あいさつ

(商品市況概況)
「下落」
 昨日の商品価格は軒並み上昇した。朝方発表の日銀短観の予想が市場予想を上回ったことや中国PMIの好調、中国の融資急増に伴う中国国内のバブル発生リスクを織り込む形で大幅上昇となったようだ。現在、多くのシンクタンクの経済見通しが上方修正されている。実際、足許発表されている経済統計は予想を上回る改善を示すものが少なくなく、株式市場を含めた金融市場が安定を取り戻しつつあり、各国の量的緩和に伴うインフレ政策の影響で多くの金融商品価格が上昇している訳で、経済見通しを上方修正したくなることも良く分かる。しかしながら、経済統計の悪化に歯止めが掛かることに伴う、将来への過度な景気改善期待で上昇している面があることも否めず、引き続き一本調子での価格上昇に関しては慎重な姿勢を崩したくない。今後の相場動向には、手がかりとなる経済統計の精査が必要となろう。
 年初の見通しでコメントしたことがあるが、今年はボラティリティの高い年になる可能性が高い。通常、デフレ環境下になるとボラティリティが低下するのであるが、問題はこの10年間かけて各商品ともチャートポイントを上抜けしているということである。例えば、WTIは昨年末の33.87ドルから現在のレベルに上昇するまで6ヶ月かかっているのだが、この10年で、WTIが33ドルを上回り、安定的に70ドルを上回るようになるまで約2年(2004年2月〜2007年6月)かかっている。この頃の経済状況と今の経済状況を比べれば、明らかに今の方が経済状態が悪い訳だが、同じ幅の価格上昇にわずか6ヶ月(4分の1)で上昇したことになる。これはすなわち、「価格水準がこれぐらいのレベルの時には、これぐらいの経済環境」あるいは「価格水準がこれぐらいの時には、こういった出来事が起きた」といった経験を積んだ市場参加者の数が増えたということを意味する。よって経済環境が安定しない環境下、上昇速度も下落速度もこの10年に比して大きくなる可能性が高いといえる。「上昇と同時に下落に備える」必要性が高い相場環境にいることは認識しておきたいところだ。



(経済関連ニュース)
・6月中国製造業購買担当者指数(PMI) 53.2(前月53.1)。
・5月豪小売売上高 前月比+1.0%、市場予想+0.5%。
・サンフランシスコ連銀 イエレン総裁「米経済は年内に峠を越す可能性。景気後退は年内に終了」
・5月豪住宅建設許可件数 前月比▲12.5%(前月改定+4.1(速報比▲1.0%))、市場予想+3.0%。
・5月独小売売上高 前月比+0.4%(前月改定+0.5%)。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比▲1.9%の444.8、借換指数 前週比▲30%の2,116.3、購入指数 前週比▲4.5%の267.7。
・6月米ADP民間雇用者数 前月比▲473千人(前月改定▲485千人(速報比▲47千人))、市場予想▲394千人。
・5月米中古住宅販売成約指数 前月比+0.1%(前月改定+7.1%)(速報比+0.4%))、市場予想±0.0%。
・4月米建設支出 前月比▲0.9%(前月改定+0.6%)。
・6月米製造業景況指数 44.8(前月改定42.8)、市場予想44.9。
・米CFTC ゲーリー委員長「原油や農産物、金利、為替を取引する先物取引市場の公正な運営のため、あらゆる権限を用いる」
・3月中国商業銀行貸出、前年比7倍の1兆8,900億元、1〜5月累計は5兆8,000億元(日経新聞


NY Dow  :8,504.06(+57.06)
S&P500   :923.33(+4.01)
NIKKEI225 :9,939.93(▲18.51)
JPY/USD :96.46(+0.14)
USD/EUR :1.416(+0.0111)

・ドルは対ユーロで下落。米・中の経済統計が好調な内容であったことから株価が反発、高金利資産へのシフトが活発化した模様。円は対ドルで小幅安。

日本株は小幅下落、朝方発表された日銀短観を受けて大幅に上昇していたが、引け際に掛けて先物主導で下落し、10,000円を割り込んだ。米株は上昇。米経済統計はまちまちな内容であったものの、連銀総裁が年内に米景気は底打ちすると発言するなどプラスサイドの材料に反応しやすく、前日の売りから一転買い戻しが優勢となった。


穀物市場サマリー)
Cbot Wheat :506.25(▲5)
Cbot Corn :351.75(+4)
CSCE Sugar :17.75(+0.94)



非鉄金属関連ニュース)
Comex Gold :941.30(+13.9)
Nymex Platinum :1,196.5(+19.8)

・NY金は大幅に上昇。経済統計の発表を受けてドルが下落したことが材料となった。基本的には金は株と逆相関の関係にあり、株価が上昇(下落)する局面では売り(買い)が入り易いが、足許、ソブリンリスクの高まりや、ドル安懸念を背景として、金の保有比率を増加させる動きが見られること(中国等)が相場をしっかりさせ始めている。今のところQ209の間は金価格の急落は想定していないが、7月以降の経済統計とこうした新規要素も加味するとしばらくは現状レベルでのもみ合いを想定しておいたほうがよさそうだ。昨日の引けは(東京時間0:00価格) 941.30(+13.9)。
 銀価格はドル安、株高を受けて大幅に上昇。年初来で2回ほど100日移動平均線を割り込んでいるが、昨日も速やかに100日移動平均線を回復して引けた。昨日の引け(東京時間0:00価格)は 1,374.00(+16.6)。

・NYプラチナ価格は上昇。ドル安と株高が材料となった。但し、1,200ドルのシーリングは上抜けできずに引けている。プラチナは比較的ドルユーロとの相関が高いが、今のところ一次回帰線上に価格が安定している。昨日の引け(東京時間0:00)は1,196.5(+19.8)。
 パラジウムもプラチナの上昇もあって小幅上昇している。昨日の引け(東京時間0:00)は254.85(+3.9)。


(非鉄金属)
Copper 3M :5,087.50(+120.5:14.5C)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の減少が継続している上、朝方発表になった中国PMIが小幅ながら改善していることや日銀短観の若干の改善が材料となった。足許、景気対策の効果もあって中国の投資需要は旺盛であると見られる(今朝の日経の朝刊にもあるように中国の融資が急増)。株高やドル安も支援材料となったようだ。ファンダメンタルズについては先々コンセントレートが継続的に不足する可能性が高い環境に変りはなく、各国政府の相次ぐ景気対策の発表に伴い価格は底を打ったと考えられるが、実態経済の悪化速度が鈍化はしたものの引き続き回復しているわけではないことから、7月の統計を確認後一旦調整するものと見ている。但し、その下落幅は年初に見込んでいたような大幅なものではなく小幅なものに留まり、年後半以降の価格上昇の前の調整と見ておくべきだろう。LME在庫は▲225Mt減少、(FSCは56.4日)、(キャンセルワラント率は3.7%)。売買高は14,327枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニング。C-3(Cash vs 3M Fwd)は15ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは5,087.50(+120.5:14.5C)。

Zinc 3M   :1,595.00(+46:27C)
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少、朝方の中国、日本の統計が好調な内容であったことが買い材料となり、大幅な上昇となった。足許の需給はイールドカーブが示すようにタイトではなく、ここまでの価格上昇が許容できるような環境にはないと考えているが、予想以上に堅調な株価が投資マインドを好転させているようだ。但し、引き続き7月以降の経済統計を受けて、上がりすぎの修正によって相場水準は低下すると見る。LME在庫は▲200Mt減少、FSCは11.9日(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は3,600枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニングしている。C-3は27ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,595.00(+46:27C)。

Lead 3M   :1,739.00(+49:20.75C)
 昨日の鉛価格は大幅に上昇した。LME在庫は大幅に増加しているものの、中国・日本の経済統計が比較的良好な内容であったことやその後のドル安が材料となり、10日移動平均線を上回って寄り付いた後、大幅な上昇となった。大手生産者の生産再開やそもそも景気回復に至っていないこと、LME在庫の増加が続いていることなど、個別のファンダメンタルズはマイナスの材料が多く、現在の価格水準はファンダメンタルズのみでは説明できないレベルであるといえ、投機的な買いが相場を押し上げていると見る。とはいってもマイナス材料が多い中、今後は7月以降に発表される経済統計の内容を受けて、下値の落ち着きどころを探る展開となろう。LME在庫は+1,925Mt増加、(FSCは4.0日、キャンセルワラント率は0.1%。)。売買高は2,426枚。イールドカーブは期先の上げ幅が大きい。C-3は21ドルコンタンゴコンタンゴ幅を拡大した。昨日の引けは1,739.00(+49:20.75C)。

Aluminum 3M :1,663.00(+33:31.25C)
 昨日のアルミ価格は上昇した。10日移動平均線近辺で寄り付いた後、LME在庫の大幅減少(欧州、米州)を受けて夕方以降強地合いとなり、その後の株高とドル安を受けて略一貫して水準を切り上げた。しかしながらさすがに200日移動平均線は意識されるようで、この水準を若干上回ったものの引けに掛けては上げ幅を削る動きとなった。LME在庫の大半を一部の業者が保有しているとの噂も流れており、在庫水準の高さにも関わらず現物市場ではタイト感が出ているようだ。景気底打ち期待感から多くの商品価格が上昇している環境下、コストベースとして一般に意識されている1,750ドル(弊社の2009年見通しは1,358ドル〜1,454ドル)までの価格上昇はあってもおかしくないと見ている。LME在庫は▲3,525Mt減少、(FSCは43.3日)。(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は9,615枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルフラットニング。C-3は31ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは1,663.00(+33:31.25C)。

Nickel 3M :16,495.00(+1120:79C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫が増加したものの、中国、日本の経済統計の好転や株高、ドル安が材料となり大幅な上昇となった。但しLME在庫の水準やニッケルの主要用途であるステンレス需要が回復しているとのサインは出ておらず、ここまでの上昇は投機的な動きによるものと考えてよさそうである。ニッケルの今年の限界生産コストは7,000〜10,000ドル程度であると見込んでいるが、それを大きく上回るレベルまで水準が切り上がっており、下落サイドのリスクを意識せねばならない水準まで価格が上がっていることは指摘しておきたい。LME在庫は+342Mt増加、(FSCは29.4日)、キャンセルワラント率は0.7%。売買高は2,899枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。C-3は79ドルコンタンゴコンタンゴ幅を縮小した。昨日の引けは16,495.00(+1120:79C)。

Tin 3M   :14,500.00(+350:68B)
 昨日の錫価格は上昇した。中国、日本の経済統計の好転と、それを受けた株高、ドル安が材料となった。そもそも一昨日の下げ幅が大きかったことからテクニカルに買い戻しが入り安い環境にあったことも支援材料となったようである。引き続きイールドカーブの形状が示すように需給は引き続きタイトであり、堅調な推移が続くことになろう。LME在庫は+125Mt増加、(FSCは16.6日)、P596は3.24%。売買高は248枚。イールドカーブは期近の上げ幅が大きくブルスティープニングしている。C-3は68ドルバックとバック幅を縮小した。昨日の引けは14,500.00(+350:68B)。



(エネルギー関連ニュース)
WTI :69.31(▲0.58)
Brent :68.79(▲0.51)

・米在庫統計 原油▲3.7MB(市場予想▲1.6MB)、ガソリン+2.3MB(+2.0MB)、ディスティレート+2.9MB(+1.5MB)、稼働率▲0.06%(+0.1%)

 昨日のNY原油は続落。米株が経済統計などの発表を受けて上昇したものの、引けに掛けて売りが入り、その間に発表された米在庫統計での石油製品在庫の増加が嫌気される形で30日移動平均線まで水準を切り下げた。但し株は結局前日比プラスで引けるなど堅調で、かつ、ドル安進行といったプラス材料が多い中、大幅な調整とはならなかった。イールドカーブは期近の下げ幅が大きくベアスティープニングしている。直近限月の騰落率は▲0.8%。昨日の引けは69.31(▲0.58)。 Brentも同様の相場展開で下落しており、同様に30日移動平均線が下値として意識された。直近限月の騰落率は▲0.7%。昨日の引けは68.79(▲0.51)。 WTI/Brentはポジティブスプレッドは拡大。
 石油製品も下落。RBOBも株の頭打ちを切っ掛けとした原油安の進行を受けて軟調な推移となり、夜間の統計での在庫の増加、FSCの上昇が嫌気され急落した。景気が回復していない状態での価格上昇に消費が着いてこれなくなる可能性は高い一方で、FSCの水準も低く、下げ幅は限定されている。イールドカーブはまちまち。直近限月の騰落率は▲2.1%。昨日の引けは185.90(▲3.82)。 ヒーティングオイルは小幅上昇。相場展開はRBOBと略同じく、上昇後、原油の下落ならびに米在庫統計を受けて水準を切り下げる動きとなったが、30日移動平均線でサポートされ、在庫などのファンダメンタルズ面では強いところが全くないものの前日比プラスで引けている。イールドカーブは期近の上げ幅が大きい。直近限月の騰落率は+2.6%。昨日の引けは176.57(+4.77)。 ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇している。直近限月の騰落率は±0.0%。昨日の引けは557.00(UC)。


(ひとりごと)
結局船会社の人
誰も教えてくれませんでした。
ちぇッ。


だれかボールを追いかけて転落したりしたことは無いんだろうか。
嗚呼、今日も眠れない。

さて。


こうして毎日毎日文章を書いていると思うのだが
形に残る文章って、結構内容考えなければならないんだが
私たちは日常生活の中で、多くの場合、あまり意味のない会話
というか、パターンが決まった会話しか行っていないケースが多いのだ

例えば今日は雨が降っている。

お客さんの所に行けば、あるいは自分がお客さんの往訪を受ける立場だとすれば

「外はまだ雨が降ってますか」
「予報で言ってましたけど、土砂降りだったりしますか」

という問いかけを行い、それに対し

「いやー、ものすごく降ってますよ。傘が役に立たなくて」
「いや、もう小雨になってますね」
「いや、降ってないですよ」

という回答。
英語の、How are you ? Fine and yourself ?
と、殆ど変らない。
しかも、よくよく考えると、天気の話を切り出した場合
特に私の場合の通常業務とは関係ない(メキシコ湾のハリケーンや、気温ならまだ話は別であるが)

春になれば、「春めいてきましたね」
ですし、夏なら、「まだ6月なのに暑いですね」

とか。
ま、出だしからつかみはOK、といったようなセールストークなんて
そんなに思いつかないから
これぐらいの軽い会話で良いのかも知れないけど
これ以外の印象的なつかみのトークは無いだろうか


「〇〇さん、昨日××と取引しましたね。知ってますよ」

とか

「毎日ごみを出してますね。右手に持って。知ってますよ」

とか

「いやー、〇〇さんは晩酌は2合までですね」

とか

あれ。
なんだか知らないが、ストーカーみたいな会話しか思いつかないぞ...