ぬるいまま飲む

(商品市況概況)
「下落」
 昨日のコモディティ価格は軒並み下落した。過去2営業日の上げ幅が大きかったことから一旦利食い売りが入ったと見られる。いずれのコモディティも今のところ需要の急速な減少に伴う在庫の急増を受け、各企業とも在庫圧縮の動きに動いており、取引所に上場されている商品の在庫が急速に積みあがる動きとなっている。一段の景気悪化懸念が在庫圧縮を促しているようである。
 今後もしばらくはこの動きが続こうが、生産者の生産調整が進むことが予想される中、「圧縮する在庫にも限度がある」ことから、春先以降もこの動きが続くか否かに関しては懐疑的である。

(経済関連ニュース)
・1月独Ifo指数 83.0(前月改定82.7)、市場予想81.0。8ヶ月ぶりに改善。
・11月米S&Pケースシラー指数 前年比▲18.2%(前月改定▲18.1%)、市場予想▲18.4%。調査開始から最悪の数字(但し市場予想ほどは悪くない)。
・1月米リッチモンド連銀製造業景況感指数 ▲49(前月改定▲55)。
・1月米消費者信頼感指数 37.7(前月改定38.6(速報比+0.6))、市場予想39。

・ユーロは対ドルで上昇。英銀の経営悪化懸念が後退したことや米消費者信頼感指数の悪化等を受けて小幅ドルは下落している。円は対ドルで上昇。米経済統計の悪化が嫌気された。
日本株は大幅上昇。米中古住宅販売が良い内容であったこと等が材料視された。米国株は続伸。経済統計の悪化はあったものの、大手企業決算が予想を上回る内容になったことから堅調な推移となった。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は高値水準でもみ合った結果、前日比マイナスとなった。中国正月で積極的な買い手が居ない中商品価格が調整したことを受けて金価格も下落したが、ドル安の影響もあって比較的下値は限定されている。株価との連動性がたかい銀は小幅上昇している。

・NYプラチナ価格は小幅下落。金が下落したこともあって一旦10日移動平均線のサポートを固める動きとなった。株が比較的堅調であったことも相場を下値を限定させた。パラジウムも小幅安。

・Vale 2009年の設備投資計画を40%拡大する方針を明らかに。需要回復を見込み、鉄鉱石・石炭・ニッケル等を増産。
・12月日本伸銅品生産速報 前年比▲30.4%の57.8KMt(日本伸銅協会)。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+2.5MB、ガソリン+2.2MB、ディスティレート▲1.3MB、稼働率▲0.6%
クウェート サバハ石油相代理「必要とあれば3月にも追加減産を」

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫が激増していることや前日の上昇幅が大きかったこと、中国正月で主要な買い手が不在であったことから軟調な推移となり、30日移動平均線のサポートラインを試す展開となった。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはないものの、足許の急速な在庫調整圧力を受けてLME在庫が激増、短期的な需給がルーズになってきていることや中国政府や米国の経済対策が実体経済に影響を及ぼし始めるのは春先以降になると見られることから、しばらくは冴えない展開が続くこととなろう。LME在庫は+12,375Mt増加、(FSCは9.1日)、(キャンセルワラント率は1.8%)。売買高は13,006枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は37ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の亜鉛価格は大幅に下落した。銅と同じくLME在庫が激増していることや、昨日の上げ幅が大きかったこともあって一旦下値を固める動きとなり、一目均衡表の雲の下限でサポートされて引けた。生産者の生産抑制の動きに対する警戒感があるため、1,000ドルの心理的サポートラインは割り込まずに堅調な推移が続くことになると見ている。LME在庫は+9,025Mt増加、FSCは10.1日(キャンセルワラント率は2.2%)。売買高は2,653枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、ベアスティープニング。C-3は15ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は下落した。NY時間の経済統計の悪化(略毎日一喜一憂ですが)を受けて銅や原油価格が下落する中、鉛も地合い悪く水準を切り下げる動きとなった。しかしながら、景気が悪化したものの、電気自動車、電気オートバイ、電気自転車向けのバッテリー需要は旺盛であり、他の非鉄に比べて実際ファンダメンタルズは相対的に強く、下値も限られている。同時に、基本的に景気が回復したわけではないため上値は限られると考えておいたほうが良い。LME在庫は+1,700Mt増加、(FSCは2.2日、キャンセルワラント率は2.3%。)。売買高は1,359枚。イールドカーブは期近を中心に低下している。C-3は4ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫の増加に歯止めは掛かっていないが、前日からの流れを受けて一旦10日移動平均線レジスタンスを試し、この水準を上抜けないことが確認された後、原油価格が下落するなどの悪材料が出たため、水準を切り下げる動きとなった。今後は金融クライシスが一旦回避されたものの、実態経済の悪化に焦点があたるため引き続き低い水準で冴えない相場展開になると見る。ただし、コストベースで見た場合、限界レベル(1,750ドル程度)を大きく下回って価格が下落していることからこれ以上の下落には追加の材料(大企業の破綻等)が必要であると考える。LME在庫は+7,800Mt増加、(FSCは25.3日)。(キャンセルワラント率は0.9%)。売買高は12,661枚。イールドカーブは期先を中心に低下し、ベアフラットニング。C-3は35ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の大幅増加や、足許2営業日の価格上昇幅が大きかったこともあって一旦下値を固める動きとなった。そもそも50パーセンタイルベースコストを下回ったことが殆どなく、生産者の生産調整も本格化してきたことから割安感もあり買いが継続していると見られ、11,000ドルのコストベースは維持して引けている。LME在庫は+498Mt増加、(FSCは22.5日)、キャンセルワラント率は0.5%。売買高は918枚。イールドカーブは期近の下げ幅が大きいが、その他のゾーンは略フラットに低下している。C-3は49ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の錫価格は下落した。足許2日間の価格上昇幅が大きかったことから一旦下値を固める動きとなり、50日移動平均線でサポートされて引けた。インドネシアや中国の生産輸出が増加しているものの需給がルーズになっている感じもない。イールドカーブバックワーデーションの状態が続いていることが、需給が逼迫していることを示しているが、アジア周りの在庫が増加を続けており以前程の力強さは感じられない。LME在庫は+20Mt増加、(FSCは8.8日)、キャンセルワラント率は6.13%。売買高は288枚。イールドカーブは期近の下げ幅大きくベアフラットニングしている。C-3は60ドルバックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。前日と同様、一目均衡表の雲をトライする動きとなったがこのレベルが強いレジスタンスとして意識され欧州時間からじりじりと水準を切り下げてきたが、消費者信頼感指数の悪化といった米国の原油消費に繋がる指標の悪化(買い物に車を使いますし)を受けて大幅に水準を切り下げる動きとなった。但し30日移動平均線ではサポートされており、「原油価格の著しい下落」が終焉を迎えつつある感がある。イールドカーブは期近を中心に低下しベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲11.1%。Brentも同様に下落。但しこちらも30日移動平均線は辛うじて維持した。イールドカーブWTI同様、期近が低下しベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲8.0%。引き続きBrent/WTIのネガティブスプレッドは継続している。
 石油製品も下落。RBOBもNY時間の統計悪化を受けて下落。しかし一目均衡表の雲の下限ではサポートされており、こちらも下落余地が徐々に限定されてきている印象である。イールドカーブは期近が低下し、ベアスティープニング。直近限月の騰落率は▲4.2%。ヒーティングオイルも下落。夜間の統計がマイナス材料となった。足許10日移動平均線が上値として意識され、頭重い推移となっている。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲4.0%。ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。直近限月の騰落率は▲6.6%。

(ひとりごと)
世の中にある悔しいことの1つとして
冷たいものを飲みたいと思って自動販売機で飲み物を買うときに
間違えて温かい飲み物のボタンを押してしまったようなうっかりミスをしたこと
があると思う。

この場合は、とりあえず新しく冷たい飲み物を購入し
温かいのは自宅に持ち帰って冷蔵庫に入れれば良いので
実は対して問題にならない
なので、余りあわててはいけないのだが

同じ飲み物のミスで結構痛恨なのが
温かい飲み物を買って
忙しくて飲み忘れてしまい
ぬるくなってしまった場合
である。

自宅に持ち帰って温めて飲むことはできない(再加熱不可、と書いてあるものも多い)し
わざわざカップにあけて、温めなおす気もしないし

と、いう状態になっている伊右衛門が、今、目の前にある。
どうしよう。
ぬるいまま飲むか...?