(経済関連ニュース)
・8月英HICP 前年比+1.8%(前月+1.9%)、市場予想+1.9%。
・9月独ZEW景況感指数 ▲18.1(前月▲6.9)、市場予想▲17.0。サブプライム問題を背景に借り入れコストが増加したため。
・8月米生産者物価指数 前月比▲1.4%(前月+0.7%)、市場予想▲0.3%。コア指数前月比+0.2%(市場予想+0.1%)。
・7月対米中長期証券投資 192億?の買い越し(前月改定973億?の買い越し(速報比▲236億?))、市場予想850億?の買い越し。
米中長期国債投資 94億?の売り越し(前月247億?の買い越し)
政府機関債 87億?の買い越し(前月396億?の買い越し)
社債 42億?の買い越し(前月259億?の買い越し)
株式 212億?の買い越し(前月288億?の買い越し)
日本の米国債保有総額 6,109億?(前月比▲23億?)
中国4,078億?(+27億?)
英国2,101億?(+175億?)
カリブ諸国294億?(▲74億?)
OPEC諸国1,238億?(▲15億?)
・FOMCは市場予想を上回る50bpのFF金利下げを実施。4.75%に
(FOMC声明文要旨)
今年は緩やかに景気が回復してきたが、借り入れ条件の引き上げなどによる住宅市場の調整深刻化と、それを受けて経済の抑制が深く、広範囲に広がる可能性が出てきたため、金融市場の波乱が経済全般に与える影響を抑止し、健全な経済成長を促す目的で利下げを行った。
今年に入ってからコアインフレの数値は小幅改善したが、委員会は以前、インフレリスクが一部に残存すると判断、注視している。
(非鉄金属関連ニュース)
・ペルー鉱山労働者は来週、ゼネストの決行可否について投票の予定。70組合、28,000人が投票。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.0MB、ガソリン▲0.8MB、ディスティレート+1.4MB、稼働率▲0.6%
・アブダビ国営の投資機関、国際石油投資会社(IPIC)がコスモ石油に資本参加し、20.76%を保有する筆頭株主に。
(商品市況概況)
「軒並み上昇」
昨日の商品価格は上昇した。どこのコラムを見てもそう書いてあると思うが、FOMCでの利下げ幅が市場予想を上回るものであったことから株価が上昇、新興国株の大幅な上昇もあって連動性の高い商品に買いが入った。今のところ商品市場はFOMCでの「更なる」利下げを織り込もうとしている。しかし、小職は9月末、12月末の四半期決算をファンドや金融機関が無事に乗り越えることができるか、ということが最大のポイントになると考えており、現時点においてサブプライム問題が完全に解決したとは言い切れないと考えている。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の減少等も材料として挙げられるが、NY時間のFOMCで予想を上回る50bpの利下げが実施されたことが好感され、目先のレジスタンスラインであった50日移動平均線をNY時間に入ってからブレイクした。LME在庫は▲525Mt減少、(FSCは2.7日)、(キャンセルワラント率は5.7%)。売買高は4,374枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は48?バックとバック幅を縮小した。 今後については深刻な供給不足を背景としてしっかりの展開を予想する。サブプライムローン問題が根本的な解決を見ない中、ファンドや金融機関の四半期決算となる9月末から年末に波乱がある可能性があるが、とりあえず今回のFOMCでの大幅利下げによってその可能性は以前に比して低くなったと考えられる。昨日の今日であるが米FOMCの更なる利下げ観測もあり、健全なファンドの資金が再び(一時的の可能性は高いが)商品市場に還流しやすい環境が徐々に整いつつあることは留意しておきたい。尚、銅をめぐるファンダメンタルはなんら変化していない。買い材料の1つ目は、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移していることである。先週発表された固定資産投資は市場予想を上回る伸びを示している。2つ目は生産国のストライキ懸念が継続していること、3つ目はLME在庫水準の低さである。FSCは2.7日分しかない。その一方売り材料は、1つ目は繰り返しになるが、株価動向が不安定な事から(一部商品市場に戻ってきてはいるが)投機筋も積極的には商品市場に手を出しにくい環境にあることである。また株価の低迷が長期化し、景気が減速した場合に「悪い形での」価格下落を引き起こす可能性があるため予断を許さない。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(7月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が再び前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、経済成長に裏打ちされた長期的な需要の増加トレンドは維持しているものの、短期的には供給不足が解消されている可能性があることを示している)、3つ目は、中国当局の利上げ姿勢が持続している事である。これは欧米各国の金融当局が利上げを見送っているのとは別の観点からの利上げであり、過剰な設備投資を抑制せんとしているものであるため実際に需要減少を促すまでには暫く時間を要しよう。本日はFOMCの利下げを受けて50日移動平均線を上回ったことから一目均衡表の雲をトライする動きとなろう。
尚、価格の目処となり易い10月オプションの建玉は8,000?コールが435枚、7,800?コールが2,095枚、7,200?プットが592枚、7,000?プットが1,212枚となっている。
昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫が再び大幅に減少する中、FOMCが予想を上回る利下げを実施したことが最大の材料である。キャンセルワラント率の高さも相場の下支え材料となった。LME在庫は▲1,275Mt減少、FSCは2.2日(キャンセルワラント率は17.9%)。売買高は2,462枚。イールドカーブは期先を中心に上昇しブルフラットニング。C-3は?フラットとFALSE 今後についてはサブプライムローン問題に端を発する米国経済の先行き不透明感が強まっていることから、引き続き不安定な相場展開になると考えている。但し、今回のFOMCの大幅利下げと今後の追加利下げ観測の高まりから、一時期の極めて悲観的な状況からは脱したようだ。とはいってもサブプライムローン問題の解決にはまだ時間を要するため、上値は限られる事となろう。結果、比較的低い水準でのレンジワークになると考えている。以前からこのコラムで指摘している通り、年末に向けては中国からの生産増加で相場は下値を試し易い環境にあることも相場の下押し材料となると見る。中国当局が加熱する経済を冷やす目的で金利上げを行い、先々も検討していることも中長期的な需要の減少を引き起こす可能性がある。しかしながらファンダメンタルの売買材料を整理してみると、中期的には買い材料が多い。1つは中国の固定資産投資が市場予想を上回る伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃、亜鉛の輸出関税の引き上げを実施したこと、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である(キャンセルワラント率も高い)。今回の信用収縮問題の落ち着きどころが見えるまでは下値を探る展開になると見ていたが、昨日のFOMCでとりあえず一旦下値は確認できたと見ている。よって本日に関しては10日移動平均線を上回っていることもあって上値をトライすうる動きとなろう。目先の上値は節目の3,000?、下値は切りのよい2,500?程度までの下落はあってもおかしくない。尚、価格の目途となりやすい10月オプションは3,000?コールが900枚、2,900?コールが600枚、3,200?プットが400枚、3,000?プットが150枚、2,800?プットが123枚となっている。
昨日の鉛価格は上昇した。LME在庫の大幅な減少を受けて強含みながらもみ合い推移していたが、NY時間に入ってからのFOMCの大幅利下げによってNY時間に上昇、結果、一目均衡表の雲の上限で反発する形となった。LME在庫は▲575Mt減少、(FSCは1.0日)在庫水準の低さやキャンセルワラント率の高さ(キャンセルワラント率は8.3%)を背景に、ファンダメンタルは非常に強い。売買高は650枚。イールドカーブは期先を中心に上昇し、ブルフラットニング。C-3は75?バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き主要金融市場の動向に振らされ、不安定な展開が継続すると考えている。但しFOMCの大幅利下げによってしばらくは鉛をめぐるファンダメンタルを映じて、上昇余地を探る動きとなろう。但し、今回のサブプライムローン問題は実はこれからが本番であり、この材料がある限りは上値ではそれなりに売りが入ると見られる。引き続き四半期決算月となる9月末、12月末の動きには注意したい。ファンダメンタルは繰り返しになるが、非常に強い。中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が7月以降も、豪を初めとする大手生産者の生産障害になんら進展が見られないことや、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(7月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低いこと(FSCは1.0日に)、カーバッテリー向けに使用される鉛は代替品が存在しないことなど、極めて強い買い材料が目白押しである。よって金融市場の混乱、という波乱材料がなければ基本は上値を試し易い環境にあることは忘れてはならない。本日は上記の通り昨晩のFOMCの結果を受け、株高などのプラス材料もあり上値をトライする動きになると見ている。価格の節目となりやすい10月オプションの状況は、3,350?コールが600枚、3,200?コールが350枚、2,900?プットが440枚、2,700?プットが427枚となっている。
昨日のアルミ価格は上昇した。LME在庫の大幅増加を受けてアジア〜欧州時間は弱含み推移していたが、NY時間にFOMCの大幅利下げが発表されると反転、上昇に転じ結果前日比プラスで引けることとなった。銅と並び投機資金の運用対象となり易いアルミは、金融政策の変更の影響を受け易い。LME在庫は+5,300Mt増加、(FSCは9.1日)しているが、需給は他非鉄金属と比べてタイトではない。(キャンセルワラント率は4.6%)。売買高は8,133枚。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン上昇。C-3は57?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、主要金融市場動向に一喜一憂の展開が予想され、不安定な状態が続く事になると見る。但し昨晩のFOMCでは市場予想を上回る50bp程度の利下げが実施されたことから短期的に買い安心感が広がっているため、しばらくは上昇余地を探る動きとなるか。但し、問題は9月のファンドや金融機関の四半期決算が無事に越えられるかどうかであり、この問題が解決しない以上は積極的に上値をトライする動きになりにくいのも事実である。ファンダメンタル的にはベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として今後も利上げを実施する可能性があること、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは低くないこと、3つ目は原材料であるアルミナ価格が低下を始めたことが挙げられる。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる。このほかの売買材料としては、生産量回復後の価格支配力維持の観点から大手生産社の大型合併が始まっている事を挙げておきたい。期先で売りヘッジをしていない企業と、している企業が合併した場合、通常はヘッジをしない方針に変更されるケースが多いからだ。こうした合併の動きも期先での売りヘッジの動きを鈍化させ、イールドカーブをコンタンゴ化させる可能性がある(かつて原油市場で見られたように、高い価格水準で全ゾーンコンタンゴになる可能性はある)。尚、7月の中国の輸出入統計では、前月比ベースではネット輸入が増加、前年比ベースでは減少しており、短期的にはブル、中長期的にはベアな内容であった。
本日は上記の通りFOMCでの利下げを受けて上昇すると見ているが、10日移動平均線のレジスタンスライン(2,439?)辺りが上値として意識されることとなろう。下値の目途は昨年2月にマークした2,258?を挙げておきたい。価格の節目となりやすい10月オプションの状況は、2,750?コールが585枚、2,575?コールが1,030枚、2,350?プットが505枚となっている。"
昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫が小幅減少したことやFOMCでの利下げが材料。ニッケルは今年5月からの価格調整を終えた様子である。LME在庫は▲6Mt減少、(FSCは7.6日)、キャンセルワラント率は3.7%。売買高は1,150枚。イールドカーブは期先を中心に上昇し、ブルスティープニング。C-3は265?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、サブプライムローン問題が解決しない中、不安定な状態が続くと考えている。但し他のメタルと同様、FOMCでの利下げを受けて短期的にはやはり買いが入り易い。ニッケルを巡るファンダメンタルは代替品の活用やLME在庫の増加等、決して強くはないものの、5月からの価格下落は行き過ぎの調整の側面も強く25,000?までの下落で一旦底を見た、と考えてもよさそうである(一連のサブプライムローン問題発生の過程においてもニッケル価格は25,000?を大きく割り込むことがなく、徐々に期先の価格が上昇していることも鑑みれば25,000?を安値としてイールドカーブがコンタンゴ化する可能性が高く、概ねそのような状態となってきている)。よって上昇はするものの上値は限られるということになろうか。理論上は期近の価格が期先よりも安い状態は、供給が十分であることを示すが、同時に世界的な素材価格の上昇もあって生産コストも以前に比して上昇していることも示唆している。よって、期先が上昇を始めていることは生産コストの上昇を示しているといえ、期先が高止まった場合、期近は低下しにくくなると考えておきたい。引き続きイールドカーブの形状変化に注目する必要があろう。
小職が目標に挙げていた昨年8月の25,350?を一旦割り込み、株価の安定とともにニッケル価格は短期的には下値を固めた感がある。サブプライムローンに端を発する信用収縮の問題が完全に解決したわけではないため予断を許さない状況が続くと見るが、FOMCでの大幅利下げもあって当面は上昇余地を探る展開になると予想する。尚、下値の目処は8月16日につけた24,800?。中期的にはLME在庫が春先から12月末まで増加の傾向をたどりやすいことを考えると、年末に掛けて再び下値を探り易い地合いであると言えるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩が強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られると見ておいたほうが良い。
昨日の錫価格は上昇した。LME在庫が比較的まとまったロットで減少していることから、アジア〜欧州時間にかけて強含み推移していたが、NY時間のFOMC利下げを受けて上げに拍車が掛かった。但しチャートポイントの集積する15,000?近辺では頭重く推移した。LME在庫は▲355Mt減少、(FSCは13.1日)、キャンセルワラント率は4.43%。売買高は326枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は104?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、各国金融政策とそれを受けた株価動向を受けて不安定な相場展開が続くと考えている。但し昨晩のFOMCの利下げによってしばらく買い安心感が広がることになろう。ファンダメンタル的には、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと、インドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から需給はタイトになりやすく、何もなければ上値を試し易い地合いにあると考えておくべきである。
(エネルギー)
昨日のNY原油は大幅に上昇した。アジア〜欧州時間にかけては当コラムでの予想通り利食い売りに押されたが、米FOMCで市場予想を上回る50bpの利下げが実施されたことから素直にNY時間に入って上昇し、最高値を更新するに至った。昨日もコメントしたが金利引下げに伴う安心感と明確にカーブがバックであることから、ファンドマネーが還流してきていると見られる。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下。Brentも利食い売りに押されて水準を切り下げる動きとなっていたが、FOMCでの利下げを契機に反転上昇した。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。
石油製品も上昇。RBOBも同様の材料で上昇。ピークシーズンも終了しつつあることから特殊な材料がない限り抜けにくいと思っていた50日移動平均線のレジスタンスラインを上抜けて引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルも大幅に上昇。10日移動平均線をサポートラインとして8月中旬以降、略一貫して上昇している。ピークシーズン入りを控えてディスティレート在庫の水準がFSCで見た場合に低いことが買いを誘っているようだ。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ICEガスオイルも上昇。イールドカーブは期近が上昇、期先が下落。
(本日の見通し)
本日の原油相場はここ2日間の上昇が大きかったことから一旦下落後、上昇すると見ている。イールドカーブの形状も綺麗なバックとなっており、FOMCの大幅利下げの影響もあって非鉄の銅と同様に経営の健全な投機筋も買いを入れ易い環境にある上、石油製品のFSCも過去5年の最低水準近辺で推移しており、ファンダメンタルはきわめて強い。ただし小職はサブプライムローン問題が本格化し、株価が長期低迷ないしは9月末、12月末の四半期決算を乗り切れないファンドや金融機関の破綻の可能性は拭いきれず、サブプライムローン問題の終焉が見えない中、この価格上昇が持続可能なものであるかどうか現時点で結論を出すのは時期尚早のように思う。
ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少、ナイジェリアの情勢不安が継続していることから供給は十分でない。OPECは市場の予想に反して9月11日の総会で500KBDの増産を決定したが、「時すでに遅し」の感は否めない。また、石油製品在庫の水準は極めて低く事から需給は引き続きタイトである。ハリケーンの影響をどうにかこうにか受けずにすんでいるが、ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、需要のピークを過ぎたとはいえ十分な在庫があるとは決していえない。これからのシーズンの主役であるディスティレートも在庫水準はFSCベースで過去5年の最低水準レベルの在庫しかない。また、イラン問題はまだ解決していておらず、下火になったが地政学的リスクは残存している。北朝鮮問題に進捗が見られた場合、重油等の人道支援が行われる可能性が高く、こちらは問題の進捗が域内需給の逼迫要因になり得ると考えている。CFTCの統計では、ほとんど全てのエネルギーでロングポジションが拡大している。各国金融当局の対応によって株式市場動向が落ち着きを取り戻していることが背景であるが、9月末を越えてもこのポジションが維持されるかどうかは疑問符がつく。"
短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年の最低水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いている。但し、ガソリンはピークシーズンを終えつつあるため、ハリケーンの直撃などの事故がなければ何とか無難にこのシーズンを乗り切ったと言ってもよいかもしれない。但し、石油製品の需要が堅調である一方、石油製品の供給体制は脆弱である。稼働率が上がらないことが石油製品在庫の水準が増加しない最大の要因であるが、原油価格の高騰を受けてクラックマージンが縮小していることから、製油所の稼働率を引き上げにくい環境にあることがその背景にある。今後はハリケーンが来ないという前提に立てばディスティレートが石油製品の主役となるが、FSCは32.0日しか存在しない(過去5年最低の水準は31.5日)。今のところ、ガソリンの得率を引き下げ、ディスティレートの得率を引き上げることは可能であるが、ガソリンのFSCがわずか19.9日しかないことから、得率の引き上げは困難であろう。よって必然的に米国は国内製品供給を海外からの輸入に頼らざるを得なくなるが、同様の理由で欧州でも製油所の稼働率を引き上げにくい状態にあるため、非常にボラタイルな展開になろう。
このように石油製品供給は増やしたくとも増やしにくい環境が続いており、当面下値は限られることになろう。石油製品価格が下落するとすれば、サブプライムローン問題の拡散による消費の減少であるが、統計を見る限りでは今のところ明確な需要の減少は確認されていない(先週の需要減少は季節要因)。"
原油供給に関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、安泰ではない。OPECは9月11日に増産を決定したが、500KBD程度の増産を11月のタイミングで実施したとしても「時すでに遅し」の感は否めない。稼働率が上がりにくい環境にあることから原油が足りない、ということはないと考えられるがひとたび稼働率が上昇した場合には現在の生産レベルでは原油供給は不十分であるといえる。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。
尚、価格の目途となりやすいWTI10月オプションの建玉状況は、80?コールが22,456枚、75?コールが18,437枚、70?コールが10,761枚、76?プットが7,111枚、73?プットが7,942枚、70?プットが14,925枚となっている。
(ひとりごと)
自民党の総裁選挙。
福田さんが勝つんでしょうね。
どっちが勝っても大変な時期の総理大臣、本当にやりたいのかな。
さて。
せっかく友人にプレゼントしてもらった「プレーマット」が壊れてしまった。
あ、あのですね。
別にプレーマット、といってもヤバいものではないですよ。
子供が遊ぶ用のマットですので念のため。
我が家のプレ−マットは、丸いフェルトの薄いクッション(餃子の皮みたいな形)に、
固めの2本のフェルトの棒がループ上についている。
簡単に言うと、餃子の皮に買い物袋のような取っ手が2本ついていて、上部で固定されており
そこのループのところにクマのぬいぐるみとか、ハチとか、鏡のついた玉とかがぶら下がっていて
子供がいじったり引っ張ったりして、遊ぶものである。
どうも子供はぶら下がっているものを捕まえて引っ張る作業で指先を使うようになり
頭にも体にもいいらしいのだ。
わが子もこのプレーマットが大好きで、ほとんど日中はこのマットの上で遊んでいた。
当然、プレーマットの製作者の意図どおり、わが子はぶら下がるクマやハチのぬいぐるみを捕まえて遊んでいるのだが
やや製作者の意図と違ったのは、ぶら下がっているものを全て口に持っていってしまうのである。
特にぶら下がっているクマは特にお気に入りらしく、口に熊の足をくわえたまま寝てしまうこともしばしばであった。
結果、何がおきるか。
餃子の皮の上にしっかり立っていた2本の管は力なく倒れ
遊ばせるたびに手で引っ張らなければならなくなった。
あれほど隆々とそびえ
このぶら下がっているぬいぐるみ群に、手が届く日はいつの日か
と、思っていたが意外にあっさり届いてしまった上に、原形をとどめないぐらいまで変形させるとは思わなんだ。
まさに鉄の信念、岩おも穿つ、である。
なんか最近子供ができてから、諸行無常を感じることが多いね。
なぜかね。
今日は本当にただの雑感でした。