腹痛狂騒曲-その2

(経済関連ニュース)
・6月米景気先行指数 前月比▲0.1%(前月改定▲0.2%(速報比▲0.3%))、市場予想▲0.1%。
・米ワコビアQ208決算は過去最悪の89億?の赤字に。

・ドルは対ユーロで上昇。ポールソン財務長官が強いドルへの支持を表明したほか、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁が利上げの必要性を指摘したことが買い材料となった。ドルは対円でも上昇している。
日本株は急反発。先週〜今週の初めに掛けて発表された米金融機関の決算が、悪化してはいるものの市場予想を上回るものがあったことから一旦買い戻しが入った模様。上海A株は小幅安、インドSensexは大幅上昇、ブラジルBovespaは大幅に下落している。Dax、FT250はしっかり。米国株は上昇。原油価格の下落や大手金融機関の決算が軒並み市場予想の範囲内であることから材料折込済であり反発した模様。6月から下回り続けてきた10日移動平均線を回復していることもチャート的に買いを入れ易い環境にあったようだ。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は反発。ドル高や原油安を受けて下落していたが、一目均衡表の雲の下限で辛うじてサポートされて引けている。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに上昇している。
・トウモロコシ価格は大幅に下落。一目均衡表の雲を割り込んだこと、原油価格とガソリン価格が大幅に調整していること、産地の天候好転といったマイナス材料が重なり、軟調な推移となっている。チャート的にダブルトップを形成していることから短期的に急落のサインが出ている。下値の目処は5月29日の安値である573?が意識されているが、本日この水準を下回るかどうかがポイントになろうか。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。
・小麦価格は小動きの後、上昇。特段材料はないが「代替家畜飼料」としてその割安感が注目されている小麦は比較的堅調な推移となっている。イールドカーブの形状は略変わらず。

非鉄金属関連ニュース)
・金は大幅に下落。ドルの対ユーロでの上昇や、原油価格の大幅な下落といったマイナス材料を受けて10日移動平均線を割り込んで下落している。但し総じて相場は行って来いの展開が続いており、少なくとも今年から来年に掛けて恒常化すると見られるドル安傾向が金相場を支えると考えている。
 短期的に金価格は堅調に推移すると考えている。地政学的リスクの高まりや、米景気の後退懸念に伴う恒常的なドル安傾向、株式市場のパフォーマンスの悪化、といった材料を受けて安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は、質への逃避で物色されると見ておくべきである。但し今のところ一次回帰分析の結果では現在の金価格はほぼ一次回帰直線状に位置し、テクニカルな売買が行われるような環境にはない(金価格=1,188.3×ドル・ユーロ-924.75。これはもしユーロが1.6?まで下落して場合には977ドルに相当)。但しまた同時に金価格の上昇が宝飾品需要を落ち込ませている可能性が高く(WGCの発表によればQ108の宝飾需要は前年比▲21.5%の454.4Mtに、世界最大の金消費国であるインドの需要は前年比▲50%の102.1Mtに落ち込んでいる)。価格上昇局面での下押し圧力となりえるため、金価格は当面高値で安定推移すると見ておくのが妥当であるといえよう。
 NY銀も大幅に下落。10日移動平均線を割り込んで寄り付いた後、力なく下値を探る動きと成った。原油下落、ドル高進行が材料視された。

・NYプラチナ価格は大幅に下落。原油価格の下落に伴う金の下落や、ドル高の進行、年初からの原油価格の高騰で車離れが定常化している可能性があることなども地合いを悪化させた。結局5月2日の安値1,835?を下回り大幅な下落となった。(相反するが)景気後退に伴う自動車需要の落ち込み懸念などから需要の減速の可能性が高まり、一旦5月2日の安値である1,835?を試す動きとなった。本日は1,800?を割り込むかどうかが最大の焦点に。
 中期的な見通しについてプラチナは、為替・ファンダメンタルズの両要因で堅調な推移になると考えている。2008年の需給は711キロオンスの、2009年に関しても458キロオンスの供給不足になると考えられ、年内については米金利低下を背景としてドル安傾向が持続すると見られるためである。価格上昇に対するリスクシナリオは、プラチナ価格が上昇し代替品としてパラジウムが代用品として利用されるリスクであろう。今のところディーゼル車向けに用いられているパラジウムは全体の10%程度であり、これは将来的には25%程度まで上昇すると考えている。また地上在庫の多さがこうした不足分を補うと見られることから、結局のところ生産不足分は相殺されニュートラルになる可能性があることも相場の下押し材料となりえよう。もう一つの材料はそもそもの需要減少リスクである。エネルギー価格の高騰が自動車離れを引き起こし始めており、触媒需要の落ち込みの可能性は否定できない。しかしながらやはり南アの生産状態が電力価格の上昇やその他のコストの上昇等で不安定であることから当面、高い水準で堅調な推移が続くことになると考えている。この一連の相場下落で7月5日の安値である1,930?を下回ったことから、ドル高進行で大幅に下落した5月2日の1,835?が次のサポートラインとして意識されようか。
 NYパラジウム価格も続落。材料は景気減速に伴う需要自体の減少懸念と原油や金・プラチナの下落である。足許の下値の目処は5月7日の安値である417?を下抜けしたことから400?が次のターゲットに。
 今後パラジウムの価格は上昇すると考えている。プラチナ価格の高騰に伴う代用品需要の高まりが期待されるためだ。プラチナのところでもコメントしているように、プラチナ触媒がパラジウム触媒に置き換わることによる需要増加や、宝飾品にパラジウムが用いられる可能性がある。しかしながら非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。
・ICSG 1-4月需要は供給を108KMt上回る。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+3.2MB、ガソリン+1.9MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率+0.6%
・米でパイプライン・ターミナルの運営を手がける新興企業SemGroupが原油先物関連取引で32億ドルの損失を計上、破綻。

(商品市況概況)
「調整局面続く」
 昨日のコモディティ市場はエネルギー価格の下落を受けて再び下落した。熱帯性暴風雨がそれたことや、米エネルギー関連企業の破綻といったマイナス材料を受けて地合いが悪化している。但し、このように価格が下落してくると前回の生産国・産油国会議で増産を約束した産油国の減産(需要減少を理由に)の動きが出始める可能性も否定できず、エネルギー価格の下落にはそろそろ歯止めが掛かると見ている。いずれにしても夏場のピークシーズン前に、短期的に売り材料が重なったことで一旦調整しているだけであると考える。
 毎日繰り返し書いているが、現在のコモディティ市場で最も重要な2つのポイントは、(i)エネルギー価格の高騰に伴う生産コストの上昇→生産減少、(ii)素材価格の高騰に伴う世界の需要減少、をどのように判断していくか、ということであるが今のところ新興国の需要が急速に落ち込むとは考えにくく当面は(i)の生産調整の方が強く相場に影響を与えると見られ、引き続きアップサイドのセンシティビティが高い状態が続くと考えている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。ICSGの報告で年初4ヶ月が大幅な供給不足となったことが好感されて上昇していたが、ポールソンの強いドル支持発言等を受けたドル高の進行が切っ掛けとなり、原油価格が下落したことからここ数ヶ月間原油の上昇を背景に上昇してきた銅も調整を余儀なくされ、寄り付き比ではマイナスとなった(前日比ではプラスで引けている)。但し、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば、依然需要は堅調であり、コンセントレートの供給不足もあって大幅な調整の可能性は低かろう。今のところチャート的には一目均衡表の雲の下限でサポートされる形となっている。LME在庫は+600Mt増加、(FSCは2.5日)、(キャンセルワラント率は8.2%)。売買高は6,736枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先を中心に小幅上昇し、ブルフラットニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は221?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。取引序盤は銅の上昇やLME在庫の大幅減少といったプラス材料を受けて上昇していたが、欧州時間からドルが強含んだことを切っ掛けに原油やその他のコモディティ全般に売りが入ったことから亜鉛も地合いを悪化させ上げ幅を削り、結果前日比マイナスで引けることとなった。しかしながら依然、1,800?のコストラインに近づくレベルでは安値拾いの買いも入りやすく、今後に関してもコストベースである1,800?を下回る可能性は低いと考えている。生産調整の影響は徐々に出てくると考えられることから亜鉛価格は引き続き堅調な推移になると考える。LME在庫は▲1,225Mt減少、FSCは4.6日(キャンセルワラント率は6.7%)。売買高は4,010枚。イールドカーブは期先を中心に全ゾーン低下し、ベアフラットニングしている。C-3は13?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は上昇した。ピークシーズンに入りしているバッテリー需要の高まりやLME在庫が完全に減少トレンド入りしたこと、キャンセルワラント率の高まりが材料視され、エネルギー価格の下落や銅価格の下落はあったものの総じて堅調な推移となった。チャート的に10日移動平均線が50日移動平均線を下から上に抜けるゴールデンクロスとなっており、テクニカルに買いが入り易い地合いとなっていることもCTA等の買いを誘ったと見られる。LME在庫は▲650Mt減少、(FSCは3.8日、キャンセルワラント率は7.6%ここ数週間でキャンセルワラント率は上昇している。)。売買高は3,095枚。イールドカーブは期近、期先とも下落しているが期近の上げ幅が大きく、ブルスティープニングしている。C-3は13?バックとバック幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は大幅に下落した。原油価格がイラン問題の緩和観測で軟調な推移となったことや上海在庫の大幅増加(+3,144Mt)が端的に嫌気され、また、チャート的にも30日移動平均線を下回って寄り付いたことから終始軟調な推移となり、とうとう50日移動平均線も週末の価格下落で下回ることとなった。LME在庫は▲1,075Mt減少、(FSCは9.8日)。(キャンセルワラント率は2.0%)。売買高は12,534枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく、ベアフラットニングしている。C-3は50?コンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。エネルギー価格の下落やアルミの大幅調整といったマイナス材料を受けて軟調な推移となった。但し20,000?ラインは割り込まずに引けている。LME在庫の欧州での減少が続いていることが下支え材料になっているようだ。中国がオリンピック期間中工業向けの電力供給を制限し、域内のニッケル需要も減少(ステンレス生産の減少)するのではとの見方からトレンドがベア転している可能性は高い。当面ニッケルはは20,000?から22,000?のレンジが続くことになると考える。LME在庫は▲174Mt減少、(FSCは10.1日)、キャンセルワラント率は3.4%。売買高は811枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は167?コンタンゴと前日と変わらず。
 昨日の錫価格は下落した。原油価格の下落、ドル高の進行が嫌気されて下値余地を探る動きとなった。しかしながらファンダメンタルズに大きな変化のない中、他の非鉄金属価格動向とは関係なく比較的堅調な推移となっている。供給環境の悪化と同時に、原油が急速に調整色を強めていることからどうしても方向性が出にくい。LME在庫は▲70Mt減少、(FSCは5.5日)、キャンセルワラント率は7.74%。売買高は202枚。イールドカーブは期先を中心に低下しベアスティープニング。C-3は30?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日の原油価格は続落した。メキシコ湾で発生している熱帯性暴風雨が油田地帯を回避する見込みとなったことやドル高の進行から大幅な下落となった。また、米パイプライン運営会社のSemGroupが先物取引で大幅な損失(恐らくこの下落局面での損失発生なので、買いポジションを保有していたと予想される)が発生、破綻に追い込まれたことも手仕舞い売りの思惑を誘い大幅な下げとなった。この下落によって一目均衡表の雲に突入、じりじりと水準を下げる動きとなっている。目先、一目均衡表の雲の下限と100日移動平均線が重なる122?をサポートできるかどうかが大きなポイントとなる。先進国での需要は減少しているものの、中国やインド、ロシアといった新興国の需要が急速に減少する可能性は低いことから、下値ではしっかり買いが入ると見ておりハリケーンシーズンを控えていることもあって大幅な調整は現時点では想定していない。WTIイールドカーブは期近を中心に低下しベアフラットニング。Brentも期近の下げ幅が大きくいが、カーブは略フラットな状態に。直近限月の騰落率はWTIは▲2.5%、Brentは▲2.4%。
 石油製品も下落。RBOBは節目の100日移動平均線をトライする動きとなったが、昨日に関してはこのレベルではサポートされた。クラックマージン縮小の影響で生産が不冴えであるが、FSCベースでの在庫水準は5年平均を回復しており、需要の弱さもあって足元調整色を強めている。イールドカーブは期近の下げが大きい。直近限月の騰落率は▲2.3%。本日はこの100日移動平均線を下抜けるか否かが大きなポイントとなろう。ヒーティングオイルも下落。材料は原油の下落である。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.9%。ICEガスオイルも大幅下落。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.8%。

(ひとりごと)
2人、エレベーターに向かう。
宴会場は15階の表示。
2人の指が同時に15階を押す。
15階にはトイレはちゃんとあるんだろうか。

この上りのエレベーターにこういう状態で乗っている時間、つらいんですよね。
ほら、詳細の説明は避けますが、重力が、ね。下のほうに、ね。
なーんて考えているうちに15階に到達。
いつもは同乗している人に先に下りてもらう私であるが、今日ばかりはそんなことは言っていられない。
電車出発まで後10分。

脱兎のごとくエレベーターから飛び出し、トイレに走った。
しかし。である。
このオタク風の人、猛烈に足が速くて
あっという間に私を追い越して、先にトイレに入ってしまった。
そう。
彼が入ったことで1個しかないトイレは満室。

もう、本当にここでもらすかも知れない。

と、半分泣きそうになって(37歳にもなって、泣くってのも情けないが)。
電車出発まで後8分。
地球滅亡まで後200日。
こんなパニック状態でもふと、宇宙戦艦ヤマトを思い出してしまう自分が恨めしい。

とにかく、この15階のトイレは使えない。
先ほどのトイレは3人並んでいた。
逸れに対しトイレの数は2つ。
1人、3分かかるとして、もう既存でトイレに入っていた人は出てしまったと仮定し
1階のトイレを使うために待たねばならない最低所要時間は3分。こちらも3分。
しかし、こっちのトイレの数は1つ。
もしオタクが長時間使った瞬間にもらすか、遅刻するか、という2種のリスクを取ることになる(この間0.2秒)。
よって、ためらわずに私は1階のトイレに戻った。


神様!!!

空いてましたよ。1つ。
しかも0.2秒の間にまったく考慮に入れていなかった「新たな行列の発生」もなく。

あーあ。
今回もどうでもいいところで運を使ってしまったな...
おい、なんてのんびりしてる場合じゃないでしょ。
電車発射まで後3分30秒。

...何とか間に合いましたよ。
お客さんも、私が朝の18分の間にこんなドラマがあったなんて
知りもしないんでしょうね...
このレポートを読んで気づくんでしょうか。