ヒゲ移植

(経済関連ニュース)
・2月日本鉱工業生産指数確報 前月比+1.6%、前年比+5.1%。
・3月中国鉱工業生産 前年比+17.8%(前月+15.4%)。高い生産水準を維持。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比+17千人の372千人、市場予想375千人。2004年来最高の水準。
・4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 ▲24.9(前月▲17.4)、市場予想▲15.0。
・3月米景気先行指数 前月比+0.1%(前月▲0.3%)、市場予想+0.1%。

・ドルは対ユーロで反発。ルクセンブルク ユンケル首相兼財務相が、金融市場はG7の姿勢を誤解していると発言したことを切っ掛けに買い戻しが優勢となった。対円でもドルが買い戻された。
日本株は続伸。米JPチェースの決算がアナリスト予想を上回ったことを受けた米株上昇を受けて、金融株等を中心に物色されたため。米株はまちまち。米主要企業の決算が発表されるが、好悪まちまちで評価が分かれた。発表された経済統計はその悪化が略織り込まれている感も否めず、余り材料視されなかったようだ。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は上昇。特段新規材料があったわけではないが、50日移動平均線でサポートされ、取引序盤のドル安の進行で上昇、その後ドルが上昇に転じたことから大幅に水準を切り下げた。しかしながら最終的にはアルゼンチン農家のスト懸念や原油が高値圏で推移していることなどから買戻しが優勢となり、是実比プラスで引けることとなった。
・トウモロコシは期近が前日比変わらず、期先が上昇。ドル安の進行で上昇した後、ドル高の進行で地合いを弱めた。但し、作付面積の減少観測や原油高の進行もあって、基本、高値での推移が続いており、10日移動平均線がサポートラインとして意識されているようだ。
・小麦価格は下落。ドル・ユーロ動向に振らされ、欧州時間のドル上昇を受けて水準を切り下げた。小麦は新規材料がない中、9?と10日移動平均線の狭いレンジでのもみ合いが続いている。


非鉄金属関連ニュース)
・金は下落。ドルが一時最安値を更新したことから大幅に上昇する局面もあったが、その後のユンケル首相のコメント等を切っ掛けとしてドルが反転上昇したことから引けに掛けて水準を切り下げ、前日比マイナスで引けた。目先10日移動平均線を下値に、50日移動平均線を上値に為替動向に振らされながらレンジワークとなっている。銀価格も小幅下落。ドル安を背景として大幅に上昇していたが、取引後半のドル高の進行の影響で急速に上げ幅を縮小、前日比マイナスで引けた。
・プラチナは大幅に上昇。ドル安や原油高・金の上昇を材料に上昇した。欧州時間にドルが反転上昇したが、南アの状況が不安定な中現物供給に対する懸念が強く、基本しっかりの展開が続いている。パラジウムも小幅上昇。

・Codelco Andina銅山の再開の目処立たず。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油▲2.4MB、ガソリン▲5.5MB、ディスティレート+0.1MB、稼働率▲1.6%(詳細は下記統計速報ご参照)
・米ヘッジファンドBPキャピタル ブーン会長「原油の売り持ちをしていたが、それは間違いだったので、買い戻した。原油価格が150ドルの水準では買わない」
OPEC ヘリル議長「原油は市場に十分供給されている、需要の後退からQ208には在庫が増加する見通しだ」
・フランス港湾労働組合のストの影響で、Fos-Lavera等の港湾が機能せず。

(商品市況概況)
「為替動向で一進一退」
 昨日の商品相場はまちまち。現在の商品市場の主語である為替動向が不安定であったためだ。取引序盤はドル安が大幅に進行したものの、取引後半に掛けてはユンケル首相の為替に関するコメントを切っ掛けとしてドルが買い戻されたことから、為替に影響を受けやすい商品が売られた(金、銅、アルミ、原油等)。
 中国のGDPや鉱工業生産等を見るに、やはり同国の経済は今のところ堅調であり、需要が急速に減少するとは考えにくい。このコラムでも何回か指摘しているように中国や新興国の需要は良好である。特に素材関連の需要は、インフラ整備や国の近代化のための需要であり、当面減速することはなかろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。取引序盤は前日のNY株の上昇を織り込む形で上昇し、一時史上最高値となる8.880?まで上昇した。しかしユンケル首相のドル安に関する発言を受けて高値圏にあったユーロが下落、これに合わせる形で下落し、10日移動平均線のサポートを試す展開となった。とはいえ、Codelcoのストや中国の鉱工業生産の改善といったファンダメンタルズ材料は相場が強いことを示唆しており、大幅な下落とはなっていない。LME在庫は+375Mt増加、(FSCは2.2日)、(キャンセルワラント率は14.6%と上昇している(下グラフのオレンジ色の部分参照))。売買高は11,737枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は96?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。取引序盤は前日の株高・ドル安を好感した買いが入り前日の高値をトライする動きとなった。しかし、ユーロが下落したことから急速に地合いが悪化、結局前日比マイナスで引けることとなった。LME在庫は+1,925Mt増加、FSCは3.9日(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は2,951枚。イールドカーブは全ゾーン低下している。C-3は36?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は下落した。前日の株価の大幅上昇や中国GDPの好調を受けて取引じょばんは堅調な推移となり、10日移動平均線レジスタンスをトライする展開となったが、ドルが対ユーロで強含んだことから地合いが一転、大幅に下落して一昨日回復した100日移動平均線を再び割り込んでしまった。LME在庫は+675Mt増加、(FSCは2.2日、キャンセルワラント率は1.2%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は1,352枚。イールドカーブは期中を中心に全ゾーン低下している。C-3は12?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。前日のNY株上昇や中国の鉱工業生産が好調だったこと、LME在庫の減少、エネルギー価格が急騰していることを受けて堅調な推移であったが、欧州時間のユンケル首相の為替に関する発言を切っ掛けにドルが買い戻されたことから、最も影響を受け易いアルミ価格は反転下落することとなった。LME在庫は▲1,850Mt減少、(FSCは9.0日)。(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は8,820枚。イールドカーブは全ゾーン小幅低下。。C-3は48?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は大幅に下落した。前日のNY株の大幅上昇や中国の鉱工業生産が好調であったことから銅・アルミに連れる形で上昇していたが、ユンケル首相の為替に関するコメントを切っ掛けにドル高が進行したことから急速に地合いが悪化、10日移動平均線のサポートラインを目指して水準を大きく切り下げる展開となった。依然、商品市場で為替動向が非常に重要な価格決定要素となっていることが浮き彫りになった一日であった。LME在庫は+264Mt増加、(FSCは12.1日)、キャンセルワラント率は1.6%。売買高は640枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は170?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。NY株が堅調な推移だったことやユーロ高の進行、LME在庫の減少を背景に朝方〜欧州時間は強含み推移であったが、ユンケル首相のコメントを切っ掛けにドルが反転上昇したことから地合いが悪化、そもそも最高値を更新し続けていることから高値警戒感も根強く、上げ幅を削る展開となった。LME在庫は▲70Mt減少、(FSCは8.1日)、キャンセルワラント率は6.91%。売買高は717枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は15?バックと前日と変わらず。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は上昇し、史上最高値を更新後下落した。OPEC議長が増産に否定的な見方をしたことや、現時点での市場の最大のテーマであるドル安の進行を背景に堅調な推移となったが、ユンケル首相の為替に関するコメントを切っ掛けにドルが反転上昇したことから地合いが変わり、上げ幅を削る展開となり、最終的に前日比マイナスで引けた。イールドカーブは期近が下落、期先は上昇している。Brentも上昇後、下落している。直近限月の騰落率はWTIが▲0.1%、Brentが▲0.2%。
 石油製品はまちまち。RBOBは週半ばの統計で需要が減少しているにも関わらず需給が逼迫(稼働率の低下で)していることが確認されたことから、折からのドル安で原油価格が高騰していることもあり、堅調な推移となった。計発表直後の原油の下落に連れる形で下落したが、在庫の減少が稼働率の低迷に伴い顕著であり、需要の減少が明確であるにも関わらず需給が逼迫していることから上昇に転じ、290?の節目を上抜けて大幅な上昇となった。イールドカーブはパラレルに全ゾーン上昇。直近限月の騰落率は+0.6%。ヒーティングオイルは下落。こちらは統計がベアな内容であったことや、原油価格の下落に素直に反応する形で水準を切り下げた。イールドカーブは期近が下落、期先は小幅上昇している。直近限月の騰落率は▲0.5%。ガスオイルも下落。イールドカーブは全ゾーン低下している。直近限月の騰落率は▲0.7%。

(ひとりごと)
今日は頭髪の日らしい。

最近中年、といわれる歳に突っ込んできているのでだんだん自分の髪が心配になってきた。
話を聞くところに拠れば、若いうちに白髪が多い人ははげない。
らしい。

私の隣に座っているKさんも、結構白髪が多いので、ハゲることはなかろう。
一方私といえば、一本も白髪が生えていない。
日々髪を触っていると、なんとなく、細く、しんなりしてきている気がする。
恐らくそれは気のせいではない、と思う。
なので、早く白髪が生えてくれないか、とちょっと真剣に思ったりするのだが
そんな私の思いとは裏腹に、髪ではなくて、ヒゲの方に白髪が生え始めた....

こっちはなくならないのね。髪がなくなっても。

将来はヒゲを頭に移植するか。