Nigiri-Sushi

(商品市況概況)
「経済統計の悪化」
 昨日の商品価格は軒並み下落した。欧州のGDPが発表になり正直思わしい数字でなく、マクロ指標の悪化を受けた株安の影響もあって下値余地を探る動きとなった。また欧州圏の景気減速を受けたドル高の進行で、商品相場にとってはマイナスの材料が多い一日となった。しかし、正直なところ「大幅な下落」となっている商品は見当たらず、依然として商品相場は冷静な対応が続いていると考えている。
 今後については各国の経済対策の効果が一旦終息する中、「景気の過度な回復期待」で上昇していた「価格の行き過ぎ」が修正される形で一旦下落することになろう。但し弊社は今年年末の米景気回復を見込んでおり、過去の経験則からその回復を先取りする形で株価が上昇して来た事実を鑑み、株の本格的な上昇は夏ごろ(といっても急激な上昇にはならない)と見ており、商品相場も夏から秋にかけて上昇余地を探る動きになると考えている。

(経済関連ニュース)
・Q109ユーロ圏GDP速報 前期比▲2.5%(前期改定▲1.6%)、市場予想▲2.0%。
・Q109香港GDP 前期比▲4.3%(前期改定▲1.9%)、市場予想▲2.6%。
・Q109インドネシアGDP 前期比+4.4%(前期改定+5.2%)、市場予想+4.3%。市場予想を上回る。
・Q109独GDP速報 前期比▲3.8%(前期改定▲2.2%)、市場予想▲3.0%。過去最悪のマイナス成長。
・独連銀ウェーバー総裁「今後数ヶ月の間に景気の下降ペースが著しく鈍化するとの楽観的見通しには根拠がある」
・Q109仏GDP速報 前期比▲1.2%(前期改定▲1.5%)、市場予想▲1.3。
・5月NY連銀製造業景況感指数 ▲4.6(前月▲14.7)、市場予想▲12.0。大幅にマイナス幅が改善。
・4月米CPI 前月比変わらず(前月改定▲0.1%)、市場予想±0.0%。コア指数 前月比+0.3%(市場予想+0.1%)。
・4月米鉱工業生産指数 前月比▲0.5%(前月改定▲1.7%(速報比▲0.2%))、市場予想▲0.6%。設備稼働率69.1%(前月改定69.4%)。
・5月米ミシガン大学消費者マインド指数速報 67.9(65.1)、市場予想67.0。
・3月対米証券投資 558億ドルの買い越し(前月改定220億ドルの買い越し)、市場予想325億ドルの買い越し。
バーナンキ議長「6月のTALF需要は5月を上回る可能性が高い」。TALF=ターム物資産担保証券融資。
ミネアポリス連銀 スターン総裁「米国リセッションは底に近づいている」
・日本で新型インフルエンザの国内感染。

・ドルは対ユーロで上昇。ユーロ、欧州各国のGDPが大幅なマイナスになったことが嫌気され、ドルが買われた。ドルは対円で下落。欧州GDPの悪化を受けて金融市場の地合いが悪化する中、米株が下落したことに伴い自国通貨回帰の動きが見られたため。
日本株は大幅に上昇。前日の米国株の反発を受けて上昇。機械受注の悪化が予想よりも悪くなかったことや、増資が報道されていたみずほグループ株が然程下げなかった(結局プラスで引ける)ことから買い安心感が広がった模様。米国株は下落。欧州GDPの悪化や一時強含んでいたエネルギー価格の下落を受けて資源株が売られた。但し大幅な下落、という印象は受けない。

穀物市場サマリー)
・大豆価格は下落した。USDA統計で大豆在庫が1億3,000万Bu(前年比▲75百万Bu)となる見通しであることや、作付の遅れ(進捗率14%、例年25%)から大幅に上昇してきたが、週末の経済統計悪化とドル高の進行が生きない需給を緩和させるとの見方から下落し、10日移動平均線を割り込むこととなった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きい。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが245,099(前週比 +35,800)、ショートが94,219(前週比 ▲20,531)となったことから、ネットで150,880(前週比 +56,331)となった。インデックスファンドのポジションは268,139(前週比 ▲2,135)となっている。
・トウモロコシ価格は大幅に下落。USDA発表の在庫統計で2010年のトウモロコシ在庫が11億4,500万Bu(前年比▲455百万Bu)となる見込みであることからそもそも将来の需給逼迫懸念が根強く、加えてFSCも60日前後とここ50年でもっとも低い水準であることから堅調な推移となっていたが、週末の経済統計の悪化やドル高の進行が嫌気された。結果200日移動平均線を下回る下落となっている。イールドカーブはまちまち。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが139,138(前週比 +3,871)、ショートが22,323(前週比 ▲2,471)となったことから、ネットで116,815(前週比 +6,342)となった。インデックスファンドのポジションは123,589(前週比 ▲3,299)となっている。
・小麦価格も下落。米株の下落やドル高の進行を受け、200日移動平均線レジスタンスが強く意識された。イールドカーブはまちまち。 先週のCFTC Non-Commercialポジションは、ロングが83,667(前週比 +6,576)、ショートが78,565(前週比 ▲2,306)となったことから、ネットで5,102(前週比 +8,882)となった。インデックスファンドのポジションは133,601(前週比 ▲5,333)となっている。

非鉄金属関連ニュース)
・NY金は続伸。欧米の経済統計悪化とドル高の進行、株安が材料となり堅調な推移となった。繰り返しコメントしているように金価格の上昇が継続するか否かは今後株価動向にかかっているのだが、総じて足許の株価は堅調に推移している。過剰な質への逃避への動きが終了した後に、ドルユーロとの従来の関係が回復したとすると800ドル程度までの下落はあってもおかしくない。但しQ209の間は金価格の急落は想定していない。銀価格は小幅下落。株の下落を受けて下値を探った。

・NYプラチナ価格は下落した。取引序盤は比較的堅調な推移となり、上値余地を探ったが経済統計の悪化に伴う株価の下落がマイナス材料となり、引けにかけて売られた。米GMが「破産法の適用申請の可能性が高い」とコメントしていることが自動車関連業種の業績悪化懸念、ひいては需要減少に繋がるとの見方から一時の騰勢が弱まっているとの印象。パラジウムは小幅上昇。

Rio Tinto「Chinalcoからの195億ドル規模の出資案件実現に向けて全力を挙げる方針」

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。上海在庫の増加や欧州経済統計の悪化等もあって大幅に水準を切り下げ下値余地を探る動きとなったが、LME在庫の大幅減少とキャンセルワラント率の高止まりからNY時間にかけて買い戻しが入り結局前日比プラスで引けている。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の追加経済対策への期待や中国政府による市中在庫買い上げへの期待が高まっていることや相次ぐ景気対策の発表に伴い、市場参加者のセンチメントも好転しており価格は底を打った可能性が高い。但し、景気が回復しているわけではないこともあって、上値は限定されよう。目先は200日移動平均線を挟む攻防になると考える。この水準が維持できれば5,000ドルが視野に入ることになると考える。但し繰り返しになるが、現時点において5,000ドルを更に上回るほどの強い材料は存在しない。LME在庫は▲12,850Mt減少、(FSCは75.9日)、(キャンセルワラント率は17.1%)。売買高は9,536枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期先が大幅に上昇し、ブルフラットニングしている。C-3(Cash vs 3M Fwd)は3ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の亜鉛価格は下落した。上海在庫の増加と欧州経済統計の悪化を受けて下値余地を探ったが、比較的大きなオプションのこぶがある1,450ドルに近づくレベルでは買い意欲もあり引けにかけては下げ幅を削る動きとなった。足許、当面は1,400ドルを大きく下回る材料は見当たらない。需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、生産調整の進捗の効果もあって価格の行き過ぎた下落が修正される形で上昇していたのだが、今度は上げピッチが早かったことから下値を固める動きになっていると言える。LME在庫は+1,800Mt増加、FSCは10.9日(キャンセルワラント率は3.4%)。売買高は3,023枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は28ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日の鉛価格は上昇した。欧州経済統計の悪化もあったが、LME在庫の減少や200日移動平均線を割り込まなかったことから買い安心感が広がっているものと見られ、上昇して引けた。中国の貿易統計を見るに、国内の環境基準に配慮して輸入が増加しており、鉛価格の下支え要因となっている。尚、大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないことから、上値は限られるとの見方は変更していない。LME在庫は▲250Mt減少、(FSCは3.2日、キャンセルワラント率は1.0%。)。売買高は2,104枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きく、ブルフラットニングしている。C-3は8ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。
 昨日のアルミ価格は下落した。上海在庫の増加、LME在庫の増加、経済統計の悪化、株安・ドル高の進行、といったマイナス材料が重なり下値余地を探る動きとなった。しかし、これだけの悪材料が重なったにも関わらず、1,500ドルを割り込まず、引けにかけては買い戻しすら入って下げ幅を削る動きとなった。今後は各国金融当局による金融システム安定化対策、信用不安対策が進捗していることで相場の雰囲気が好転しており、実際発表される経済統計も最悪期を脱した可能性を示唆する内容のものが多く、コストベースで見た場合、限界レベル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)を固める動きになると考えている。また、コストベースとして一般に意識されている1,750ドルまでの価格修正があってもおかしくない状況。LME在庫は+49,275Mt増加、(FSCは38.7日)。(キャンセルワラント率は1.1%)。売買高は6,248枚。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。C-3は35ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日のニッケル価格は下落した。取引序盤から欧州経済統計の悪化等もあって下値を探る動きとなったが、季節要因ではあるもののLME在庫が大幅に減少していることから下げ幅を削り、NY時間にかけて買い戻しが入り、引けにかけては株下落で売られた。足許、コストベース(2009年のニッケルの限界生産コスト予想は7,289〜9,729ドル)を下回って下落するのは難しいと考えている。LME在庫は▲804Mt減少、(FSCは29.6日)、キャンセルワラント率は3.6%。売買高は1,669枚。イールドカーブは期近と期先の下げ幅が大きく、イールドカーブは期先の下げ幅大きくベアフラットニングしている。C-3は65ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。
 昨日の錫価格は上昇した。欧州経済統計の悪化を受けて下落したものの、LME在庫の減少もあって200日移動平均線を挟んで比較的堅調な推移となり、この水準を維持して引けた。LME在庫は▲20Mt減少、(FSCは13.1日)、P596は0.7%。売買高は215枚。イールドカーブは期近が上昇、期先が下落し、ツイストする形でスティープニングしている。C-3は244ドルバックとバック幅を縮小した。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。欧州各国のGDPが発表されたが思わしい内容ではなく、ドル高も進行しNY時間にかけて水準を切り下げた。その後、NY時間に買い戻しが入ったものの、米株も週末を控えて売られたことからWTIも地合いが悪化し、水準を切り下げた。結果、10日移動平均線の短期的なサポートラインを下回る下落となった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きく、ベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲4.2%。Brentも下落。経済統計の悪化や株の下落が地合いを悪化させ、10日移動平均線を割り込んで引けた。イールドカーブは期先の下げ幅が大きくベアフラットニングしている。直近限月の騰落率は▲4.9%。WTI/Brentはポジティブスプレッドは拡大。
 石油製品も下落。RBOBも経済統計の悪化を切っ掛けにした原油価格の下落を受けて水準を切り下げる動きとなった。しかしながら需要があまり盛り上がらない中でもFSCベースが比較的低いRBOBの下げ幅は限定され、200日移動平均線でサポートされて引けている。イールドカーブは略パラレルに低下している。直近限月の騰落率は▲2.6%。ヒーティングオイルは下落。経済統計の悪化に伴う株下落、原油下落の影響を受けた。そもそもFSCの水準が40日超とこの時期の在庫とすると極めて高い水準にあることからファンダメンタルズが強くない。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲5.7%。ICEガスオイルは下落。イールドカーブは期近の期先の下げが大きい。直近限月の騰落率は▲1.1%。

(ひとりごと)
英語で日本のモノを説明するのは難しい。
最近では世界中で当たり前になった寿司、であるが
昔は欧米人は好んで生魚を食べなかったので
非常になじみが薄い食べ物である。


今やミシュランの和食部門では、寿司に非常に高い点数が付けられる時代。
大きく変ったものである。


で。


ふと昔のことを思い出した。
たしか家族でオーストラリアに旅行に行ったときのこと
もう20年以上前になるが(嗚呼、私歳取ったのね...昨日のことのように思い出すが)
オーストラリアのホテル、同室の兄がが
ホテルのサービスはどのようなものがあるのかチェックしていて、


「なんだこれ」


とつぶやいた。
覗き込むと、ルームサービスの詳細を見ていたのだが
彼の指差す先には


" Nigiri-Sushi "


の文字が。
その下には食べ物の説明が書いてあるのだが


" Squeezed rice with Raw Fish "


とあった。
...私そこまで英語は得意じゃないんですが、Squeezeって、どっちかというと
「絞る」とか「圧搾する」とかいう意味で、「力強く握りしめる」って意味だと思うんですよね。
そうするとこの食事は


「握り寿司 - 力強く握り締めた米を生の魚と共に」


あるいは


「握り寿司 - 圧搾した米を生の魚と共に」


ということになる。



なんかまずそうだ。
というか、絶対注文したくない。
何故か知らないが、屈強な外国人料理長が片手で米を握り締めている姿が思い浮かぶ。


現代に暮らす外国の方が " Squeezed rice with Raw Fish " を見たら、どういう料理を思い浮かべるのだろうか。
もしかして、正しい英語なんですか?これって?


→正しい英語じゃないようです。。。



PS
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