(商品市況概況)
「米雇用統計を控えて小動き」
昨日のコモディティ価格は小動きであったが、前日の流れを受けて総じて下落している。一昨日の米民間雇用統計の悪化を受けて再び市場の注目が実体経済に移りつつある中、今晩発表予定の米雇用統計が良い数字にならないのではとの見方が強く、総じて冴えない展開となった。
(経済関連ニュース)
・英中銀、政策金利を0.5%引き下げ、1.5%に。
・12月米ADP民間雇用者数 前月比▲693千人、市場予想▲495千人。2001年の統計開始以来、最悪の水準。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲24千人の467千人(前週改定491千人(速報比▲1千人))、
・11月米消費者信用残高 前月比▲79億ドルの2兆5,700億ドル(前月改定▲28億ドル(速報比+7億ドル))、市場予想 前月比変わらず。
・ウェーバー独連銀総裁「2009年の国内成長率の下方修正を迫られる可能性がある」。そもそも2009年は▲0.8%、10年は+1.2%と予想していた。
・ドルは対ユーロで下落。米民間雇用統計の悪化に今晩発表される米雇用統計が悪化するとの見方が強まったため。円も対ドルで上昇している。
・日本株は下落。米民間雇用統計の悪化を受けて大幅に調整した。米国株はまちまち。今晩の雇用統計を控えて。
(非鉄金属関連ニュース)
・NY金は大幅に上昇。ドルが対ユーロで続落したことが材料視された。しかし、200日移動平均線の大きなレジスタンスラインは下回って引けている。
今後については、ドル/ユーロ相場と金価格の一次回帰分析の結果、現在の価格は大幅なドル安に転じない限りは730ドル近辺まで下落する可能性があると考えているが、安全資産としての金の需要は高まっており下げ幅は限定されることとなろう。下値の目処は100日移動平均線である810ドルが目安。
NY銀は小幅下落。工業品である銀は株価が冴えない場合、価格にマイナスの影響が出易いが、昨日に関しても100日移動平均線と一目均衡表の雲の上限が重なる11ドル近辺は意識されているようで、この水準を維持して引けている。
・NYプラチナは続伸。個別の新規材料はないものの、ドル安が続いたことから100日移動平均線のレジスタンスを試す動きとなった。
急速な実体経済の悪化を受けて、プラチナ価格は大幅な調整後、冴えない展開が続いている。中期的な見通しについてプラチナは、低い水準で安定すると考えているものの、現在の水準は売られすぎであると考えられる。プラチナ生産の70%を占める南アの電力問題は4-5年解決の目処が立っていない。一方でアジアを中心とした自動車需要は比較的堅調に推移すると見られ、環境面から米国もプラチナの消費を増やさねばならない(AngloPlatの見通しでは普及率が5-8%であればさらに300キロオンス〜500キロオンスの需要増が見込まれる。)。こうした環境下、2008年、2009年のプラチナ需給は各々181キロオンス、458キロオンスの供給不足の状態になると考えており、供給不足が地上在庫で相殺されると期待されるものの信用不安が高まる中供給途絶のリスクは高いと考えておくべきだろう。但しこのシナリオのリスクは自動車需要が予想を上回ってさらに悪化した場合であるが、政府の救済策が一応好感されているようであり年末時点の危機的な状態からは脱しつつあると考えている。
NYパラジウムは小幅下落。10日移動平均線と100日移動平均線の間の狭いレンジでのもみ合いが続いている。"
・米アルコア、この3ヶ月間で3回目の生産削減を実施。この結果生産能力は18%(750KMt)減少。正社員を13,500人削減、契約社員1,700人も削減。
(エネルギー関連ニュース)
・レバノンからイスラエルにロケット弾が発射される。
(非鉄金属)
昨日の銅価格は下落した。米民間雇用統計の悪化を受けて再び景気に対する悲観的な見方が広がる中、下値を探る動きとなった。今晩の米雇用統計の内容を見極めたいとする向きも多く、総じて前日の流れを引き継ぎ冴えない展開であった。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはないものの、中国政府や米国の経済対策が実体経済に影響を及ぼし始めるのは春先以降になると見られ、年初からの上昇が短期的に継続するかに関しては疑問符が付く。LME在庫は+6,375Mt増加、(FSCは7.1日)、(キャンセルワラント率は1.0%)。売買高は9,970枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先の下げ幅大きく、ベアフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は34ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。
昨日の亜鉛価格は下落した。目だった新規材料のない中、前日の流れを引き継ぎ軟調な推移となった。但しコスト割れ生産者の生産抑制の動きに対する警戒感もあり、10日移動平均線でサポートされて引けている。結局、10日移動平均線〜100日移動平均線のレンジワークとなっている。LME在庫は+5,000Mt増加、FSCは8.0日(キャンセルワラント率は1.8%)。売買高は3,910枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は24ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の鉛価格は小幅上昇した。冬場のピークシーズンであることから鉛在庫は増加しているものの、ドル安の進行等もあって小幅高となった。景気が悪化したものの、電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であり、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは相対的に強く、下値も限られている。同時に、基本的に景気が回復したわけではないため上値は限られると考えておいたほうがよさそうだ。LME在庫は+150Mt増加、(FSCは1.9日、キャンセルワラント率は1.7%。)。売買高は1,658枚。イールドカーブは略パラレルに上昇している。C-3は8ドルバックと前日と変わらず。
昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫の増加が続いていることや、エネルギー価格の下落、株の不冴えが材料視された。大手生産者の生産調整の動きが活発化し始めていることから、大幅に水準を切り下げる動きにはならなかったものの、一昨日辛うじて維持した30日移動平均線は割り込んでしまった。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベル(1,750ドル程度)を大きく下回って価格が下落していることからこれ以上の下落には追加の材料(大企業の破綻等)が必要であると考える。LME在庫は+23,825Mt増加、(FSCは21.8日)。(キャンセルワラント率は0.4%)。売買高は6,911枚。イールドカーブは略パラレルに小幅低下。C-3は35ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日のニッケル価格は下落した。米民間雇用統計の悪化等の経済の悪材料を受けて水準を切り下げる動きとなった。コスト割れ生産者の生産削減の動きが見られるため、コストベースと考えられる11,000ドルを割り込む展開にはなっていない。LME在庫は▲108Mt減少、(FSCは20.3日)、キャンセルワラント率は0.7%。売買高は1,956枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は83ドルコンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。
昨日の錫価格は下落した。各国株が経済統計の悪化を受けて続落したことが材料視された。しかし、ドル安の進行等もあって(錫はドル/ユーロとの相関が高い)、引けに掛けては買い戻しが入り辛うじて30日移動平均線を回復して引けている。インドネシアや中国の生産輸出が増加していると見られ、アジア域内の錫在庫は増加が続いていることに変わりはないが、同時に価格水準の低さが安値拾いの買いを誘発しており下値も堅い。但し、イールドカーブはバックワーデーションの状態であることを見るに不況下においても需給が逼迫していることが伺えるが、アジア周りの在庫増加はイールドカーブのフラット化を進行させる可能性があるため、引き続きLME在庫には注目したい。LME在庫は▲35Mt減少、(FSCは7.7日)、キャンセルワラント率は4.92%。売買高は302枚。イールドカーブは略パラレルに低下している。C-3は80ドルバックとバック幅を縮小した。
(エネルギー)
昨日のNY原油は続落した。米民間雇用統計の悪化や、今晩発表の米雇用統計の悪化が予想されること、週半ばの在庫統計がベアな内容であったことから再び調整圧力が強まり、10日移動平均線を割り込んで水準を切り下げる動きとなった。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇し、ツイストする形でスティープニングしている。WTIの直近限月の騰落率は▲2.3%。Brentも略同様の相場展開でNY時間にかけて下落。イールドカーブは期近が低下、期先が上昇しツイストする形でスティープニングした。直近限月の騰落率は▲2.7%。
石油製品は高安まちまち。RBOBは年初からの上昇で10日移動平均線が30日移動平均線を下から上に抜けていることもあって、大幅に売り込まれる感じではなかった。イールドカーブは期近が上昇し、ブルフラットニング。直近限月の騰落率は+1.1%。ヒーティングオイルは下落。原油の下落に押された。但し米在庫統計でFSCの悪化が確認されていることから比較的下げ幅は限定されている。イールドカーブは期先の下げが大きく、ベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲1.6%。ICEガスオイルは下落。イールドカーブは期先の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲4.9%。
(ひとりごと)
最近気づいたことがある。
わが子(1歳10カ月)がカミさんの指を鼻の穴に入れようとするのだが、
当然、入るはずがない。
指の方が鼻の穴よりも大きいからだ。
しかし、である。
ふと思ったのだが、人間の指ないしは鼻の穴の大きさは比例しているのではなかろうか?
と。
だってですよ。
どんな人だって、大なり小なり鼻の穴に指を入れたことはあるわけで
どんなに指が太い人でも、指が太くて鼻の穴に入らない、という話は古今東西(私の生きている範囲では)聞いたことがないし
逆に指が細すぎて、鼻の奥の方まで際限なく入ります、って人も聞いたことがない。
なので。
鼻の穴の大きな人は指が太く
鼻の穴の小さい人は指が細い
という新しい説を提唱したいんですが、どうでしょうか?
まぁ、この節を提唱したところで、何があるって訳じゃないですがね。