女王陛下

【商品市況概況】
G20を控えた思惑で売り買い交錯」
 昨日の商品価格は大幅に上昇した後、下落した。市場が注目していた中国の経済統計は略予想通りの内容であったが、その中で消費者物価指数の上昇幅が拡大したことがさらなる中国の金融引き締めの可能性を想起させたこと、ガイトナー財務長官の「さらなる通貨安競争に加わる意図はない」といった発言を受けてドルが津呼ぶ組んだことからアジア時間から欧州時間にかけて弱含んだ。しかし、総じて経済統計が悪い内容ではなかったことや、構造的なドル安進行は継続するとの見方は強く、欧州時間からNY時間にかけてドルが売られる中商品価格も総じて反発する。ところがNY時間に入って米失業者数が減少したことや、G20を控えたリスク回避の動き(G20で通貨安競争をけん制する声明が採択される可能性)が広がりドルが上昇したことから、ドルが上昇、殆どの金融商品手仕舞い売りに押されることとなった。

「通貨安競争に歯止めはかかるのか?」
 G20では、「カレンシー・ウォー(通貨戦争)」について議論される予定であるが、通貨切り下げを行っているアジアと、構造的に自国の通貨が安くなる米国が折り合えるかどうかは非常に不透明である(というか無理だろう)。また、日経新聞にも記事が掲載されていたが、貿易黒字をGDPの範囲内に収める、というのは現実的ではない。以前のデリバティブ規制と同様に、「行き過ぎ」を修正する目的なのだろうが、実はその政策自体も「行き過ぎ」である。結局、玉虫色の決着に落ち着くと言うのがある意味大人の対応と言えるのだが、大人の対応は「大人はゆとりがあるから出来るもの」であり、結局今までの通貨安競争の動きが継続する可能性が高いと私は考えている。
 むしろ、11月のFOMCで予想通り追加緩和が行われた場合、逆に材料出尽くしで年末を控え、商品相場は下落するのではないかと考えている。リスクマネジメントの観点からは、上昇局面こそ、下落サイドのリスクに警戒すべきである。


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コモディティインデックス】
MRA CVIX(MRAコモディティ恐怖指数):27.98(+0.39)
MRA RMI(MRAレアメタルインデックス):314.38(+0.00)


【ひとりごと】
QE2が、市場で注目されている。
もちろん、2回目の量的緩和、ってことなんだが



この前、とあるレポート(英文)を和文に直そうと思い
Yahooの翻訳で翻訳してみたところ



「クイーンエリザベス2世は、株価を支える、もしくは押し上げることになるだろう」



って、出てきた。
God save the Queen !!
女王陛下、すげぇ。