ばあさん

(経済関連ニュース)
・5月米中古住宅販売 前月比▲4.7%(前月改定+7.1%(速報比(+0.8%))、市場予想▲3.0%。
・5月米卸売在庫 前月比+0.8%(前月改定+1.4%(速報比+0.1%))、市場予想+0.6%。売上高 前月比+1.6%(前月改定+1.6%)、在庫比率1.08ヶ月(前月1.09ヶ月)。
バーナンキ議長、破綻投資銀行の受け皿機関設立等の破たん処理制度設立を提唱。

・ドルは上昇。FRBの証券会社向け貸し出し延長の可能性を示唆したことなどが材料視された。原油の下落も後追い的にドルを押し上げる材料となった。原油とユーロ、どちらが先に下落したのかという議論はあるが小職はユーロ下落が原油相場を押し下げる効果の方が大きいと考えている。ドルは対円でも上昇している。

日本株は大幅反落。先行き景気の不透明感から金融や輸出関連株を中心に売られた。アジア株はまちまち。中国拓商銀行の増益見通しを受けて上海A株は再び上昇。インドSensexは下落している。米国株は上昇。原油大幅安を受けた買い戻し等で大幅に上昇している。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は続落。中西部の天候好転予報や、ドル高・原油の大幅続落といった周辺材料に押され、10日移動平均線のサポートラインを大きく割り込み30日移動平均線をトライする動きとなった。しかしながらこのレベルを割り込むには材料不足であり、引けに掛けては買い戻しが優勢となった。イールドカーブは期先の下げ幅が大きいようだ、。形状的にはバックを維持。

・トウモロコシ価格も続落。USDA発表のレポートで87.3百万エーカーの作付が進んだ(3月比+1.9%)ことや原油価格の大幅続落、ドル高の進行が材料視され、10日移動平均線を下回り、30日移動平均線をトライする動きとなった。イールドカーブは期近ゾーンがパラレルに低下している。

・小麦価格は行って来いで小幅高となった。しかしながらファンダメンタルズの弱さに加え原油の下落やドル高進行といったマイナス材料が多く、10日移動平均線を上値として頭重い推移が続いている。イールドカーブの形状は略変わらず、コンタンゴは維持。

非鉄金属関連ニュース)
・金は続落。ドル高進行・原油下落を受けてインフレヘッジ需要が減少したことが要因。また価格の上昇に伴う宝飾品需要の減少観測も根強く、じりじりと水準を切り下げる動きとなっている。
 足許の大幅なドル安の進行と、株価の軟調な推移を受けて質への逃避の観点から金価格は大幅な上昇となった。しかしながらECBの利上げ実施と、先々の利上げに関して前向きなコメントがトリシェ総裁から出なかったこともあって、週末に掛けて弱含む展開となっている。ECBの利上げ打ち止め観測もあってしばらくは現状レベルでの推移が続くこととなろう。今のところ一次回帰分析の結果では現在のドル価格は比較すると引き続き割安なレベルにあり、テクニカルな買いは入り易い(金価格=1,222.4×ドル・ユーロ-976.38)。これはもしユーロが1.6?まで下落して場合には980ドル程度までの上昇があってもおかしくないことを意味している(尚、現状の為替レートを用いるならば945?程度であり、上げ余地はそれほど大きくはない)。また同時に著しい金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている。WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる。このことは価格上昇が需要を減少させることの証左であり、著しい価格上昇に伴う需要減少の可能性は視野に入れておくべきである。
 NY銀は上昇。ドル高・原油安を受けて下落したが、以前強力なレジスタンスであった17.5?線がサポートとして意識されており、この水準は割り込めずに引けている。

・NYプラチナ価格は続落。著しい原油価格の上昇が自動車離れを引き起こしており、触媒需要が後退するとの見方と、原油の下落ドル高が進んだことなど、需給面に加え周辺材料も下落を示唆するものが目立つようになってきたことから下落が続いている。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。もう一つの材料はそもそもの需要減少リスクである。エネルギー価格の高騰が自動車離れを引き起こし始めており、触媒需要の落ち込みの可能性は否定できない。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面、高い水準で堅調な推移が続くことになると考えている。目先1,950?線を下回るかどうかがポイントとなるが、その水準を下回った場合には5月2日の安値である1,835?が意識されようか。
 NYパラジウム価格も続落。ドル高・原油の下落、プラチナの大幅下落を受けて売られた。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲2.1MB、ガソリン+0.7MB、ディスティレート+1.6MB、稼働率±0.0%
・イラン核開発停止に向けて各国が示した包括案に対する回答に、核開発の停止に関するコメントは含まれていなかった模様。

(商品市況概況)
「エネルギー価格の下落が地合いを悪化」
 昨日のコモディティ市場は軒並み下落した。ここまで相場を押し上げてきた材料の1つであるドル安の進行が、一旦歯止めが掛かる形でドル高方向にこの2日間動いていること、全ての経済活動のコスト上昇に寄与していた原油価格がこの2営業日大幅な下落となったことが要因である。このコラムで指摘しているとおり、原油価格の上昇は「生産者のコストを上昇させ、供給の減少を引き起こし相場の押し上げ要因になりえる」訳であるが、ここ数日は全く逆のことが起きている。鶏と卵の議論であるが、小職は(i)そもそもの価格高騰に伴う景気の減速&需要の減少、(ii)ドル高の進行、がこの下げを誘発したと見られる。しかしながらどの商品も中期的なサポートライン(サイクルの長い移動平均線)を下回っておらず、中期的な下げ局面入りしたと考えるのは早計であろう(エネルギー供給に著しい不安定さをもたらすハリケーンシーズンはこれからが本番)。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。ペルーのスト終了の報道やドル高の進行、原油の下落に象徴される「極度なインフレ懸念の後退」が相場を下押しした。また著しく高い水準がそろそろ需要に悪影響を及ぼすのではとの見方も多く、銅は不冴えな展開となり、100日移動平均線を割り込んで引けることとなった。特にNY時間に入ってからの下げ幅が顕著であった。LME在庫は+100Mt増加、(FSCは2.3日)、(キャンセルワラント率は5.1%)。売買高は12,574枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に下落し、ベアフラットニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は165?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。取引序盤は打診買いによって上昇していたが、ドル高が維持されたことや原油価格の続落といったマイナス材料を受けて下落に転じ、特に顕著にNY時間に下落した。ここ数ヶ月そうであるが、NY時間の極端な上昇や下落は、何らかのポジションの整理が行われていることを示唆している。しかしながら1,800?のコストレベルを下回る水準での生産調整観測から買い戻しが入りやすく7月4日の安値1,750?が強く意識された。LME在庫は▲700Mt減少、FSCは4.5日(キャンセルワラント率は3.2%)。売買高は3,850枚。イールドカーブは期近の下げ幅大きくベアスティープニング。C-3は29?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は前日比変わらずであった。上昇後、下落。エネルギー価格の大幅続落が再び自動車需要を喚起するのではとの期待感と、1,500?が下値として意識されていること、キャンセルワラント率の上昇もあって10日移動平均線レジスタンスをトライする動きとなったが、この水準を上抜けできなかったことや銅価格の下落、ドル高の進行もあって引けにかけては下落し略行って来いの展開であった。LME在庫は▲500Mt減少、(FSCは4.2日、キャンセルワラント率は7.2%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は2,664枚。イールドカーブは期近が上昇、期先が下落しフラットニングしている。C-3は13?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は大幅に下落した。中国Chalcoの合弁会社が電力不足の影響で生産を停止したとの報道を受けてアルミ相場は高騰していたが、2営業日連続で原油価格が大幅に下落したことやドル高の進行を受けて一転大幅な下落となった。原油価格の下落は電力コストを押し下げるため、コスト割れ生産者の再稼動の可能性を高めるため、価格押し下げ効果が大きい。とはいえ、エネルギー価格は依然として高止まっており先々の生産削減の可能性がなくなったわけではない。LME在庫は+1,675Mt増加、(FSCは9.5日)。(キャンセルワラント率は2.5%)。売買高は18,222枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく、ベアフラットニングしている。C-3は49?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。新規個別材料は特になく、原油安・ドル高の進行で商品自体が軟調に推移するのと同時に20,000?ラインが意識され、比較的狭いレンジでのもみ合いとなった。引き続き10日移動平均線レジスタンスとして意識されている状況である。LME在庫は▲12Mt減少、(FSCは10.9日)、キャンセルワラント率は5.8%。売買高は864枚。イールドカーブは全ゾーン上昇している。C-3は152?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。錫固有の新規材料がない中、原油価格の大幅続落やドル高の進行といったマイナス材料を受けて30日〜50日移動平均線の間でのレンジワークとなった。原油価格の下落は電力価格の下落を誘発するため、特に錫やアルミといった中国の電力供給の影響を受け安い非鉄金属にとっては原油価格の下落は売り材料となり易い。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは0.0日)、キャンセルワラント率は16.25%。売買高は316枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン低下し、ベアフラットニング。C-3は32?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は大幅に下落した。ドル高の進行と価格高騰に伴う需要減速の可能性といったファンダメンタルズ材料、周辺材料の両要因で大幅な続落となった。10日移動平均線のサポートラインを割り込んだ辺りから下げが加速し、NY時間にかけて大幅に水準を切り下げる動きとなったが、30日移動平均線ではサポートされて引けている。1ヶ月程度のスパンで見た場合にはまだ大幅な調整の可能性が低いことを示唆している。WTIイールドカーブは期近が下落しフラットニングの動き。Brentも下落し、WTIと同様に30日移動平均線でサポートされて引けた。Brentのイールドカーブは期近の下げ幅大きくベアフラットニング。足許WTI/Brentとも期近がディープなコンタンゴとなっている。産油国の増産開始やWTIイールドカーブの形状に大きな影響を与えていると考えられるクッシング在庫が期近をコンタンゴ化させている。直近限月の騰落率はWTIは▲4.1%、Brentは▲4.2%。
 石油製品も下落。RBOBも原油の下落を受けて水準を切り下げる動きとなったが、30日移動平均線のサポートラインを割り込んだことから下げが加速した。尚、この水準を大きく下回っていたのは1月中旬までであり、実に6ヶ月振りの大幅下落である。しかしながら50日移動平均線ではサポートされて引けた。イールドカーブは全ゾーン低下しているが需要減少観測から期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲3.7%。ヒーティングオイルも下落し、30日移動平均線を割り込んだ。要因は原油の下落である。引き続きクラックスプレッドが示すようにヒーティングオイル(含むディーゼルオイル)の需要は旺盛であるが、さすがに足許の原油お大幅調整には抗えなかったようだ。イールドカーブは期近の下げが大きいが全ゾーン低下。直近限月の騰落率は▲4.1%。ICEガスオイルも大幅に下落。前日引けレベルプラスで寄り付いたが、その後原油が大幅に続落したことから地合いが悪化、30日移動平均線を一気に下抜け、50日移動平均線でサポートされて引けている。イールドカーブは期近の下げが大きいが全ゾーン低下している。直近限月の騰落率は▲4.1%。

(ひとりごと)
我が子にウチのばあさんが歌を歌って聞かせていた。

迷子の迷子の子猫ちゃん
あなたのおうちはどこですか
あなたに聞いても分からない

...分からないから泣いているんじゃないでしょうか。
(皆分かっていると思いますが、「お家を聞いても分からない」が正しい歌詞です)
歌は正確に歌って欲しいものである。
が、感じ入ったのは大体、途中まで歌って分からないと歌うのを止めちゃうじゃないですか
でも彼女からは適当でも歌ってやろうという気概が感じられた。
大正生まれ、恐るべし。