携帯電話とストレス-その2

(商品市況概況)
ボラティリティの高さを再認識」
 昨日のコモディティ価格は軒並み下落した。年末に大規模な破綻がなかったことや、各国経済対策への評価が高まる中、年初から株価が上昇、AIGインデックスの比率が上昇したコモディティを中心にコモディティ価格は上昇を続けていたが、昨晩発表された米民間雇用統計の悪化を受けて株価が調整、加えて米石油在庫統計で原油・石油製品在庫が市場予想を上回る大幅な増加となり原油価格が大幅に調整したことが、コモディティ市場のセンチメントを悪化させたようだ。このコラムでもコメントしているが、「景気が回復しているわけではない」ことから、行き過ぎた下落局面で修正が入るのと同じように、行き過ぎた価格上昇時には調整が置き易い地合いにあることは忘れてはならない。
 脆弱な経済状態の中にあることが、相場を不安定にさせており、変動率の高い相場展開になる可能性が高いことを再認識する1日であったと言える。

(経済関連ニュース)
・12月ユーロ圏PPI、前年比+3.3%%(前月改定+6.3%)、市場予想▲1.0%。前月比ベースでは▲1.9%と1981年以来最大の落ち込み。
・12月米ADP民間雇用者数 前月比▲693千人、市場予想▲495千人。2001年の統計開始以来、最悪の水準。

・ドルは対ユーロで下落。米民間雇用統計の悪化に伴い、景気後退への懸念が台頭したことから。円も対ドルで大幅に上昇している。
日本株は続伸し、7連騰。米景気刺激策や円安の進捗等のプラス材料を受けて輸出関連業種を中心に物色された。商品価格が年初から堅調であることを背景に資源関連株も買われた。米国株は下落。米民間雇用者数が市場予想を上回る減少になったことや、アルミ大手のアルコアの減産計画発表などが嫌気された。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は大幅に下落。そもそもドル/ユーロ相場との比較感で割高感があったこともあり、昨晩のNY時間の石油在庫統計を受けて大幅に原油が調整したことや、株価の下落もあって利食い売りに押された。下落の過程で200日移動平均線を下抜けたことも下げを加速させたようである。
 今後については、ドル/ユーロ相場と金価格の一次回帰分析の結果、現在の価格はドル安に転じない限りは概ね120ドル程理論値から高い状態であることから、730ドル近辺まで下落する可能性があると考えているが、安全資産としての金の需要は高まっており下げ幅は限定されることとなろう。100日移動平均線である810ドルが目安になると考える。
 NY銀は大幅に下落。金の下落と年初から上昇基調を維持していた各国株価が大幅に調整したことから、工業品である銀に調整圧力が強まった。しかし、100日移動平均線一目均衡表の雲の上限が重なる11ドル近辺は意識されているようで、この水準を維持して引けている。

・NYプラチナは続伸。商い高が細っているために実情を反映しているとは言いがたいが、供給サイドの調整や環境面を意識した自動車向け需要の増加が見込まれていることなどから堅調な推移が続いてる(ビッグ3の破綻が回避されたことも買い材料。目先100日移動平均線が上値として意識されている。
 急速な実体経済の悪化を受けて、プラチナ価格は大幅な調整後、冴えない展開が続いている。中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考えているものの、現在の水準は売られすぎであると考えられる。プラチナ生産の70%を占める南アの電力問題は4-5年解決の目処が立っていない。一方でアジアを中心とした自動車需要は比較的堅調に推移すると見られ、環境面から米国もプラチナの消費を増やさねばならない(AngloPlatの見通しでは普及率が5-8%であればさらに300キロオンス〜500キロオンスの需要増が見込まれる。)。こうした環境下、2008年、2009年のプラチナ需給は各々181キロオンス、458キロオンスの供給不足の状態になると考えており、供給不足が地上在庫で相殺されると期待されるものの信用不安が高まる中供給途絶のリスクは高いと考えておくべきだろう。但しこのシナリオのリスクは自動車需要が予想を上回ってさらに悪化した場合であるが、政府の救済策が一応好感されているようであり年末時点の危機的な状態からは脱しつつあると考えている。
 NYパラジウムも小幅上昇。プラチナの上昇が買い材料となった。10日移動平均線が30日移動平均線を下から上に抜けており、短期的に上昇トレンド入りした可能性がある。しかしながら景気悪化は持続していることから引き続き上値は限られることになりそう。

・米アルコア、この3ヶ月間で3回目の生産削減を実施。この結果生産能力は18%(750KMt)減少。正社員を13,500人削減、契約社員1,700人も削減。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油+6.7MB(市場予想+0.9MB)、ガソリン+3.3MB(+1.0MB)、ディスティレート+1.8MB(+1.1MB)、稼働率+2.1%(±0.0%)。
・ロシア、欧州向けのガス供給が事実上完全停止に。欧州各国はガス備蓄の取り崩しを開始。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。AIGインデックスへの投資比率引き上げや絶対水準の低さ、株価の上昇を背景に買い進まれてきたが、LME在庫が欧州を中心に大幅に増加したことが嫌気され50日移動平均線を上値に頭重い推移となり、NY時間の民間雇用統計の悪化を受けてさらに水準を切り下げる動きとなった。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはないものの、中国政府や米国の経済対策が実体経済に影響を及ぼし始めるのは春先以降になると見られ、年初からの上昇が短期的に継続するかに関しては疑問符が付く。LME在庫は+7,825Mt増加、(FSCは7.0日)、(キャンセルワラント率は1.3%)。売買高は12,530枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3(Cash vs 3M Fwd)は33ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。欧州時間に銅価格が下落したこと等を背景に頭重い推移となったが、夜間の米民間雇用統計の悪化を受けて株価が調整したことから下落に転じた。しかし、価格下落に伴う生産者の生産調整圧力も強く、下値は限られかつ、景気悪化に伴う需要の減少観測を受けて上値も限られ、10日移動平均線〜100日移動平均線のレンジワークとなっている。LME在庫は+125Mt増加、FSCは7.9日(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は5,715枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は25ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の鉛価格は下落した。冬場のピークシーズンであることから鉛在庫は減少しているものの、欧州〜NY時間にかけての株価の下落を受けて地合いが悪化、鉛も下落を余儀なくされ、再び50日移動平均線を下回ることとなった。とはいえ景気が悪化したものの、電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であり、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは相対的に強く、下値も限られている。同時に、基本的に景気が回復したわけではないため上値は限られると考えておいたほうがよさそうだ。LME在庫は▲325Mt減少、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は1.6%。)。売買高は1,856枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。C-3は8ドルバックとバック幅を縮小した。
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫の増加が続いていることや、株価が年初からの上昇が続いていたことや米民間雇用統計の悪化を材料に下落したこと、原油価格の調整といったマイナス材料を受けて水準を切り下げた。しかし大手生産者の生産調整の動きが活発化し始めていることから、30日移動平均線は辛うじて維持して引けている。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベル(1,750ドル程度)を大きく下回って価格が下落していることからそろそろ下げ止まると見ている。LME在庫は+13,250Mt増加、(FSCは21.6日)。(キャンセルワラント率は0.4%)。売買高は11,145枚。イールドカーブは期近を中心に上昇し、ブルフラットニングしている。C-3は36ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。AIGインデックスへの比率引き上げや生産者による減産報道、株価の堅調推移を受けて100日移動平均線をトライする動きが続いていたが、昨日この100日移動平均線を上回れなかったことに加え、年初から上昇していた株価が経済統計の悪化を背景に下落に転じたことから地合いが悪化し、水準を切り下げる動きとなった。LME在庫は+42Mt増加、(FSCは20.3日)、キャンセルワラント率は0.7%。売買高は1,734枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく、ベアフラットニングしている。C-3は87ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は下落した。各国株が経済統計の悪化を受けて反落したことや、LME在庫のアジア周りでの増加、50日移動平均線レジスタンスラインを抜けることができなかったために水準を切り下げる動きとなった。しかし30日移動平均線は維持して引けている。インドネシアや中国の生産輸出が増加していると見られ、アジア域内の錫在庫は増加が続いていることに変わりはないが、同時に価格水準の低さが安値拾いの買いを誘発しており下値も堅い。但し、イールドカーブバックワーデーションの状態であることを見るに不況下においても需給が逼迫していることが伺えるが、アジア周りの在庫増加はイールドカーブのフラット化を進行させる可能性があるため、引き続きLME在庫には注目したい。LME在庫は+195Mt増加、(FSCは7.7日)、キャンセルワラント率は4.84%。売買高は382枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は125ドルバックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は大幅に下落した。ロシアの欧州向けのガス供給が完全に停止する中、前日引けレベルで堅調な推移となっていたが、NY時間に発表された米民間雇用統計が統計開始以来の大幅な悪化となったことから再び景気の先行きに対する楽観論が後退、次いで発表された米石油在庫統計で原油・石油製品在庫とも予想を上回る増加となったことが嫌気され下げが加速することとなった。イールドカーブは期近を中心に下落し、再びスティープニングすることとなった。WTIの直近限月の騰落率は▲16.2%と、下げ率、という意味ではこの7年で最大となった。Brentも略同様の相場展開でNY時間にかけて下落。イールドカーブは期近が低下し、ベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲11.3%。
 石油製品も大幅に下落。RBOBは在庫統計を受けて原油が下落したことや、RBOB自体も在庫統計での在庫増加が確認され、FSCが5年平均レンジを上回ったこと、一目均衡表の雲の下限がレジスタンスとして意識されたことから大幅な下落となった。結果、50日移動平均線を下回ることとなった。直近限月の騰落率は▲11.7%。ヒーティングオイルも下落。材料は原油・RBOBと同様である。但し米在庫統計でFSCの悪化が確認されたことから比較的下げ幅は限定されたようだ。イールドカーブは期先の下げが大きく、ベアフラットニング。直近限月の騰落率は▲5.7%。ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲2.9%。

(ひとりごと)
最近携帯が薄くなってきましたよね。
上着のポケットに入れていても余り邪魔にならないぐらいに。
しかし、昨日気づいたのだが薄すぎるとそれはそれで不便なことも多い。

例えば

薄すぎて、「ポケットに携帯を入れている」のを忘れてしまって、携帯をどこかに置き忘れても気づかない

とかである。
なので、「忘れないように」食事の時にも机の上に携帯を置く人が増えているのに気づいた。
あれって、「人と食事しているのに携帯を気にしているなんて許せない」って思っていたけど
実は無意識に、「置き忘れてしまわないように」目に見えるところにおいてるだけなんじゃないでしょうかね。
ま、ハンドバッグに携帯を入れている女性は、薄かろうが、厚かろうが関係ないんでしょうけど。
いずれにせよ、同席している人に軽い不安感を抱かせる、という点で薄くなったことが結果的に不便といえば不便である。

それと

余り薄すぎるので、手で必ず持っていないと電話できない、ということだ。
昔の携帯は重く、大きかったので、首と肩で携帯を挟んで両手を使えることができたのだが
今の携帯は薄すぎてそれをやるのが大変だ。

特に

年末年始、首を寝違えて首が引き続き回らない私にとっては
携帯を首と肩で挟むのは、地獄の責め苦のようにキツかった。

ということもあって、「首と肩ではさみ易い携帯」を是非とも作って欲しいものだ。