（経済関連ニュース）
・米週間新規失業保険申請者数 407千人（前週改定369千人）、市場予想366千人。カトリーナ襲来直後に迫る水準。
・3月米ISM非製造業景況指数 49.6（前月改定49.3）、市場予想48.5。小幅改善。
・2月ユーロ圏 小売売上高 前月比▲0.5%（1月改定+0.5%）、市場予想+0.2%。ドイツの落ち込みが影響。
・ドルは対ユーロで小幅下落。欧州時間に発表されたユーロ圏小売売上高の予想外の悪化を受けてドルが急伸する局面もあったが、今晩の雇用統計を控えてポジションを傾けたくないとする向きの売りも入り、結局行ってこいで小幅上昇して引けている。対円では急速な日本株の上昇もあってユーロ同様行って来いの展開で、結局小幅円高でひけた。
・日本株は大幅続伸。世界的な極端な金融不安の後退を受け、素材価格の高騰を背景に資源関連株が買われた。米国株は反発。失業保険申請者数の急増を受けて軟調な推移であったが、メリルリンチの資本確保の報道を受け、小幅上昇して引けた。
（穀物市場サマリー）
・大豆は続伸。時間外は堅調な推移となっていたが、ドルが対ユーロで急伸したことを受けて下落した。その後、アルゼンチンの輸出が農民のストライキの影響で滞っていることやドルが再び軟調に推移したことから、結局前日比プラスで引けた。
・トウモロコシは続伸。時間外はドルの急伸を受けて下落する局面もあったが、こちらもその後のドル安の進行も手伝って前日比プラスで引けた。
・小麦価格は小幅高。カンザス・オクラホマ等の主要産地でここ2週間降雨がないことが好感された。またNY時間に入ってからのドル安の進行も相場の支援材料となったようだ。
（非鉄金属関連ニュース）
・金は上昇。時間外は対ユーロでのドル高進行を受けて下落し、NY時間のドル安を受けて上昇する、行って来いの展開。南アの電力公社の電力供給状態が不安定なことも結局支援材料となっている。チャート的には一目均衡表の雲を下抜け仕切れなかった。銀も上昇。
・プラチナは続伸。時間外はドル高の進行で軟調に推移する局面もあったが、ESKOMの電力供給に対する懸念とNY時間に入ってからのドル安の復活を受けて水準を切り上げる展開となった。パラジウムは反発。
・南ア電力供給公社ESKOM「発電に必要な石炭在庫が不足している」。安定した、と思われているが電力供給状況はなお不安定。
（エネルギー関連ニュース）
・米在庫統計 原油+7.3MB、ガソリン▲4.5MB、ディスティレート▲1.6MB、稼働率+0.2%
・IMF9日に発表予定の世界経済成長率見通しは、4.1%から3.7%に引き下げられる見込み（弊社見通しは3.5%）。
(商品市況概況)
「今晩の雇用統計待ち」
昨日の商品相場は軒並み下落した。今夜半に発表される米雇用統計の内容を見極めたいとする向きが多く、一昨日の上昇から一転ポジション調整の売りに押されて下落した。今年は為替レートがテーマであるが、この四半期についてはマクロ経済動向がより重要になると見ている。今回のサブプライムに端を発する信用収縮の影響でQ108の各国経済は悪化している可能性が高い。そのため、Q208は比較的軟調な相場展開になるのではなかろうか。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は上昇した。上海在庫の増加や欧州経済統計の悪化を受けたドル高の進行で取引序盤は軟調な推移となったが、昨日同様、NY時間に入ってから恐らくファンド勢と思われる買いが入り大幅に上昇して結果、行って来いで前日比プラスで引けた。銅に関してはファンドの動きも指摘されているが、LME在庫の継続的な減少とキャンセルワラントの高さが際立っていることが特に非鉄金属Complexの中で価格を高止まらせているようである。LME在庫は+500Mt増加、（FSCは2.2日)、(キャンセルワラント率は19.5%と上昇している（下グラフのオレンジ色の部分参照）)。売買高は6,466枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは略前日と変わらず。C-3（Cash vs 3M Fwd）は136?バックとバック幅を拡大した。
昨日の亜鉛価格は下落した。取引序盤からドル高の進行やLME在庫が米国で大幅に増えたことなどを嫌気して売られたが、NY時間に入ってからのドル安の進行と銅価格の上昇を受けて下げ幅を削る展開となった。結果、一昨日の上昇分を全て吐き出す形で下落することとなった。LME在庫は+3,450Mt増加、FSCは3.8日(キャンセルワラント率は3.5%)。売買高は3,061枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は19?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の鉛価格は上昇した。他の非鉄金属と同じくアジア時間はドル高の進行で軟調な推移であったが、鉛は思いのほか下値が固い状態となっており、10日移動平均線でサポートされたことを確認すると上昇に転じ、100日移動平均線のチャートポイントを上抜けした所から上げが加速、一気に50日移動平均線まで水準を切り上げる動きとなった。LME在庫は+625Mt増加、（FSCは2.1日、キャンセルワラント率は1.3%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は1,345枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇している。C-3は12?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のアルミ価格は下落した。上海在庫の増加やドル高の進行でアジア〜欧州時間は軟調な推移となり50日移動平均線のサポートラインをトライする動きとなったが、為替が再びドル安に転じたことから買い戻しが入り下げ幅を削った。米国経済特に住宅セクターの落ち込みの影響もあってアルミ価格は軟調な推移が続いている。LME在庫は▲250Mt減少、(FSCは9.0日)。(キャンセルワラント率は4.5%)。売買高は7,188枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は49?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のニッケル価格は上昇した。取引序盤はドル高の進行を受けて下値を探る展開となったが、ここ5日間の下落幅が3,000?を超える（10%）ことからNY時間のドル下落を受けて買い戻しが優勢となり、100日移動平均線を回復して引けている。LME在庫の大幅減少も多少は支援材料となったようだ。LME在庫は▲204Mt減少、（FSCは11.6日)、キャンセルワラント率は1.2%。売買高は697枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は218?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の錫価格は上昇した。錫は投機の対象になりにくい商品であることは繰り返しコメントしているが、昨晩は為替動向を受けて行って来いの展開であった。錫のファンダメンタルズは強いため下落局面でも結局、大幅な下落となっていない（インドネシアの輸出の遅れ、コンゴ・ボリビアの鉱山でのトラブル等）。LME在庫は前日比変わらず。（FSCは8.7日)、キャンセルワラント率は7.4%。売買高は275枚。イールドカーブはパラレルに上昇。C-3は105?コンタンゴと前日と変わらず。
(エネルギー)
昨日の原油価格は下落した。アジア時間のドル高の進行で水準を切り下げ、後のドル安で大幅な上昇となったがIMFの経済見通し下方修正観測や今晩発表の米雇用統計を控えてポジション調整の売りに押された模様。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン低下。Brentも同様にNY時間に入ってから下落に転じている。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン低下。直近限月の騰落率はWTIが▲1.0%、Brentが▲1.2%。
石油製品も下落。RBOBも今晩の雇用統計を控えてポジション調整の売りに押された。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下している。直近限月の騰落率は▲1.8%。ヒーティングオイルも下落。NY時間に入ってから一旦30日移動平均線のレジスタンスラインを試したが、このレベルを上抜けできなかったことから引けに掛けて売られた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲1.0%。ガスオイルは上昇。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+3.3%。
（ひとりごと）
新婚旅行でタスマニアに行ったときのこと。
リバークルーズを予定していた。船で渓谷の美しい景色を見ながらのんびりする、というもの。
事前に現地のエージェントから、「ホテルに着いたら、翌朝バスでピックアップする時間を確認してくれ」と言われていたので、
旅行代理店に電話をしてみた。
ところが、予想外の返事が。
「ピックアップはできない」
？？できないって、どういうこと？？
早い話、タクシー拾って船着場に来い、ってことだと思ったので、そういうことか？
と聞くと「いや、とにかくダメ」の一点張り。
困り果ててホテルのコンシェルジュに旅程表をもって相談してみた。
コンシェルジュ（以下C）「どうしました？」
私「明日リバークルーズの予約をしているんだど、ホテルでピックアップできない、といっている。どういうことだろうか？」
C「予定表を見せてくれ．．．」
見た瞬間、満面の笑み。
私「出国する前に確認したら、朝早く迎えに来るといっていたんだが」
C「これは無理だね、諦めたほうがいい」
私「どういうことだ？」
C「他にも良いツアーあるからさ、ほらそこにもウチのホテルがやってるツアーがあるし」
楽しみにしていたのに。ニュージーランド人こぞって私たちをリバークルーズに連れて行ってくれないのか？
私「どうしても行きたいんだが」
C「それなら、絶対無理、というわけでもないが、もしどうしても行きたければ、ここから船着場まで車で5時間、飛行機だと1時間かかる。」
C「出発時間が朝8時だから．．．そうだな。朝2時に出れば不可能じゃないね。」
！！！何たること。
C「車で5時間。結構道はくねっているので、酔うこと請け合いだね。船より酔うと思うよ」
まぁ、イメージ「大阪のホテルに泊まっていて、東京湾クルーズに乗るから、タクシーで迎に着てくれ」といった感じか。
何事も、よーく確認した方がよいです。
