(商品市況概況)
「まちまち」
昨日のコモディティ価格はまちまちであった。大幅下落とユーロ高の進行を受けて非鉄金属は総じて反発、エネルギーはNY時間の株上昇を受けて上昇する局面はあったものの、総じて様子見気分強く略前日比変わらずであった。貴金属はまちまち、穀物は上昇している。
(経済関連ニュース)
・10月英インフレ率 前年比+4.5%(前月改定+5.2%)、市場予想+4.8%。
・10月米PPI 前月比▲2.8%(前月改定 ▲0.4%)、市場予想▲1.9%。1947年の統計開始以来最大の下げ幅。コア指数 +0.4%(前月+0.4%)、市場予想+0.1%。
・9月対米証券投資 662億?の買い越し(前月210億?の買い越し)。
・11月米ホームビルダー協会指数 9(前月改定14(速報比変わらず))、市場予想14。
・ドルは対ユーロで上昇。10月のPPIが大幅に低下したことから米国債が選好されたため。対円では行って来いでほぼ変わらずであった。
・日本株は大幅下落。前日のNY株の下落を受けて軟調に推移していたが、メガバンクの決算が総じて悪化していることなどを嫌気し、金融関連株が売られた。不動産などのインフレ関連株も軟調に推移した。米国株は反発。売り込まれていたエネルギー関連株等に買い戻しが入った。金利低下も支援材料に。
(穀物市場サマリー)
・大豆価格は小幅下落した。米中西部での降雨が収まり、乾燥気候が継続する見込みで収穫が進むと期待されたため。但し10日移動平均線を中心にもみ合う現状には大きな変化はなく、小動きであった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。
・トウモロコシ価格も下落。生産地の天候改善を受けた収穫進捗期待と、ドル高の進行で売られた。但し10日移動平均線を割り込むには至っておらず、小幅な調整であった。イールドカーブは全ゾーン小幅低下。
・小麦価格は続落。一時、強含む局面も見られたがドル高の進行や大豆・トウモロコシの下落に押される形で10日移動平均線を下回る水準まで売り込まれた。ここ数日のチャートは上髭の長いローソク足となっており、頭重い推移となっている。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。
(非鉄金属関連ニュース)
・NY金は小幅安。ドルが対ユーロで強含んだことから小幅安となった。引き続き10日移動平均線を挟んでもみ合い推移となっている。
今後については、1990年台以降、最も急速な速度で進行するドル高が金価格の下押し材料になることが予想される。欧州景気も悪化し、同時にドル需給の経常的な逼迫がドル高をもたらしているためだ。ドル/ユーロ相場と金価格の一次回帰分析の結果、現在の価格はドル安に転じない限りは概ね140?程理論値から高い状態である。よってこのままのドル/ユーロ水準が続くのならば金価格は600?〜620?まで下落する必要がある。同時にETFの残高も減少しており、相場の下押し材料となると予想される。当面はリスク資産からの撤退の動きを受けて下値を探る動きが続くことになろう。
NY銀は上昇。銀に割安感が出ていることから買いが入った。但し、10日移動平均線が上値として強く意識されている。"
先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、金はロングが116,351(前週比 ▲1,815)、ショートが52,392(前週比 +2,421)となったことから、ネットで63,959(前週比 ▲4,236)となった。銀はロングが30,913(前週比 ▲1,815)、ショートが11,287(前週比 +2,421)となったことから、ネットで18,686(前週比 ▲2,454)となった。
・NYプラチナも上昇。ジョンソンマッセイの比較的Bullishなレポートを受けて小幅上昇した。そもそも価格水準が春先から大幅に調整し割安感が出ていることも買いを誘ったようである。工業品としての色彩の強いプラチナは、株の下落といったマイナス材料を受けて水準を削る動きとなった。結果的に30日移動平均線で頭を抑えられている。しかし、信用不安を背景にする供給不安といった新たな相場へのプラス材料が台頭し始める中、800?を下値に底堅く推移している。
急速に進行するドル高と経済状況の悪化を受けて、プラチナ価格は大幅に調整してきた。中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考えているものの、現在の水準は売られすぎであると考えられる。プラチナ生産の70%を占める南アの電力問題は4-5年解決の目処が立っていない。一方でアジアを中心とした自動車需要は比較的堅調に推移すると見られ、環境面から米国もプラチナの消費を増やさねばならない(AngloPlatの見通しでは普及率が5-8%であればさらに300キロオンス〜500キロオンスの需要増が見込まれる。)。こうした環境下、2008年、2009年のプラチナ需給は各々181キロオンス、458キロオンスの供給不足の状態になると考えており、供給不足が地上在庫で相殺されると期待されるものの信用不安が高まる中供給途絶のリスクは高いと考えておくべきだろう。但しこのシナリオのリスクは自動車需要が予想を上回ってさらに悪化した場合である。
NYパラジウムは特段材料のない中、一目均衡表の雲に上値を抑えられ小幅低下。今後パラジウムの価格はジリ高の展開になると考える。環境規制の高まりから引き続きプラチナ・パラジウム需要が高まりな需給の改善観測が根強い上、チャート的には10日移動平均線が30日、50日移動平均線を下から上に抜けており、チャート的にも買いサインが出ているためだ。しかしその上の雲は極めて厚く250?を上回っての上昇は考えにくい。また、チューリッヒ、ロシア、その他の地区の地上在庫が各々8百万オンス、10百万オンス、2百万オンス程度あると見られることや、ドルが上昇サイクルに入っていることが価格の上昇を抑えることになろうか。"
・ジョンソンマッセイ、2008年のプラチナ需給は7.5Mtの供給不足。南アの電力不足の影響で、供給量は前年比▲4.2%の195.3Mtに。
需要は自動車触媒の落ち込みや価格上昇、景気低迷の影響で宝飾品販売も減少するが、中国や新興国の需要拡大で前年比▲2.3%に留まり、202.8Mtに。価格は700〜1,400?で推移する見込み。
・米Freeport、691人を解雇。
(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+1.0MB、ガソリン±0.0MB、ディスティレート+0.7MB、稼働率±0.0%
・OPEC 2009年原油需要 86.68MBD(前回見通し比▲530KBD)に下方修正。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は上昇した。取引序盤から軟調な推移となり、下値を探る動きとなったが、11月13日の直近安値を更新できなかったこともあり、欧州時間のユーロ高・ドル安進行を受けて安値拾いの買いの動きが活発となりNY時間にかけて上昇、その後住宅関連統計が不冴えであったことから10日移動平均線で頭を抑えられて引けた。ファンダメンタルズに立ち返れば、コンセントレートの継続的な不足や中国の需要が高い固定資産投資に見られるように堅調であることや、信用市場の収縮に伴う鉱山案件の資金調達難等から供給サイドも安泰ではないことから需給は中長期的にはタイトになると予想されるものの、景気の先行きの不透明感が強まっていることから低い水準で不冴えな展開が続いている。LME在庫は+2,675Mt増加、(FSCは5.5日)、(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は8,675枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近を中心に上昇している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は52?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の亜鉛価格は上昇した。取引序盤は軟調な推移となったものの、欧州時間にドルが対ユーロで弱含んだことから上昇に転じた。その後、NY時間に発表された住宅関連統計が不冴えであったことから引けに掛けては上げ渋ったが、30日移動平均線を上回るレベルまで上昇することとなった。足許の価格下落で多数の生産者がコスト割れになっていると予想されることや、価格の大幅下落で売られすぎの水準にあることも事実であり、10日移動平均線を下値として比較的堅調な推移が続いている。LME在庫は▲50Mt減少、FSCは5.7日(キャンセルワラント率は1.7%)。売買高は4,144枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇。C-3は11?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の鉛価格は上昇した。取引序盤こそ軟調な推移となったが、LME在庫の大幅減少や欧州〜NY時間に掛けてのユーロ高・ドル安の進行を受けて安値拾いの買いが入り上昇した。しかしその後、住宅関連統計の悪化を受けたセンチメントの悪化で上げ幅を縮小した。毎日繰り返しコメントしているが、LME在庫のけ継続的な減少(昨日も減少)に反映されるように電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であると考えられ、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは強相対的に強いことが鉛価格を高止まりさせており、比較的堅調な推移となっている。LME在庫は▲1,475Mt減少、(FSCは1.8日、キャンセルワラント率は11.8%。)。売買高は1,338枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーン上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は16?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のアルミ価格は上昇した。取引序盤は株価が軟調に推移していることもあって前日の流れを受けて下値を探る動きとなったのだが、そもそも生産者がコスト割れになっている可能性が高いこともあってアルミの割安感は根強く、欧州時間〜NY時間に掛けてのドル安の進行で買いが入り上昇することとなった。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベルを下回るレベルまで価格が下がっていると見られることから買い戻しが入り易い地合いであるのも事実だろう。LME在庫は+7,900Mt増加、(FSCは14.7日)。(キャンセルワラント率は0.8%)。売買高は6,565枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。C-3は50?コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のニッケル価格は上昇した。取引序盤は他の非鉄金属と同様、前日の流れを受けて下値を探る動きとなったが、欧州時間のドル安進行を受けて買い戻しが優勢となり上昇して引けた。但し10日移動平均線を上回って上昇するほどの力強さは見られない。しかし同時に、アルミや亜鉛と並んで限界コストの水準が低く(11,000?程度)、下値も堅いとの印象である。LME在庫は+372Mt増加、(FSCは15.6日)、キャンセルワラント率は0.9%。売買高は839枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は139?コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の錫価格は下落した。前日比マイナスで寄り付いた後、シンガポール・マレーシアで在庫が大幅に増加したことで地合いが悪化、基準線(25日移動平均線)をトライする動きとなった。インドネシアや中国の生産輸出状況に改善が見られない中需給はタイトであるといえ、今後も下値は堅いと見ておいたほうがよい。しかし、こうした価格上昇も不安定な株価動向に左右され易い地合いであることから、神経質な推移になる易いことは認識しておくべきだろう。LME在庫は+170Mt増加、(FSCは3.5日)、キャンセルワラント率は1.94%。売買高は335枚。イールドカーブは全ゾーン低下しているが、在庫増加の影響により期近の下げが大きい。唯一バックになっている非鉄金属である。C-3は120?バックとバック幅を縮小した。
(エネルギー)
昨日のNY原油は結果的に下落した。株の軟調推移を受けてアジア〜欧州時間に掛けて下落、その後のユーロ高・ドル安を受けて上昇、株の伸び悩みを受けて最終的に下落、という感じであった。イールドカーブは期中の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率はWTIは▲1.0%、Brentは▲0.9%。
石油製品も下落。RBOBも株の不冴えの影響もあってジリ安の展開。イールドカーブは期近を中心に低下している。今のところ10日移動平均線が上値として強く意識されており、明確なサポートラインが存在しない。直近限月の騰落率は▲3.4%。ヒーティングオイルも下落。イールドカーブは期近の下落幅が大きい。直近限月の騰落率は▲1.9%。ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲4.6%。
(ひとりごと)
お昼に築地に行くチャンスがあったので
テレビで時々取り挙げられている「海鮮ひつまぶし」なるものを食べてみた。
要はバラちらしで、その上にうにが乗っていて
1-バラちらしとして食べる
2-うにを混ぜてうに飯として食べる
3-出汁を掛けて茶漬けにして食べる
の3種類の味が楽しめるというのが売り。
バラちらしは残ったり切れ端の魚介類がたくさん入っているので、それだけでも楽しい。
無理に綺麗な切り身が乗っている必要性がないところがこの料理の強みである。
それに、まとめて口に運べるので食べ易い、というメリットもある
まずこれで1杯
2杯目以降はお店の人が作ってくれる
うにと干瓢のみじん切りを残りのちらしに混ぜ込んでいくのだ
うにが混ざった海鮮丼の美味しいこと。
個人的には「もったいないことを」と思うのだが、うにの新しい食べ方に感動
まぁ、うにのパスタを食べるような感じである
これで2杯目
最後に出汁を掛けてお茶漬けとして3杯目
これもすっきりしていて美味しい
相当満足である。
お店の板さんに聞くと、「社長が京都の人で、出汁の使い方が上手い」んだそうだ
確かに、うなぎに出汁を掛けるうな茶はあるけど、酢飯に出汁を掛けたものは今までなかった
要は、「既存のものの使い方」である。
今日のお昼は大変勉強になりました。