モルジブ-その6

【商品市況概況】
「続落」
 昨日の商品価格は続落した。米雇用統計ショック、ハンガリーショックの影響を受けて株価が下落する中、市場参加者のセンチメントも悪く続落した。
 中国の金融引き締め観測を背景に非鉄金属は大幅な下落が続いている。ファイナンス取引に用いられているため、利用可能な実効在庫が少ないといわれていたが、さすがに市場全体の地合いが悪化する中で高値水準を維持することは難しくなった。金融緩和の影響で市場が通常状態に戻った昨年7月の水準まで水準を切り下げる動きが当面続くことになるだろう。エネルギーはもみ合い。景気悪化に伴う需要減少観測と、メキシコ湾の原油流出問題に伴う米景気の悪化懸念、中長期的な供給不測に伴う需給逼迫懸念といった強弱材料の混在でもみ合いとなった。穀物は大幅に下落。生育環境に適した気候が続いていることに伴う域内需給の緩和観測がCBOT価格を押し下げた。唯一大幅な上昇となったのが貴金属。もう各種メディア、コメンテーターがコメントしているので改めて説明する必要もないが、景気悪化、信用不安拡大時の逃避先としての認知度が高まったことにより積極的に物色されている。またサッカーワールドカップでも取り上げられているが、貴金属の最大産出国である南アフリカの恒常的な電力問題が製品供給に支障をきたすだろうとの見方が強まっていること(といってもこの話は昨年から出ていて、かつ、エスコム社も問題の根本的な解決には2〜3年はかかると表明している古い材料ではありますが)も相場の押し上げ材料となっている。ちなみに貴金属のみならず、日本はアルミ新地金輸入の10%を南アフリカから行っており将来的なアルミ供給不足の材料となる可能性がある。
 今後はどうしても欧州動向を意識せざるを得ない。ただしこのコラムでも指摘しているが、構造的な問題なので解決には相当の時間を要するだろう。その一方で急速に進むユーロ安がユーロ圏の輸出を押し上げており経常収支には大幅なプラスの影響をもたらしている。皮肉であるがこうした輸出の加速が域内の景気減速に一定の歯止めをかけることが期待されるため、小職は欧州景気の深刻な悪化→景気二番底の可能性は低いと考えている。

 ちなみにターゲットとなる下値の価格は昨年夏の水準。原油で60ドル、銅で5,800〜6,000ドル、亜鉛で1,600ドル、鉛で1,550ドル、アルミで1,600ドル、ニッケルで15,000ドル、錫で12,000ドル(さすがにこの前に14,000ドルが意識されるだろうが)あたりが意識されよう。貴金属は質への逃避で物色され200日移動平均線近辺でのもみ合いとなると考えるが、工業品需要が主である銀やプラチナ等はこの水準を割り込むこともあるだろう。金はその一方で1,400ドルを目指す動きになると考えている。


【経済関連ニュース】
内閣府、2007年11月から始まった景気後退の谷を2009年3月に判定。
・4月独製造業新規受注 前月比+2.8%(前月改定+5.1%(速報比+0.1%))。
・4月米消費者信用残高 前月比+10億ドル(前月改定▲54億ドル)。
IMFEUに対し制度の抜本的な見直しを要求。
ハンガリー財政赤字の削減と経済改革の着手を宣言。


【為替(FX)・株】
NY Dow  :9,816.49(▲115.48)
S&P500   :1,050.47(▲14.41)
NIKKEI225 :9,520.80(▲380.39)
JPY/USD :91.37(▲0.53)
USD/EUR :1.192(▲0.0044)


・ドルは対ユーロで上昇。ハンガリーの不用意な発言がユーロに打撃を与えた。日経新聞にも記事が掲載されていたが、ユーロ主要国のハンガリー向け融資額は大きい。円は対ドルで上昇。海外の信用不安再燃を受けてレパトリ(自国通貨回帰)の動きが見られた。
日本株は今年最大の下落。欧州危機の再燃懸念で株が売り込まれた流れを受けて。菅総理大臣の就任ご祝儀も海外市場の悪化と参院選を間近に控えてわずか1日で終わってしまった。米株は下落。先週発表された米雇用統計の悪化に加え、ハンガリー問題といったユーロ周辺国での問題発生で地合い悪く、下値余地を探った。


穀物市場サマリー】
Cbot Soybean :935.00(UC)
Cbot Wheat :432.25(▲3.5)
Cbot Corn :335.75(▲4.25)
CSCE Sugar :14.33(▲0.19)



非鉄金属・貴金属】
Comex Gold :1,239.30(+23.1)
Nymex Platinum :1,517.3(▲8)
Baltic Dry Inex :3,733.00(▲111)
Iron Ore :147.5(UC)


Copper 3M :6,101.00(▲179:33.25C)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫は▲2,250Mt減少、(FSCは9.2日)、(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は17,315枚。
Zinc 3M   :1,628.00(▲13:31.5C)
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫は▲750Mt減少、FSCは18.8日(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は6,566枚。
Lead 3M   :1,554.00(▲53:25C)
 昨日の鉛価格は下落した。LME在庫は+725Mt増加、(FSCは7.8日、キャンセルワラント率は7.6%。)。売買高は2,743枚。
Aluminum 3M :1,867.50(▲13.5:32.75C)
 昨日のアルミ価格は下落した。LME在庫は▲6,975Mt減少、(FSCは43.7日)。(キャンセルワラント率は6.6%)。売買高は19,730枚。
Nickel 3M :18,200.00(+250:68C)
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫は▲540Mt減少、(FSCは36.9日)、キャンセルワラント率は3.8%。売買高は3,071枚。
Tin 3M   :15,500.00(▲505:63C)
 昨日の錫価格は下落した。LME在庫は▲350Mt減少、(FSCは19.4日)、キャンセルワラント率は3.77%。売買高は768枚。


【エネルギー関連ニュース】
WTI :71.44(▲0.07)
Brent :72.12(+0.03)

イラク シャハリスタニ石油相「現在の原油価格は新規油田向け投資を促すのに十分な水準である」



【ひとりごと】
今日はモルジブの話の続きです。
しかし、ちょっとiPadの話を書いたら、それだけで私のサイトへのアクセスが急増しました。
みんな、欲しいんですね、iPad
まだ私は使いこなせてませんけど。


さて。



相当の高速船である。
ものすごく早い。
波も荒れていたので、正直波の上をはねていくようにモーターボートは進んでいった。


「今日のマーケットはチョッピーだった」


という表現があるが、まさにモーターボートはチョッピーに動いた。
もう、この辺で勘弁して欲しい。
もう、ホテルに泊まらないでいいよ。



と、思っていたら船は目指す島に到着。
せっかく遊びに来たにも関わらず、ついた瞬間に帰りたい気分。
まるで私が毎朝会社に来た瞬間に、家に帰りたい気持ちになるのと同じ気分であった。
しかしながら有無を言わさず部屋に連れて行かれる。



空には美しい星星が。
水平線の彼方には恐らく南十字星と思われる星が見えている
(でも風邪なので、どんな星座も南十字星に見えてたんだけど)
ここのホテルは全てがコテージで、コテージから直接海に入ることができるのがウリの1つ。
小さいコテージだが、ホテルの部屋からは海が一望でき、リゾート気分が満喫できる。



はず、であった。
部屋に入ると卒倒するぐらい寒い。
室温を見てみるとなんと18度に。
こんなことしてたら温暖化でモルジブも海に沈むぞ



って、そんなこと言ってられないんですよね。
夏仕様の服しか持ってこなかったから
上に着るもの全く持ってこなかったから
寒くて寒くて本当に死にそうである。

やむなく浴槽からタオルを持ってきてそれを掛ける
悪いと思いつつ、カミさんが上に掛けようとしていた薄いシーツの布団も奪い取る。
人間、追い詰められると本当に理性がなくなるものである。

結果、やっと部屋に入ったが、エアコンは効きすぎて寒く
上に掛けるものは殆ど私が奪い取り
カミさんも冷気にぶるぶると震えだした。



一応風邪薬を持っていっていたので
通常の服用は2錠までのところを6錠飲み(良い子の皆さんはマネしないように)
眠りにつく。
明日の朝、嘘のように風邪が治っていることを期待しながら。



嗚呼。



我が家は南の小さな小島でその短い運命を終えてしまうことになるのだろうか。
(続く)