パーティ

(商品市況概況)
「各国政府・中央銀行の対応で相場は一喜一憂」
 昨日のコモディティ市場は軒並み反発した。各国中央銀行がドル供給で合意したと発表されたことがドル安を誘発し、ドル建資産の買い戻しが進んだためである。短期的には相場の押し上げ材料となるが、米投資銀行を巡る経営悪化問題に根本的な解決が見られない限りは、政府・金融当局高官の発言を受けて相当ボラタイルな展開が続くことになろう。

(経済関連ニュース)
・8月英小売売上高 前月比+1.2%(前月改定 +0.9%(速報比+0.1%))、市場予想▲0.5%。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比+10千人(前週改定445千人)、市場予想440千人。
・9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 3.8(前月▲12.7)、市場予想▲10.0.
・8月米景気先行指数 前月比▲0.5%(前月改定▲0.7%(速報比変らず))、市場予想▲0.2%。

・ドルは対ユーロで続落。米政府がAIGの救済策を発表したものの、市場の混乱が継続していることからドルは対ユーロで軟調な推移となった。円は対ドルで下落。米政府が聞き回避の目的に恒久的な危機対策を策定するとの観測が好感された模様。というよりも円が軟調
日本株は大幅に下落。米金融危機が米上位投資銀行にも拡大するとの見方から、金融機関株を中心に幅広く売られた。米株は急反発。米国政府が恒久的な金融危機対策に乗り出すとの観測が好感されたことや、株の空売り規制が導入されたことから買いが膨らんだ。
穀物市場サマリー)
・大豆価格は下落。特段目立った新規材料がない中、生産地がハリケーンアイクの影響を受けたことやドル安の進行といったプラス材料と、景気悪化のマイナス材料を受けてもみ合った。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに低下している。
・トウモロコシ価格も下落。ドルの下落、生産地のハリケーン被害といったプラス材料はあるものの既に織り込み済みであり、一目均衡表の雲に頭を抑えられて水準を切り下げた。ややテクニカルな売買による値動きであった。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに低下している。
・小麦価格も下落した。前日の大幅上昇の反動の側面が強い。しかし、南半球が再び乾燥気候で生産が減少する可能性が高まってきたことや、ドルが再び急速に弱含んだことといった支援材料も多く、下値も堅いとの印象。イールドカーブは全ゾーン小幅低下。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は大幅に上昇。各国中央銀行が協調してドルの供給を行う、との報道を受けてドルが対ユーロで軟調に推移したことや、有事の金買いで上昇した。これにより2営業日連続の暴騰となり、一気に主要なチャートポイントを上抜けすることとなった。一時はキャッシュ化の動きが加速したが、実物資産で流動性も高い金が再び選好されることとなった。各国中央銀行も金の購入に関して前向きなコメントをしている。
 足許、米国の金融危機が収束する気配がなく、ユーロ圏の景気が鈍化し始めていることによる極端なドル安が修正される動きがあったのだが、再びドル安が加速している。同時に地政学的リスクの高まり、原油価格が依然高止まっていることなどから安全資産であり、市場規模のうちの半分近くが投機資金である金は質への逃避で物色され易く、堅調な推移となった。先々ドルは政治リスクも巻き込みながら極めて不安定な推移が続くと見られ、安全資産の金は「当面高値で安定推移」することになると考える。
 NY銀も暴騰したが、こちらは金と同様の安全資産との色彩弱く、30日移動平均線で頭を抑えられることとなった。

・NYプラチナも上昇。ドルが軟調に推移したこと、大幅に調整していた株価が回復したことなどが好感された。しかしながら需要減少の見通しは根強く、10日移動平均線レジスタンスで頭を抑えられることとなった。一方1,000?に迫る水準では安値拾いの買いも相応に入り、下値はしっかりしているとの印象である。
 中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考える。世界経済への影響が大きい米景気の悪化、GM、フォードといった自動車産業の景況感悪化に反映される自動車販売の減少に伴う触媒需要の減少観測を受け、このコラムで指摘してきた需要減少のリスク要因の影響が大きくなってきている状況であるためだ。しかしながら南アフリカの生産が安定しない環境下、環境に配慮した自動車の需要は堅調であることも鑑みれば大幅な調整にはなりにくいと考える。また、プラチナ価格が大きく下落したことから、代替品としてのパラジウム需要の増加が期待ほどには増加しないことが予想されることも、プラチナ価格の下支え要因となろう。
 NYパラジウムもプラチナの上昇につれる形で上昇した。
 今後パラジウムの価格は軟調に推移すると考える。プラチナ価格が自動車向け需要の減少観測とドル高の進行で下落しているため、代替品として需要が減少すると見られるためだ。また、非常に多い地上在庫(弊社見積もりではチューリッヒに8百万オンス、ロシアに10百万オンスの地上在庫があると見ている)が、価格の上限を押さえることとなろう。

(エネルギー関連ニュース)
・特になし。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。というよりも、下落後上昇、その後下落で結果的に前日比小幅マイナスとなった。世界的な景気悪化懸念の高まりを受けて価格は調整していたが、各国中央銀行のドル供給報道を受けてドルが軟調に推移したことから買い戻しが優勢となり、上昇。しかし10日移動平均線と7,000?のレジスタンスは強く、このラインを上抜けできずに引けに掛けては水準を切り下げる展開となった。世界経済の失速懸念が急速に台頭し始めていることが相場の地合いを悪化させており、この動きはしばらく続くと見られる。しかし今のところ引き続きコンセントレートの供給懸念は根強く、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準の高さを鑑みれば下値は限定されるとの見方に変更はない。LME在庫は+175Mt増加、(FSCは3.9日)、(キャンセルワラント率は10.3%)。売買高は14,396枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近が低下、期先が上昇しフラットニングが進行。C-3(Cash vs 3M Fwd)は22?バックとバック幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。亜鉛価格も前日の流れを受けて下落したが、その後の中央銀行のドル供給報道を受けて上昇、30日移動平均線レジスタンスを上抜けすることができず、引けに掛けては水準を切り下げて引けた。今後に関しては引き続き軟調な推移が予想されるものの、コスト割れの生産者も増加していると考えられることから1,600?を下回る水準までの下落は現時点では考えにくく、他の下げしろのある商品に比べれば調整余地は少ないと考えられる。亜鉛の需要は強くないが、大生産国であるはずの中国の輸入が前年比で増加傾向を辿っていることや、その他生産者の価格下落時の生産調整の可能性が高いことから底堅い推移が続いている。LME在庫は▲275Mt減少、FSCは4.7日(キャンセルワラント率は4.1%)。売買高は6,188枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。C-3は29?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。相場展開は銅や亜鉛と同じく、ドル安を受けて上昇した後、移動平均レジスタンス(この場合10日移動平均線)に頭を抑えられて水準を切り下げることとなった。今後も景気の悪化とともに自動車向け需要が減退すると予想されることからしばらくは軟調な推移となろう。LME在庫は▲1,400Mt減少、(FSCは3.0日、キャンセルワラント率は11.8%。)。売買高は2,102枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニング。C-3は11?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。LME指定倉庫への現物搬入の動き(倉庫会社が積極的に営業しているらしい)が続き、LME在庫が大幅に増加したことから軟調な推移となっていたが、中央銀行のドル供給の報道を受けたドル安の進行で一時大幅に上昇する局面はあったが、総じて相場の地合いが良くないことから引けに掛けて売られ、とうとう2,500?ラインを下回るに至った。当面は景気悪化に焦点が当たり下値余地を探る展開が続く可能性が高まってきたが、将来の中国からのアウトフローの明確な減少懸念もあって、下落局面では安値拾いの買いも入りやすく一本調子の下落にはならないだろうとのスタンスである。しかしいずれにしても米金融不安が拡大する可能性が高い中、予断を許さない状況が続くことになろう。LME在庫は+10,900Mt増加、(FSCは11.7日)。(キャンセルワラント率は1.5%)。売買高は14,493枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きく、ブルスティープニング。C-3は52?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。前日の流れを受けて軟調な推移となった後、ドル安の急速な進行を受けて上昇、その後再び下落に転じた。この下落により、8月6日にマークした直近安値の17,370?を下回り、さらに下値を探る動きとなっている。17,000?を下回った場合、次の明確なチャートポイントは存在せず、15,000?までの下落も視野にいれねばならなくなってきた。LME在庫は+378Mt増加、(FSCは12.1日)、キャンセルワラント率は2.7%。売買高は2,499枚。イールドカーブは期近を中心に大幅に下落し、ベアスティープニングしている。C-3は195?コンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫が再び減少に転じたものの、17,500?ラインを下回ったところから下げが加速、途中、中央銀行のドル供給に伴うドルの急落はあったものの全く意に介さず、錫価格は大幅に水準を切り下げることとなった。インドネシアや中国の生産輸出状況に改善が見られない中(インドネシアは悪化)、ファンダメンタルズを材料にしっかりとした推移が続くと考えているが、足許のセンチメントは完全にベア転してしまった。LME在庫は▲295Mt減少、(FSCは5.8日)、キャンセルワラント率は2.44%。売買高は656枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。C-3は85?バックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇した。米在庫統計とドル安の進行で大幅に水準を切り上げた前日の流れを受けての上昇となった。昨晩の中央銀行のドル供給報道もドル安を促し、相場を押し上げた。しかしながら10日移動平均線を上回るレベルでは売り圧力も強く、10日移動平均線を下回って引けている。イールドカーブは期近が上昇し、手前コンタンゴ、期先バックの状態が復活した。Brentも上昇したがこちらは期先の上げ幅が大きく、ブルスティープニング直近限月の騰落率はWTIは+0.7%、Brentは+0.4%。
 石油製品はまちまち。RBOBは、ハリケーンの相次ぐ襲来による在庫の減少によって需要が旺盛ではないものの需給がタイトな中、ドル安の進行に伴う原油価格の上昇を受けて一時大きく水準を切り上げたが、その後の原油の下落に連れ安となった。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇。直近限月の騰落率は+0.8%。ヒーティングオイルは小幅安。相場の展開は殆ど同じであったが、結果的に前日比マイナスであった。週次の需要は季節性を無視して明確に減少を始めており、需給がタイトな状況が継続するかどうか不透明な状況下、上値は抑えられている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.5%。ICEガスオイルは上昇。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。直近限月の騰落率は+2.1%。

(ひとりごと)
英語が苦手な私は、ドラえもんの「ホンヤクコンニャク」が欲しいと、何度も思ったものだ。
しかし、時代の流れと技術の発達により、翻訳ソフトなるものがこの世に存在することを知ったのは、つい5〜6年前のことである。

で。

その頃一緒のチームであったW君と「ISDA」の契約書に関して話をしていたところ

「やっぱりこれ、日本語に全部訳した方が良いよな」

という話になり、手分けをして訳すことになったことがある。
ちなみにISDAデリバティブ契約を結ぶときに使う、国際標準の雛形みたいなものである。念のため。

しかし。

全く翻訳が進まない。
で、しばらくしたらW君が「翻訳ソフト」なるものがあることを発見、早速使ってみることにした。
どんな文章に翻訳されるか。
すばらしい日本語になるのだろうか。

待つこと5分。

できましたヨ。翻訳が。
えーなになに

「Aをパーティでもてなしなさい」

って...もてなしなさい!?
デリバティブの契約でもてなしたりなんかしたら、きっと当局に捕まっちゃいますよ!!
なんだかなぁ。
Party Aって、Party、動詞もあったんだ...
出だしから出鼻をくじかれた。
仕方ないのでそこのもてなすくだりを、パーティーAに書き換える。

もぅ。
と、更に読み進むと

「Bもパーティでもてなしなさい」

ああああああああ、やっぱりこうなっちゃうのね、やっぱり...
と、いうことで全く役に立たない、ダメソフトであった。

お手元に持っている人がいたら、やってみてください。