飛び出す絵本

(経済関連ニュース)
・12月独CPI確定値 前年比+3.1%(前月+3.3%)、市場予想+3.1%。食料品価格が下落したものの、エネルギー価格が下落。
・12月ユーロ圏CPI改定 前年比+3.1%(速報比変わらず)。パンや卵、牛乳の価格が上昇した。
・12月英失業者数 前月比▲6,400人の807.7千人(市場予想▲5,000人)、12月失業率は2.5%。失業者数は1975年以来の低水準。
・12月米CPI 前月比+0.3%、コア指数+0.2%(前月+0.8%、+0.3%)、市場予想+0.2%、+0.2%。
・11月対米証券投資 909億?の買い越し。米短期国債や政府機関債等の安全資産が選好された。米国株の買い越しは46億?と前月の302億?の買い越しから大幅減。
・1月米NAHB住宅指数 19(前月改定18(速報比▲1))、市場予想19。
・12月米鉱工業生産 前月比変わらず(前月改定+0.3%(速報比変わらず))、市場予想▲0.2%。設備稼働率81.4%(前月改定81.6%(速報比+0.1%))。
・Q407ニュージーランドCPI 前期比+1.2%(前期+0.5%)、市場予想+1.0%。予想を上回る伸び。
・米国株は大幅上昇後下落に転じ、NYダウは前日比▲34.95?となった。半導体大手のインテルの売上高見通しが市場予想を下回ったこと等が嫌気され、反発し切れなかった。ドルは対円・対ユーロで上昇。ルクセンブルク中銀のメルシュ総裁がユーロ圏の景気拡大に関する下ぶれリスクを指摘したこと等が嫌気された模様。
・中国国家発展改革委員会、国内物価の上昇を抑えるため、植物油、穀物、LPG、乳製品、食肉、鶏卵の値上げを事前承認制に。

穀物市場サマリー)
・大豆は急落。金や原油の下落に加え、中国の国内価格が承認制に変更されたことや米国経済の先行き悪化懸念が重石となった。但し10日移動平均線のサポートは維持した。
・トウモロコシも続落。原油や金の下落に連れる形で値を下げた。そもそも年初からの価格急騰(おそらく運用資金の買い)もあり、割高感があると判断された模様。
・小麦も下落。世界第六位のパキスタンが小麦の輸入を遅らせる(610KMt)と発表したことや、米経済の悪化に伴うファンダメンタルズの悪化懸念から。

非鉄金属関連ニュース)
・貴金属は大幅下落。ドルの反発や原油の下落を受けて軟調に推移。また、年初からドル安を受けた買いが入っていたが、米国経済がリセッション入りした可能性が高い中、株価が大幅に調整したため一旦利益確定の売りが入ったものと見られる。結果、昨年末から維持してきた10日移動平均線のサポートを割り込むこととなった。銀も金に連れ安に。プラチナも大幅下落。アジア時間から金の下落もあって。パラジウムも値を下げた。

・Mexicoの鉱山はGrupo Mexicoの5ヶ月に及ぶストライキへの裁判所の命令に対して抗議する目的で、1日のストを実施。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+4.3MB、ガソリン+2.2MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率▲4.6%
・IEA1月月報
-12月OECD在庫は前月比▲38.1MB(前年比▲123.8MB)、引き続き過去5年平均を下回り、FSCは51.0日に。米国、日本、ユーロ地区で30.7MBの在庫減少
-12月の石油供給は 87.0MB(前月比+870KBD)、OPEC-10、北米、ロシア、ブラジル、中国からの生産が増加したことから。Q407の供給は前年比+1.0MB。
-12月のOPEC生産は32.0MB(前月比+825KBD)、エクアドルUAE、イランの生産増加で。ナイジェリアの生産は不安定で2.2MBDを引き続き下回る。
-OPECの実効スペアキャパシティは2.2MBDであり、その80%がサウジアラビアのもの。
-2007年の石油需要は85.5MBD(前回調査時比+150KBD)、アジアと中東の需要が予想を上回ったことと、気温の低下によって。2008年の需要見通しは前回調査時比横ばいの87.8MBD。米国の景気減速に伴う需要減少が、新興国の需要増加を相殺すると見られることから。
-12月の製油所処理量は74.9MBD。1月の処理量は2月の定修時期の前の駆け込み生産の影響で75.2MBD(前年比+1.3MBD)となる見込み。

(商品市況概況)
「下落」
昨日の商品価格は総じて下落した。一昨日の米国株式大幅安が商品市場でのプレイヤーのマインドを悪化させ、手仕舞い売りを誘った。金も昨年サブプライムローン問題が噴出してから上昇してきたが、一旦利食いに押された格好である。エネルギーは株価の大幅下落を受けたセンチメントの悪化と、昨晩の米在庫統計の在庫増加がマイナス材料となり、一時WTIは90?を下回る局面があった。
 米国経済はリセッション入りした可能性が高く、過去の経験則上、「株価がピークを付けてからリセッション入りしたと判断されるまで10%」「リセッション入りが認識されてから株価が反転するまで18%」下落する可能性が高く期間はどうなるか(過去の実績平均では7ヶ月)は不明であるが少なくとも過去の経験則から言えば株価が反転上昇するにはあと20%近い株価の調整が必要、ということになる。中国などの新興国需要の高まりでコモディティ価格が大きく調整し3年前の水準に戻るとは考えていないが、米国経済の悪化を示す指標が発表され株価が調整している以上、短期的には下落は避けられないものと予想される。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。取引序盤はLME在庫の大幅減少(欧州、米国、韓国)を受けてジリ上がりの展開であったが、10日移動平均線レジスタンスを上抜けできなかったこともあり、NY時間に入ってから大幅に売り込まれた。通常景気が調整局面入りすると過去の経験則上、銅が最も影響を受けやすい。LME在庫は▲3,050Mt減少、(FSCは3.7日)、(キャンセルワラント率は12.6%と上昇している)。売買高は12,149枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに低下。C-3(Cash vs 3M Fwd)は11?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。アジア時間の寄り付きから略前日比マイナスで寄り付き、LME在庫の大幅増加(米国)もあって軟調に推移、NY時間に下げ幅を拡大した。LME在庫は+1,950Mt増加、マレーシア、ドバイで在庫が減少した。FSCは3.0日(キャンセルワラント率は4.4%)。売買高は3,788枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は19?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は下落した。マーケットのセンチメントが米国経済の失速懸念を受けてベア転する中、10日移動平均線のサポートを割り込んで寄り付いた後、水準を切り下げる動きとなった。LME在庫の減少は殆ど材料視されていない。LME在庫は▲25Mt減少、米国で増加、英国で減少している。(FSCは2.1日、キャンセルワラント率は5.4%)。売買高は1,122枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下し、ベアフラットニングしている。C-3は10?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は大幅に下落した。米国経済の悪化に伴う需要減少観測が持続、寄付きから前日比マイナスで寄り付き、終始さえない展開となった。LME在庫の大幅増加(引き続き米国在庫が増加)もマインドを悪化させている(但しシンガポールでは大幅に減少)。弊社は非鉄金属の中でアルミを今年の最も上昇する可能性が高い非鉄金属と予測しているが、足許の景気悪化に伴うマインドの悪化や、特に住宅セクターの落ち込みの影響を受けやすいアルミは、短期的に下押し圧力が大きく掛かっている。LME在庫は+2,850Mt増加、(FSCは8.2日)。(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は8,941枚。イールドカーブの形状は期先を中心に低下し、ベアフラットニングしている。C-3は48?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。取引序盤から前日比マイナスで寄り付いたため、一旦NY時間にかけて上昇する展開となったが、NY時間に入ってから発表された米統計が現在のベアなセンチメントを転換させるような内容でなかったことから下落した。LME在庫の減少は一時買い材料となったが、一瞬であった。LME在庫は▲90Mt減少、ロッテルダムで減少している。(FSCは10.8日)、キャンセルワラント率は2.8%。売買高は1,004枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は295?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は上昇した。一昨日の米国株大幅安を受けて寄付き後、大幅に水準を切り下げ、このコラムで指摘している100日移動平均線のサポートを試す展開となったが、さすがにこのレベルでは買戻しが入り下げ幅を削る展開となった。錫はファンドマネーの影響を受けにくいだけあって他の非鉄金属に比べると大幅な下落とは言えず、年初からの価格レンジを維持していると言える。LME在庫は▲45Mt減少、(FSCは11.4日)、キャンセルワラント率は3.49%。売買高は464枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、フラットニング。C-3は160?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油価格は予想通り大幅に下落した。米国の実需減少や他市場の下落に伴うマインドの悪化を受けてダウンサイドへの意識が高まる中、夜間発表された米在庫統計がベアな内容であったことから統計発表直後に急落した。しかしながらOPEC関係者(ヘリル議長、ヌアイミ等)から増産に慎重なコメントが出されたことやNY時間の午後早い時間までは米株価が買い戻しで上昇していたこともあって、90?を下回るレベルでは買いが入り、下げ幅を削る展開となった。とうとう一目均衡表の雲に突入することとなった。チャート的にはこの雲を下抜けるか否かが焦点となってきそうだ。イールドカーブは期近を中心に下落しWTI/Brentともフラットナーが進行している一方で期先の価格は下落していない。下げ幅はWTIが▲1.2%、Brentが▲1.4%。
 石油製品も下落。RBOBも米在庫統計を受けて略、予想通りの在庫増加となったことや、原油の急落に連れ安となった。しかしこちらも100日移動平均線の大きなサポートラインに近づくレベルでは安値拾いの買いも入り、下げ幅を削る展開となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。下落率は1.4%。ヒーティングオイルも下落。但しピークシーズンであることや在庫の増加が予想を下回るものであったことから下げ幅はRBOBほどではなかった(▲1.2%)。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンパラレルに低下している。ガスオイルは大幅下落、イールドカーブは全ゾーン大幅にパラレルに低下している。

(ひとりごと)
我が子は飛び出す絵本が大好きだ。
乗り物シリーズが特に大好きだ。

だけど、非常に乱暴である。
飛び出す絵本は、飛び出してくるところが醍醐味なのに
我が子は飛び出したところをことごとく引きちぎるのだ。

カミさんがセロテープで修理をしたのだが
消防車は全くはしごが上に伸びなくなり、とても火災に苦しむ人を助けることができるような車ではなくなり
救急車は、病人を乗せるのか、この車が病人なのか分からない有様

でも、確かに飛び出したり動いたりするものは子供の興味を誘うものなので
やっぱり引きちぎってもいいんでしょうかね。
どうでしょうか、そこんところ。