった。
個人的にはあんまり飲まないけれど、牛乳といえば雪印、だし。
バターはやっぱり、雪印だし。

と、言うこともあって言ってみました

雪印パーラー

に。
札幌駅の南口の程近く、ちんまりとありました。
目指すは、北海道限定の「ロイヤルスペシャルバニラアイスクリーム」
である。
日本語に訳せば、「皇室の特別なバニラ味のアイス」。
このネーミングはどうかと思うが。
小学生が、「スペシャルマグナムパンチ!!」とかいって遊んでいるのとあんまり変わらない。

まあ、それはいいとして。
このアイス、まったく卵が入っていないので、真っ白なんですよ。
とにかくコクがあるのにすっきりしていて、後味が、アイスクリームを食べ終わった1秒後ぐらいにくるんですよね。
舌の上に。
なんともいえない乳製品の甘みが。
お店で出されたアイスクリームには、生クリームが添えられていた。
ぱっと見、「なんで生クリームなんて載せてんだ、バカ」と思ったが
失礼しました。
不思議なんですが、生クリームと一緒に食べるとまたこれが美味しいんですよね。
別格、という言葉がふさわしいアイスクリームでした。
正直ハーゲンダッツよりも百万倍美味い。

日本人なら、やっぱり雪印である。
(続く)