(経済関連ニュース)
・11月独製造業受注指数 前月比+3.4%(前月改定+4.0%)、市場予想▲1.8%。(6:00)
・12月英小売売上高 前年比+0.3%、2006年3月以来最低の水準。
・11月米中古住宅販売 前月比▲2.6%(前月改定+3.7%(速報比+3.1%))、市場予想▲0.7%。(10:00)
・ボストン連銀総裁「住宅価格下落は企業・家計支出に打撃。金融政策対応で潜在的悪影響の軽減は可能。」
・ブッシュ大統領「軟調な住宅市場は引き続き米国経済の懸念材料。」
・米国株は大幅安。中古住宅販売指数の悪化を受けて調整。昨年11月の安値を下回ったところから下げが加速した。一方債券は上昇。米景気悪化懸念を受けた利下げ期待で。ドルは対ユーロ・円で弱含み。利下げ観測に伴う金利差縮小期待で。
(穀物市場サマリー)
・大豆は上昇。アルゼンチンの乾燥予報や原油や金等の上昇を受けて連れ高となった。
・トウモロコシは大幅に上昇。10日移動平均線を上回って寄り付いた後、原油や金の上昇を受けて大幅な上昇となった。
・小麦も上昇。材料は大豆・トウモロコシと同様であるが、大手生産国アルゼンチン、オーストラリアの天候改善により11月、12月の収穫が回復するとの期待感もあって10日移動平均線を下回って引けた。
(非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は大幅に上昇。ドルが対ユーロで弱含んだことや米国株の下落等で安全資産への逃避が進んだため、原油が週末の大幅安から買戻しが優勢となり上昇したことも支援材料となった。銀も金の上昇を受けて大幅に値を飛ばした。プラチナも上昇。金高やドル安に連れ高となり、1,550?の心理的節目をとうとう上回ることとなった。パラジウムも上昇。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.1MB、ガソリン+1.6MB、ディスティレート+1.0MB、稼働率+0.1%
・Total Port Arthur製油所(240KBD、テキサス、P3)、稼動状況の改善のため製油所を停止の予定。
・Shell Scotford製油所(155KBD、アルバータ、カナダ)、通常通りの稼動状態に回復。
(商品市況概況)
「上昇」
昨日の商品価格は軒並み上昇した。非鉄金属は例年通り年初の買いが入り、銅価格が急騰(実際に需給環境に大きな変化はなく、ファンダメンタルズが強いため)したことから、全ての非鉄金属が結果的に連れ高となった。エネルギーは一昨日の大幅下落の反動で買いが進んでいたが、NY時間の米国株大幅下落を受けて上げ幅を削る展開。ソフトはエネルギーの上昇もあって上昇、貴金属は債券と同様質への逃避で選好され、上昇した。
今後については、欧米金融機関の著しい信用悪化懸念が後退してはいるものの、米景気の減速の可能性は引き続き高く、実需の減少を映じて当面軟調な推移が続くことになろう。米国経済の失速は、市場参加者のセンチメントの悪化を映じて買い意欲をそぐ可能性が高いため、引き続き相場の撹乱要因になると考える。ただし非鉄金属・エネルギーの需要は最大消費国中国やインドといった新興国の需要が引き続き旺盛であることから大幅な価格調整はないとする従来の見方に変更はないと考える。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は大幅に上昇した。現状レベルでのもみ合いを予想していたが、寄付きからレジスタンスラインと思われた50日移動平均線を上回って寄り付いたことから買いが加速、ドルが対ユーロで弱含んだことや例年通り年初資金での買い(特に2月の中国正月を控えたアジア勢の買い)期待もあり、投機筋も買い上がったものと見られる。上海在庫が8週連続で減少、繰り返しコメントしているように中国の需要が引き続き旺盛であることが買いの背景にある。欧州時間に発表された独製造業受注が好調な内容であったことも支援材料となった。LME在庫は▲25Mt減少、ロッテルダム、シンガポールで減少、米国で増加している。(FSCは3.8日)、(キャンセルワラント率は7.8%)。米国、韓国で在庫が増加している。売買高は11,467枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇、大幅にブルスティープニングした。C-3(Cash vs 3M Fwd)は33?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の亜鉛価格は上昇した。現状レベルでのもみ合いを予想していたのだが、銅価格が需給逼迫懸念を背景に大幅に上昇したことから連れ高となった。独統計の直後にも上昇、NY時間に入ってからも大幅に上昇している。LME在庫は▲325Mt減少、ロッテルダム、ドバイで在庫が減少した。FSCは3.0日(キャンセルワラント率は3.9%)。売買高は5,746枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は5?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の鉛価格は上昇した。取引序盤、目処と考えていた10日移動平均線を下回って寄り付いたことから下値を探る展開となっていたが、独製造業受注の好転や銅価格の急騰といった側面支援材料を受けて鉛も連れ高となった。LME在庫の大幅増加(シンガポール)はあまり材料視されなかった。LME在庫は+300Mt増加、(FSCは1.5日、キャンセルワラント率は5.8%)。売買高は1,543枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は3?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のアルミ価格は上昇した。特段新規材料はなかったが、原油価格が上昇したことや銅価格が上昇したことが相場を牽引したものと見られる。現状レベルでのもみ合いを予想していたのだが完全に外れてしまった。サブプライム問題や国内では建築基準の厳格化といったマイナス材料はあるものの、グローバルに見た場合の建築需要は旺盛であり、中国が2008年の後半にネット輸入国になる可能性があることを鑑み、期先は買いが進んでいたが、ここに来てフロントエンドのスプレッド拡大に注目した買いが入っているものと推察される。LME在庫は+800Mt増加、米国で大幅に在庫が積み上がる動きに大きな変化はない。(FSCは8.2日)。(キャンセルワラント率は3.2%)。売買高は11,796枚。イールドカーブの形状は期近が上昇、期先は殆ど変わっていない。C-3は48?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のニッケル価格は上昇した。銅価格の急騰を受けて全ての非鉄金属が連れ高となった。特にNY時間に入ってからの上昇が顕著であった。結果、昨年11月から意識されてきた50日移動平均線のレジスタンスラインを上抜け、30,000?の心理的節目をトライする展開となった。LME在庫は+30Mt増加、(FSCは11.3日)、キャンセルワラント率は3.0%。売買高は1,581枚。イールドカーブは期近を中心に大幅に上昇している。C-3は275?コンタンゴと前日と変わらず。
昨日の錫価格は上昇した。銅価格の急騰を受け、非鉄金属全体が買い進まれる中、連れ高となったためである。下値はここ数日のとおり、一目均衡表の雲の加減が意識されたようだ。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは11.7日)、キャンセルワラント率は2.65%。売買高は220枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は100?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
(エネルギー)
昨日のNY原油価格は上昇した。下落する、と見ていたのだが一昨日の下げ幅が大きかったことから一旦10日移動平均線のレジスタンスラインをトライする動きになったと見られる。但し米国株が大幅に水準を切り下げた後場以降は上げ幅を削り、10日移動平均線のレジスタンスを下回って引けた。イールドカーブは期近が上昇、期先は略変わらず。Brentも同様にテクニカルな買戻しが入り上昇していたが、NY時間の後場にかけて水準を切り下げる展開となった。イールドカーブはWTIと同様に期近が上昇している。
石油製品も大幅に上昇。RBOBは一昨日の大幅下落の反動から買い戻しが入り、略半値戻しの247.39?まで上昇して引けている。但し原油同様、NY時間後場の株価下落を受けて上げ幅を削っている。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルも大幅上昇。テクニカルな買戻しで上昇していたが、こちらもNY時間の株価調整を受けて上げ幅を削る展開。イールドカーブはパラレルに上昇。ICEガスオイルも大幅に上昇。こちらは一昨日の下げを略取り戻すまで上昇している。但し10日移動平均線のレジスタンスは上抜けできなかった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。
(ひとりごと)
チームのアメリカ人の友人との会話で結構笑ったもの。
彼は極めて流暢な日本語をしゃべる。
日 「会社のそばにあるラーメン屋、知ってる?」
米 「ああ、ジャングルラーメンでしょ」
...すごくまずそうだ。
言わなくても分かると思うが、正解はじゃんがらラーメン