【商品市況概況】
「ゴールドマン・ショック」
昨日の商品価格は急落。米証券取引監視委員会(SEC)が、ゴールドマンサックスとポールソン&カンパニー(ポールソン前財務長官のフルネームはヘンリー・ポールソンで、無関係)との取引に関して十分な情報開示がなかったとし提訴したこと(日経新聞他、各紙より)が切っ掛けであった。このコラムでコメントし続けているように、昨年3月以降の相場上昇は途中までは異常な状態が改善される中での上昇であったが、夏場以降は明らかに過剰流動性の供給に伴う投機的な買いによる相場上昇(といっても、政府当局が意図的にミニ・バブルを形成する戦略であったので当然と言えば当然)で、今年に入ってからは景気回復と金融要因の両要因で上昇を続けていた。しかしながら今回のゴールドマンの提訴を切っ掛けとして再び金融不安が高まるのでは、との見方が強まり昨晩の下落となった。
また、アイスランドの火山爆発で欧州各国の空港が閉鎖されていることも相場の重しとなった。これに関して言えば自然が相手のことなので何とも言えないが、前回の噴火は2年続いたらしく(テレビで言ってました)もし本当にそうなったとすると国際貨物輸送に大きな影響を与えることになると言え、特に国の財政悪化懸念、銀行の不良債権問題がくすぶり続けている欧州には打撃となるだろう。
総じて世界経済は回復しており、先行きをそこまで懸念はしていない。今回のこの2つの事件は「現在の経済環境では高過ぎと思われる商品に手じまい売りを促す良い口実になった」とまとめることができるだろう。しかしながらゴールドマン問題は政治マターでありどのような結論になるかは予断を許さないし、火山問題も同様であることから、引き続きこれらのニュースに注意を払うべきであろう。相場はとりあえず買い持ちポジションを保有している市場参加者によるポジションクローズで相場は下値余地を探ることになると考えている。但し、足元すでに割安な穀物は受け皿として物色される可能性がある。
しかし、「ショック」ばっかりだな...
【経済関連ニュース】
・米SEC、ゴールドマン・サックスを提訴。米ファンドとの取引に関する情報開示不足に対して。ゴールドマンは徹底抗戦の構え(日経新聞)。
・日本月例経済報告、景気は着実に持ち直し。業況判断を据え置き(菅財務・経済相)。
・3月ユーロ圏消費者物価指数 前年比+1.4%(速報比▲0.1%)。
・3月米住宅着工 前月比+1.6%の62.6万戸(前月改定61.6万戸(速報比+4.1万戸))。
・4月米消費者マインド指数 69.5(前月改定73.6)。
・アイスランドの火山灰の影響で欧州各国の空港がマヒ。
【為替(FX)・株】
NY Dow :11,018.66(▲125.91)
S&P500 :1,192.13(▲19.54)
NIKKEI225 :11,102.18(▲171.61)
JPY/USD :92.17(▲0.86)
USD/EUR :1.35(▲0.007)
・ドルは対ユーロで上昇。火山噴火の影響が長引くとの見方とGSの提訴を受けて強弱材料が混在、もみ合った。円は対ドルで上昇している。質への逃避で今のところ安全と見られる円が物色(というよりもキャリートレードの巻き戻し)された。
・日本株は急落。中国の経済統計の好転、というよりはインフレの過熱感を受けて急速に金融ひい占めへの警戒感が強まったため。米株は大幅に下落。米SECがゴールドマンを訴えたことに伴い、金融危機再燃が懸念されたことから、週末を控えて売りが入った。
【穀物市場サマリー】
Cbot Soybean :985.25(+1.25)
Cbot Wheat :490.50(+10.25)
Cbot Corn :364.00(+0.75)
CSCE Sugar :15.95(▲0.9)
【非鉄金属・貴金属】
Comex Gold :1,136.30(▲23.4)
Nymex Platinum :1,690.8(▲31.5)
Baltic Dry Inex :3,009.00(+8)
Iron Ore :178.1(+2.4)
先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、金はロングが262,599(前週比 +20,297)、ショートが41,857(前週比 +3,001)となったことから、ネットで220,742(前週比 +17,296)となった。銀はロングが47,495(前週比 +20,297)、ショートが7,890(前週比 +3,001)となったことから、ネットで18,963(前週比 ▲415)となった。
先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、プラチナはロングが26,261(前週比 +2,928)、ショートが2,201(前週比 +2,406)となったことから、ネットで24,060(前週比 +522)となった。パラジウムはロングが53,458(前週比 +2,928)、ショートが29,990(前週比 +2,406)となったことから、ネットで20,492(前週比 ▲117)となった。
Copper 3M :7,760.00(▲185:32C)
昨日の銅価格は下落した。LME在庫は▲1,025Mt減少、(FSCは10.3日)、(キャンセルワラント率は3.2%)。売買高は15,322枚。
先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、銅はロングが53,458(前週比 +2,928)、ショートが29,990(前週比 +2,406)となったことから、ネットで23,468(前週比 +522)となった。
Zinc 3M :2,423.00(▲86:32.75C)
昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫は+925Mt増加、FSCは18.5日(キャンセルワラント率は2.7%)。売買高は8,988枚。
Lead 3M :2,261.00(▲79:24C)
昨日の鉛価格は下落した。LME在庫は+50Mt増加、(FSCは8.0日、キャンセルワラント率は1.8%。)。売買高は4,426枚。
Aluminum 3M :2,434.00(▲38:31.95C)
昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫は+3,150Mt増加、(FSCは45.4日)。(キャンセルワラント率は6.0%)。売買高は12,896枚。
Nickel 3M :26,705.00(▲520:60C)
昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫は▲636Mt減少、(FSCは44.2日)、キャンセルワラント率は3.8%。売買高は3,556枚。
Tin 3M :19,200.00(+230:73C)
昨日の錫価格は上昇した。LME在庫は▲15Mt減少、(FSCは23.4日)、キャンセルワラント率は11.94%。売買高は567枚。
【エネルギー関連ニュース】
WTI :83.24(▲2.27)
Brent :85.99(▲0.96)
先週のCFTCポジション報告によるNon-Commercialポジションは、原油はロングが295,296(前週比 ▲11,386)、ショートが181,932(前週比 +3,388)となったことから、ネットで113,364(前週比 ▲14,774)となった。RBOBは、ロングが89,986(前週比 ▲1,017)、ショートが13,361(前週比 +899)となったことから、ネットで76,625(前週比 ▲1,916)となった。ヒーティングオイルは、ロングが64,136(前週比 +404)、ショートが25,185(前週比 ▲1,200)となったことから、ネットで38,951(前週比 +1,604)となった。天然ガスは、ロングが107,939(前週比 ▲5,782)、ショートが303,251(前週比 +3,938)となったことから、ネットで▲195,312(前週比 ▲9,720)となった。
【ひとりごと】
ずいぶん昔のことだけど、生まれて初めて1人で出張したときのこと。
神戸に行く予定だったんですよね。2日間で。
実のところ飛行機で行く出張も初めてであった。
で。
通常国内出張するときって、浜松町でチェックインしますよね。
朝一の飛行機、と言うこともあってとにかく浜町町でチェックインしないと間に合わない、という感じであった。
なので、迷わず浜松町でチェックイン。
デキるサラリーマン
セールスマンの鑑
たかだか浜松町でチェックインしただけなのであるが、何せ初めての飛行機での出張である。
その行為が自分自身を今までに無い高みに押し上げたような感じがあった。
で。
無事、羽田空港に到着、手荷物検査の為のゲートに進んだところ、係りの人に
「お客様、搭乗券はどこでしょうか?」
「え?これじゃないんですか?」
「それはただの予約の確認票ですよ」
Σ( ̄ロ ̄lll) ええッ!!
なンですとッ!?!?
(続く)